2026年の昌平高校は、FC LAVIDA出身者を中心に、他クラブの育成組織から加わった選手も組み合わせた陣容で戦っている。JFAが公開したインターハイ登録選手一覧では、GKからFWまで各ポジションに複数の選手が登録されている。
特に注目したいのは、3年生の主将・飯島碧大とGK土渕璃久、2年生のFW立野京弥だ。中盤のゲームコントロール、最後尾からの守備、前線の得点力という3つの要素が、チームの戦い方を左右している。
2026年インターハイ登録メンバーJFAの大会登録情報をもとに、選手をポジション別に整理した。学年は2026年度のもの。
| ポジション | 選手名 | 学年 |
|---|---|---|
| GK | 土渕璃久 | 3年 |
| GK | 服部瑞希 | 3年 |
| GK | 古村桂唯 | 3年 |
| GK | 岩杉颯太 | 1年 |
| DF | 髙見澤光 | 3年 |
| DF | 大野隆斗 | 2年 |
| DF | 古川雄規 | 3年 |
| DF | 笠原慶多 | 2年 |
| DF | 松本太佑 | 2年 |
| DF | 田﨑蒼人 | 2年 |
| DF | 古木庸生 | 1年 |
| DF | 太田春馬 | 1年 |
| MF | 根津優羽 | 3年 |
| MF | 人見大地 | 3年 |
| MF | 飯島碧大 | 3年 |
| MF | 加々美郁哉 | 2年 |
| MF | 押江颯人 | 2年 |
| MF | 屋宜葵 | 2年 |
| MF | 長谷川昂星 | 2年 |
| MF | 播磨隼佑 | 2年 |
| MF | 岩堀匠隼 | 2年 |
| MF | 大橋晴一郎 | 1年 |
| MF | 林颯佑 | 1年 |
| FW | 立野京弥 | 2年 |
| FW | 島田大雅 | 3年 |
| FW | 白須裕基 | 3年 |
| FW | オツコロ海桜 | 1年 |
| FW | 藤松碧士 | 1年 |
出典:日本サッカー協会・2026年度全国高校総体昌平チーム登録情報。
飯島碧大(MF・3年)
背番号10・FC LAVIDA出身
中盤のボランチを主戦場とし、攻撃の組み立てを担う中心選手。試合を通じた運動量とゲームコントロールが持ち味だ。
飯島はプレミアリーグEASTで18試合すべてに先発。出場時間は1,724分、4得点、1アシストを記録している。中盤の選手でありながら得点にも関わり、攻撃の起点としてだけでなくフィニッシュにも参加できる点が特徴だ。
武南戦でも先発し、前半17分と23分にシュートを放った。いずれも武南GK金昶銖に阻まれたが、昌平が前半に主導権を握るうえで重要な役割を果たしていた。
注目選手② 土渕璃久|守備を支えるGK
土渕璃久(GK・3年)
背番号1・FC LAVIDA出身
昌平のゴールを守る中心選手。インターハイでは2試合に出場し、全国大会の舞台も経験した。
土渕はインターハイ登録メンバーの正GKで、全国大会では高知中央戦と近大附属戦に先発した。高知中央戦では1-0の勝利に貢献している。
一方、武南戦では後半に岩澤柾吾のヘディングシュートを弾いたものの、こぼれ球を押し込まれて同点にされた。GKだけの問題ではなく、シュートを防いだ後のセカンドボールへの対応も含め、守備全体の課題が表れた場面だった。
注目選手③ 立野京弥|次世代の得点源
立野京弥(FW・2年)
背番号9・FC LAVIDA出身
前線でゴールを狙うストライカー。年代別日本代表にも選ばれている期待の選手だ。
立野は2026年にU-17日本代表として国際大会に参加し、昌平の攻撃を担っている。2年生ながら前線の重要なポジションを任されている点からも、チーム内での期待の大きさがうかがえる。
武南戦では白須裕基の先制点につながるワンタッチの落としを披露した。しかし、後半は相手守備に封じられ、シュートを1本も記録できなかった。個人の能力だけではなく、ストライカーにどうボールを届けるかというチーム全体の課題を示す試合になった。
大会によってスタメンは変わる昌平のスタメンは固定されているわけではない。対戦相手や大会日程、代表活動などによって変更される。2026年7月28日のインターハイ3回戦・近大附属戦では、次の11人が先発した。
- GK:土渕璃久
- DF:髙見澤光、大野隆斗、笠原慶多、松本太佑
- MF:飯島碧大、加々美郁哉、長谷川昂星、播磨隼佑
- FW:立野京弥、オツコロ海桜
一方、10月31日の武南戦では、オツコロがU-16日本代表のキプロス遠征で不在となり、白須裕基が前線に入った。飯島、高見澤、土渕、立野らは先発しており、プレミアリーグで起用されてきた選手を軸とする構成だった。
