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日本の活断層はどこにある?2026年最新の長期評価・発生確率と備え方を徹底解説

宮部 宗介 宮部 宗介 • 更新: • 公開: • 読了約 25 分
目次

日本列島には、過去に繰り返し地震を起こし、将来も活動する可能性がある活断層が数多く分布しています。北海道から九州まで広がるその分布は、山地と平野の境界や盆地周辺だけでなく、沿岸海域にも及びます。国土地理院の説明では、日本国内で確認されている活断層は2,000以上。地表から確認できない地下の活断層も存在します。

2026年の注目点は、1月14日に公表された「2026年1月1日時点」の地震発生確率の年次更新と、8月28日に公表された「近畿地域の活断層の長期評価(第一版)」です。加えて、上町断層帯や養老-桑名-四日市断層帯などの個別評価も改訂され、従来の評価を見直す動きが進みました。日本活断層の分布、主要断層帯の特徴、発生確率の正しい読み方、全国マップの使い分け、家庭でできる地震対策まで整理します。

【基礎知識】活断層とは何か?地震が発生する仕組みと特徴

日本活断層

活断層とは、過去の地質時代に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層のことです。単なる地下の岩盤の割れ目とは異なり、地震によって地層や地形が繰り返しずれてきた痕跡を持っています。

地震調査研究推進本部では、活断層を過去の活動履歴と将来の活動可能性を評価する重要な対象として扱っています。活断層の定義には研究上の年代的な幅がありますが、第四紀(約260万年前以降)に活動した証拠を基準とする考え方などが用いられています。

活断層が地震を引き起こすメカニズム

日本列島の地下では、複数のプレート運動によって岩盤に継続的な力が加わっています。断層面の両側の岩盤は普段、強く固着しているため、すぐには動きません。しかし、長い時間をかけてひずみが蓄積し、岩盤の強度を超えると、断層面が急激にずれ動きます。

この急激なずれによって発生したエネルギーが地震波として周囲に伝わり、地表を揺らします。これが活断層による内陸地震の基本的な仕組みです。

断層の動きには、主に次の3種類があります。

  • 正断層:引っ張る力によって、断層面の上側の岩盤が下がる。
  • 逆断層:押し合う力によって、断層面の上側の岩盤が上がる。
  • 横ずれ断層:水平方向に岩盤がずれる。右横ずれと左横ずれがある。

実際の断層には、複数の動きが組み合わさったものもあります。地震の規模や地表に現れる変位の大きさは、断層の長さ、地下での広がり、ずれ方などによって変わります。

活断層と一般的な断層の違い

すべての断層が活断層というわけではありません。過去に一度だけ動いた古い断層や、現在の地殻変動との関係が認められない断層も存在します。

活断層の特徴は、繰り返し活動した痕跡が地形や地層に残されていることです。地震が起きるたびに同じ方向へずれる傾向があり、その変位が長い時間をかけて積み重なります。

また、活断層が確認されていない地域でも地震は発生します。地下深くの断層が地表まで達していなかったり、侵食や堆積によって古い痕跡が消えたりするためです。したがって、活断層マップに断層線がないことは、地震が起きないことを意味しません。

【日本全国の分布】主要活断層帯はどこにある?地域別の特徴

日本の活断層分布には、地域ごとの地形やプレート運動に対応した特徴があります。山地の縁、盆地の周辺、平野と山地の境界などに多く見られ、北海道から九州まで広く存在しています。

国土地理院の活断層図や地震本部の主要活断層帯の長期評価を確認すると、各地域に特徴的な断層帯が存在することが分かります。

北海道・東北地方

北海道では、サロベツ断層帯、十勝平野断層帯、富良野断層帯などが代表的です。道北から道東、道央にかけて、内陸の地殻変動に関係する断層が分布しています。

特にサロベツ断層帯は、2026年1月1日基準の長期評価でS*ランクとされています。30年以内の発生確率は4%以下と評価されていますが、これは上限を示す表記であり、発生時期を特定するものではありません。

東北地方では、北上低地西縁断層帯などが知られています。内陸の活断層による地震に加え、太平洋側の海溝型地震にも備える必要があります。

関東・中部地方

関東地方では、立川断層帯などが代表的です。首都圏は人口や建物が集中しているため、断層地震による揺れだけでなく、交通、電力、通信、上下水道などへの影響も考慮する必要があります。

中部地方では、糸魚川-静岡構造線断層帯、阿寺断層帯、養老-桑名-四日市断層帯などが重要な調査対象です。特に糸魚川-静岡構造線断層帯は、長野県や山梨県周辺の地殻構造を考えるうえで重要な断層帯です。

