北海道日本ハムファイターズの左腕・堀瑞輝投手が、2026年シーズンに再び存在感を示した。2021年に最優秀中継ぎ投手賞を獲得した実力者は、その後、故障や一軍定着に苦しむ時期を経験。しかし、プロ10年目となる2026年は、レギュラーシーズン43登板、防御率2.60、19ホールドという成績を残し、ブルペンの重要な戦力として復活を印象づけた。
2026年11月現在、堀瑞輝は日本ハムの背番号34を背負う28歳の左腕だ。2025年の一軍登板がわずか2試合だったことを考えると、今季の数字は大きな変化を示している。広島新庄高校時代から注目された投球センス、サイド気味の投球フォーム、鋭いスライダー、そして2021年のタイトル獲得までの歩みを振り返りながら、2026年の復調がどれほど確かなものなのかを検証する。
【2026年最新】堀瑞輝の現在は?43登板・防御率2.60で復活を証明

堀瑞輝の2026年を象徴するのは、登板数の回復と投球内容の改善だ。スポーツナビやパ・リーグ公式の選手データによると、2026年レギュラーシーズンの成績は43試合登板、防御率2.60。中継ぎ投手として19ホールドを記録し、53奪三振を奪った。
具体的な数字は以下のとおりだ。
- 登板:43試合
- 勝敗:4勝1敗
- セーブ:1
- ホールド:19
- ホールドポイント:23
- 防御率:2.60
- 投球回:34回2/3
- 奪三振:53
- 与四球:9
- WHIP:1.10
- 奪三振率:13.76
特に注目したいのが、53奪三振と9与四球という組み合わせだ。奪三振率は9イニング換算で13.76。四球を抑えながら三振を奪えていることから、単に運よく失点を防いだだけではなく、打者を打ち取る能力が数字に表れている。
開幕二軍から5月に一軍昇格、火消し役として信頼を回復2026年の堀は、決して順調なスタートを切ったわけではない。開幕は二軍で迎え、5月初めに一軍へ昇格した。週刊ベースボールの2026年10月1日付の記事によると、5月20日の楽天戦では、わずか1球で勝利投手になるという珍しい記録も残している。
その後、堀に与えられた役割は、単純にイニングの先頭から登板する中継ぎだけではなかった。走者を背負った場面でのスクランブル登板や、イニング途中からの火消しなど、失点を防ぐ難しい仕事を任されるようになった。
8月中旬には3試合連続でイニング途中から登板し、いずれも火消しに成功。シーズン終盤には守護神・柳川投手につなぐセットアッパーとして起用され、勝ちパターンの一角を担った。
堀自身も、2026年のインタビューで、難しい場面で起用されることについて中継ぎとしての信頼を感じていると語り、今後も無失点で終える投球を目指す姿勢を示している。
【年度別成績】2025年と2026年の比較で見える劇的な変化
堀瑞輝の現在を正しく理解するには、2026年だけでなく、過去数年間の成績を並べて見る必要がある。特に2021年の全盛期から2025年の低迷、そして2026年の復活という流れが重要だ。
堀瑞輝の年度別投手成績一覧NPBの個人年度別成績やパ・リーグ公式の選手データをもとに、2017年から2026年までの一軍成績を整理した。
| 年度 | 登板 | 防御率 | ホールド | 奪三振 |
|---|---|---|---|---|
| 2017年 | 4 | 3.38 | 0 | 7 |
| 2018年 | 10 | 5.86 | 1 | 28 |
| 2019年 | 53 | 5.22 | 5 | 61 |
| 2020年 | 45 | 4.19 | 14 | 45 |
| 2021年 | 60 | 2.36 | 39 | 56 |
| 2022年 | 41 | 5.82 | 11 | 34 |
| 2023年 | 5 | 9.00 | 0 | 3 |
| 2024年 | 10 | 8.64 | 0 | 14 |
| 2025年 | 2 | 16.20 | 0 | 2 |
| 2026年 | 43 | 2.60 | 19 | 53 |
※2026年はレギュラーシーズンの成績。ホールドは公式記録に基づく。
2021年はキャリア最高のシーズン最も輝いたのは2021年だ。堀は60試合に登板し、防御率2.36、39ホールド、56奪三振を記録した。救援勝利を含むホールド要点は42に達し、パ・リーグの最優秀中継ぎ投手賞を初めて獲得している。
60試合登板という数字は、首脳陣から年間を通して救援を任されていたことを示す。特に左のセットアッパーとして、相手打線の流れを断ち切る役割を果たした点が大きい。
2022年から2025年にかけて苦しい時期を経験2022年は41試合に登板したものの、防御率5.82と前年から大きく悪化。ホールドも39から11に減少した。
さらに2023年は5試合、防御率9.00。2024年も10試合、防御率8.64にとどまった。左肩痛などの故障にも苦しみ、思うように一軍で投げられない期間が続いた。
