2026年11月現在、旧THE BOLY OSAKAはホテルとして営業していません。閉館日は2026年1月18日で、最後の宿泊客のチェックアウトをもって約7年間の営業に幕を下ろしました。
ここで押さえておきたいのが、ホテルとレストランでは営業終了日が異なる点です。
- ホテル:2026年1月18日(日)チェックアウトまで営業
- レストラン:2025年12月30日(火)に通常営業終了
- 新ホテル:2029年春の開業を目指して計画中
閉館後の2026年1月18日には、ホテル最後のイベント「THE BOLY OSAKA CLOSING PARTY」が開催されました。宿泊営業の再開ではなく、旧ホテルを締めくくるための一日限定イベントです。
当日は客室で使用されていたオリジナル家具やインテリアのオークション、オリジナルグッズの販売、トークショーなどが実施されました。1階では閉店済みのTOSAも一夜限りで復活し、名物料理や創作寿司が提供されています。
つまり、2026年現在のTHE BOLY OSAKAは「旧ホテルは閉館し、新しいホテルへの移行を進めている段階」です。旧館の客室ページが公式サイト上に残っていても、現在宿泊できる施設という意味ではありません。
【THE BOLY OSAKAはなぜ閉館した?2019年から2029年までの経緯】

閉館の背景にあるのは、北浜の同じ土地でホテルを大規模化する新プロジェクトです。
2025年10月31日、株式会社インフィクスは公式サイトとプレスリリースで閉館を発表しました。その内容では、従来の「大阪らしいホテル」というコンセプトを維持しながら、同じ場所におよそ2倍の規模となる新しいTHE BOLY OSAKAを創る方針が示されています。
したがって、今回の閉館はホテルブランドの完全撤退とは異なります。一方、旧館を閉館するに至った個別の経営事情や収益面の理由について、公式発表では具体的な説明はありません。
THE BOLY OSAKAと関連施設の関係・年表ホテル本体、運営会社、併設レストラン、新ホテル計画の関係を時系列で整理すると、次のようになります。
出典:株式会社インフィクスの2019年開業発表、2025年10月31日閉館発表、2025年12月19日イベント発表。
この年表から分かるのは、閉館発表から実際の営業終了まで約2か月半の期間が設けられ、レストランの営業終了、ホテルの最終営業、閉館イベントという順序でプロジェクトが進んだことです。
閉館理由について押さえたい3つのポイント1. ホテルブランドの終了ではない
株式会社インフィクスは、THE BOLY OSAKAという名称と「大阪らしいホテル」という基本コンセプトを継承する方針を示しています。
2. 同じ場所で規模を拡大する
別の土地に移転するのではなく、旧ホテルと同じ北浜二丁目の土地で新施設を計画しています。ホテルの規模は従来のおよそ2倍と説明されています。
3. 経営難による閉館と決めつける根拠はない
公式発表が説明しているのは新ホテル建設に向けた閉館です。経営不振、倒産、ブランド消滅などを閉館理由とする説明は発表されていません。
ホテルの閉館という言葉だけを見ると事業撤退を連想しがちですが、今回のケースは旧施設の営業終了と新施設への転換を分けて理解する必要があります。
【全14室・5タイプ!THE BOLY OSAKAの客室と施設の特徴】
旧THE BOLY OSAKAの大きな特徴は、大規模ホテルにはない客室構成と、川沿いの景観を生かした空間デザインでした。
公式サイトによると、客室は全14室・5タイプ。リバービューを楽しむ部屋から、仕事にも利用しやすいコンパクトな客室まで、それぞれ異なるコンセプトが設定されていました。
5種類の客室を比較客室数の内訳は、Riverview Residenceが1室、KITAHAMA Residenceが1室、Riverview Doubleが3室、Riverview Twinが3室、KITAHAMA Atelierが6室です。合計すると14室になります。
リバービューレジデンスが象徴するホテルの個性なかでも注目されたのが、59㎡のRiverview Residence(リバービューレジデンス)です。