【武南に2-3で敗北】2026年選手権埼玉県予選の試合を徹底検証

2026年10月31日、浦和駒場スタジアムで行われた第105回全国高校サッカー選手権埼玉県予選準々決勝。昌平は武南と対戦し、2-3で逆転負けを喫した。
前回大会の決勝でも昌平に敗れていた武南にとっては、雪辱を果たす一戦だった。一方の昌平はインターハイ県予選を制した優勝候補。両校の対決は大会屈指の注目カードとなった。
前半38分、昌平が先制試合序盤は昌平が中盤での素早い寄せとボール保持で優位に立った。飯島碧大が前半17分、23分とシュートを放ったが、武南のGK金昶銖が好セーブを見せる。
均衡が破れたのは前半38分だった。長谷川昂星が左サイドからゴール前へ速いグラウンダーのパスを送る。立野京弥がワンタッチで後方へ落とし、フリーになった白須裕基が豪快にシュートを決めた。
連係から生まれた得点で、昌平らしい技術と判断力が表れた場面だった。1-0で前半を折り返し、試合の主導権も握っていた。
後半に武南が3得点、試合の流れが一変後半開始から武南はMF塚田恵斗を投入。攻撃に変化を加え、昌平の守備に揺さぶりをかけた。
後半7分、渡辺悠のシュートを土渕が弾いたところに岩澤柾吾が反応。ヘディングで押し込み、武南が1-1の同点に追いつく。
さらに後半20分、岩澤がゴール前でボールをキープして味方につなぐと、途中出場の鈴木琉空がシュート。GK古村桂唯の手を弾いてゴールに入り、武南が2-1と逆転した。
後半24分には主将の小山一絆がドリブルで中央を突破。相手選手2人をかわして左隅に決め、3-1とリードを広げた。
昌平も後半36分、立野のパスからこぼれ球に反応した藤松碧士がゴールを決めて2-3とした。しかし、残された時間で同点には届かなかった。
敗因は何だったのか?3つのポイント1.後半の攻撃が機能しなかった
試合レポートによれば、昌平の後半のシュート数はわずか3本。前半に見せたボール保持と連係による攻撃が、後半には十分に発揮できなかった。
特に立野に有効なパスが入らず、エースがシュートを打てなかったことは大きい。攻撃の起点が飯島に集中し、前線への供給が滞った際に別の攻撃ルートを作れるかが課題として残った。
2.武南の選手交代と戦術変更に対応しきれなかった
武南は後半開始時に塚田を投入して攻撃の選択肢を増やした。さらに試合途中には4バックへ戻すなど、状況に応じてシステムを調整。昌平の中盤に対して攻撃のテンポを上げ、ゴール前への侵入を増やした。
昌平は前半に優位だった中盤の主導権を維持できず、相手の変化に対して守備の修正が後手に回った。
3.失点後の試合運びに課題が残った
同点に追いつかれた後、昌平は再びリードを奪われた。さらに2点差まで広げられたことで、終盤の攻撃は追い上げを急ぐ展開になった。
全国大会を勝ち抜くには、相手に押し込まれた時間帯に失点を防ぎ、試合を落ち着かせる力も必要になる。攻撃力だけでは補えない部分が、この試合で浮き彫りになった。
芦田徹監督が語った敗戦への責任試合後、芦田徹監督は選手たちの努力を認めながら、指揮官としての責任を口にした。高校サッカードットコムの試合レポートには、次のコメントが掲載されている。
「夏以降、選手はよく練習して力を付けてきた。勝たせられなかったのは私の力不足。監督の責任です」
「後半はシュート精度を上げないといけなかったのですが……。ひと言で言えば力不足。結果を出せなくて残念です」
このコメントから読み取れるのは、監督が敗戦を個々の選手の責任に帰していないことだ。夏以降の成長を認めたうえで、試合の中で結果につなげられなかった点を指揮官自身の課題として受け止めている。
インターハイで結果を残したチームが、選手権予選では準々決勝で敗退した。この落差をどう受け止め、次の世代へ改善点を引き継ぐかが、昌平の育成力を測るポイントになる。
【歴代成績と2026年の戦績】昌平高校サッカー部の実力を数字で比較
昌平高校の実力を判断する際は、単年度の勝敗だけでなく、全国大会での実績と年間リーグの成績を分けて見る必要がある。
2026年は県内大会で優勝する一方、全国大会ではベスト16、プレミアリーグEASTでは9位という結果になった。大会ごとに異なる課題が見えるシーズンだった。
2026年の主要大会と歴代の転換点出典:昌平高校公式部活動実績、日本サッカー協会、大会試合記録、高校サッカードットコム。
2026年6月14日の決勝で昌平は西武台と対戦し、2-1で勝利した。これにより、2024年、2025年に続いて県予選3連覇を達成。全国高校総体への出場も3大会連続7回目となった。
