2021年に開催された東京オリンピックの野球日本代表「侍ジャパン」。稲葉篤紀監督のもと、山本由伸、田中将大、村上宗隆、吉田正尚ら日本球界を代表する選手が集結し、見事に金メダルを獲得した。では、実際に大会へ出場した東京五輪野球日本代表24人は誰だったのか。
最終登録メンバーが発表されたのは2021年7月5日。当初の6月16日発表からは負傷による辞退や追加選手の変更があり、最終的な顔ぶれは当初の内定選手と異なっている。2026年現在、当時の公式登録記録をもとに、投手・捕手・内野手・外野手の一覧、背番号、所属球団、メンバー変更の経緯、全試合の結果、アメリカとの決勝戦までを振り返る。
【結論】東京オリンピック野球メンバーは誰?最終登録24人の全体像

東京2020の野球日本代表は、プロ野球の各球団から選ばれた24人で構成された。監督は稲葉篤紀。選手の内訳は投手11人、捕手2人、内野手6人、外野手5人である。
最終登録メンバーには、当時オリックスで活躍していた山本由伸、楽天に復帰していた田中将大、ヤクルトの村上宗隆、オリックスの吉田正尚など、実績と将来性を兼ね備えた選手が名を連ねた。
特徴的なのは、投手を11人確保した編成だ。通常の国際大会より少ない24人という登録枠の中で、稲葉監督は投手の人数を優先。捕手は2人に絞りながら、捕手経験のある外野手も含めた柔軟な布陣を組んだ。
ここで押さえておきたいのは、6月16日に発表された24人と、実際に大会へ登録された7月5日時点の24人は同じではないという点だ。検索時に混同しやすいが、東京五輪の最終メンバーを調べる場合は、7月5日発表の一覧が基準になる。
【東京五輪野球日本代表24人】背番号・所属球団・ポジション別一覧
以下が、侍ジャパン公式サイトに掲載された2021年7月5日発表の最終登録メンバーである。所属球団はすべて大会登録時の2021年の所属を示している。
投手(11人)| 背番号 | 選手名 | 2021年所属球団 |
|---|---|---|
| 12 | 青柳晃洋 | 阪神タイガース |
| 13 | 岩崎優 | 阪神タイガース |
| 15 | 森下暢仁 | 広島東洋カープ |
| 16 | 伊藤大海 | 北海道日本ハムファイターズ |
| 17 | 山本由伸 | オリックス・バファローズ |
| 18 | 田中将大 | 東北楽天ゴールデンイーグルス |
| 19 | 山﨑康晃 | 横浜DeNAベイスターズ |
| 20 | 栗林良吏 | 広島東洋カープ |
| 21 | 千賀滉大 | 福岡ソフトバンクホークス |
| 22 | 大野雄大 | 中日ドラゴンズ |
| 61 | 平良海馬 | 埼玉西武ライオンズ |
| 背番号 | 選手名 | 2021年所属球団 |
|---|---|---|
| 7 | 梅野隆太郎 | 阪神タイガース |
| 10 | 甲斐拓也 | 福岡ソフトバンクホークス |
| 背番号 | 選手名 | 2021年所属球団 |
|---|---|---|
| 1 | 山田哲人 | 東京ヤクルトスワローズ |
| 2 | 源田壮亮 | 埼玉西武ライオンズ |
| 3 | 浅村栄斗 | 東北楽天ゴールデンイーグルス |
| 4 | 菊池涼介 | 広島東洋カープ |
| 6 | 坂本勇人 | 読売ジャイアンツ |
| 55 | 村上宗隆 | 東京ヤクルトスワローズ |
| 背番号 | 選手名 | 2021年所属球団 |
|---|---|---|
| 8 | 近藤健介 | 北海道日本ハムファイターズ |
| 9 | 柳田悠岐 | 福岡ソフトバンクホークス |
| 31 | 栗原陵矢 | 福岡ソフトバンクホークス |
| 34 | 吉田正尚 | オリックス・バファローズ |
| 51 | 鈴木誠也 | 広島東洋カープ |
以上が最終登録24人の全選手である。背番号と所属球団を照合すると、山本由伸は17番、田中将大は18番、村上宗隆は55番、吉田正尚は34番だったことが分かる。
なお、上記のポジションは大会登録上の区分であり、選手が実際に守れるすべての守備位置を意味するものではない。複数の守備位置をこなせる選手の存在も、24人という限られた登録枠を活用するうえで重要だった。
この一覧の根拠となるのは、野球日本代表・侍ジャパン公式サイトの「2021年東京オリンピック 出場選手一覧」と、6月16日の内定選手発表資料である。
