2021年の東京オリンピック男子バスケットボール日本代表には、NBAで活躍していた八村塁、渡邊雄太をはじめ、富樫勇樹、馬場雄大、比江島慎ら12人が選出されました。日本バスケットボール協会(JBA)が発表した代表メンバーには、Bリーグで実績を重ねた選手と海外でプレーする選手が集結。フリオ・ラマスヘッドコーチのもと、日本男子バスケットボール史に残るチームが編成されました。
東京五輪から5年が経過した2026年現在、当時の代表メンバーを振り返ると、選手それぞれの役割や選考の背景、渡邊雄太と田中大貴によるダブルキャプテン制など、興味深いポイントが見えてきます。この記事では、2021年7月5日のJBA公式発表を基準に、12人の名前、ポジション、身長、当時の所属、選考経緯、落選選手、大会の日程と結果を整理します。
【2021年東京五輪】男子バスケ日本代表メンバー12人は誰?

日本バスケットボール協会は2021年7月5日、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)に出場する男子日本代表の内定選手12人を発表しました。
注目を集めたのは、NBA所属の八村塁と渡邊雄太、オーストラリアのメルボルンユナイテッドでプレーしていた馬場雄大の海外組です。国内からも富樫勇樹、比江島慎、田中大貴、金丸晃輔ら実績豊富な選手が選ばれました。
JBAの公式発表によると、代表12人の平均身長は196.0cm、平均年齢は27.2歳。身長203cm以上の選手も複数名をそろえ、国際舞台でのサイズ不足を補う構成となっていました。
以下が2021年7月5日時点の公式メンバー一覧です。所属先は当時の情報であり、2026年現在の所属を示すものではありません。
東京オリンピック男子日本代表12人一覧| 背番号 | 選手名 | ポジション・身長 | 2021年当時の所属 |
|---|---|---|---|
| 2 | 富樫勇樹 | PG・167cm | 千葉ジェッツ |
| 6 | 比江島慎 | SG・191cm | 宇都宮ブレックス |
| 8 | 八村塁 | SF・203cm | ワシントン・ウィザーズ |
| 9 | ベンドラメ礼生 | PG・186cm | サンロッカーズ渋谷 |
| 12 | 渡邊雄太 | SF・206cm | トロント・ラプターズ |
| 14 | 金丸晃輔 | SG・192cm | 島根スサノオマジック |
| 18 | 馬場雄大 | SF・198cm | メルボルンユナイテッド |
| 23 | ギャビン・エドワーズ | PF・206cm | 千葉ジェッツ |
| 24 | 田中大貴 | PG・192cm | アルバルク東京 |
| 32 | シェーファーアヴィ幸樹 | C・206cm | シーホース三河 |
| 34 | 渡邉飛勇 | PF・207cm | 琉球ゴールデンキングス |
| 88 | 張本天傑 | SF・198cm | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ |
出典はJBAが2021年7月5日に公表した東京五輪男子日本代表内定選手一覧です。ポジション表記についても同協会の公式発表に合わせています。
【注目選手を詳しく解説】富樫勇樹・八村塁・渡邊雄太らの役割
12人の中でも、特に注目されたのがNBA経験を持つ選手と、国内リーグを代表する実力者たちです。それぞれ異なる持ち味を持ち、ラマスHCは個人の能力だけでなく、チーム全体のバランスを考慮してメンバーを選びました。
富樫勇樹|身長167cmの司令塔・PG富樫勇樹は、2021年当時、千葉ジェッツに所属していたポイントガードです。身長は167cm。代表12人の中では最も小柄な選手でした。
しかし、身長のハンディキャップを補うスピード、得点力、パス能力が大きな武器です。ラマスHCも、富樫のスピードと得点力、パス能力を高く評価して選出理由を説明しています。
