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承知と了解の違いは?意味・敬語の使い分けと上司への返信例を徹底解説【2026年版】

高峰 弦 高峰 弦 • 更新: • 公開: • 読了約 19 分
目次

「承知しました」と「了解しました」は、どちらも相手の話や依頼を受けたときに使う表現です。しかし、ビジネスシーンでは相手に与える印象や適切な使用場面に違いがあります。

結論からいえば、上司や取引先など目上の人には「承知しました」「承知いたしました」、同僚や親しい相手には「了解しました」を使うのが基本です。ただし、「了解しました」は文法的に間違った表現でも、必ず失礼になる表現でもありません。国立国語研究所も、この問題について文法上の丁寧さと実際の受け取られ方を分けて解説しています。

2026年11月現在、ビジネスメールや社内チャット、取引先との連絡では、単に正しい敬語を使うだけでなく、相手との関係や場面に合わせた表現選びが大切です。言葉の意味から敬語としての位置づけ、上司への返信例、かしこまりましたとの違いまで整理します。

【まず結論】承知と了解の違いは敬意と使用場面にある

承知了解違い

「承知」と「了解」は、どちらも相手の話を理解したことを示しますが、言葉が持つ意味の重点が異なります。

「承知」は、事情や内容を知っていることに加え、相手からの依頼や要求を聞き入れる意味を持っています。

一方、「了解」は、物事の内容や事情を理解し、それを認めることを意味します。

この違いを踏まえると、次のように使い分けられます。

- 承知しました:依頼や指示を受け入れたことを伝える。
- 了解しました:内容を理解し、認めたことを伝える。
- 承知いたしました:相手を立てて、より丁重に受け入れたことを伝える。
- かしこまりました:相手の依頼や指示を謹んで引き受ける。

例えば、上司から「明日までに資料を修正してください」と指示された場合は、「承知いたしました。明日の午前中までに提出いたします」と返すと自然です。

同僚から「会議の開始時間が15時に変更になりました」と連絡された場合は、「了解しました。予定を変更しておきます」で問題ありません。

つまり、承知は依頼を受ける場面、了解は内容を理解して認める場面という意味の違いを押さえると、使い分けやすくなります。

【辞書で比較】承知の意味・了解の意味と敬語としての違い

言葉の使い分けを正確に理解するには、まず辞書に記載された意味を確認する必要があります。

小学館の『デジタル大辞泉』では、承知と了解について、それぞれ異なる意味が示されています。

承知の意味とは?

承知(しょうち)は、主に次の3つの意味を持つ言葉です。

1. 事情や物事を知っていること。
2. 相手の依頼や要求を聞き入れること。
3. 相手の事情を理解して許すこと。

例えば、「その事情は承知しています」という場合は、事情を知っているという意味です。

「ご依頼の件、承知しました」という場合は、依頼の内容を理解し、受け入れたことを伝えています。

ビジネスシーンでは、相手からの指示や依頼を受けたことを伝える表現として使われるケースが多くあります。

了解の意味とは?

了解(りょうかい)は、物事の内容や事情を理解し、承認することを意味します。

例えば、次のような使い方があります。

- 内容を了解しました。
- 事情は十分了解しています。
- 双方の了解を得て進めます。
- 変更内容について了解しました。

特に重要なのは、了解には単純に意味を理解するだけでなく、理解したうえで認めるという意味も含まれることです。

小学館の『デジタル大辞泉』でも、「理解」と「了解」は意味が通じる部分がある一方、了解には相手の考えや事情を認める意味があると説明されています。

承知と了解の比較表
比較項目 承知 了解
読み方 しょうち りょうかい
基本的な意味 事情を知る、要求を受け入れる 内容や事情を理解して承認する
意味の重点 受け入れること 理解して認めること
使用例 ご依頼の件、承知しました 内容を了解しました
敬語としての性質 丁寧な返答として定着 言葉自体に待遇表現はない
目上への使用 無難で使いやすい 場面によっては避ける
同僚への使用 適切 適切
取引先への使用 適切 より丁重な表現が無難