【メンバー変更の真相】6月16日の発表から7月5日の最終登録まで
東京五輪の侍ジャパンは、2021年6月16日に最初の内定選手24人を発表した。しかし、大会までの期間に複数の負傷者やコンディション不良による辞退が発生し、最終的な登録メンバーは変更されている。
最終メンバーを理解するうえで重要なのが、會澤翼、中川皓太、菅野智之の3人の辞退と、梅野隆太郎、伊藤大海、千賀滉大の3人の追加である。
2021年6月16日:最初の24人を発表稲葉監督は、投手11人、捕手2人、内野手6人、外野手5人という構成で24人を発表した。当初の捕手には甲斐拓也と會澤翼が入り、投手には菅野智之と中川皓太も選ばれていた。
2021年6月18日:會澤翼が辞退、梅野隆太郎を追加最初の変更は捕手だった。広島東洋カープの會澤翼が、左下腿腓腹筋挫傷のため出場を辞退。代わって阪神タイガースの梅野隆太郎が追加選出された。
侍ジャパン公式発表では、稲葉監督は會澤の負傷を残念に思うとともに、梅野の守備面の安定感や打撃、走塁面にも期待を寄せていた。
これにより捕手は、最初の予定から変更され、甲斐拓也と梅野隆太郎の2人となった。
2021年6月25日:中川皓太が左肋骨骨折で辞退続いて、巨人の中川皓太が左肋骨骨折のため代表を辞退した。侍ジャパン公式発表では、代替選手はこの時点で未定とされた。
中川はリリーフとして期待されていた左腕であり、投手陣の構成を再検討する必要が生じた。
2021年7月3日:菅野智之もコンディション不良で辞退7月3日には、読売ジャイアンツの菅野智之がコンディション不良を理由に出場辞退を発表した。菅野は当初の代表発表時から先発投手の柱として期待されていた選手だった。
この時点では代替選手は未定。投手の登録人数をどう補うかが、最終編成の焦点となった。
2021年7月5日:伊藤大海・千賀滉大を追加して24人に最終的に追加されたのは、北海道日本ハムファイターズの伊藤大海と、福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大だった。
2人の追加により、投手11人、捕手2人、内野手6人、外野手5人という24人の登録枠が整った。侍ジャパン公式サイトの出場選手一覧も、7月5日発表としてこの顔ぶれを掲載している。
メンバー変更の整理:
- 會澤翼(辞退)→ 梅野隆太郎(追加)
- 中川皓太(辞退)→ 伊藤大海・千賀滉大の追加により投手陣を再編
- 菅野智之(辞退)→ 伊藤大海・千賀滉大の追加により投手陣を再編
ここで注意したいのは、伊藤と千賀がそれぞれ特定の辞退選手と公式に一対一で交代したと発表されたわけではないことだ。公式記録上は、辞退の発表と、その後の追加選手の発表として整理されている。
したがって、東京五輪の日本代表を正確に振り返るなら、6月16日の内定メンバーではなく、7月5日に更新された最終登録一覧を確認する必要がある。
【稲葉篤紀監督の采配と編成】投手11人・野手13人にした理由
東京五輪の日本代表を率いたのは、2017年に侍ジャパンの監督に就任した稲葉篤紀だった。選手として2008年北京オリンピックを経験した稲葉監督にとって、東京大会は指導者として金メダルを目指す大舞台だった。
登録枠24人で投手を11人確保した理由東京五輪の野球競技では、通常の国際大会で採用されることがある28人よりも4人少ない24人が登録枠だった。
この条件の中で稲葉監督が選択したのは、投手11人、野手13人という構成である。野手13人の内訳は捕手2人と内野手・外野手11人となる。
投手を多めにした背景には、2019年のプレミア12での経験があった。稲葉監督は、国際大会では投手を早めに交代させながら勝ち進むことが重要だと考えていた。また、東京五輪は夏場の屋外開催であり、投手の負担を考慮した編成でもあった。
短期決戦では、先発投手だけで試合を完結させる必要はない。複数の投手を状況に応じて起用し、相手打線との相性や試合展開に合わせて継投する。そのための余裕を確保したのが11人という人数だった。
監督・コーチ陣の体制選手24人を支えた首脳陣も、侍ジャパンの経験を持つ人物で固められていた。
- 監督:稲葉篤紀(背番号80)
- ヘッドコーチ兼打撃コーチ:金子誠(背番号88)
- 投手コーチ:建山義紀(背番号81)