2026年1月1日基準の評価では、糸魚川-静岡構造線断層帯の中北部区間について、30年以内の発生確率が14~30%とされています。主要活断層の中でも高い確率が示された事例です。

近畿地方

近畿地方は、複数の主要活断層帯が集まる地域です。代表例として、上町断層帯、有馬-高槻断層帯、六甲・淡路島断層帯、琵琶湖西岸断層帯、京都盆地-奈良盆地断層帯などが挙げられます。

大阪平野周辺には上町断層帯や大阪湾断層帯があり、京都盆地や琵琶湖周辺にも複数の断層が分布しています。さらに三重県周辺では、養老-桑名-四日市断層帯や鈴鹿山脈東縁断層帯などが評価対象となっています。

2026年8月28日に公表された近畿地域の新しい地域評価は、こうした地域内の断層を広く見渡すための重要な資料です。

中国・四国・九州地方

中国地方では、山崎断層帯や宍道断層などが知られています。四国地方では、四国を東西に横断する中央構造線断層帯が重要です。

九州地方では、布田川断層帯・日奈久断層帯、別府-万年山断層帯周辺などが代表的な調査対象です。2016年の熊本地震では、布田川断層帯周辺で大きな地震活動が発生し、活断層による内陸地震の被害を示しました。

全国の分布を把握するときは、都道府県単位だけでなく、断層帯の活動区間や周辺の地盤条件まで確認することが大切です。

【2026年最新情報】1月の確率更新と8月の活断層評価改訂で何が変わった?

2026年の活断層情報を読むうえで、押さえておきたい公的発表は2つあります。1つは1月14日の地震発生確率の年次更新、もう1つは8月28日の近畿地域の長期評価です。

2026年1月14日:発生確率の算定基準日を更新

地震調査研究推進本部の地震調査委員会は、2026年1月1日を算定基準日とした長期評価の発生確率を、1月14日に公表しました。

これは新しい地震予知を発表したものではありません。過去の地震活動、最新活動時期、平均活動間隔などの情報をもとに、基準日から先の一定期間に地震が発生する確率を再計算したものです。

この更新により、時間の経過に伴って変化する確率値や相対的な評価ランクを確認できるようになりました。都道府県別の一覧も公開されており、地域ごとの主要活断層帯を調べる際の基本資料になります。

2026年8月28日:近畿地域の長期評価第一版を公表

2026年8月28日、地震本部は「近畿地域の活断層の長期評価(第一版)」を公表しました。

この評価では、近畿北西部、近畿三角帯、紀伊半島などの地域を対象に、主要な断層帯や比較的短い断層を含めて総合的な検討が行われています。公表資料には45番までの評価対象が整理され、従来の主要活断層帯の個別評価も複数改訂されました。

対象には、上町断層帯、有馬-高槻断層帯、六甲・淡路島断層帯、大阪湾断層帯、京都盆地-奈良盆地断層帯、養老-桑名-四日市断層帯などが含まれています。

なお、近畿地域の長期評価第一版は、2026年9月14日に訂正資料も公表されています。8月の発表だけでなく、その後の訂正内容も含めて確認することが大切です。

2026年の主な変更・確認事項
  • 1月14日:2026年1月1日を基準とする長期評価の地震発生確率を更新。
  • 8月28日:近畿地域の活断層の長期評価第一版を公表。
  • 8月28日:上町断層帯、養老-桑名-四日市断層帯などの個別評価を一部改訂。
  • 9月14日:近畿地域の長期評価第一版について訂正資料を公表。

注目すべきなのは、断層の評価が単純な確率の更新だけではないことです。調査が進むと、断層の位置や長さ、地下でのつながり、活動区間の区分、過去の活動時期などが見直される場合があります。新しい評価では、従来の断層の区分そのものが変わることもあります。

【危険度ランキングの正しい見方】S・A・Z・Xランクと発生確率を比較

日本の活断層について検索すると、「危険度ランキング」や「最も危険な断層」といった情報が見つかります。しかし、地震本部が公表するS・A・Z・Xランクは、地域の総合的な被害の大きさを順位付けしたものではありません。

基本的には、活断層で発生する地震の今後30年以内の発生確率を基準にした相対的な分類です。

地震発生確率による4つのランク
  • Sランク:今後30年以内の地震発生確率が3%以上。
  • Aランク:今後30年以内の地震発生確率が0.1%以上、3%未満。
  • Zランク:今後30年以内の地震発生確率が0.1%未満。
  • Xランク:発生確率を評価するための情報が十分でなく、確率が不明なもの。

