『ひまわり』は、NHK連続テレビ小説の第54作として制作されたオリジナルドラマです。1996年4月1日に放送を開始し、同年10月5日に最終回を迎えました。
1回15分、全162回という朝ドラの構成で、東京・上野や谷中を中心とした前半と、司法修習の舞台となる福島を中心とした後半で物語が展開します。
NHKの放送ライブラリーに登録された第1回の番組情報にも、松嶋菜々子が南田のぞみを演じること、井上由美子が脚本を担当すること、バブル崩壊後のリストラから弁護士を目指す物語であることが記録されています。
作品概要
作品名
ひまわり
放送局
NHK総合
放送期間
1996年4月1日~10月5日
放送回数
全162回
1回の放送時間
15分
朝ドラの作品番号
第54作
脚本
井上由美子
主題歌
山下達郎「ドリーミング・ガール」
語り
萩本欽一
『ひまわり』を語るうえで欠かせないのが、松嶋菜々子にとって初主演ドラマだったという点です。
NHKエンタープライズのDVD商品紹介でも、同作は松嶋菜々子の初主演ドラマとして紹介されています。
当時のヒロイン・南田のぞみは24歳の会社員。特別な才能や強い社会的地位を最初から持つ人物ではなく、仕事や恋愛、家族との関係に悩みながら、自分の進路を探していきます。
その等身大の人物像から、弁護士を目指すという大きな目標へ踏み出していく構成が、作品の大きな特徴です。
【全162話のあらすじ】リストラされた女性が弁護士になるまで

『ひまわり』の物語は、単純な資格取得のサクセスストーリーではありません。
会社を辞める決断、再就職の難しさ、家族の問題、司法試験への挑戦、法律家としての責任など、主人公が直面する課題が段階的に描かれます。
NHKエンタープライズが公開しているDVDの章別あらすじをもとに、全体の流れを整理します。
第1段階:会社のリストラと人生の転機(第1回~第24回)主人公の南田のぞみは、大手食品会社で働く24歳のOLです。
ある日、勤務先で自分の所属する部署が業績不振によってなくなることを知ります。
残務整理で忙しくなるなか、恋人の関口純一郎からプロポーズを受けます。会社では希望していた開発部への異動の話が持ち上がりますが、そこには結婚を3年間諦めるという条件がありました。
仕事も結婚も大切にしたいのぞみにとって、簡単には受け入れられない選択です。
さらに福島の工場への転勤を告げられ、最終的に会社を辞めることになります。
退職後は再就職先を探しますが、思うように仕事は見つかりません。
この時期には、母・あづさと父・徹をめぐる家族の事情も明らかになり、南田家の人間関係が物語に深く関わっていきます。
第2段階:弟の事件と弁護士への憧れ(第25回~第48回)のぞみの人生を大きく変える出来事が、弟の達也をめぐる事件です。
アルバイト先のカラオケルームで売上金を盗んだ疑いをかけられた達也が、警察に連れていかれます。
困惑するのぞみとあづさは、弁護士の赤松元基に相談します。
赤松は達也と面会し、本人の話を聞きながら事件の真相を追います。
弁護士が依頼人の話を聞き、法的な立場から問題を解決しようとする姿を目の当たりにしたのぞみは、次第に法律の仕事に関心を持つようになります。
やがて彼女は、自分も弁護士になると宣言します。
周囲からは無謀だと思われますが、のぞみは司法試験に挑戦する決意を固めます。
第3段階:司法試験への再挑戦(第49回~第72回)弁護士を目指すと決めたのぞみですが、道のりは簡単ではありません。
母・あづさとの衝突を経て家を出ることになり、アルバイトをしながら勉強を続けます。
生活費を確保しつつ、夜は予備校に通うという厳しい日々です。
司法試験に再挑戦したのぞみは、2度目の受験で合格を果たします。
同じく司法試験を受けていた星野雄治も合格し、2人は司法修習生として新たな段階へ進みます。
ここから作品の舞台は、法律家を目指す人々が実務を学ぶ世界へと移っていきます。
第4段階:福島での司法修習と法律家としての成長(第73回~第144回)司法試験に合格したからといって、すぐに一人前の弁護士になれるわけではありません。
のぞみと星野は福島で実務修習を受け、弁護士の竹永一の事務所などで実際の事件に関わっていきます。
この時期には、遺骨をめぐる姉妹の問題、親子関係をめぐる事件、医療事故、刑事事件、詐欺事件など、さまざまな事情を抱えた人々が登場します。
のぞみは依頼人や事件関係者の話を聞き、法律だけでは割り切れない人間の感情にも向き合います。