- バッテリーコーチ:村田善則(背番号84)
- 内野守備・走塁コーチ:井端弘和(背番号82)
- 外野守備・走塁コーチ:清水雅治(背番号87)
投手陣には、田中将大や大野雄大といった国際大会の経験が豊富な選手がいる一方、森下暢仁、栗林良吏、平良海馬、青柳晃洋、岩崎優といった選手も選出された。
一方、野手陣はプレミア12などの国際大会を経験した選手を中心に構成。山田哲人、坂本勇人、柳田悠岐、甲斐拓也ら、代表での経験を持つ選手がチームを支えた。
稲葉監督は大会後の公式インタビューで、約4年間にわたって選手やコーチ陣と関係を築いてきたことが結束につながったと振り返っている。また、田中将大や大野雄大など年長の選手が若い投手をまとめたことにも触れていた。
単純にシーズン成績の上位者を集めただけではなく、国際大会への適応力、役割への理解、チーム内での経験のバランスを考えた選考だったことがうかがえる。
【東京五輪野球の試合結果】日本は全5試合に勝利して決勝へ
日本代表は2021年7月28日に大会初戦を迎えた。東京オリンピックの野球競技は7月28日から8月7日まで行われ、日本はオープニングラウンドから決勝まで全5試合を戦った。
試合会場は福島県営あづま球場と横浜スタジアム。日本は最初のドミニカ共和国戦から勝利を重ね、決勝まで一度も敗れることなく進出した。
日本代表の全試合結果- 2021年7月28日・オープニングラウンド:日本 4-3 ドミニカ共和国
- 2021年7月31日・オープニングラウンド:メキシコ 4-7 日本
- 2021年8月2日・ノックアウトステージ:日本 7-6 アメリカ
- 2021年8月4日・準決勝:日本 5-2 韓国
- 2021年8月7日・決勝:日本 2-0 アメリカ
大会中、日本が最も大きな緊張感を味わった試合の一つが、8月2日のアメリカ戦だった。
ノックアウトステージで対戦したアメリカを、日本は7対6で撃破。1点差の接戦を制し、優勝への道をつないだ。
その後、8月4日の準決勝では韓国を5対2で下した。国際大会で何度も対戦してきたライバルを退け、いよいよ決勝へ進出する。
決勝の相手は、再びアメリカだった。ノックアウトステージで一度破った相手との再戦であり、東京五輪の金メダルを懸けた大一番となった。
【アメリカとの決勝戦】村上宗隆の本塁打と投手陣の完封リレーで金メダル
2021年8月7日、横浜スタジアムで東京オリンピック野球の決勝戦が行われた。日本の相手はアメリカ。日本はこの試合を2対0で制し、悲願の金メダルを獲得した。
村上宗隆が3回に先制ソロ本塁打試合の均衡を破ったのは、内野手の村上宗隆だった。
3回、日本は村上のソロ本塁打で先制。21歳の若き主砲が大舞台で放った一発は、決勝戦の流れを日本に引き寄せる大きな得点となった。
8回には追加点を挙げ、リードを2点に広げた。吉田正尚の中前打に相手の悪送球が絡んだ得点で、日本は優勝に近づいた。
先発・森下暢仁から栗林良吏まで投手陣が踏ん張る先発を任されたのは、広島東洋カープの森下暢仁だった。森下は5回を投げて3安打無失点の好投。アメリカ打線に得点を許さず、試合の土台を作った。
6回以降は継投で相手の反撃を防ぎ、9回は栗林良吏が締めくくった。最終的にアメリカを無得点に抑えた日本は、2対0の完封勝利で大会を終えた。
侍ジャパン公式サイトの試合レポートでも、高い守備力と投手陣の継投、チームの結束が金メダル獲得を支えた要素として取り上げられている。
正式競技としては初のオリンピック金メダル日本野球は1984年のロサンゼルスオリンピックでも金メダルを獲得している。ただし、当時の野球は公開競技だった。
1992年のバルセロナ大会から野球が正式競技となった後、日本は銀メダルや銅メダルを獲得してきたものの、優勝には届いていなかった。
東京2020での優勝は、正式競技としてのオリンピック野球で日本が初めて獲得した金メダルだった。1984年の公開競技での優勝から数えると、37年ぶりの金メダルという歴史的な結果でもある。
稲葉監督にとっても、選手として出場した2008年北京大会の悔しさを経て、指揮官としてつかんだ大きな成果となった。
【東京オリンピック野球メンバー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京オリンピックの野球日本代表メンバーは全部で何人でしたか?