大きな窓から中之島の河川を見渡せる設計で、都市の中心にいながら水辺の開放感を味わえる客室でした。単に川が見えるというだけでなく、窓の向こうに広がる景色そのものを滞在体験の一部にしていた点が特徴です。
また、KITAHAMA Residenceも52㎡と比較的ゆとりがあり、こちらは南向きの窓から入る自然光とモダンなインテリアを組み合わせていました。
客室設備とオリジナルアメニティTHE BOLY OSAKAは、客室の広さだけでなく、オリジナルのアメニティにも力を入れていました。
- ボリーのPAJAMA:コットン100%のダブルガーゼ生地を採用。
- FRAGRANCE SHAMPOO TONIGHT:ホテル独自に開発したシャンプーなどのバスアメニティ。
- ROOM FRAGRANCE TONIGHT:ホテルの空間を印象づけるオリジナルのルームフレグランス。
- Panasonic i-X:Bluetoothオーディオに接続できるシャワールーム設備。
- バスタブ:Riverview ResidenceとKITAHAMA Residenceに設置。
ホテルの香りやパジャマまで独自に企画していたことからも、宿泊する場所という機能にとどまらず、ブランド全体の世界観を重視していたことが分かります。
客室以外にも魅力があった共用施設旧ホテルには、宿泊客の時間を豊かにする共用スペースもありました。
- 6F Salon:中之島の川景色やライトアップされた大阪市中央公会堂を望めるラウンジ。ZINEやボードゲームも用意。
- Rooftop Terrace:中之島の夜景と川風を楽しめる屋上テラス。
- B1F KITAHAMA N Gallery:約100㎡のギャラリースペース。展示やポップアップイベントなどを不定期開催。
- Snack Bar:朝のパンやコーヒーから、午後の軽食、夕方以降のドリンクまで提供。
特に6階のサロンと屋上テラスは、ホテルの立地を生かした空間でした。中央公会堂や中之島の景色を眺めながら過ごせることは、一般的な都市型ビジネスホテルとは異なる魅力でした。
【北浜駅・淀屋橋駅からのアクセスと騒音・振動の注意点】
旧THE BOLY OSAKAの所在地は、大阪府大阪市中央区北浜2丁目1-16。中之島と北浜の水辺に近いエリアに位置していました。
最寄り駅からのアクセス公式アクセス案内に記載されていた所要時間は次のとおりです。
- 大阪メトロ堺筋線・北浜駅:徒歩約5分
- 大阪メトロ御堂筋線・淀屋橋駅:徒歩約10分
- 新大阪駅:電車で約10分
北浜駅と淀屋橋駅の両方を利用できるため、梅田方面や大阪市内の主要エリアへの移動に便利な立地でした。京都方面へのアクセスにも適した場所です。
なお、公式アクセス案内ではホテル専用駐車場はないとされていました。
騒音や振動は実際にあった?THE BOLY OSAKAについて調べる際、見落とせないのが地下鉄による騒音・振動の問題です。
公式サイトでは、ホテルの建物直下を午前5時から深夜0時まで地下鉄が走っていると説明されていました。そのため、階数にかかわらず、客室に一定の騒音や振動が伝わる場合があると案内されています。
公式サイトでは、音に敏感な宿泊客に対して、客室に備え付けられた耳栓の利用を案内していました。
これは宿泊者にとって重要な情報です。川沿いの景色やデザイン性を優先する人には魅力的なホテルでも、静寂を最優先する人にとっては気になる条件だった可能性があります。
ホテル側が騒音・振動について事前に案内していたことは、立地の魅力と建物の構造的な特徴を併せて理解するうえで重要です。
新ホテルでも同じ土地を利用する計画であるため、今後は防音・防振設計がどのように取り入れられるのかも注目したいポイントです。ただし、新施設の具体的な対策については、現段階の発表資料では明らかになっていません。
【Riverside Sushi Bar TOSAも閉店!最後のイベントで一夜限りの復活】
THE BOLY OSAKAの閉館に伴い、1階で営業していた「RIVERSIDE SUSHI BAR TOSA(リバーサイド・スシバー・トーサ)」も営業を終了しました。
TOSAは2022年4月にオープンTOSAは2022年4月1日にグランドオープンした寿司バーです。THE BOLY OSAKAの1階に設けられ、中央公会堂を望むリバーサイドテラスを備えていました。
