東京マラソン2026の男子総合順位は、タデセ・タケレがトップ。2位のジェフリー・トロイティッチとは表示上、同じ2時間03分37秒だったが、正式順位ではタケレが上回った。
日本陸上競技連盟が公表した大会結果と、ワールドアスレティックスのFinalリザルトを照合すると、男子上位10人は次のとおりだ。タイムはグロスタイム(号砲基準)で統一している。
東京マラソン2026 男子マラソン総合順位
出典:日本陸上競技連盟・東京マラソン2026公式結果、World Athletics。記録は時・分・秒表記。
タデセ・タケレが2時間03分37秒で連覇
タデセ・タケレ
2:03:37

エチオピア/男子1位
タケレは2025年大会でも2時間03分23秒で優勝しており、2026年は連続優勝を達成した。
今回の2時間03分37秒は、前年の自身の優勝記録には14秒及ばなかったものの、最後の競り合いを制して再び東京の頂点に立った。
なお、東京マラソンの大会記録は2024年にベンソン・キプルトが樹立した2時間02分16秒。タケレの連覇と大会記録更新は別の話であり、2026年に大会記録が塗り替えられたわけではない。
ジェフリー・トロイティッチは2位、ムティソは3位
ジェフリー・トロイティッチ
2時間03分37秒・2位
タケレと同じ秒単位の記録でフィニッシュ。トップ争いを最後まで繰り広げた。
アレクサンダー・ムティソ
2時間03分38秒・3位
優勝争いに加わり、1位からわずか1秒差で表彰台を確保した。
ここで押さえておきたいのが、アレクサンダー・ムティソの名前の表記だ。
日本の大会資料では「Alexander MUTISO」、海外のWorld Athleticsでは「Alexander MUNYAO」と表記されている。大会主催者のエリート選手紹介でも、日本ではムティソの名前で知られ、海外ではムニャオとして認識されている同一選手だと説明されている。
そのため、検索時に「アレクサンダー・ムティソ」と「アレクサンダー・ムニャオ」の両方が表示されても、別人と判断する必要はない。
【東京マラソン男子日本人順位】大迫傑が12位、鈴木健吾は13位
2026年大会の日本人トップ争いは、大迫傑と鈴木健吾の一騎打ちとなった。
最終的には大迫が日本人1位を獲得。鈴木は10秒差で日本人2位となった。
日本人選手の上位順位日本陸連の大会結果に基づく日本人選手の上位6人は次のとおり。
- 日本人1位・総合12位:大迫傑(2時間05分59秒)
- 日本人2位・総合13位:鈴木健吾(2時間06分09秒)
- 日本人3位・総合15位:市山翼(2時間06分58秒)
- 日本人4位・総合17位:近藤亮太(2時間07分06秒)
- 日本人5位・総合20位:工藤慎作(2時間07分34秒)
- 日本人6位・総合26位:藤村共広(2時間08分49秒)
大迫傑
2:05:59
総合12位/LI-NING
大迫傑は2025年12月のバレンシアマラソンで2時間04分55秒の日本新記録を樹立。その後、約3か月で東京マラソンに出場した。
今回の2時間05分59秒は自己ベスト更新には届かなかったものの、海外の強豪選手が並ぶ総合順位で12位を確保。日本人トップとしてフィニッシュした。
特に注目されたのは、終盤の鈴木健吾との競り合いだ。
大迫は40km地点を鈴木とほぼ並んで通過。残り1km付近から前に出て、最後は10秒差をつけた。
鈴木健吾は13位、日本人2位
鈴木健吾
2:06:09
総合13位/横浜市陸協
鈴木はレース中盤から積極的な走りを見せた。
32.1km地点では日本人トップを走っていた橋本龍一を追い抜き、一時は日本人トップに浮上。34km付近で大迫、近藤、工藤らが追いつき、日本人上位争いは再び集団となった。
37kmを過ぎると、最後は大迫との直接対決に絞られた。
結果は10秒差の13位。しかし、2時間06分09秒という記録でMGC出場権を獲得している。
日本人トップ争いで見えた世代の競争今回の大会では、実績のある大迫や鈴木だけでなく、近藤亮太、工藤慎作といった選手も上位争いに加わった。
なかでも工藤は早稲田大学所属で初マラソンに挑み、2時間07分34秒を記録。総合20位、日本人5位という結果を残した。
学生選手が世界トップレベルのエリート選手と同じ舞台でMGC出場権を獲得したことは、今後の日本男子マラソンを考えるうえでも注目すべき材料となる。
【レース展開を検証】タケレの優勝と大迫・鈴木の攻防
東京マラソン2026は、単純にフィニッシュタイムだけを比較するよりも、30km以降の展開を見るとレースの特徴がよく分かる。
30km以降に変化した先頭集団日刊スポーツのレース速報によると、序盤は橋本龍一が積極的に先行。10km地点では独走状態となり、一時は海外選手を含む集団から大きくリードしていた。
しかし、26.8km付近で先頭集団に吸収される。