A1:最終登録は24人です。内訳は投手11人、捕手2人、内野手6人、外野手5人でした。2021年7月5日に発表された一覧が大会の最終登録メンバーです。
Q2:東京五輪の野球日本代表で背番号17と18を付けていた選手は誰ですか?
A2:背番号17は山本由伸、背番号18は田中将大です。山本は当時オリックス・バファローズ、田中は東北楽天ゴールデンイーグルスに所属していました。
Q3:村上宗隆と吉田正尚は東京五輪で何番を付けていましたか?
A3:村上宗隆は背番号55、吉田正尚は背番号34でした。村上はアメリカとの決勝で先制ソロ本塁打を放ち、日本の金メダル獲得に貢献しました。
Q4:東京五輪の野球代表で当初の発表から変更された選手は誰ですか?
A4:會澤翼、中川皓太、菅野智之が辞退し、梅野隆太郎、伊藤大海、千賀滉大が追加されました。會澤は負傷、 中川は左肋骨骨折、菅野はコンディション不良が辞退理由として発表されています。
Q5:東京オリンピックの野球日本代表は何試合勝ちましたか?
A5:日本は全5試合に勝利しました。ドミニカ共和国、メキシコ、アメリカ、韓国、そして決勝のアメリカに勝ち、5戦全勝で金メダルを獲得しました。
Q6:東京五輪野球の決勝で日本とアメリカは何対何でしたか?
A6:2021年8月7日の決勝は、日本がアメリカを2対0で破りました。村上宗隆の3回のソロ本塁打で先制し、投手陣が無失点でつなぎました。
Q7:東京五輪野球の監督は誰でしたか?
A7:稲葉篤紀です。金子誠ヘッドコーチ兼打撃コーチ、建山義紀投手コーチ、村田善則バッテリーコーチ、井端弘和内野守備・走塁コーチ、清水雅治外野守備・走塁コーチがスタッフとしてチームを支えました。
東京オリンピックの野球日本代表は、稲葉篤紀監督のもとで編成された24人の侍ジャパンだった。最終登録は2021年7月5日発表で、投手11人、捕手2人、内野手6人、外野手5人という構成だった。
大会前には會澤翼、中川皓太、菅野智之の辞退があり、梅野隆太郎、伊藤大海、千賀滉大が追加された。最初の内定発表と最終登録を区別することが、当時のメンバーを正確に把握するポイントとなる。
大会では山本由伸、田中将大、村上宗隆、吉田正尚らが名を連ねた日本代表が全5試合に勝利。最後は村上の本塁打と森下暢仁をはじめとする投手陣の好投によって、アメリカとの決勝戦を2対0で制した。
【プロの結論】東京五輪の代表メンバーを調べる際の3つの判断基準- 選手名を調べるなら:2021年7月5日発表の最終登録24人を基準にする。6月16日の内定メンバーとは区別する。
- 背番号や所属球団を調べるなら:大会当時の2021年の登録情報を確認する。2026年現在の所属球団と混同しない。
- 大会実績を調べるなら:侍ジャパン公式サイトの試合記録とJOCの東京2020大会記録を照合する。決勝の2対0だけでなく、全5試合の結果も確認する。
東京五輪の金メダルは、スター選手を集めただけで生まれたものではない。経験豊富なベテランと勢いのある若手、投手陣の厚み、守備の安定感、そして各選手が自分の役割を理解して戦ったことが結実した結果だった。
2026年に振り返っても、東京2020の侍ジャパンは日本野球の歴史に残るチームである。24人の名前と背番号、そして金メダルまでの道のりを正しく記録しておくことは、あの大会を語り継ぐうえでも大切な意味を持っている。