2026年の日本代表は、ワールドカップを戦った主力選手を軸に、新戦力を積極的に取り込む段階に入った。JFAが9月17日に発表した9月・10月の活動メンバーは31人。ワールドカップ出場メンバーから20人が継続して選ばれ、初招集と復帰組を合わせた11人が加わった。
初招集されたのは、谷村海那、松木玖生、齋藤俊輔、中野就斗の4人。所属クラブでの活躍や若い世代での実績を背景に、A代表での競争に加わった顔ぶれだ。
一方、11月のブラジル・パラグアイ戦については、11月3日時点で正式な招集メンバーの発表を待つ段階にある。9月・10月の31人をそのまま11月の確定メンバーと考えるのは正確ではない。
ポジション別の主な選手2026年9月・10月の招集情報を基準に整理
- GK: 鈴木彩艶、早川友基、小久保玲央ブライアン
- DF: 板倉滉、渡辺剛、伊藤洋輝、瀬古歩夢、鈴木淳之介、安藤智哉
- MF・FW: 久保建英、堂安律、伊東純也、上田綺世、鎌田大地、田中碧、前田大然、中村敬斗、佐野海舟、松木玖生、谷村海那、佐藤龍之介、塩貝健人、後藤啓介、齋藤俊輔、中野就斗、熊坂光希、相馬勇紀、鈴木唯人、佐野航大、田中聡
※大会ごとの離脱・追加招集を反映した選手一覧であり、全員が11月の招集を確定しているわけではない。
特に注目したい5人の主力選手
鈴木彩艶(GK)
アストン・ビラ
日本の守備を支えるGK。反応速度やシュートストップに加え、ビルドアップへの参加も期待される。10月1日のエクアドル戦ではPK戦でセーブを記録し、勝利に貢献した。
久保建英(MF)
レアル・ソシエダ
狭いスペースでのボールコントロール、ドリブル、ラストパスが武器。相手の守備ブロックを崩す局面で、攻撃の中心的な役割を担う。
堂安律(MF)
アイントラハト・フランクフルト
右サイドからの仕掛けやカットイン、ゴール前への飛び出しが持ち味。10月5日のニュージーランド戦では決勝ゴールを挙げた。
上田綺世(FW)
LOSCリール
最前線でのポストプレー、裏への抜け出し、ゴール前での決定力が特徴。9月のベネズエラ戦では2得点を記録し、10月のニュージーランド戦でも得点した。
伊東純也(MF)
KRCゲンク
スピードを生かした突破とクロスが武器。途中出場から攻撃の流れを変えられる選手であり、相手の守備陣に異なる対応を迫る存在だ。
この5人に加え、松木玖生、佐藤龍之介、塩貝健人ら若手の成長も見逃せない。ベテランと若手のどちらかに偏らず、複数の選択肢を持つチームへ進化できるかが、今後の選考のポイントになる。
【W杯2026の結果】日本代表はグループFを突破、ブラジルに敗退

FIFAワールドカップ2026で、日本はグループFを1勝2分け、勝ち点5の2位で通過した。オランダ、チュニジア、スウェーデンとの3試合では一度も敗れず、決勝トーナメント進出を決めた。
しかし、ラウンド32ではブラジルと対戦し、1-2で敗戦。日本の2026年大会はベスト32で幕を閉じた。
グループステージから決勝トーナメントまでの結果
GROUP F・最終順位2位
勝ち点5・1勝2分け
6月15日
日本 2-2 オランダ
6月21日
日本 4-0 チュニジア
6月26日
日本 1-1 スウェーデン
6月30日
日本 1-2 ブラジル
ラウンド32・決勝トーナメント
グループステージでは、チュニジアに4-0で勝利した試合が特に印象的だった。守備の安定を保ちながら複数得点を奪い、攻守両面で日本の持ち味を発揮した。
一方、ブラジルとのラウンド32は、2025年の歴史的勝利を経て迎えた再戦でもあった。日本は2025年10月14日の親善試合でブラジルに3-2と逆転勝利し、14度目の対戦で初めて白星を挙げた。しかし、2026年のW杯ではブラジルに1-2で敗れている。親善試合での勝利と、W杯のノックアウトステージで勝ち切ることの難しさが浮き彫りになった。