ここで注意したいのは、承知という言葉を使えば自動的に謙譲語になるわけではないことです。

「承知しました」は「ました」による丁寧な表現であり、「承知いたしました」は「いたす」という丁重な表現を加えた形です。

文化庁の「敬語の指針」では、敬語を尊敬語、謙譲語Ⅰ、謙譲語Ⅱ(丁重語)、丁寧語、美化語の5種類に整理しています。

この分類を理解すると、単に「丁寧な言葉」と「相手を立てる言葉」が同じではないことが分かります。

【目上・上司・取引先】承知しましたと了解しましたの正しい使い分け

実際のビジネスシーンでは、相手との関係性によって適切な表現が変わります。

特に上司や取引先に対する返信では、文法上の正しさだけでなく、相手にどのような印象を与えるかも考える必要があります。

上司への返信は「承知しました」が基本

上司から仕事の指示や依頼を受けた場合は、「承知しました」が自然です。

さらに改まった場面では「承知いたしました」を選ぶと、より丁重な印象になります。

例文:

「資料作成の件、承知いたしました。明日午前中までに提出いたします。」

「次回の会議日程について、承知しました。スケジュールを調整いたします。」

「ご指示いただいた内容を承知しました。確認のうえ、対応を進めます。」

上司への返信では、受け取ったことだけでなく、その後どのように対応するかまで伝えると、仕事の進行状況が分かりやすくなります。

取引先や顧客には「承知いたしました」が安心

社外の人とのやり取りでは、より丁重な表現が適しています。

特に取引先からの依頼、納期の変更、打ち合わせの日程調整などでは、「承知いたしました」を使うと自然です。

例文:

「ご連絡いただきました納期変更の件、承知いたしました。」

「お打ち合わせの日程につきまして、承知いたしました。当日はよろしくお願いいたします。」

「ご依頼の内容を承知いたしました。社内で確認のうえ、改めてご連絡いたします。」

ただし、依頼を受け取ったことと、実際に対応できることは別です。対応可否が確定していない場合は、安易に引き受ける表現にせず、確認する旨を添えましょう。

同僚や部下には「了解しました」も使える

同僚や部下など、比較的対等な関係では「了解しました」も自然に使えます。

例えば、社内チャットで次のような返信が考えられます。

「了解しました。資料を共有しておきます。」

「了解しました。15時までに対応します。」

「スケジュール変更の件、了解です。」

こうしたやり取りでは、必要以上にかしこまった表現を使うよりも、簡潔で分かりやすい返答が適しています。

ただし、同僚であっても、社外の人が参加するグループチャットや正式な業務連絡では「承知しました」に統一すると安心です。

「了解しました」は目上に失礼なのか?

この疑問については、国立国語研究所の解説が参考になります。

国立国語研究所の2012年11月1日付の「『了解しました。』は敬意表現にならないか」では、「了解しました」は文末が「ました」であるため、最低限の丁寧さを備えていると説明されています。