特にポイントガードは、試合のテンポを調整し、味方の得点機会を生み出す重要なポジションです。富樫のように限られたスペースを使いこなせる選手は、サイズのある選手が多い国際試合でも貴重な存在でした。
八村塁|NBAワシントン・ウィザーズ所属の中心選手八村塁は、2021年当時、NBAのワシントン・ウィザーズに所属していたスモールフォワードです。身長203cmの体格と身体能力、得点力を備え、日本代表の攻撃を支える存在として期待されました。
ラマスHCはNBAでプレーする八村の身体能力やオフェンス能力を高く評価。複数のプレー局面で高い水準の働きができる選手として、代表に欠かせない存在と位置付けていました。
東京五輪では、海外の強豪選手を相手に得点を重ね、日本の攻撃をけん引しました。特にスロベニア戦では34得点を記録し、その得点能力を示しています。
渡邊雄太|NBAトロント・ラプターズ所属でダブルキャプテン渡邊雄太は、2021年当時、NBAのトロント・ラプターズに所属していたスモールフォワードです。身長206cmで、攻守両面に対応できる万能型の選手として選出されました。
ラマスHCが評価したのは、身長やウイングスパンだけではありません。ディフェンス能力に加え、ゴールに背を向けたプレーと正面から仕掛けるプレーの両方に対応できる点も高く評価されました。
加えて、渡邊は田中大貴とともに東京五輪男子日本代表のダブルキャプテンを担当。海外経験を持つ選手として、チームをまとめる役割も担いました。
馬場雄大|メルボルンユナイテッドで培った総合力馬場雄大は、2021年当時、オーストラリアのメルボルンユナイテッドに所属していました。ポジションはスモールフォワード、身長は198cmです。
ラマスHCは、馬場の4年間にわたる成長を評価。ディフェンス、スピード、ペネトレイト、ピック&ロール、3ポイントシュートなど、多方面での能力向上を選考理由として挙げています。
約2年ぶりの日本代表復帰という背景もあり、本人にとっても東京五輪は大きな節目となる大会でした。
比江島慎・田中大貴|国内組を代表する実力者比江島慎は宇都宮ブレックス所属のシューティングガードで、身長191cm。パス、シュート、ピック&ロールを使い分けるクリエイティブなプレーが特徴です。
ラマスHCは比江島のプレーの多様性を評価し、チームに欠かせない選手として選出しました。シーズン中にケガを経験しながらも代表入りを果たした点も印象的です。
田中大貴はアルバルク東京所属で、身長192cm。公式発表ではポイントガードとして登録され、渡邊雄太とともに主将を務めました。
もともとシューティングガードとしての実績がある田中ですが、ラマスHCはチームのサイズアップを意図してポイントガードへのコンバートに取り組んできたと説明しています。ポジション変更も含めたチーム戦術への適応が、選考の要点でした。
【12人の関係性】所属・ポジション・ダブルキャプテンの構成
東京五輪代表の特徴は、NBA組、海外リーグ組、Bリーグ組が同じチームに集まったことです。単純に有名選手を並べたのではなく、ポイントガードからセンターまで、それぞれの役割を補い合う構成になっていました。
特に注目したいのは、渡邊雄太と八村塁が海外で培った経験を持ち込む一方、富樫勇樹や比江島慎ら国内組が日本代表で積み重ねてきた経験を生かすという関係性です。
代表チームの主要な関係性- チーム指揮:フリオ・ラマスHC
- ダブルキャプテン:渡邊雄太・田中大貴
- NBA所属:八村塁・渡邊雄太
- 海外リーグ所属:馬場雄大
- 国内リーグの主力:富樫勇樹・比江島慎・金丸晃輔ら
- 帰化選手枠:ギャビン・エドワーズ
なお、エドワーズ・ギャビンは日本国籍を取得した選手で、国際大会の登録規定に関係する帰化選手枠から選ばれました。単なる外国籍選手の追加ではなく、代表チームの編成に関わる重要な選考でした。
このように、12人の顔ぶれからは、国際経験、国内での実績、サイズ、攻守の役割を組み合わせたチームづくりが読み取れます。
【代表選考の経緯】候補32人から12人へ!落選した選手は?