30km地点ではタケレら9人が1時間28分02秒で通過。ここから勝負が本格化した。
レース終盤の主な動きは次のとおり。
- 32.1km:鈴木健吾が橋本龍一を追い抜く。
- 34km:大迫、近藤、工藤が鈴木に追いつく。
- 35km:海外の先頭集団は9人、日本人上位集団は4人。
- 37.48km:海外勢はトロイティッチ、ムティソ、マテイコ、タケレの4人に絞られる。
- 40km:海外勢4人が1時間57分27秒で通過。日本人トップ争いは大迫と鈴木の2人に絞られる。
- 残り1km:大迫が鈴木を引き離し始める。
- ゴール:タケレが最後のスプリント勝負を制して優勝。
タケレの優勝を考えるうえで注目したいのは、40km地点まで4人の集団が崩れなかったことだ。
トロイティッチ、ムティソ、マテイコ、タケレの4人は、終盤まで互いを意識しながら競り合った。
最後の勝負ではタケレが抜け出し、2位のトロイティッチを抑えた。
日本人争いでも同様に、終盤まで力を温存した選手が最後の局面で優位に立った。大迫が鈴木を振り切ったことも、その象徴的な場面だった。
今回の結果から読み取れるのは、30kmまでの位置取りだけではなく、40km以降にどれだけ競技力を維持できるかが、世界の上位争いでは大きな意味を持つということだ。
【東京マラソンのMGC進出条件】2026年大会で5人が新たに獲得
東京マラソン2026は、単なる国際マラソン大会ではない。
2025-26年のMGCシリーズにおける男子G1大会でもあり、2028年ロサンゼルス五輪の代表選考につながるMGC出場権を獲得できる重要なレースだった。
男子のMGC出場条件は2つの基準がポイント日本陸上競技連盟のMGCシリーズ資料では、男子の主な出場資格として次の基準が示されている。
① MGC参加標準記録を突破する
- 男子:2時間06分30秒以内
- 順位基準なし
② G1大会の順位・記録基準を突破する
- 日本人順位:1位から6位
- 男子記録:2時間09分00秒以内
つまり、G1大会では日本人6位以内かつ2時間09分00秒以内という条件を満たすことで、出場権を獲得できる。
また、2時間06分30秒以内なら、日本人順位に関係なく参加標準記録による資格を得られる。
東京マラソン2026で新たにMGC出場権を獲得した選手日本陸連の公式結果では、次の5人にMGCの表示が付いている。
| 選手 | 総合順位 | 記録 |
|---|---|---|
| 鈴木健吾 | 13位 | 2:06:09 |
| 市山翼 | 15位 | 2:06:58 |
| 近藤亮太 | 17位 | 2:07:06 |
| 工藤慎作 | 20位 | 2:07:34 |
| 藤村共広 | 26位 | 2:08:49 |
大迫傑については、すでにMGC出場権を保持していたため、今回の大会で新たに獲得した選手には含まれない。
したがって、東京マラソン2026で新たに切符を手にした男子選手は5人という整理になる。
工藤慎作のMGC獲得はなぜ注目されたのか
工藤慎作
2:07:34
総合20位・日本人5位
工藤は早稲田大学に所属する学生選手。初めてのフルマラソンで2時間07分34秒を記録し、MGC出場権を獲得した。
フルマラソンは距離の長さだけでなく、30km以降の身体への負担やペース維持が結果を大きく左右する競技だ。
初マラソンで2時間07分台を記録したことは、今後の成長を考えるうえでも価値のある実績となった。
【東京マラソン男子の歴代優勝者】2027年の開催日も確認
2026年の結果を過去の大会と比較すると、タデセ・タケレの連覇がどのような位置づけにあるのかが見えてくる。
2023~2026年の男子歴代優勝者- 2023年:デソ・ゲルミサ(エチオピア)2時間05分22秒
- 2024年:ベンソン・キプルト(ケニア)2時間02分16秒
- 2025年:タデセ・タケレ(エチオピア)2時間03分23秒
- 2026年:タデセ・タケレ(エチオピア)2時間03分37秒
特に2024年のキプルトの記録は、東京マラソンの大会記録として残っている。
2025年と2026年を連続で制したタケレは、近年の大会を代表する男子優勝者の一人となった。
2027年の東京マラソンは3月7日開催
東京マラソン2027
3月7日(日)
第20回記念大会
東京マラソン財団の公式発表によると、次回の東京マラソン2027は2027年3月7日(日)に開催される。
2027年大会は20回目の開催となる記念大会で、定員は40,000人。東京都庁からスタートし、東京駅前・行幸通りを目指すコースが予定されている。
男子エリート選手の出場者や優勝候補については、今後の正式発表が注目される。
【東京マラソンの男子順位】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京マラソン2026の男子優勝者は誰ですか?