特に重要なのは、正しいと思って行動したことが、必ずしも望ましい結果につながるとは限らないという経験です。
検察修習や裁判修習を通じて、のぞみは法律家として必要な判断力と責任感を身につけていきます。
また、南田家では父母の関係や弟・達也の出生にまつわる問題も展開し、家族それぞれが自分の人生を考えることになります。
第5段階:法律事務所ひまわりの開業(第145回~第162回)物語の終盤では、のぞみが2年間の司法修習を終え、弁護士として働く道を探します。
しかし、弁護士業界も不景気の影響を受けており、希望する就職先がすぐに見つかるわけではありません。
そんななか、星野とともに法律事務所を開くことを決意します。
2人は古い雑居ビルの一室を借り、事務所の準備を進めます。
そして最終回では、のぞみと星野が「法律事務所ひまわり」を開業します。
最終話では、少年事件の弁護を依頼される展開も描かれ、のぞみが法律家として歩き始めたことが示されます。
夢を実現して終わるだけではなく、弁護士としての新しい仕事が始まるところまで描いているのが特徴です。
【キャスト相関図】上川隆也・夏木マリら主要出演者と役柄
『ひまわり』には、後年もテレビドラマや映画で活躍する俳優が多数出演しています。
なかでも注目したいのが、松嶋菜々子、夏木マリ、上川隆也、奥田瑛二を中心とする人物関係です。
NHKの作品紹介や出演者情報をもとに、主要人物の関係をまとめました。
| 役名 | 俳優 | 役柄・人物関係 |
|---|---|---|
| 南田のぞみ | 松嶋菜々子 | 主人公。リストラを機に弁護士を目指す |
| 南田あづさ | 夏木マリ | のぞみの母。獣医師 |
| 星野雄治 | 上川隆也 | のぞみと司法試験に合格し、法律事務所を共同開設する |
| 赤松元基 | 奥田瑛二 | 弁護士。のぞみが法律家を志すきっかけとなる人物 |
| 南田薫乃 | 藤村志保 | 南田家の年長者 |
| 南田徹 | 寺泉憲 | あづさと関係の深い人物 |
| 南田優 | 三宅裕司 | 南田家の関係者 |
| 南田桃子 | 川島なお美 | 南田家の関係者 |
| 関口純一郎 | 大鶴義丹 | のぞみの恋人 |
| 竹永一 | 泉谷しげる | 福島での実務修習に関わる弁護士 |
上川隆也が演じる星野雄治は、のぞみと同じく司法試験に合格する人物です。
2人は司法修習を通じて法律家としての経験を積み、福島での実務修習でも行動をともにします。
物語の終盤では、2人で法律事務所を開設することになります。
星野は、のぞみの挑戦を支えるだけの存在ではありません。自分自身も弁護士としての道を模索し、彼女とともに成長する重要な登場人物です。
最終回では、2人の事務所が実際に動き出す姿が描かれています。
夏木マリが演じた南田あづさとは?夏木マリが演じる南田あづさは、主人公の母親です。
獣医師として働く一方、家族の問題や自身の人生にも向き合っていきます。
特に、弁護士を目指すのぞみとの親子関係は物語の重要な軸です。
母親として娘を心配する気持ちと、一人の女性として自分の人生を選ぼうとする姿が並行して描かれます。
また、赤松元基との関係も見逃せない要素です。のぞみの人生だけでなく、あづさ自身の生き方にも変化が訪れます。
奥田瑛二が演じた赤松元基の存在赤松元基は、のぞみが弁護士を目指すきっかけを与える人物です。
達也の事件を引き受けたことを通じて、のぞみは弁護士の仕事を知ります。
その後も赤松は、のぞみの成長を見守る立場で物語に関わります。
赤松とあづさの関係も描かれ、法律事務所を中心とした職業ドラマだけではない、人間関係の厚みを生み出しています。
【主題歌と脚本】井上由美子×山下達郎が作った作品の魅力
『ひまわり』を印象づけるもう一つの要素が、脚本と音楽です。
脚本は井上由美子脚本を担当したのは、脚本家の井上由美子です。
作品の中心には、リストラ後の再出発という社会的なテーマがありますが、物語は経済問題の説明に終始しません。
仕事を失ったときに何を選ぶのか、家族と意見が食い違ったときにどう向き合うのか、夢を追うために何を犠牲にするのか。
こうした身近な問題を積み重ねることで、主人公の成長を描いています。
加えて、後半では司法修習という専門的な世界を取り上げ、法律家が人の人生に関わる仕事であることを具体的な事件を通して示しています。
主題歌は山下達郎の「ドリーミング・ガール」