加えて、地震後経過率が0.7以上の断層には、ランクに「*」が付けられます。地震後経過率とは、最新の地震から経過した時間を平均活動間隔で割った値です。

例えば、地震後経過率が1.0なら、最新活動から平均活動間隔に相当する時間が経過したことを意味します。ただし、1.0になった瞬間に地震が起きるわけではありません。

2026年の評価から見る発生確率の具体例

実際の数値を比較すると、断層ごとに発生確率の幅が大きく異なることが分かります。

例えば、2026年1月1日基準のサロベツ断層帯は30年以内4%以下のS*ランク、糸魚川-静岡構造線断層帯の中北部区間は14~30%のS*ランクです。

一方、8月の改訂後の評価では、養老-桑名-四日市断層帯の中部区間が0.04~14%、北部区間がほぼ0~4%とされています。同じ断層帯の中でも区間によって評価が異なる点が重要です。

上町断層帯も一括りにはできません。2026年8月の改訂後、主部区間は30年以内ほぼ0~0.003%のZランクですが、沿岸部区間はXランクで、確率は不明とされています。

これらは単純に「安全な順」「危険な順」と並べられる数値ではありません。断層の区間、評価手法、過去の活動履歴などを合わせて理解する必要があります。

発生確率が低くても安心できない理由

30年以内の確率が0.1%未満だからといって、その断層が活動しないと判断することはできません。Zランクは発生確率が低いグループを示しますが、将来の地震を否定するものではありません。

また、Xランクは危険度が最も低いという意味ではなく、発生確率を十分に算出できない状態です。調査データが不足している場合などには、確率を数値化できないことがあります。

加えて、確率が低くても地震が起きた際の被害が小さいとは限りません。予測されるマグニチュード、震源からの距離、表層地盤の揺れやすさ、建物の耐震性能、人口密度などによって、実際の被害は大きく変わります。

つまり、活断層の危険度を判断するときは、発生確率だけでなく、地震が発生した場合の揺れと被害の想定を併せて確認することが欠かせません。

【全国の活断層マップ】国土地理院・産総研・J-SHISの違いと使い分け

日本全国の活断層を調べる際には、複数の公的データを組み合わせる方法が有効です。代表的なのが、国土地理院の活断層図、産業技術総合研究所の活断層データベース、防災科学技術研究所のJ-SHISです。

これらは似た情報を掲載しているように見えますが、目的と得られる情報は異なります。

地震関連機関とデータベースの関係
機関・データベース 主な役割・情報 確認できる内容 ほかの機関との関係
地震調査研究推進本部 政府の地震調査研究を総合的に推進 主要活断層帯の長期評価、地域評価、地震動予測地図 関係機関の調査研究成果を社会に提供
地震調査委員会 地震活動や発生可能性の科学的評価 発生確率、予測マグニチュード、最新活動時期、平均活動間隔 地震本部のもとで専門的な評価を実施
国土地理院 地表の活断層位置を地図化 活断層の位置、形状、地形的な特徴 長期評価や自治体の防災資料の基礎情報を提供
産業技術総合研究所 活断層に関する研究データを整備 活動セグメント、活動履歴、調査地点、文献、地下構造 地震本部の評価を支える地質学的な調査情報を提供
防災科学技術研究所・J-SHIS 全国の地震ハザード情報を可視化 揺れの確率、震源断層、地盤条件、地震ハザードカルテ 断層情報と地盤情報を重ねて地域の揺れやすさを把握
国土地理院の活断層図で分かること

国土地理院は、阪神・淡路大震災を契機として、1995年から縮尺1万分の2万5千の活断層図の整備を進めてきました。2017年10月からは都市域に限定せず、主要活断層帯を優先して整備する方針となり、名称も「1:25,000活断層図」に変更されています。

2025年12月23日時点で公開されている地図は249面です。活断層の位置や形状を地表の地形と照らし合わせて確認できるため、自宅や勤務先の周辺に断層線があるかを調べる際に役立ちます。

ただし、国土地理院の地図は地表における断層の位置や形状を把握するための資料です。断層の発生確率や、特定地点の震度をそのまま示すものではありません。

産総研の活断層データベースで活動履歴を調べる

産業技術総合研究所の地質調査総合センターが公開する活断層データベースでは、日本全国の活断層について、起震断層や活動セグメントごとの情報を確認できます。

主な収録情報は、活断層の分布やパラメータ、関連文献、調査地点ごとの調査結果、地下構造などです。

特に、過去にどのような活動があったのか、どのような調査結果が得られているのかを詳しく知りたい人に適しています。地表の断層線だけでは分からない地下の構造を理解する手掛かりにもなります。