この決勝では、松本太佑が2得点を記録。西武台は準決勝まで無失点で勝ち上がってきた守備力の高いチームだったが、昌平は接戦をものにした。
全国レベルの選手を擁するだけでなく、埼玉県内の強豪との試合で勝ち切る力があることは、昌平の大きな強みだ。
プレミアリーグEASTは9位、守備の改善が急務高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグEASTでは、2026年の18試合消化時点で5勝3分10敗、勝ち点18、9位となっている。
順位9位
12チーム中・18試合時点
勝ち点18
5勝3分10敗
総得点29
1試合平均約1.61点
総失点44
1試合平均約2.44点
数字から目立つのは、失点の多さだ。29得点に対して44失点、得失点差はマイナス15。攻撃力を武器とする昌平にとって、守備の安定が上位進出の条件になっている。
対戦相手には流通経済大学付属柏、鹿島アントラーズユース、柏レイソルU-18、FC東京U-18、青森山田など、全国的な強豪が並ぶ。プレミアEASTは毎節の強度が高く、県予選とは異なる対応力が求められる。
なお、9位は18試合時点の順位であり、シーズン最終順位ではない。JFAの大会日程は12月まで設定されているため、残りのリーグ戦でどこまで順位を上げられるかも注目点だ。
【強さの秘密】芦田徹監督とFC LAVIDAの育成環境
昌平が全国区の強豪へ成長した背景には、指導体制と中学生年代からの育成環境がある。
芦田徹監督と藤島崇之チームディレクター2026年の指導体制は、藤島崇之氏がチームディレクター、芦田徹氏が監督という役割分担になっている。
藤島氏は昌平の強化とFC LAVIDAの育成体制を築いてきた中心人物。芦田監督は2025年に新指揮官としてチームを率いることになり、2026年も指揮を執っている。
昌平高校の公式部活動ページでは、藤島信雄氏がアドバイザーとして紹介されている。同氏は1970年代の日本代表で主将も務めた経験を持つ人物だ。
監督だけに指導を任せるのではなく、チームディレクター、アドバイザー、複数のコーチが関わる体制が整っている。
FC LAVIDAから昌平高校へ続く6年間の育成ルート昌平高校サッカー部を語るうえで欠かせないのが、2012年に創設されたジュニアユースクラブのFC LAVIDAだ。
FC LAVIDAは昌平高校の育成基盤として位置付けられ、中学生年代から高校年代までを見据えた指導を行ってきた。高校の指導スタッフとジュニアユースの指導者が連携することで、選手の特徴やプレースタイルを長期的に把握できる。
2022年のTHE ANSWERによる取材記事では、藤島氏が中学から高校までの6年間で一貫して指導する狙いを説明していた。高校進学時にプレースタイルが変わることによる負担を減らし、選手の個性を伸ばすことが背景にある。
実際、2026年のインターハイ登録選手にもFC LAVIDA出身者が多い。土渕、飯島、立野、髙見澤、松本、オツコロらがその一例だ。
ただし、FC LAVIDA出身でなければ昌平で活躍できないわけではない。ジェフユナイテッド市原・千葉U-15、RIP ACE、アメージングアカデミー、JFAアカデミー福島など、外部の育成組織から進学した選手も登録されている。
練習内容とトレーニング環境昌平高校の公式情報によると、サッカー部は2026年時点で117名が所属し、平日は校内の人工芝グラウンドや杉戸町西仮グラウンドなどで活動している。
チームが掲げる目標は「日本一」。サッカーの技術だけでなく、学習面や挨拶、身だしなみ、言葉遣いなども含めて人間的な成長を重視している。
トレーニングの特徴として注目されるのは、個人の技術を生かした攻撃的なサッカーだ。過去のFC LAVIDAに関する取材では、ドリブルやボールを保持する技術、相手を見て判断する力、ゴールへ向かうプレーを重視する育成方針が紹介されている。
パスをつなぐことだけを目的にせず、相手の逆を取る、局面で仕掛ける、ゴールへ向かうというプレーを身につけることが昌平らしい攻撃スタイルにつながっている。
ただし、現在の具体的な曜日別メニューや練習時間の詳細は公開情報だけでは一律に把握できない。公式に確認できる活動環境と、過去の取材で紹介された育成思想は分けて理解したい。
【OBと進路】昌平高校からJリーガーが生まれる理由
昌平高校の評価を高めている要素のひとつが、卒業後の進路だ。高校サッカーで全国大会を経験するだけでなく、Jリーグへ進む選手を継続的に輩出している。