「ドリーミング・ガール」
1996年5月1日発売
『ひまわり』の主題歌として使用された楽曲です。
主題歌の正式な曲名は「ドリーミング・ガール」、英語表記では「DREAMING GIRL」です。
山下達郎の公式ディスコグラフィーには、1996年5月1日発売のシングルとして掲載されています。また、オリコンの作品情報でもNHKテレビ『ひまわり』の主題歌として記録されています。
作詞は松本隆、作曲・編曲は山下達郎です。
この曲が流れることで、主人公の人生の転機や新しい挑戦が印象づけられます。
朝ドラは毎日の放送で同じ主題歌に触れる機会が多く、作品の記憶と音楽が結びつきやすい形式です。「ドリーミング・ガール」は、1996年の『ひまわり』を振り返る際に欠かせない楽曲の一つです。
【2026年最新】『ひまわり』の再放送はいつ?現在の視聴方法
2026年には、松嶋菜々子の初主演朝ドラとして『ひまわり』のアンコール放送が実施されました。
松嶋菜々子の所属事務所セブンス・アヴェニューの公式出演情報には、2026年4月20日からの再放送予定が掲載されています。
2026年のBS再放送スケジュール| 項目 | 放送内容 |
|---|---|
| 再放送開始日 | 2026年4月20日(月) |
| 放送チャンネル | NHK BS・BSプレミアム4K |
| 平日・土曜 | 7:15~7:30 |
| 日曜日 | 8:00~9:30 |
| 日曜の放送内容 | 1週間分の6話連続放送 |
| 対象作品 | 全162回 |
2026年11月3日時点では、このアンコール放送は終了しています。10月下旬には最終回までの放送が進んでおり、次回の再放送日程については、新たな公式告知を待つ状況です。
NHKオンデマンドでの配信状況NHKオンデマンドの連続テレビ小説作品一覧には、『ひまわり』が全162回の作品として掲載されています。
出演者として松嶋菜々子、夏木マリ、藤村志保、上川隆也らの名前も確認できます。
ただし、作品一覧への掲載と、各話を実際に視聴・購入できる期間は別です。2026年の個別エピソードには10月28日を購入期限とする表示もあったため、11月以降に視聴する場合は、最新の配信対象や購入条件を確認する必要があります。
DVDで全話を振り返る方法NHKエンタープライズからは『連続テレビ小説 ひまわり 完全版』のDVD-BOXが発売されています。
第一集には第1回から第72回まで、第二集には第73回から最終回までの内容が収録されています。
章ごとのあらすじも掲載されているため、ストーリーを順番に振り返りたい人にも参考になります。
なお、NHKグループ公式通販では第二集に売り切れ表示があるため、購入を考える場合は販売状況の確認が必要です。
【作品の見どころ】2026年に『ひまわり』を見直す価値は?
『ひまわり』が2026年にも検索される背景には、松嶋菜々子の初主演作という話題性だけでなく、作品が扱うテーマの普遍性があります。
1. バブル崩壊後の雇用不安を背景にしている物語の出発点は、会社の業績悪化とリストラです。
当時の日本社会では、バブル経済の崩壊後、企業の経営環境や雇用をめぐる状況が大きく変化していました。
のぞみが直面するのは、本人の努力だけでは解決できない会社側の事情です。
この設定によって、夢を持って働いていても、ある日突然キャリアの見直しを迫られることがあるという現実が描かれています。
2. 女性の仕事と結婚というテーマ序盤で印象的なのは、のぞみが開発部への異動と結婚をめぐる選択に直面する場面です。
仕事を続けたいという希望と、結婚を考える恋人との関係がぶつかります。
1996年当時の職場における女性のキャリア形成や、結婚と仕事をめぐる価値観が物語に反映されています。
2026年の視点から見ると、約30年前の職場環境と現在の働き方を比較しながら視聴できる点も興味深いところです。
3. 弁護士という職業を理想だけで描いていない『ひまわり』の後半では、司法試験に合格した後の苦労も丁寧に描かれます。
資格を取得することと、実際に専門職として働くことは別の問題です。
司法修習では、依頼人の事情や事件の背景を理解し、法律的な判断と人間的な感情の間で悩む場面が登場します。
加えて、修習を終えた後も就職先を探さなければならないという現実があります。
この点は、現在の資格取得やキャリア形成を考えるうえでも参考になる視点です。