タデセ・タケレです。2026年3月1日の大会で2時間03分37秒を記録し、前年に続く2連覇を達成しました。
Q2:東京マラソン2026で大迫傑は何位でしたか?
総合12位です。記録は2時間05分59秒で、日本人選手の中では1位でした。
Q3:鈴木健吾の順位と記録は?
総合13位、日本人2位です。記録は2時間06分09秒で、大迫傑との差は10秒でした。
Q4:東京マラソン2026の男子上位10人は全員外国人ですか?
はい。男子総合上位10人は全員海外選手でした。日本人トップの大迫傑は総合12位です。
Q5:東京マラソン2026でMGC出場権を獲得した男子選手は誰ですか?
新たに獲得したのは、鈴木健吾、市山翼、近藤亮太、工藤慎作、藤村共広の5人です。大迫傑は大会前から出場権を保持していました。
Q6:東京マラソン2027の開催日はいつですか?
2027年3月7日(日)です。第20回記念大会として開催される予定です。
Q7:タケレとトロイティッチは同タイムなのに、なぜ順位が違うのですか?
公式記録の秒単位表示では、両者とも2時間03分37秒です。しかし、正式な総合順位はタケレが1位、トロイティッチが2位と記録されています。同じ秒単位の表示が、必ずしも同着を意味するわけではありません。
Q8:速報順位と確定順位は何が違いますか?
速報順位は、計測データの到着状況などによって表示が変わる可能性がある参考情報です。RUNNETの速報ページにも、正式順位は確報記録の公開後に確認するよう案内されています。最終的な順位や記録を調べる場合は、大会公式結果や日本陸連の確定結果を優先してください。
東京マラソン2026の男子マラソンは、タデセ・タケレが2時間03分37秒で大会連覇を達成した。
世界のトップ争いではトロイティッチが2位、ムティソが3位。日本勢では大迫傑が総合12位でトップとなり、鈴木健吾が13位で続いた。
今回の大会で押さえておきたい要点は3つある。
1. 世界の頂点:タケレが2年連続で東京を制し、世界トップクラスの実力を証明した。
2. 日本人トップ争い:大迫と鈴木が最後まで競り合い、10秒差で決着した。
3. 次世代の台頭:工藤慎作を含む5人が新たにMGC出場権を獲得した。
東京マラソンの男子順位を見るときは、総合順位だけでなく、日本人順位、記録、MGC資格の有無を分けて確認することが大切だ。
2027年3月7日の第20回記念大会では、タケレの3連覇に挑む海外勢と、大迫や鈴木を中心とした日本勢の巻き返しが大きな見どころになる。
2026年大会は、世界のトップ争いと日本男子マラソンの次世代を考えるうえで、重要な節目となった。
主な参照資料:東京マラソン財団「東京マラソン2026大会結果」、日本陸上競技連盟「東京マラソン2026 RESULTS」「MGCシリーズ・MGCにおける目標別諸条件」、World Athletics「Tokyo Marathon Results」、日刊スポーツ陸上ライブ速報。