J-SHISで自宅周辺の地震リスクを調べる

J-SHIS(地震ハザードステーション)は、防災科学技術研究所が提供する全国の地震ハザード情報を確認できるサービスです。

地図上で住所や地点を指定すると、今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率、表層地盤の増幅率、地震ハザードカルテなどを確認できます。主要活断層帯や海溝型地震の震源断層を表示する機能もあります。

ここで注意したいのは、J-SHISの「30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」と、地震本部の「特定の活断層で地震が発生する確率」は別の指標だということです。

前者はさまざまな地震による揺れを含む地点ごとのハザード情報、後者は特定の断層や区間で地震が起きる可能性を評価したものです。両方を確認することで、断層の活動可能性と、自分の住む場所の揺れやすさを分けて考えられます。

【海域活断層と地震対策】見分け方から住宅・生活の備えまで

活断層というと陸上の断層をイメージしがちですが、日本周辺の海底にも活断層が存在します。海域活断層が活動すると、沿岸地域に強い揺れをもたらすだけでなく、条件によっては津波が発生する可能性もあります。

海域活断層と海溝型地震の違い

海域活断層は、海底の地殻に存在する過去に繰り返し活動した断層です。一方、南海トラフ地震などの海溝型地震は、プレートの沈み込みに伴う広域的な地震活動です。

どちらも海域で発生する地震ですが、発生の仕組みや震源域の広がりは異なります。

地震本部は、M7.0以上の地震を引き起こす可能性があり、断層長さが20km程度以上の海域活断層を主な評価対象としています。2026年時点で公表されている主な評価地域には、日本海南西部と日本海中南部があります。

日本海南西部の評価は九州地域・中国地域北方沖を対象とし、日本海中南部の評価は近畿地域・北陸地域北方沖を対象としています。海底の断層についても、地震動と津波の両面から考える必要があります。

活断層の見分け方:地形に残る代表的なサイン

活断層は、地表の地形に特徴的な痕跡を残すことがあります。専門家は航空写真、地形図、地質調査、地下構造調査などを組み合わせて位置や活動履歴を判断します。

代表的な地形的特徴には、次のようなものがあります。

  • 断層崖:断層運動によって生じた段差状の地形。
  • 河川の横ずれ:川の流路が断層運動によって水平方向にずれた痕跡。
  • 直線的な谷:断層に沿って侵食が進み、直線状の谷が形成された地形。
  • 山地と平野の境界:断層運動によって山地側が隆起し、平野との境界が明瞭になった地形。
  • 尾根や段丘のずれ:長期間の断層活動によって地形の連続性が変化したもの。

ただし、こうした特徴が見られたからといって、必ず活断層が存在するとは限りません。河川の侵食や地すべりなど、別の自然現象によって似た地形ができる場合もあります。

現地の見た目だけで判断するのではなく、国土地理院の活断層図や産総研のデータベースで照合することが大切です。

自宅周辺で確認したい5つの地震対策

活断層の分布や発生確率を把握したら、実際の生活環境に合わせて備えを進めましょう。特に住宅の耐震性と室内の安全確保は、被害を減らすうえで重要です。

1. 自宅周辺のハザード情報を確認する

J-SHISや自治体のハザードマップを使い、想定される震度、地盤の特徴、液状化、土砂災害、津波などの情報を確認します。活断層図だけで判断せず、複数の災害リスクを把握することがポイントです。

2. 建物の耐震性能を確認する

住宅の建築年や耐震基準、耐震診断の結果を確認します。古い木造住宅では、専門家による耐震診断や必要に応じた耐震改修を検討しましょう。

3. 家具や家電の転倒を防ぐ

大型家具は固定器具を使って転倒を防ぎ、寝室や避難経路には倒れやすい家具を置かないようにします。窓ガラスの飛散対策も有効です。

4. 備蓄品と非常持ち出し品を用意する

飲料水、食料、携帯トイレ、常備薬、懐中電灯、モバイルバッテリーなどを備えます。停電や断水が長引く場合も想定し、家族構成や生活環境に応じた備蓄を準備しましょう。

5. 避難場所と連絡方法を決めておく

自宅から指定避難場所までの経路を確認し、家族が離れている時間帯に地震が起きた場合の連絡方法も決めておきます。通勤・通学先や高齢者、子どもがいる家庭では、それぞれの状況に合わせた計画が必要です。