東京五輪男子日本代表の選考は、2021年春から段階的に進められました。最初から12人に絞られていたわけではありません。JBAは候補選手を招集し、合宿や強化試合を通じて最終メンバーを決定しました。
2021年の代表選考スケジュール2021年4月14日には、八村塁、渡邊雄太、馬場雄大らを含む代表候補32人が発表されました。その後、5月14日に候補20人が発表され、6月には国内での強化試合や選考活動が進められました。
そして7月5日、フリオ・ラマスHCが最終的な内定選手12人を発表。オリンピック本番に向けたチーム編成が固まりました。
この流れから分かるのは、選考が単純なシーズン成績の比較ではなかったということです。海外組の合流時期、ポジションの適性、国際試合で必要になるフィジカル面など、複数の条件を考慮する必要がありました。
東京五輪代表から外れた主な選手6人2021年7月5日の最終発表では、直前の代表合宿に参加していた選手のうち、次の6人が最終メンバーから外れました。
- 辻直人
- 安藤誓哉
- 安藤周人
- ライアン・ロシター
- 竹内公輔
- 竹内譲次
特に注目されたのが、帰化選手枠をめぐるエドワーズ・ギャビンとライアン・ロシターの競争です。
この枠は国際連盟の規定により、一定年齢以降に新たに国籍を取得した選手について、1人しか登録できないという制限がありました。そのため、両選手が同時に代表入りすることはできませんでした。
最終的に選ばれたのはエドワーズです。報道によると、6月の強化試合などでのプレーが評価され、3ポイントシュートやリバウンド、ピック&ロールでの貢献が期待されました。
また、長年日本代表を支えてきた竹内公輔・竹内譲次の両選手が外れたことも話題となりました。世代交代だけでなく、東京五輪で必要とされる役割や戦術への適合性が選考に影響したと考えられます。
ダブルキャプテン制が採用された理由2021年7月6日の報道では、ラマスHCが渡邊雄太と田中大貴の2人を主将に任命したことが伝えられました。
ラマスHCは2人について、伝えたいことをすぐに理解し、そのうえで行動できる点を評価しています。異なる競技環境を経験した2人をリーダーに据えることで、チーム内の意思疎通や統率を図る狙いがありました。
渡邊は海外での経験を持ち、田中は国内リーグでチームをけん引してきた選手です。異なる強みを持つ2人が主将を務めたことは、当時の代表チームの特徴を象徴する人事でした。
渡邊雄太は代表選出時のコメントで、途中から合流した自分が選ばれたことへの感謝と、選ばれなかった選手たちの分まで頑張る決意を語っています。
【東京オリンピック男子バスケ】日本代表の試合日程・結果
東京オリンピックの男子バスケットボール競技は、2021年7月25日から8月8日まで開催されました。大会の正式名称は「第32回オリンピック競技大会(2020/東京)」で、延期を経て2021年に実施された大会です。
日本は予選ラウンドのグループCに入り、スペイン、スロベニア、アルゼンチンと対戦しました。いずれも世界的な実力を持つ強豪国で、日本にとって厳しい組み合わせとなりました。
男子日本代表の予選ラウンド全3試合- 2021年7月26日:日本 77-88 スペイン
- 2021年7月29日:日本 81-116 スロベニア
- 2021年8月1日:日本 77-97 アルゼンチン
初戦のスペイン戦では、世界ランキング上位の強豪を相手に接戦を展開しましたが、最終的には11点差で敗れました。
続くスロベニア戦では、NBAスターのルカ・ドンチッチを擁する相手の攻撃力に苦しみ、81-116で敗戦。八村塁や渡邊雄太を中心に対抗しましたが、相手の得点力を止めきれませんでした。
最終戦のアルゼンチン戦も77-97で敗れ、日本は予選ラウンド3連敗となりました。
JOCの大会記録によると、男子日本代表の最終順位は11位です。開催国として出場した大会でしたが、決勝トーナメント進出には届きませんでした。
東京五輪での結果から見える課題日本代表にとって大きな課題となったのは、世界トップレベルのチームが持つ攻撃の多様性とフィジカルへの対応です。
NBAでプレーする八村や渡邊がいても、国際大会では個人の能力だけで試合を決めることは容易ではありません。相手の守備を崩す連係、リバウンド、トランジションへの対応など、チーム全体の完成度が大切です。
一方で、NBA選手を含む12人が一つのチームとしてオリンピックに挑んだことは、日本男子バスケットボールの国際競争力を考えるうえで大きな経験となりました。
【2026年から振り返る】2021年代表の評価とよくある誤解
2021年の代表メンバーを振り返る際、注意したいのが、当時の所属やポジション、選考結果を現在の情報と混同しないことです。
例えば、八村塁のワシントン・ウィザーズ所属、渡邊雄太のトロント・ラプターズ所属、馬場雄大のメルボルンユナイテッド所属という情報は、あくまで東京五輪代表発表時点のものです。2026年現在の選手情報を調べる場合には、各選手の最新の所属発表を確認する必要があります。
誤解1:2021年の日本代表はNBA選手だけのチームだった?実際には違います。八村塁と渡邊雄太のNBA組だけでなく、Bリーグで活躍する選手やオーストラリアのクラブでプレーする馬場雄大など、異なる環境で経験を積んだ選手が集まっていました。
チームの競争力を高めるためには、NBAでの実績だけでなく、国内で培った連係や各選手の専門的な役割も必要だったのです。
誤解2:身長が低い選手は五輪代表に選ばれにくい?富樫勇樹の選出が、この考え方に対する分かりやすい例です。身長167cmというサイズは国際舞台では小柄ですが、スピード、得点力、パス能力が評価されました。
ラマスHCの選考理由からも、身長だけではなく、選手が持つ技術やチームへの貢献度が重視されていたことが分かります。
誤解3:代表から落選した選手は実力不足だった?これも正確な理解とはいえません。最終登録枠は12人に限られており、候補選手の中から大会で必要な役割やポジションのバランスを考えて選ぶ必要がありました。
竹内兄弟やロシターら、代表経験と実績を持つ選手が最終メンバーから外れたことは、選考が個人のキャリアだけで決まるものではないことを示しています。
2021年のメンバーを正しく理解するには、選手の名前や所属先だけでなく、JBAの公式発表、ラマスHCの選考理由、JOCの大会記録を組み合わせて見ることが大切です。
【バスケ日本代表メンバー2021】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2021年の男子バスケ日本代表メンバー12人は誰ですか?