また、「了解いたしました」とすれば、「いたしました」によってさらに丁重さを加えられるとも解説しています。

一方で、「了解」という言葉自体には、相手への待遇を示す要素が含まれていません。

そのため、目上の人に使うと、ぶっきらぼうで敬意が不足していると受け取られる場合があります。

重要なのは、「了解しました」は文法的に誤りだから失礼なのではなく、相手や場面によっては、より適した表現があるということです。

迷ったときは「承知しました」を選ぶのが無難です。

【承知いたしました・かしこまりました】似た敬語との違い

承知や了解以外にも、仕事で使われる返答表現はいくつかあります。

特に「承知いたしました」「かしこまりました」「承りました」は、似ているようで意味や使用場面が異なります。

承知いたしましたと承知しましたの違い

どちらも相手の依頼や指示を受け入れたことを伝える表現です。

違いは、丁重さの度合いにあります。

「承知しました」は一般的なビジネスシーンで幅広く使えます。

「承知いたしました」は「いたす」を加えることで、自分の返答を相手に対してより丁重に表現しています。

例えば、社内の上司への日常的な返信なら「承知しました」、重要な取引先への正式なメールなら「承知いたしました」が適しています。

なお、「承知いたしました」は二重敬語として避ける必要のある表現ではありません。

かしこまりましたとの違い

「かしこまりました」は、相手の命令や依頼を謹んで受けるという意味を持っています。

「承知しました」よりも、相手を立てて受け入れるニュアンスが強い表現です。

例えば、ホテルや飲食店、販売店などの接客では、顧客からの注文や要望に対して「かしこまりました」と返答するのが自然です。

ビジネスでも、顧客や取引先からの具体的な依頼に対して使えます。

一方、社内の同僚との日常的な連絡で使うと、少し堅苦しく感じられる場合があります。

承りましたとの違い

「承りました」は「承る」という動詞を使った謙譲表現です。

「承る」には、次の意味があります。

- 相手の話を謹んで聞く。
- 相手からの依頼や申し出を受ける。
- 依頼された仕事を引き受ける。
- 伝え聞く。

例えば、電話で顧客から伝言を受けた場合は「確かに承りました」と返答できます。

また、予約や注文を受け付ける場面でも適しています。

「承知いたしました」が理解・受諾を幅広く伝えるのに対し、「承りました」は相手の話や依頼を謹んで受け取ったことを強調します。

4つの表現の使い分け
表現 丁重さ 主な使用場面
承知しました 丁寧 上司・同僚・社内連絡
承知いたしました より丁重 取引先・目上・正式なメール
かしこまりました 謹んで受ける印象が強い 顧客対応・接客・依頼の受諾
承りました 謙譲表現 電話・伝言・注文・依頼の受付

【そのまま使える】承知しました・了解しましたの返信例

意味の違いを理解していても、実際のメールやチャットでどのように返せばよいか迷う人は少なくありません。

ここでは、仕事で使いやすい具体的な返信例を紹介します。

上司への返信例

上司から資料作成を依頼された場合:

「承知いたしました。ご指示いただいた内容に沿って作成し、明日午前中までに提出いたします。」

会議の日程変更を伝えられた場合:

「承知しました。変更後の日程で予定を調整いたします。」

修正指示を受けた場合:

「ご指摘いただいた点、承知いたしました。修正のうえ、改めて共有いたします。」

取引先へのビジネスメール例

納期変更の連絡を受けた場合:

「ご連絡ありがとうございます。納期変更の件、承知いたしました。変更後の日程に合わせて進行いたします。」

打ち合わせの時間を指定された場合:

「ご提示いただきました日時につきまして、承知いたしました。当日はどうぞよろしくお願いいたします。」

資料送付を依頼された場合:

「資料送付の件、承知いたしました。準備が整い次第、メールにてお送りいたします。」

同僚へのチャット返信例

「了解しました。確認しておきます。」

「了解です。後ほど共有します。」

「了解しました。こちらで対応します。」

社内チャットでは、相手との関係性や職場の雰囲気に合わせて簡潔に返答しても問題ありません。

依頼内容を確認してから返答したい場合

注意したいのは、内容を理解したことと、依頼を引き受けたことを混同しないことです。

例えば、対応できるか分からない仕事を依頼された場合は、次のように返答できます。

「ご依頼の内容は承知いたしました。対応可能な日程を確認し、改めてご連絡いたします。」

この表現なら、依頼を受け取ったことを伝えながら、対応を確約することも避けられます。

ビジネスメールで避けたい短すぎる返信

「了解です。」

「はい。」

「わかりました。」

これらの表現がすべて間違いというわけではありません。しかし、正式なメールや取引先への返信では、簡潔すぎて事務的な印象を与える可能性があります。

「承知いたしました。〇日までに対応いたします」のように、受け取った内容と次の行動を組み合わせると、相手に安心感を与えられます。

【プロの結論】承知と了解の類語・言い換えと失敗しない判断基準

承知と了解を適切に使い分けるには、単に敬語の強さだけで判断するのではなく、何を伝えたいのかを明確にすることが大切です。

似た意味を持つ言葉にも、それぞれ異なるニュアンスがあります。

承知と了解の類語・言い換え
表現 意味・ニュアンス 使用場面
了承 事情を理解して納得する 条件や変更への同意
承諾 相手の申し出を受け入れる 契約・依頼・申し込み
承認 正式に認める 上司の決裁・社内手続き
承諾いたしました 謹んで引き受ける 正式な依頼への返答
承りました 謹んで聞き、受ける 電話・受付・伝言
かしこまりました 謹んで依頼を受ける 顧客対応・接客
理解しました 内容や意味を把握した 説明や情報の確認
確認しました 内容を確認した 資料・メール・データ

特に注意したいのが「了承」と「承認」です。

「了承」は相手の事情を理解して納得すること、「承認」は権限を持つ人が正式に認めることを意味します。

上司から指示を受けた部下が「了承しました」と返すより、「承知しました」と返すほうが自然な場面も多くあります。

了解ですは失礼なのか?

