東京23区とは、東京都の東部・中央部を中心に広がる23の「特別区」を指します。千代田区、新宿区、渋谷区、港区、世田谷区など、それぞれ独立した区長と区議会を持ち、住民に身近な行政サービスを担っています。一般的な市町村と似た自治体としての機能を持ちながら、法律上は「特別地方公共団体」に分類される点が大きな特徴です。
2026年現在、東京23区を理解するうえで押さえておきたいのは、政令指定都市に設置される行政区との違い、1947年に現在の23区が成立した歴史、そして東京都と各区が行政事務や税財源を分担する「都区制度」です。区長や区議会の役割、多摩地域との違いまで整理すると、東京の行政の仕組みが見えてきます。
【まず結論】東京23区とは?23の特別区の一覧と名前の読み方

東京23区とは、東京都に設置された23の特別区の総称です。法律上は特別地方公共団体に位置付けられ、住民に最も近い基礎的な地方公共団体として、福祉、子育て、教育、住民登録、地域のまちづくりなどを担っています。
特別区という名称は、1947年に施行された地方自治法に「都の区は、これを特別区という」と定められたことに由来します。つまり、単に東京都内にある23の地域を便宜的に区切ったものではありません。それぞれが法人格を持ち、独自の行政組織と議会を備えた自治体です。
東京23区一覧と正式な読み方東京都の23区は、正式に列記する場合、千代田区を最初にする順番が基本です。これは明治時代の旧15区の並び方を受け継いだもので、歴史的な背景があります。
- 千代田区(ちよだく)
- 中央区(ちゅうおうく)
- 港区(みなとく)
- 新宿区(しんじゅくく)
- 文京区(ぶんきょうく)
- 台東区(たいとうく)
- 墨田区(すみだく)
- 江東区(こうとうく)
- 品川区(しながわく)
- 目黒区(めぐろく)
- 大田区(おおたく)
- 世田谷区(せたがやく)
- 渋谷区(しぶやく)
- 中野区(なかのく)
- 杉並区(すぎなみく)
- 豊島区(としまく)
- 北区(きたく)
- 荒川区(あらかわく)
- 板橋区(いたばしく)
- 練馬区(ねりまく)
- 足立区(あだちく)
- 葛飾区(かつしかく)
- 江戸川区(えどがわく)
特に読み方で間違えやすいのが、墨田区(すみだく)、江東区(こうとうく)、大田区(おおたく)、豊島区(としまく)、葛飾区(かつしかく)です。大田区は「おおたく」と読み、「おおだく」ではありません。
東京23区の地図はどう見る?東京23区の地図を見ると、都心部を中心に東西南北へ各区が広がっていることがわかります。中央区、千代田区、港区は都心の中心的な地域に位置し、江東区、墨田区、江戸川区などは東側、世田谷区、杉並区、練馬区などは西側に広がっています。
また、北区、板橋区、足立区、葛飾区などは北部・北東部に位置し、大田区は南部の東京湾沿岸に広がっています。
地図を確認するときは、23区だけでなく、その西側に続く多摩地域との境界にも注目してください。東京都は23区だけで構成されているわけではなく、26市、5町、8村も含んでいます。
東京都が2026年4月1日更新の行政情報で掲載している区市町村マップでも、23区と市町村部、島しょ地域は区別されています。東京23区の位置を理解するには、東京都全体の地図と併せて見るのが効果的です。
【なぜ23区なのか】東京23区の成り立ちと歴史を時系列で解説
東京23区は、最初から23区だったわけではありません。明治時代の15区から始まり、昭和初期には35区に拡大し、戦後の行政改革によって22区、そして23区へと変化しました。
現在の区の数が23になった背景には、東京の都市化、戦争による被害、自治制度の改革という3つの大きな要因があります。
1878年:現在の23区につながる15区が誕生東京23区の歴史的な起点は、明治11年(1878年)です。この年、郡区町村編制法によって東京府に15区が設置されました。
当時の15区には、麹町区、神田区、日本橋区、京橋区、芝区、麻布区、赤坂区、四谷区、牛込区、小石川区、本郷区、下谷区、浅草区、本所区、深川区がありました。
これらは現在の千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区などの区域の原型となっています。