今回の結果を単純に「W杯で失敗した」と評価するのは適切ではない。48チーム制となった大会でグループを突破したことは成果である一方、世界の強豪と一発勝負で渡り合うための守備強度や試合運びには、さらに改善の余地が残った。
【9月・10月の親善試合4戦】全勝で見えた日本代表のフォーメーション
ワールドカップ後の最初の代表活動となった9月・10月の4連戦は、日本にとって新戦力のテストと戦術の再構築を同時に進める機会だった。
対戦相手はウルグアイ、ベネズエラ、エクアドル、ニュージーランド。南米勢との対戦を含む4試合で、日本はPK戦の勝利を含めて全試合で勝利を収めた。JFAの試合報告でも、4連戦を4連勝で終えたことが確認できる。
9月・10月の試合日程と結果一覧4試合の中で注目すべきなのは、試合結果だけではない。森保監督は最初の3試合で3バックを採用し、10月5日のニュージーランド戦では4バックに切り替えた。
ニュージーランド戦の基本布陣は4-2-3-1。最前線に上田綺世を置き、その後方に右から堂安律、久保建英、前田大然を配置した。中盤の底では佐野海舟と鎌田大地がバランスを取り、最終ラインは右から中野就斗、瀬古歩夢、伊藤洋輝、鈴木淳之介が並んだ。
この試合では、上田が先制点、堂安が決勝点を記録。日本は90分間でシュート20本を放ち、相手のシュートを3本に抑えた。
森保監督は試合後、4バックへの変更について、11月のブラジル・パラグアイ戦やアジアカップに向けて戦術の幅を増やす狙いがあったと説明している。
「自分たちの戦術の幅を増やすことを選手たちにチャレンジしてもらいました」
この変更は、単なるフォーメーションの入れ替えではない。相手が日本の3バックを想定して対策してきた場合、4バックでスタートする選択肢を持てることは、試合中の主導権争いで大きな意味を持つ。
今後は相手の特徴に合わせて3バックと4バックを使い分けられるか、さらに試合中にシステムを変えても攻守の連係を維持できるかが評価のポイントになる。
【森保一監督は続投】アジアカップ終了後は大岩剛氏へ交代予定
2026年7月23日、JFAはSAMURAI BLUEの監督を森保一氏が引き続き務めることを正式決定した。ただし、今回の続投は2030年ワールドカップまでの長期契約ではない。
JFAが発表した方針では、森保監督が指揮を執るのはAFCアジアカップ2027の大会終了まで。その後、2030年ワールドカップを目指す日本代表の監督には、U-21日本代表を率いる大岩剛氏が就任する予定だ。
監督人事の経緯
2018年7月
森保一氏が日本代表監督に就任。東京五輪世代の代表監督も兼任した。
2022年12月
JFAが2026年ワールドカップに向けた森保監督との契約合意を発表。
2026年7月23日
JFAがアジアカップ終了までの続投と、その後の大岩剛氏の監督就任を発表。
2027年アジアカップ終了後
大岩氏が2030年ワールドカップを目指す日本代表の指揮を執る予定。
日本代表監督は従来、ワールドカップの4年周期を軸に交代や契約更新を行ってきた。今回の決定は、その慣例とは異なる。
森保監督には、ワールドカップ後のチームをアジアカップまで継続して指揮し、主要大会で結果を残す役割が与えられた。一方、大岩氏には次のワールドカップに向けた準備期間を確保する狙いがある。
森保監督は続投決定後の記者会見で、次のように意気込みを語った。
「しっかりと結果を出して次につなげられるようにベストを尽くしたい」
なお、11月3日に発表されたアジアカップの日程変更によって、大会終了は2028年1月21日となった。JFAの7月の決定は「大会終了まで」という条件であるため、現在の大会日程を前提にすると、森保監督の指揮期間の区切りも2028年1月になる見込みだ。
森保体制の総仕上げと大岩体制への移行。この2つのテーマを並行して考えることが、2026年以降の日本代表を見るうえで欠かせない。