「了解です」は、文法上ただちに誤りとなる表現ではありません。

「です」によって丁寧さは加わっていますが、言葉自体に相手を立てる働きがあるわけではありません。

そのため、親しい同僚とのチャットでは問題なく使えても、取引先や役職の高い上司への正式な返答では避けたほうが無難です。

特に初対面の相手や、まだ関係性ができていない相手には「承知いたしました」をおすすめします。

失敗しないための3つの判断基準

1.相手との関係性で選ぶ

上司、顧客、取引先には「承知しました」「承知いたしました」を優先します。同僚や部下には「了解しました」も使えます。

2.依頼を受けるのか、内容を理解しただけなのかで選ぶ

依頼を引き受けるなら「承知しました」、情報を確認しただけなら「確認しました」、意味を理解したことを伝えるなら「理解しました」が適しています。

3.正式な場面ほど丁重な表現にする

重要な取引、契約、顧客対応などでは「承知いたしました」「かしこまりました」「承りました」などを使い分けます。

文化庁の「敬語の指針」が示すように、敬語は単に形式を整えるものではなく、相手や場面に応じた相互尊重を表すものです。

言葉を過剰に丁寧にする必要はありませんが、相手がどのように受け取るかを考えて選ぶことが、実務上の大切な判断基準になります。

【承知と了解の違い】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:承知しましたと了解しましたは、どちらが正しい敬語ですか?

A1:どちらも日本語として正しい表現です。ただし、「承知しました」は目上の人や取引先への返答として使いやすく、「了解しました」は同僚や対等な立場の相手に向いています。

Q2:上司に「了解しました」と返信すると失礼ですか?

A2:必ずしも失礼とは限りませんが、敬意が十分に伝わらないと受け取られる可能性があります。上司への正式な返信では「承知しました」や「承知いたしました」を使うと安心です。

Q3:「承知いたしました」は二重敬語ですか?

A3:一般に二重敬語とは扱われません。「承知する」に「いたす」を組み合わせた丁重な表現です。取引先や目上の人へのメールでも自然に使えます。

Q4:「了解です」と「了解しました」ではどちらが丁寧ですか?

A4:どちらも丁寧な言い方ですが、「了解しました」のほうが改まった印象になります。ただし、目上の人への正式な返答には「承知しました」が無難です。

Q5:「かしこまりました」と「承知いたしました」はどう違いますか?

A5:「かしこまりました」は相手の依頼や指示を謹んで受けるニュアンスが強く、「承知いたしました」は内容を理解して受け入れたことを丁重に伝える表現です。顧客対応では前者、一般的なビジネスメールでは後者が使いやすいでしょう。

「承知」と「了解」は、どちらも相手の話を理解したことを伝える言葉ですが、意味と使用場面には違いがあります。

承知は事情を知り、依頼や要求を受け入れること。了解は内容や事情を理解し、承認することです。

仕事で使う場合は、次の使い分けを覚えておくと迷いません。

- 上司への返信: 承知しました
- 取引先へのメール: 承知いたしました
- 顧客への接客: かしこまりました
- 電話や伝言の受付: 承りました
- 同僚や部下への連絡: 了解しました

また、「了解しました」は絶対に失礼というわけではなく、文法上の丁寧さと相手が感じる敬意は別の問題です。

大切なのは、敬語を形式的に使うことではなく、相手との関係性や依頼の内容に合わせて適切な言葉を選ぶことです。

迷ったときには「承知いたしました」を基本にし、必要に応じて対応内容や期限まで添えると、より分かりやすく信頼感のあるコミュニケーションにつながります。

参照した主な根拠資料: 国立国語研究所、文化庁「敬語の指針」、小学館『デジタル大辞泉』。

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コンテンツディレクター 高峰 弦
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