主なOB・プロ選手- :昌平高校出身のMF。プロの舞台で活躍する卒業生の一人。
- :昌平高校出身のアタッカー。高校時代から注目された選手。
- :FC LAVIDAを経て昌平高校に進学。2026年から湘南ベルマーレへ加入。
- :FC LAVIDA出身。2026年から川崎フロンターレへ加入したドリブラー。
特に長璃喜は、昌平の育成力を象徴する選手の一人だ。2025年12月15日、昌平高校は長の川崎フロンターレ加入内定を発表。学校発表では、同校から高卒でJリーガーとなる18人目の選手と紹介された。
長は高校1年から試合に出場し、選手権で得点を記録。2年時には2024年のインターハイ初優勝にも大きく貢献した。細かなボールタッチとドリブルによる突破力が評価されている。
同時期に山口豪太も湘南ベルマーレへの加入が内定。中学年代からの一貫育成が、プロへの進路につながった好例だ。
昌平高校の進路・育成環境が評価される理由昌平の進路を考える際に注目したいのは、単にプロ選手を輩出しているという結果だけではない。
中学年代からの育成、充実した指導スタッフ、人工芝グラウンドなどのトレーニング環境、プレミアリーグEASTという高い競技レベルが組み合わさっている。
また、プロ入りだけが進路ではない。高校卒業後に大学サッカーへ進み、競技を続ける選択肢もある。実際の進路は選手ごとの能力や希望、進学先との関係によって異なる。
昌平を進路候補として考える中学生や保護者にとっては、全国大会出場実績だけでなく、出場機会の競争、学業との両立、6年間の育成環境との相性を確認することが大切だ。
【よくある質問】昌平高校サッカー部に関するFAQ
Q1:昌平高校サッカー部の2026年メンバーで中心となる選手は誰ですか?
A1:3年生の主将・飯島碧大、GK土渕璃久、2年生のFW立野京弥らが中心選手です。飯島はプレミアEASTで18試合すべてに先発し、攻撃の組み立てを担っています。
Q2:昌平高校は2026年インターハイで何位でしたか?
A2:全国ベスト16です。2回戦で高知中央に1-0で勝利した後、7月28日の3回戦で近大附属に1-2で敗れました。
Q3:昌平高校は2026年の選手権埼玉県予選で武南に負けたのですか?
A3:はい。10月31日の準々決勝で武南に2-3で逆転負けしました。前半を1-0でリードしていましたが、後半に3失点し、藤松碧士のゴールで1点差に迫ったものの敗退しました。
Q4:昌平高校サッカー部の監督は誰ですか?
A4:2026年の監督は芦田徹氏です。藤島崇之氏がチームディレクターを務めています。
Q5:FC LAVIDA出身でなければ昌平高校に入れませんか?
A5:いいえ。FC LAVIDA出身者が多いものの、ジェフユナイテッド市原・千葉U-15やRIP ACEなど、外部のクラブ出身選手も所属しています。
Q6:昌平高校サッカー部は強いですか?
A6:全国高校総体で2024年に初優勝し、2026年も埼玉県予選3連覇を達成するなど、全国レベルの実績を持つ強豪です。一方、2026年のプレミアEASTでは18試合時点で9位となっており、守備の安定と試合運びには改善の余地があります。
昌平高校サッカー部の2026年は、県内での強さと全国リーグでの苦戦が同時に表れたシーズンだった。
インターハイ埼玉県予選では西武台を2-1で破り、3連覇を達成。全国大会でもベスト16に進出した。飯島碧大、土渕璃久、立野京弥らを中心に、年代別代表経験者を擁する選手層も大きな魅力だ。
しかし、プレミアリーグEASTでは18試合時点で9位、失点は44。選手権埼玉県予選では武南に2-3で逆転負けし、後半の攻撃力と守備の対応に課題を残した。
今後の昌平を評価するうえで注目したいのは、次の3点だ。
- 攻撃の再現性:飯島を経由する攻撃だけでなく、複数の選手がゴールに関われる形を作れるか。
- 守備の安定性:失点後の対応やセカンドボールの回収を改善できるか。
- 育成の継続性:FC LAVIDAとの連携を生かし、下級生が主力へ成長できるか。
昌平には全国優勝を経験した伝統と、プロ選手を輩出してきた育成環境がある。武南戦の敗戦は痛手だが、強豪校として次の世代へ何を引き継ぐかを考える転換点にもなる。
2027年以降、飯島や土渕ら3年生が卒業した後、立野京弥やオツコロ海桜ら次世代の選手がどのようにチームを引っ張るのか。昌平高校サッカー部の再出発に注目したい。
主な確認資料:日本サッカー協会、昌平中学校・高等学校公式サイト、高校サッカードットコム、J SPORTS、埼玉サッカー通信。