2025年は一軍登板が2試合、投球回はわずか1回2/3、防御率16.20だった。ただし、ここで注意したいのは、2025年の成績が一軍の数字だけを示している点だ。スポーツナビの選手プロフィールでは、同年の二軍防御率は1.65と紹介されている。一軍で結果を残せなかったことと、投手としての能力が完全に失われたことは同じではない。
2025年・2026年の比較で分かる復調の大きさ2025年と2026年を比較すると、登板数は2試合から43試合へ増加。防御率は16.20から2.60に改善し、ホールドもゼロから19へと伸びた。
もちろん、2025年は投球回が1回2/3しかなく、防御率が変動しやすい小さなサンプルだった。そのため、防御率の改善幅だけを見て評価するのは適切ではない。
むしろ注目すべきは、2026年に43試合へ登板し、34回2/3を投げながら53三振を奪い、19ホールドを記録したことだ。実際の試合で継続的に起用され、重要な場面を任されるまでに戻ったことが、今回の復活を裏付けている。
【経歴】広島新庄高校から2016年ドラフト1位、2021年のタイトル獲得へ
堀瑞輝は1998年5月10日生まれ、広島県出身。左投左打の投手で、身長177センチ、北海道日本ハムファイターズでは背番号34を着用している。
広島新庄高校時代から評価された左腕堀が高校時代を過ごしたのは、広島県の広島新庄高校だ。高校野球で実績を残し、甲子園ではベスト16を経験。2016年のU-18アジア選手権でも好救援を見せ、日本代表の優勝に貢献した。
当時から評価されていたのは、左腕としての希少性だけではない。切れのあるストレートと鋭いスライダーを組み合わせ、打者のタイミングを外す投球が持ち味だった。
2016年ドラフト1位で日本ハムへ2016年10月20日のドラフト会議で、北海道日本ハムファイターズは堀を1位指名した。球団の指名選手紹介では、最速150キロの左サイドハンドとして紹介され、ストレートとスライダーのコンビネーション、ピンチでの集中力が評価されていた。
同年11月の新入団発表では背番号34が決定。2017年から日本ハムでプロ生活をスタートさせた。
堀瑞輝の主な経歴と転換点- 1998年:広島県で誕生。
- 高校時代:広島新庄高校でプレー。甲子園ベスト16、U-18アジア選手権優勝を経験。
- 2016年:北海道日本ハムファイターズからドラフト1位指名。
- 2017年:背番号34でプロ入り。一軍初登板を経験。
- 2019年:53試合に登板し、中継ぎとして出場機会を増やす。
- 2020年:45試合登板、14ホールドを記録。
- 2021年:60試合登板、42ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手賞を初受賞。
- 2022~2025年:成績の低迷や故障に苦しみ、一軍定着が難しい時期を経験。
- 2026年:43試合登板、19ホールドを記録し、セットアッパーとして復活。
2021年のタイトル獲得時には、堀自身も中継ぎをやると決めてから最も取りたいタイトルだったと喜びを語っている。球団公式発表では42ホールドポイントを記録し、2位に8ポイント差をつけての受賞だった。
当時のチーム発表では、師と仰ぐ宮西尚生投手のように、安定してブルペンを支える存在になることも期待されていた。2026年に再び重要な救援ポジションを任された姿は、当時の目標につながるものがある。
【投球フォームとスライダー】堀瑞輝が三振を奪える理由とは?
堀瑞輝の投球を語るうえで欠かせないのが、サイド気味のフォームとスライダーだ。球団のドラフト時の評価でも、左サイドハンドとしての特徴と鋭いスライダーが強調されていた。
サイド気味のフォームが生む打ちにくさ堀のフォームは、一般的なオーバースローとは異なり、サイド気味の腕の振りが特徴だ。左投手がこの角度から投げ込むことで、左打者にとってはボールの出どころや軌道が見えにくくなり、タイミングを合わせにくい。
また、フォームの特徴は右打者への攻め方にも関係する。ストレートを見せながら変化球を織り交ぜることで、打者に複数の軌道を意識させられる。中継ぎとして短いイニングを任される場合、こうした特徴は大きな武器になる。
2026年の投球データで見るスライダーの威力スポーツナビの2026年投球データでは、堀のストレートは最高153キロ、平均148.2キロ。投球全体の58.8%を占める主力球種だ。
一方、スライダーは最高138キロ、平均131.9キロで、投球割合は25.1%。ストレートとの球速差を利用できる構成になっている。
特に興味深いのは、スライダーの被打率が.103、空振り率が23.2%という数字だ。2026年の53奪三振のうち21奪三振がスライダーによるものだった。
- ストレート:最高153キロ、平均148.2キロ、投球割合58.8%。
- スライダー:最高138キロ、平均131.9キロ、投球割合25.1%。
- フォーク:最高144キロ、投球割合8.1%。