4. 東京と福島で変化する物語の舞台前半は東京の谷中を中心に、南田家やのぞみの仕事・家族関係が描かれます。
後半は福島での実務修習が中心となり、さまざまな依頼人や事件と向き合うことになります。
舞台が変わることで、主人公の視野も広がっていきます。
身近な家族の問題から社会の中で起きる法律問題へと、物語のスケールが大きくなっていく構成です。
どんな人におすすめの作品?- 松嶋菜々子の初主演作を見たい人: 後年の代表作とは異なる、初期の演技やヒロイン像を楽しめます。
- 1990年代の朝ドラに興味がある人: バブル崩壊後の雇用や当時の女性の働き方を背景にした物語を見られます。
- 法律・弁護士を題材にしたドラマが好きな人: 司法試験だけでなく、司法修習や実務上の葛藤まで描かれています。
- 家族ドラマが好きな人: 南田家の複雑な人間関係や、家族それぞれの人生の選択が楽しめます。
一方、最初から弁護士として活躍する痛快なリーガルドラマを期待する人には、前半の会社員時代や受験勉強の描写がゆっくり感じられる可能性があります。
物語全体を通じて主人公の成長を追う作品として楽しむのが適しています。
【プロの結論】『ひまわり』は松嶋菜々子の出発点であり、再出発を描いた朝ドラ
『ひまわり』の本質は、リストラされた女性が弁護士になるという結果だけにあるのではありません。
注目すべきなのは、主人公が人生の選択を何度も迫られ、そのたびに自分の意思で進路を決めていく過程です。
会社を辞めることも、司法試験に挑戦することも、司法修習で失敗や挫折を経験することも、すべて次の段階へ進むための出来事として描かれています。
また、資格を取った後に就職先が見つからないという展開は、努力すればすべてが順調に進むという単純な成功物語とは異なります。
仕事を失った後の再出発、専門職としての責任、家族との関係、そして自分の人生を自分で選ぶこと。
これらのテーマを162回かけて描いた点に、『ひまわり』の作品としての魅力があります。
松嶋菜々子の初主演作を知りたい人はもちろん、1990年代の社会や働き方を振り返りたい人にも、改めて見る意味のある作品です。
【よくある質問】ひまわりと松嶋菜々子に関するFAQ
Q1:朝ドラ『ひまわり』で松嶋菜々子は何役を演じましたか?
A1:主人公の南田のぞみ役です。24歳の会社員として物語に登場し、リストラをきっかけに弁護士を目指します。
Q2:『ひまわり』は何年に放送されましたか?
A2:1996年4月1日から10月5日までNHK総合で放送されました。NHK連続テレビ小説の第54作で、全162回です。
Q3:上川隆也は何役で出演していますか?
A3:星野雄治役です。のぞみとともに司法試験に合格し、司法修習を経て、最終的には2人で法律事務所を開設します。
Q4:夏木マリはどのような役柄ですか?
A4:南田あづさ役です。のぞみの母親で、獣医師として働きながら、自分自身の人生や家族の問題にも向き合います。
Q5:『ひまわり』の脚本家と主題歌は誰ですか?
A5:脚本は井上由美子、主題歌は山下達郎の「ドリーミング・ガール」です。作詞は松本隆が担当しています。
Q6:2026年に『ひまわり』の再放送はありましたか?
A6:ありました。2026年4月20日からNHK BS・BSプレミアム4Kでアンコール放送が始まりました。11月3日時点では全162回の放送を終えており、次回の再放送日程は新たな公式発表待ちです。
Q7:『ひまわり』は現在どこで見られますか?
A7:NHKオンデマンドの作品一覧に全162回の作品情報が掲載されています。各話の配信・購入条件は変更されるため、視聴前に最新の提供状況を確認してください。DVD-BOXも発売されていますが、販売状況は商品ごとに異なります。
NHK連続テレビ小説『ひまわり』は、1996年4月1日から10月5日まで放送された全162回のドラマです。
松嶋菜々子が演じた南田のぞみは、会社のリストラをきっかけに弁護士を目指し、司法試験、司法修習、就職活動という壁を乗り越えていきます。
共演者には夏木マリ、上川隆也、奥田瑛二、三宅裕司、川島なお美らが名を連ね、脚本は井上由美子、主題歌は山下達郎の「ドリーミング・ガール」が担当しました。
2026年にはBSでアンコール放送も実施され、放送から30年を迎える時期に改めて注目されました。
松嶋菜々子の初主演作としての歴史的な意味だけでなく、働く女性の再出発や専門職として成長する難しさを描いた作品として、今も振り返る価値があります。