【11月の日本代表】ブラジル戦・パラグアイ戦の日程と見どころ
11月の日本代表は、シンガポールで開催される「MIZUHO BLUE CHALLENGE THE KALLANG FOOTBALL SERIES SINGAPORE」に参加する。
参加国は日本、ブラジル、パラグアイ、シンガポールの4か国。日本は11月14日にブラジル、11月17日にパラグアイと対戦する。
日本代表の11月試合日程
2026年11月14日(土)19:15
日本時間・キックオフ予定
日本
VS
ブラジル
会場:シンガポール・ナショナルスタジアム
放送:テレビ朝日系列/U-NEXT(無料ライブ配信)
2026年11月17日(火)22:10
日本時間・キックオフ予定
日本
VS
パラグアイ
会場:シンガポール・ナショナルスタジアム
放送:日本テレビ系列/TVer/U-NEXT
ブラジル戦はW杯の再戦。日本の攻撃力が試される
ブラジル戦の大きな見どころは、2026年ワールドカップのラウンド32で敗れた相手との再戦であることだ。
2025年10月14日、日本は東京でブラジルに3-2の逆転勝利を収めた。前半に2点を先行されながら、南野拓実、中村敬斗、上田綺世の得点で試合をひっくり返した。この試合は、日本がブラジルから初勝利を挙げた歴史的な一戦だった。
しかし、2026年6月のワールドカップでは1-2で敗れている。親善試合で得た自信を、公式大会の緊張感がある試合でも発揮できるか。ブラジルの個人技や攻撃力に対して、日本の組織的な守備がどこまで対応できるかが焦点となる。
また、久保建英や堂安律らが前線でどのように連係し、上田綺世に決定機を供給するかも見逃せない。
パラグアイ戦は守備の完成度と試合運びをチェックパラグアイは南米特有の強度や球際の厳しさを持つ相手だ。日本にとっては、攻撃の形だけでなく、相手の速攻やセットプレーへの対応を確認する重要な機会になる。
ブラジル戦で3バックを採用するのか、4バックに切り替えるのか。あるいは試合途中でシステムを変更するのか。9月・10月に試した複数のフォーメーションを実戦で使い分けられるかが注目される。
なお、このシンガポール開催のシリーズは通常の順位決定型トーナメントとは異なる。JFAの大会概要では、試合は90分で終了し、延長戦とPK戦は行わず、最終順位も決めない形式とされている。
したがって、単純な大会優勝よりも、2試合でどの選手を起用し、どのような戦術的収穫を得るかに注目したい。
【AFCアジアカップ2027】開催日程が変更!日本代表の歴代成績も整理
日本代表が次の大きな目標として掲げるのが、AFCアジアカップだ。アジア王者を決める大会であり、森保監督体制の最終目標にも位置づけられている。
ただし、2026年11月3日に重要な変更が発表された。AFCはAFCアジアカップサウジアラビア2027の開催期間を変更し、従来の2027年初頭から、2027年12月23日~2028年1月21日へと延期した。
JFAは、選手、スタッフ、サポーター、メディアの安全を第一に考えたAFCの判断を尊重するとのコメントを発表している。
アジアカップの新日程と日本代表の目標
AFC ASIAN CUP SAUDI ARABIA 20272027.12.23 – 2028.01.21
開催地:サウジアラビア
変更発表
2026年11月3日
森保監督の任期
大会終了まで
次期監督予定
大岩剛氏
この変更によって、当初想定されていた2027年1月の大会日程は現行日程ではなくなった。過去に掲載されたグループステージの試合日やキックオフ時刻を、そのまま最新情報として扱わないよう注意したい。新日程に基づく詳細な試合日程については、今後のAFC・JFAの発表が基準になる。