- カットボール:投球割合5.6%。
- カーブ:投球割合2.3%。
スライダーの投球割合は対左打者で32.8%、対右打者で15.9%。左打者に対して、より積極的にスライダーを使っていることも分かる。
ストレートで打者に速さを意識させ、スライダーで空振りを奪う。さらにフォークやカットボールなども交えることで、打者に狙い球を絞らせにくくしている。
2021年の球団公式発表でも、伸びのある直球と大きく曲がるスライダーの組み合わせが評価されていた。2026年の投球データを見ると、この基本的な武器が現在も機能していることがうかがえる。
【プロの結論】堀瑞輝の復活は本物か?2027年に向けた評価ポイント
2026年の堀瑞輝は、数字とチーム内での役割の両面で復活を示した。特に評価したいのは、単に一軍に戻っただけでなく、火消しや勝ちパターンの一角という、失敗が許されにくい場面を任されるようになったことだ。
復活を裏付ける3つのポイント1. 奪三振能力が戻っている
2026年の奪三振は53、奪三振率は13.76。2021年の奪三振率9.45を上回る数字だ。投球回数が少ない救援投手にとって、三振でアウトを取れる能力は大きな強みになる。
2. 制球面にも改善が見られる
34回2/3を投げて与四球は9。奪三振と四球の比率を示すK/BBは5.89となっている。打者を抑えるための球威だけでなく、無駄な走者を出さないことも2026年の成績を支えている。
3. 首脳陣から重要な場面を任されている
8月中旬の連続火消しや、シーズン終盤のセットアッパー起用は、チーム内での信頼回復を示す材料だ。ホールド数19という結果も、その役割を数字で裏付けている。
それでも2021年の完全な再現とは限らない一方、2026年の43登板、34回2/3という数字は、2021年の60登板、53回1/3と比べると投球量に差がある。2026年は復活のシーズンとして高く評価できるが、年間を通じて同じ負荷をこなせるかは、今後も見極めたい部分だ。
また、2026年の防御率2.60は優秀だが、救援投手の評価は防御率だけでは決まらない。登板間隔、連投への対応、走者を背負った場面での被打率、左右の打者に対する安定感なども重要になる。
今後の注目点は、2026年に取り戻した球威と制球を維持しながら、年間40~50試合以上の登板を継続できるかどうかだ。特に左打者へのスライダーの有効性と、イニング途中の火消しでどれだけ安定した結果を残せるかが、次の評価につながる。
堀にとって2026年は、過去の実績だけで評価される立場から、現在の投球で再び信頼を勝ち取ったシーズンだった。2021年のタイトル経験を持つ左腕が、再び日本ハムのブルペンを支える存在として定着できるかが、2027年の大きな見どころになる。
【FAQ】堀瑞輝に関するよくある質問
Q1:堀瑞輝は現在どこの球団に所属していますか?
A1:北海道日本ハムファイターズに所属しています。背番号は34で、2026年シーズンは中継ぎとして43試合に登板しました。
Q2:堀瑞輝の2026年の成績は?
A2:レギュラーシーズンは43登板、防御率2.60、4勝1敗、19ホールド、1セーブ、53奪三振です。投球回は34回2/3でした。
Q3:堀瑞輝は2021年にどんなタイトルを獲得しましたか?
A3:パ・リーグの最優秀中継ぎ投手賞を初受賞しました。60試合に登板し、39ホールド、42ホールドポイント、防御率2.36を記録しています。
Q4:堀瑞輝の得意な球種は何ですか?
A4:ストレートとスライダーです。サイド気味のフォームから投げる直球と鋭く曲がるスライダーのコンビネーションが特徴で、2026年はスライダーで21奪三振を記録しました。
Q5:堀瑞輝は2025年に成績が悪かったのですか?
A5:2025年の一軍成績は2登板、防御率16.20でした。ただし、二軍では防御率1.65を記録しており、一軍での登板機会が限られていたことも考慮する必要があります。
堀瑞輝は2026年、43登板、防御率2.60、19ホールド、53奪三振という成績を残し、北海道日本ハムファイターズの救援陣で再び重要な役割を担った。
2016年ドラフト1位でプロ入りし、2021年には最優秀中継ぎ投手賞を獲得。その後は故障や成績不振に苦しんだものの、2026年には火消し役からセットアッパーへと役割を広げている。
復活を評価するうえで重要なのは、防御率だけではない。奪三振率13.76、与四球9、19ホールドという数字に加え、重要な局面で登板を任されていることが大きな意味を持つ。
2021年の輝きをもう一度取り戻せるのか。それとも、現在の役割に新たな価値を見いだすのか。背番号34の左腕が2027年以降も日本ハムのブルペンを支え続けられるか、今後も注目したい。
主要な根拠資料:NPB公式年度別成績、北海道日本ハムファイターズのドラフト・タイトル発表、スポーツナビの2026年投球データ、週刊ベースボールおよび道新スポーツの2026年取材記事。