住宅購入や引っ越しで活断層を確認するときの判断基準

住宅を購入する際に、近くに活断層があるかどうかだけで物件の安全性を判断するのは適切ではありません。

確認したいのは、断層との位置関係に加え、地盤の強さ、想定震度、液状化の可能性、建物の耐震性能、周辺の避難環境です。

断層線が近くにある場合は、地震時に地表のずれが発生する可能性や、周辺地域での強い揺れについても調べる必要があります。一方、地図に断層線がない地域でも、地下の未確認断層や遠方の地震による揺れは考えられます。

そのため、物件選びでは活断層図だけでなく、自治体の地震ハザードマップ、J-SHIS、建物の耐震診断資料を合わせて確認することが現実的です。

【日本の活断層に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:日本で最も危険な活断層はどこですか?
A1:一律に最も危険な断層を決めることはできません。地震本部のS・A・Z・Xランクは主に30年以内の発生確率による分類です。糸魚川-静岡構造線断層帯の中北部区間など、比較的高い発生確率が評価された断層もありますが、実際の被害は地震規模や地盤、建物の耐震性によって変わります。

Q2:活断層がない地域なら地震は起きませんか?
A2:いいえ。活断層図に断層線が表示されていなくても、地下に未確認の断層が存在する可能性があります。また、遠方の活断層や海溝型地震によっても強い揺れが発生します。全国どこでも地震への備えが必要です。

Q3:活断層の発生確率がほぼ0%なら安全ですか?
A3:「ほぼ0%」は数学的なゼロを意味しません。地震本部の資料では、確率が10のマイナス3乗%未満の場合に「ほぼ0%」と表記します。低確率であっても地震が起こる可能性は残ります。

Q4:2026年8月に何が改訂されましたか?
A4:2026年8月28日に、近畿地域の活断層の長期評価第一版が公表されました。同時に上町断層帯、養老-桑名-四日市断層帯、有馬-高槻断層帯など複数の個別評価も一部改訂されました。近畿地域の評価には9月14日付の訂正資料もあります。

Q5:全国の活断層マップはどこで確認できますか?
A5:国土地理院の活断層図で地表の断層位置を確認できます。産総研の活断層データベースでは活動履歴や調査資料を調べられます。J-SHISでは地点ごとの揺れの確率や地盤情報を確認できます。それぞれの役割が異なるため、組み合わせて利用するのがおすすめです。

Q6:活断層の地震は何年周期で発生しますか?
A6:断層によって大きく異なり、数百年から数千年以上の平均活動間隔が評価されるものもあります。ただし、地震は機械のように一定周期で発生するわけではありません。最新活動時期と平均活動間隔は、過去の活動履歴を推定するための指標です。

日本の活断層は北海道から九州まで広く分布し、陸域だけでなく海域にも存在します。過去の活動履歴や地形に残された痕跡をもとに、将来の地震発生可能性が評価されています。

2026年は、1月14日に2026年1月1日基準の発生確率が更新され、8月28日には近畿地域の長期評価第一版が公表されました。さらに9月14日の訂正もあり、活断層の位置や区間、活動履歴を改めて確認するうえで重要な年になっています。

活断層の危険度を判断する際に、Sランクだから直ちに地震が起きる、Zランクだから安全という理解は正しくありません。発生確率、最新活動時期、平均活動間隔、予測マグニチュードを総合的に読み解く必要があります。

【プロの結論】

地震リスクを把握するための最も実用的な方法は、3種類の情報を重ねて考えることです。

  • 国土地理院:自宅や職場の近くにどのような活断層があるかを確認する。
  • 地震本部・地震調査委員会:その断層がどの程度の規模の地震を起こす可能性があり、発生確率がどう評価されているかを調べる。
  • J-SHIS:実際に住んでいる場所がどれほど揺れやすいか、地盤条件も含めて確認する。

この3つを組み合わせれば、単に断層の位置を知るだけでなく、自分の生活環境にどのような地震リスクがあるのかを具体的に考えられます。

地震の発生日時を正確に予測することはできません。しかし、住宅の耐震化、家具の固定、備蓄、避難経路の確認は、今日からでも進められます。2026年の最新評価を知識として終わらせず、家族や地域の防災行動につなげることが、活断層と向き合ううえで最も大切です。

参照した主な公的資料

- 地震本部「2026年1月1日基準の長期評価結果一覧」
- 地震本部「近畿地域の活断層の長期評価(第一版)」
- 国土地理院「活断層図・活断層とは何か」
- 産業技術総合研究所「活断層データベース」
- 防災科学技術研究所「J-SHIS 地震ハザードステーション」
- 地震本部「海域活断層の長期評価」

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宮部 宗介
トレンドリサーチャー 宮部 宗介
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アニメ・漫画の制作発表を担当。制作会社・出版社の公式告知と原作者コメントを確認してから記事化します。

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