1889年:東京市が成立明治22年(1889年)5月1日、市制町村制の施行によって東京市が成立しました。15区は東京市の区域に組み込まれ、それぞれ東京市の行政組織として存続しました。
この時点では、現在の23区全体が東京市になっていたわけではありません。周辺には農村地域や町村が広がっており、都市化が進むにつれて行政区域も拡大していきます。
1932年:大東京市の誕生と35区への拡大昭和7年(1932年)10月1日、東京市は周辺5郡82町村を編入しました。この再編によって新たに20区が設けられ、従来の15区と合わせて35区となりました。
これが、いわゆる大東京市の成立です。1936年には千歳村と砧村も世田谷区に編入され、現在の23区の区域に近い都市構造が形成されていきました。
1943年:東京府と東京市が廃止され東京都が誕生昭和18年(1943年)7月1日、東京都制の施行により東京府と東京市が廃止され、東京都が誕生しました。
東京市に属していた35区は東京都の区となり、戦時下の行政体制に組み込まれました。この時点では、まだ現在の23区という構成ではありません。
1947年:35区から22区、そして23区へ現在の東京23区が成立した直接のきっかけは、1947年の行政区画再編です。
同年3月15日、35区は整理統合されて22区になりました。その後、8月1日に板橋区から練馬区が分離し、現在の23区体制が完成しました。
再編の背景には、戦災による区ごとの人口や行政需要の不均衡がありました。また、地方自治制度の改正に伴い、各区が自治体として行政機能を発揮できるようにする目的もありました。
同年5月には地方自治法が施行され、新しい23区は特別地方公共団体として発足しました。
2000年:特別区の自治権がさらに拡大東京23区の制度を理解するうえで、もう一つ重要なのが平成12年(2000年)の地方自治法改正です。
この改正によって、特別区は「基礎的な地方公共団体」として明確に位置付けられました。住民に身近な行政事務を各区へ移すとともに、東京都と特別区の役割分担や財政制度の見直しが進められました。
一般廃棄物の収集・運搬・処分に関する事務の移管なども、この改革の一環です。現在の東京23区の自治制度は、1947年の発足から複数回の改革を経て形成されています。
これらの歴史は、東京都総務局の公文書館資料や特別区協議会の制度解説にも記録されています。
【違いを徹底比較】特別区と市町村・政令指定都市の行政区は何が違う?
東京23区を理解するうえで、最も間違えやすいのが「区」という言葉の意味です。
例えば、東京都の新宿区と神奈川県横浜市の西区は、どちらも住所に「区」が付きます。しかし、法律上の位置付けはまったく異なります。
東京23区は、それぞれが自治体として存在する特別区です。一方、政令指定都市に設けられた行政区は、市の内部を分けた行政上の区域にすぎません。
特別区・市町村・行政区の比較表| 比較項目 | 東京23区の特別区 | 一般の市町村 | 政令指定都市の行政区 |
|---|---|---|---|
| 法律上の位置付け | 特別地方公共団体 | 普通地方公共団体 | 市の内部組織・行政区画 |
| 法人格 | あり | あり | なし |
| 首長 | 住民が選挙で選ぶ区長 | 住民が選挙で選ぶ市町村長 | 市長が区長を任命 |
| 独自の議会 | あり(区議会) | あり(市町村議会) | なし |
| 条例制定権 | あり | あり | 独自の条例制定権はない |
| 税の徴収 | 独自の課税権がある | 独自の課税権がある | 市が課税主体 |
| 行政サービス | 市に準じた住民サービスを担う | 地域の行政サービスを担う | 市の行政サービスを分担する |
この比較からわかるのは、東京23区の特別区は、単なる行政区画ではなく、住民の意思によって運営される自治体だということです。
なお、特別区は市と同じ基礎自治体としての役割を持ちますが、法律上は普通地方公共団体の「市」と同一の分類ではありません。特別地方公共団体という独自の法的な位置付けを持っています。
特別区と行政区の決定的な違い政令指定都市の行政区には、区議会がありません。市全体の議会が市政について審議・議決する仕組みです。
例えば、横浜市、川崎市、大阪市、名古屋市、札幌市などにある行政区は、市の行政機能を地域ごとに分け、住民が窓口サービスを利用しやすくするために設置されています。