A1:富樫勇樹、比江島慎、八村塁、ベンドラメ礼生、渡邊雄太、金丸晃輔、馬場雄大、ギャビン・エドワーズ、田中大貴、シェーファーアヴィ幸樹、渡邉飛勇、張本天傑の12人です。
Q2:2021年のバスケ日本代表の主将は誰ですか?
A2:渡邊雄太と田中大貴の2人です。フリオ・ラマスHCによるダブルキャプテン制が採用されました。
Q3:富樫勇樹の身長とポジション、所属は?
A3:2021年の東京五輪代表発表時点では、身長167cm、ポジションはポイントガード(PG)、所属は千葉ジェッツでした。
Q4:八村塁と渡邊雄太は当時どこのNBAチームに所属していましたか?
A4:八村塁はワシントン・ウィザーズ、渡邊雄太はトロント・ラプターズに所属していました。いずれも2021年当時の情報です。
Q5:2021年のバスケ日本代表で帰化選手に選ばれたのは誰ですか?
A5:ギャビン・エドワーズです。国際大会の帰化選手枠をめぐり、ライアン・ロシターらとの競争を経て選出されました。
Q6:東京五輪の男子日本代表で落選した主な選手は誰ですか?
A6:最終発表直前の代表合宿に参加していた選手では、辻直人、安藤誓哉、安藤周人、ライアン・ロシター、竹内公輔、竹内譲次の6人が最終12人から外れました。
Q7:2021年の男子日本代表は東京五輪で何位でしたか?
A7:最終順位は11位です。予選ラウンドでスペイン、スロベニア、アルゼンチンと対戦し、3試合すべてに敗れました。
Q8:2021年の東京五輪代表を発表した監督は誰ですか?
A8:アルゼンチン出身のフリオ・ラマスHCです。2021年7月5日に12人の内定選手を発表し、選考理由も説明しました。
2021年の東京オリンピック男子バスケットボール日本代表は、八村塁、渡邊雄太、馬場雄大ら海外組と、富樫勇樹、比江島慎、田中大貴ら国内組を組み合わせた12人でした。
フリオ・ラマスHCは、個人の実績だけでなく、スピード、シュート、ディフェンス、リバウンド、ポジションの適応力などを評価して代表を編成。渡邊雄太と田中大貴のダブルキャプテン制も、そのチームづくりを象徴する特徴でした。
大会ではグループリーグ3連敗、最終11位という結果に終わりましたが、NBAでプレーする選手たちと国内の実力者がそろった12人の挑戦は、日本男子バスケットボールの歴史を振り返るうえで重要な出来事です。
2026年現在、2021年の代表メンバーを調べる際は、当時の所属と現在の所属を区別し、JBAの公式選手一覧とJOCの大会記録を基準にすることで、選手の経歴や代表選考の背景を正確に理解できます。
東京五輪の12人は、単に有名選手を集めたチームではありません。それぞれの強みを組み合わせ、世界の強豪に挑むために編成された日本代表だったのです。
主な参照資料: 日本バスケットボール協会(JBA)の2021年7月5日付代表発表・7月7日付選考理由、JOCの東京五輪公式大会記録、2021年当時の日刊スポーツ・スポニチの選考報道。