一般的な寿司店とは異なり、アメリカの食文化を取り入れたスシロールや創作寿司を提供。ジンを中心としたドリンクメニューも特徴でした。
ホテルの宿泊体験だけでなく、食事やお酒を楽しむ場所として北浜の水辺の魅力を発信していた施設です。
TOSAの最終営業日は2025年12月30日株式会社インフィクスの閉館発表によると、TOSAの通常営業終了日は2025年12月30日でした。
ホテル本体の閉館日である2026年1月18日より先に営業を終えていたことになります。
ただし、TOSAには最後の特別な機会が用意されました。
2026年1月18日のクロージングパーティーで、一夜限りの限定復活を果たしたのです。名物料理をアレンジしたフィンガーフードやスシロール、創作寿司などが提供され、ホテル最後の日を彩りました。
これは通常営業の再開ではなく、閉館イベント限定の特別企画です。TOSAがその後も営業を続けているという意味ではありません。
THE BOLY OSAKA CLOSING PARTYの内容2026年1月18日に開催されたイベントでは、ホテルの空間や備品を次の持ち主につなぐ企画も行われました。
- 1階:TOSAの限定復活、軽食、ドリンク、特製ケーキ。
- 地下1階:客室のオリジナル什器やインテリアを対象とした「ボリーのオークション」。
- 6階:オリジナルグッズやパジャマなどの販売。
- トークショー:ホテル空間の演出をテーマにした出版記念イベント。
クロージングパーティーは18時から21時まで開催され、入場料は2,000円(税込)。軽食付きで、入場者には数量限定のオリジナルグッズも用意されていました。
客室の家具や什器をオークションに出す取り組みは、単にホテルを閉じるだけではなく、そこで使われてきたデザインやインテリアを次の場所へ引き継ぐ企画でもありました。
【2029年春の新ホテル計画とは?客室30室以上・新施設の全貌】
今回のプロジェクトで最も注目されるのが、2029年春の開業を目指す新しいTHE BOLY OSAKAです。
株式会社インフィクスの2025年10月31日の発表では、旧ホテルと同じ北浜二丁目の土地に、従来のおよそ2倍の規模となるホテルを建設する構想が公表されました。
旧ホテルの14室から、客室数は30室以上(想定)へと拡大する計画です。
新ホテルの基本計画出典:株式会社インフィクス「THE BOLY OSAKA 閉館のお知らせ」2025年10月31日。
1. ゆとりある客室とリバービュー新ホテルの客室は、中之島の開放感を室内に取り込む設計が構想されています。
公式発表に掲載された客室スケッチでは、リバーサイドにゆとりあるバルコニーを設け、川の景色とつながるような滞在空間が描かれています。
旧ホテルでもリバービューレジデンスなど、水辺を生かした客室が特徴でした。新施設では、その方向性をさらに発展させる可能性があります。
2. ルーフトップバー新ホテルの目玉として挙げられているのが、ルーフトップバーです。
中之島から梅田のビル群へと広がる夜景を一望できる空間を予定しています。
旧ホテルにもルーフトップテラスがありましたが、新計画ではバーとしての機能を明確に打ち出しています。宿泊客が夜景を楽しむだけでなく、ホテルのブランドを象徴する施設になる可能性があります。
3. リバーサイドテラス併設カフェ新ホテルには、街とつながるカフェラウンジと、リバーサイドテラスを併設したカフェが計画されています。
旧ホテルでは宿泊者向けのサロンやスナックバーが中心でした。新施設ではカフェラウンジを通じて、ホテルと周辺の街との接点を広げる方向性が示されています。
宿泊施設としてだけではなく、北浜の水辺で過ごす時間そのものを提供する場所になるかが注目されます。
4. ジム新ホテルの付帯施設にはジムも含まれています。
旧ホテルの客室数14室というコンパクトな構成から、30室以上のホテルへと拡大するなかで、宿泊中の健康管理や運動ニーズにも対応する構想です。
5. 舟寄場とクルーズサービス新計画のなかでも特に興味深いのが、舟寄場とクルーズサービスです。
公式発表では、大阪の観光地と往来できるクルーズサービスを提供する構想が示されています。