行政区の区長は市長によって任命されます。区そのものが独立した地方公共団体ではないため、東京23区の区長のように住民が直接選挙で選ぶ仕組みとは異なります。
一方、東京23区では、区長も区議会議員も住民の直接選挙によって選ばれます。区独自の予算や条例を持ち、地域の課題について区として意思決定できる点が大きな違いです。
特別区と市町村は同じなのか?特別区と一般の市町村は、どちらも住民に最も近い基礎的な地方公共団体として行政を担います。
ただし、東京23区には大都市としての行政の一体性を確保するための特例があります。通常は市町村が担当する事務の一部を東京都がまとめて処理し、税財源についても都区間で調整する仕組みです。
つまり、東京23区は「市と同じように独立した自治体」でありながら、「東京都と役割を分担する特別な自治制度」の中で運営されています。
この違いは地方自治法第281条、第281条の2、第283条などに関係しています。2026年9月24日施行時点の現行法でも、特別区の基本的な位置付けと東京都との役割分担は法律で定められています。
【行政の仕組み】区長・区議会と東京都の役割分担、財政調整制度
東京23区の行政は、各区がすべての仕事を独自に行う仕組みではありません。東京都と23の特別区がそれぞれの役割を分担し、大都市全体として行政サービスを提供しています。
この仕組みを「都区制度」と呼びます。
区長は何をする人?区民が直接選ぶ行政のトップ各特別区には区長が置かれています。区長は区の行政を統括する執行機関の代表であり、住民による直接選挙で選出されます。
主な役割は次のとおりです。
- 区の予算案を作成し、区議会に提出する。
- 区の条例や議会の議決に基づいて行政を執行する。
- 福祉、子育て、教育、地域振興などの施策を推進する。
- 区役所の組織や職員を管理する。
- 防災や地域の安全対策を進める。
- 区民の意見や要望を行政に反映させる。
区長は東京都知事の部下ではありません。それぞれの区民から選ばれた独立した自治体の首長です。
特別区協議会の制度解説によると、特別区の区長公選制は1947年の制度発足時に導入されましたが、1952年の地方自治法改正で一度廃止されました。その後、1974年の法改正によって復活しています。
区議会の役割とは?区長との関係区議会は、区民の代表である区議会議員によって構成される議決機関です。区長が行政を実行するのに対して、区議会は行政運営を審議し、チェックする役割を担います。
具体的には、次のような仕事があります。
- 区の予算を審議し、議決する。
- 区の条例を制定・改正・廃止する。
- 決算を審査する。
- 区政に関する質問や一般質問を通じて区長の行政運営を確認する。
- 住民から提出された請願や陳情を審査する。
区長と区議会は、それぞれ別の選挙で選ばれるため、両者が常に同じ政治的な考え方を持つとは限りません。予算や政策をめぐって意見が異なることもあります。
このように、行政を実行する区長と、行政を審議・監視する区議会が分かれていることは、住民自治を支える重要な仕組みです。
東京都と23区の役割分担はどうなっている?東京都と特別区の役割分担は、基本的に「広域的な行政は東京都」「住民に身近な行政は各区」という考え方に基づいています。
ただし、これは単純な上下関係ではありません。地方自治法に基づき、それぞれの自治体が担当する事務を分け、相互に連携して行政を行う仕組みです。
代表的な役割分担を整理すると、次のようになります。
各特別区が中心となって担う行政
- 住民票や戸籍などの住民に身近な窓口業務
- 保育所や子育て支援に関する施策
- 高齢者福祉や障害者福祉
- 区立小中学校などの教育行政
- 地域の公園や施設の管理
- 地域のまちづくりや生活環境の整備
- 家庭ごみの収集・運搬などの一般廃棄物行政
東京都が一体的に担う代表的な行政
- 上下水道に関する事業
- 消防行政
- 広域的な都市計画や都市基盤の整備
- 都道府県としての広域行政
- 23区全体に関係する連絡調整
上下水道や消防などは、区境を越えて広域的に運営する必要があります。仮に各区が完全に別々の仕組みで管理すれば、設備投資やサービスの統一性、防災面での連携が難しくなる可能性があります。
そこで、東京都が一体的に処理することで、大都市全体としての行政の効率性と統一性を確保しています。