日本代表のアジアカップ歴代優勝回数日本はアジアカップで通算4回優勝しており、歴代最多優勝国として知られる。
- 1992年:日本大会で初優勝
- 2000年:レバノン大会で優勝
- 2004年:中国大会で優勝
- 2011年:カタール大会で優勝
一方、直近の2023年カタール大会では準々決勝で敗退した。2011年以来、優勝から遠ざかっていることもあり、次回大会は日本にとって重要なタイトル獲得の機会になる。
ワールドカップの歴代成績と2026年大会の位置づけ日本は1998年フランス大会で初めてFIFAワールドカップに出場し、2026年大会で8大会連続出場を達成した。
これまでの最高成績はベスト16。2002年の日韓大会、2010年の南アフリカ大会、2018年のロシア大会、2022年のカタール大会で決勝トーナメント1回戦を突破できず、ベスト16に終わっている。
2026年大会では大会方式が48チームに拡大され、グループステージの次にラウンド32が設けられた。日本はグループFを突破したものの、このラウンド32でブラジルに敗れた。
ここで注意したいのは、2026年の「ベスト32」と従来の「ベスト16」は同じ成績ではないという点だ。大会の参加国数と決勝トーナメントの構造が変わったため、過去大会と順位だけを並べると実際の到達段階を誤解しやすい。
日本代表の歴代成績を評価する際は、出場回数だけでなく、グループ突破の有無、決勝トーナメントでの到達段階、対戦相手の強さも合わせて見る必要がある。
【サッカー男子日本代表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年11月現在の日本代表メンバーは何人ですか?
A1:9月・10月の活動に向けて、森保監督は31人を招集しました。ただし、その後の離脱や追加招集があり、11月のブラジル・パラグアイ戦に向けた正式メンバーとは区別する必要があります。
Q2:2026年ワールドカップで日本代表はどこまで進みましたか?
A2:グループFを1勝2分けの2位で突破しましたが、ラウンド32でブラジルに1-2で敗れ、ベスト32で大会を終えました。
Q3:森保一監督はいつまで日本代表を指揮しますか?
A3:JFAの決定ではAFCアジアカップ終了までです。開催日程の変更後、大会は2028年1月21日までとなっています。その後は大岩剛氏が日本代表監督に就任する予定です。
Q4:日本代表の次の試合はいつですか?
A4:2026年11月14日にブラジル、11月17日にパラグアイと対戦します。いずれもシンガポール・ナショナルスタジアムで開催される予定です。
Q5:日本代表はアジアカップで何回優勝していますか?
A5:1992年、2000年、2004年、2011年の計4回です。次回のサウジアラビア大会では、2011年以来の優勝を目指します。
2026年のサッカー男子日本代表は、ワールドカップでグループステージを突破しながら、ラウンド32でブラジルに敗れた。その後の9月・10月の4連戦では、ウルグアイ、ベネズエラ、エクアドル、ニュージーランドを相手に全勝。新戦力の台頭と3バック・4バックの使い分けという成果を残した。
現在の日本代表を評価するうえで、特に注目したい要点は次の4つだ。
直近の大きな注目カードは、11月14日のブラジル戦と11月17日のパラグアイ戦だ。W杯での敗戦を受けて、どの選手が起用され、どのようなフォーメーションで強豪国に挑むのか。ここでの戦いは、アジアカップだけでなく、その先の2030年ワールドカップを考えるうえでも重要な意味を持つ。
日本代表の現在地を正確に把握するには、SNS上の予想スタメンや未発表の招集情報だけで判断せず、JFAの正式なメンバー発表、試合記録、監督人事、AFCの大会日程を基準に追うことが大切だ。2026年11月の2試合は、新しいSAMURAI BLUEの方向性を見極める絶好の機会になる。