大阪は水運の歴史を持つ都市であり、北浜・中之島は川に囲まれた立地です。こうした地理的な特性を、ホテルの宿泊体験に組み込もうとする発想には独自性があります。
旧ホテルの開業時にも、クルーズサービスや船着き場は運営側が関心を示していたテーマでした。2022年の船場経済新聞の取材では、当時の総支配人が水辺を活用した船着き場の構想について語っています。今回の新計画では、舟寄場が正式に予定施設として掲げられました。
新ホテル計画で、まだ発表されていないこと2026年11月現在、公式に示されているのは基本構想と想定施設です。実際の宿泊を検討するうえでは、次の情報が今後の発表待ちとなります。
- 新ホテルの正確な開業日と予約受付開始日
- 建物の階数や高さ、詳細な建築仕様
- 30室以上とされる客室の最終的な室数
- 客室タイプや広さ、宿泊料金
- 防音・防振対策の具体的な仕様
- ルーフトップバーやカフェの一般利用条件
- クルーズサービスの運航ルートや料金、運航開始時期
特に注目したいのは、旧ホテルの課題として案内されていた地下鉄の騒音・振動への対応です。新しい施設では客室のゆとりやリバービューが打ち出されていますが、静粛性については別途確認する必要があります。
また、ルーフトップバーやカフェが宿泊者以外にも開放されるのかによって、地域との関わり方も変わってきます。
新ホテルの価値を判断するうえでは、単純な客室数の増加だけでなく、こうした運営面の詳細が重要になります。
【THE BOLY OSAKAに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:THE BOLY OSAKAは2026年現在も営業していますか?
A1:いいえ。旧THE BOLY OSAKAは2026年1月18日のチェックアウトをもって閉館しました。現在は旧ホテルとして宿泊できません。
Q2:THE BOLY OSAKAの新ホテルはいつオープンしますか?
A2:株式会社インフィクスは2029年春の開業を目指しています。客室数は30室以上を想定しており、ルーフトップバー、カフェ、ジム、舟寄場などの設置が予定されています。
Q3:旧THE BOLY OSAKAの客室は何室ありましたか?
A3:全14室で、5タイプの客室がありました。59㎡のリバービューレジデンスから22㎡のキタハマアトリエまで、用途や景観に応じた客室が用意されていました。
THE BOLY OSAKAは、2019年3月29日に大阪・北浜で開業した全14室のブティックホテルです。中之島のリバービュー、独自のインテリア、オリジナルアメニティ、少人数のホテルならではのサービスによって、個性的な滞在空間をつくり上げてきました。
しかし、2026年1月18日に旧ホテルは閉館。併設レストランのTOSAも2025年12月30日に通常営業を終了しています。
今回の閉館で最も重要なのは、株式会社インフィクスが同じ土地で新しいTHE BOLY OSAKAを計画していることです。2029年春の開業を目標に、30室以上の客室やルーフトップバー、リバーサイドテラス付きカフェ、ジム、舟寄場などを構想しています。
【プロの結論】今回のプロジェクトを評価する要点は、次の3つです。
- ブランドの継承:旧ホテルが培った「大阪らしさ」と独自の空間デザインが、新施設でどのように進化するか。
- 水辺の活用:客室やカフェ、ルーフトップバーに加え、クルーズサービスによって北浜・中之島の魅力をどこまで広げられるか。
- 宿泊体験の改善:客室数の拡大だけでなく、防音・防振、サービス品質、施設の利用条件などがどう整備されるか。
14室の小規模ホテルから30室以上の新施設へ。THE BOLY OSAKAが目指しているのは、単なる客室数の増加ではなく、北浜・中之島という街の魅力をホテル全体で体験できる空間づくりです。
2026年11月現在、旧ホテルはすでに閉館していますが、ブランドの挑戦は続いています。次に注目すべきは、2029年春の開業に向けた建築計画の具体化と、新施設の詳細発表です。
「See you again in 2029. / また会おな」。このメッセージが実際の新しいホテルとして形になる日を期待したいところです。