都区財政調整制度とは?23区のお金を調整する仕組み東京23区の行政制度には、もう一つ重要な特徴があります。それが「都区財政調整制度」です。
一般的な市町村では、固定資産税や法人住民税などの税収は、原則として市町村の財源になります。しかし、東京23区では大都市行政の一体性を確保するため、これらの税の一部を東京都が都税として徴収する特例が設けられています。
東京都が徴収した調整税等のうち、制度で定められた割合を特別区に配分し、各区の財政需要と財政収入の差を調整します。
2026年度の制度では、調整税等の配分率は56%です。普通交付金と特別交付金の2種類があり、通常の行政サービスに必要な財源の調整だけでなく、災害など臨時的な需要にも対応します。
これは東京都から各区への単なる補助金ではありません。都区制度における税財源の配分と、23区間の財政格差を調整するための制度です。
2026年度の都区財政調整はどうなっている?東京都が2026年8月7日に公表した令和8年度都区財政調整の算定結果では、特別区に交付する普通交付金は1兆2,635億91百万円となりました。
前年度と比較すると496億17百万円、率にして4.1%の増加です。普通交付金の交付額は5年連続で増加しました。
また、2026年度の算定では、23区のうち21区が交付対象となり、2区は不交付となっています。港区と渋谷区は基準財政収入額が基準財政需要額を上回り、財源不足が生じないため、不交付区となりました。
この結果は、東京23区の行政運営が区ごとの税収だけで決まるわけではないことを示しています。企業や商業施設が集積する地域と、子育て・福祉などの行政需要が大きい地域では、税収と必要経費のバランスが異なります。
都区財政調整制度は、こうした地域差を考慮し、23区全体で一定の行政サービスを維持するための基盤になっています。
【東京全体で理解する】東京23区と多摩地域の違い・地図上の位置付け
東京都は東京23区だけではありません。西側には多摩地域が広がり、さらに伊豆諸島や小笠原諸島などの島しょ地域も東京都に含まれています。
東京23区と多摩地域の大きな違いは、自治体の種類と行政制度です。
東京23区と多摩地域の基本的な違い多摩地域は、東京都の23区より西側に位置する地域です。2026年現在、26市、3町、1村の合計30市町村で構成されています。
一方、東京23区は23の特別区で構成されます。多摩地域の自治体は一般の市町村として、東京都との役割分担のもとで行政を行っています。
両者の違いを整理すると、次のようになります。
- 東京23区:23の特別区がそれぞれ独立した基礎的自治体として行政を担う。
- 多摩26市:八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、町田市など、それぞれ独立した市が行政を担う。
- 多摩の町村:瑞穂町、日の出町、檜原村、奥多摩町がそれぞれ町村として行政を担う。
多摩地域では、各市町村が一般的な市町村制度に基づいて行政を運営します。上下水道や消防など、東京都が担当する広域的な事務もありますが、23区のような特別区独自の財政調整制度とは制度上の構造が異なります。
東京都全体は何区・何市・何町・何村で構成されている?東京都の行政区域は、2026年現在、次の構成になっています。
- 特別区:23区
- 市:26市
- 町:5町
- 村:8村
町と村の数には、島しょ地域の自治体も含まれます。そのため、多摩地域の30市町村と東京都全体の市町村数は一致しません。
東京23区の地図を調べる場合は、東京都全体の行政区画マップを確認すると、23区、多摩地域、島しょ地域の位置関係を把握できます。
東京23区は一つの大きな市ではない地図を見ると東京23区は連続した都市空間に見えるため、一つの巨大な市のように感じられる可能性があります。しかし、行政上は23の異なる自治体が存在しています。
例えば、世田谷区に住む人が利用する区役所と、江戸川区に住む人が利用する区役所は別の行政機関です。住民票の発行、区独自の子育て支援、地域施設の管理なども、それぞれの区が担当しています。
一方、消防や水道などは東京都が一体的に管理しています。このように、生活圏としては連続していても、行政サービスの提供主体は分かれているという点が、東京23区の特徴です。
【東京23区の疑問を解消】よくある質問(FAQ)
Q1:東京23区とは、簡単にいうと何ですか?
A1:東京都にある23の特別区のことです。それぞれが独自の区長と区議会を持ち、住民に身近な行政サービスを提供する基礎的な地方公共団体です。
Q2:東京23区はなぜ23区になったのですか?
A2:1947年3月15日に、それまでの35区が22区に整理統合され、同年8月1日に板橋区から練馬区が分離したためです。これによって現在の23区体制が成立しました。
Q3:東京23区と政令指定都市の行政区は何が違いますか?
A3:東京23区は独自の法人格、区長、区議会を持つ自治体です。一方、政令指定都市の行政区は市の内部組織であり、独立した法人格や区議会はありません。行政区の区長は市長が任命します。
Q4:東京23区の区長は東京都知事が決めるのですか?
A4:いいえ。各区の住民が選挙で直接選びます。東京都知事が任命する仕組みではありません。これは一般の市町村長と同様の直接公選制度です。
Q5:東京23区には市役所がないのですか?
A5:東京23区には、それぞれ区役所があります。特別区は市に準じた基礎的自治体として機能するため、住民票、戸籍、福祉、子育てなどの行政手続きは原則として各区の区役所で行います。
Q6:東京23区と多摩地域は何が違いますか?
A6:東京23区は特別区という特別地方公共団体で構成されます。一方、多摩地域は26市、3町、1村からなる一般の市町村地域です。行政制度や東京都との財政・事務の関係が異なります。
Q7:2026年現在、東京23区の数や制度に変更はありますか?
A7:2026年11月時点で、東京都の特別区は引き続き23区です。地方自治法に基づく特別区制度も存続しており、東京都と各区の役割分担や財政調整の仕組みが運用されています。
東京23区とは、東京都にある23の特別区を指します。単なる地域の区分ではなく、それぞれが法人格を持ち、住民による直接選挙で選ばれた区長と区議会によって運営される自治体です。
その成り立ちは1878年の15区にさかのぼります。1932年には35区に拡大し、1947年3月の統合と同年8月の練馬区分離によって、現在の23区が成立しました。さらに2000年の地方自治法改正によって、基礎的自治体としての位置付けと自治権が強化されています。
東京23区を理解するうえで、特に押さえておきたい要点は次の3つです。
- 第一に、特別区は独立した自治体であること。政令指定都市の行政区とは異なり、区長、区議会、条例制定権、課税権を持っています。
- 第二に、東京都と役割を分担していること。住民に身近な行政は各区が担い、上下水道や消防など広域的な行政は東京都が一体的に担っています。
- 第三に、財政調整制度が存在すること。税源の偏りを調整し、23区全体の行政サービスを支える仕組みが設けられています。
2026年の都区財政調整の動向からもわかるように、東京23区の行政は、各区の独立性と大都市全体の一体性を両立させることで成り立っています。
東京23区を単なる地理的な区分として捉えるのではなく、歴史、地方自治法、区長と区議会、東京都との役割分担という4つの視点から理解することが大切です。それが、東京という巨大都市の行政構造を正しく理解するための出発点になります。
主な参考資料:東京都総務局・東京都公文書館「大東京35区物語」、東京都庁「都政のしくみ/都と特別区」、公益財団法人特別区協議会「特別区とは」、総務省・e-Gov法令検索「地方自治法」、東京都総務局「令和8年度都区財政調整算定結果」、東京都「都内区市町村マップ」、東京都の多摩地域関連公式資料。