2026年11月3日現在、那須川天心のプロボクシング戦績は10戦8勝(3KO)2敗。キックボクシング42戦全勝という実績を引っ提げて2023年にボクシングへ転向した天心は、帝拳ボクシングジムを拠点にキャリアを積み重ね、WBOアジアパシフィック・バンタム級王座を獲得。2025年と2026年には、井上拓真とのWBC世界バンタム級タイトルマッチを2度経験した。2026年4月には元世界2階級制覇王者ファン・フランシスコ・エストラーダを9回終了TKOで破った一方、9月27日の再戦では再び井上に判定負け。世界王座獲得は持ち越しとなった。
注目されるのは、2度の世界戦で敗れた後の動向だ。10月19日の会見では「ボクシングをやめて、今後は拳闘をしようと思います」と新たな戦い方への考えを明かし、10月31日には練習を続けていることも報告した。次戦の正式発表はまだなく、再起の時期も明らかになっていない。ここでは最新戦績、井上拓真との対戦結果、エストラーダ戦、KO率、現在の実力、今後の展望までを整理する。
【最新戦績】那須川天心は10戦8勝2敗・3KO!2026年の試合結果を総整理

帝拳ボクシングジムの公式選手プロフィールによると、那須川天心のプロボクシング通算成績は10戦8勝(3KO)2敗。2026年9月27日の井上拓真との再戦が、プロボクシング第10戦に当たる。
ボクシング転向後、序盤はスピードと距離感を生かして勝利を積み重ね、2024年には地域タイトルを獲得。2025年には世界王座に挑戦するまでに成長した。
しかし、世界トップクラスの実力を持つ井上拓真との2試合では、いずれも12ラウンドを戦い抜いた末の判定負けとなっている。
那須川天心のボクシング全10試合| 試合日 | 対戦相手 | 結果 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 2023年4月8日 | 与那覇勇気 | 判定勝ち | プロデビュー戦 |
| 2023年9月18日 | ルイス・グスマン | 判定勝ち | 8回戦を制す |
| 2024年1月23日 | ルイス・ロブレス | 3回終了TKO勝ち | 3ラウンドで決着 |
| 2024年7月20日 | ジョナサン・ロドリゲス | 3回TKO勝ち | 早いラウンドで勝利 |
| 2024年10月14日 | ジェルウィン・アシロ | 判定勝ち | WBOアジアパシフィック王座獲得 |
| 2025年2月24日 | ジェーソン・モロニー | 判定勝ち | 元世界王者に勝利 |
| 2025年6月8日 | ビクトル・サンティリャン | 判定勝ち | 10回戦を制す |
| 2025年11月24日 | 井上拓真 | 判定負け | WBC世界王座決定戦 |
| 2026年4月11日 | ファン・フランシスコ・エストラーダ | 9回終了TKO勝ち | WBC挑戦者決定戦 |
| 2026年9月27日 | 井上拓真 | 判定負け | WBC世界王座再挑戦 |
出典は帝拳ボクシングジムの公式選手プロフィール。対戦結果を通して見ると、デビューから7連勝を達成し、2025年11月に初黒星を喫した後、2026年4月に再び世界的な実力者を破っている。
那須川天心のKO率はどれくらい?公式プロフィールに記載されているKO勝ちは3試合。勝利数8勝を分母にすると、勝利に占めるKO・TKO勝ちの割合は37.5%となる。
全10試合を分母にした場合は30%だ。
3つのKO・TKO勝ちは次のとおり。
- 2024年1月:ルイス・ロブレス戦(3回終了TKO)
- 2024年7月:ジョナサン・ロドリゲス戦(3回TKO)
- 2026年4月:ファン・フランシスコ・エストラーダ戦(9回終了TKO)
この数字から分かるのは、天心が必ずしも一撃必殺型のボクサーではないということだ。
キックボクシング時代の派手なKOイメージとは異なり、ボクシングではスピード、カウンター、距離の調整を駆使してポイントを積み重ねる試合も多い。KO数だけで攻撃力を判断するのは適切ではない。
【転向の背景】キックボクシング42戦全勝から帝拳ボクシングジムへ
那須川天心は1998年8月18日生まれ、千葉県松戸市出身。幼少期から格闘技に取り組み、キックボクシングで圧倒的な実績を残してきた。
キックボクシング時代の戦績は42戦42勝。敗北を知らないまま競技者としての知名度を高め、格闘技界を代表する存在になった。
2018年12月31日にはフロイド・メイウェザーとのエキシビションマッチにも出場。世界的な注目を集めた経験も持つ。
なぜボクシングに転向したのか2023年、天心はキックボクシングからプロボクシングへの転向を決断した。
所属先として選んだのが、数多くの世界王者を育ててきた帝拳ボクシングジムだ。
帝拳の公式プロフィールでは、ボクシングを始めたきっかけについて「格闘技の象徴になりたかったため」と紹介されている。
キックボクシングとボクシングは、同じ打撃競技でも戦い方が大きく異なる。
キックボクシングではパンチだけでなく、蹴りや膝蹴りなど複数の攻撃手段がある。一方、ボクシングはパンチのみで12ラウンドを戦うこともあり、距離の管理、攻防の切り替え、ラウンドごとの採点への対応が求められる。
天心にとっては、これまで培った身体能力を生かしながら、競技の基礎から組み直す挑戦だった。
2024年の地域王座獲得が大きな転換点転向後、天心は着実に経験を積み、2024年10月14日にジェルウィン・アシロと対戦。
10回判定勝ちを収め、第19代WBOアジアパシフィック・バンタム級王者となった。
この勝利は、単なる連勝記録以上の意味を持つ。
地域タイトルを獲得したことで、世界ランキングや世界タイトルへの挑戦を視野に入れる段階へ進んだためだ。
2025年にはジェーソン・モロニー、ビクトル・サンティリャンにも勝利。ボクシング転向から約2年半で、世界王座決定戦に出場するまでのキャリアを築いた。
【井上拓真との2試合】世界戦の判定結果と再戦で見えた成長
那須川天心のボクシングキャリアを語るうえで、井上拓真との2試合は避けて通れない。
井上は元世界王者であり、接近戦の技術、試合中の修正力、ポイントを積み上げる能力に優れたボクサーだ。
天心は2025年11月に初めて対戦し、2026年9月に再戦した。しかし、結果はいずれも井上の判定勝ちだった。
1試合目:2025年11月24日・WBC世界バンタム級王座決定戦プロ8戦目で世界王座に挑戦した那須川天心。
序盤は持ち前のスピードとステップワークを生かし、左の攻撃で井上を攻めた。1、2ラウンドでは距離を支配する場面もあり、天心らしい動きが目立った。
しかし、3ラウンド以降は井上が接近戦で主導権を握る。
天心の得意な距離を消し、パンチを打ち終わった後の隙を狙う展開へと持ち込んだ。
4回終了時点では3者とも38対38の公開採点だったが、中盤以降は井上が優勢に試合を進めた。
最終結果は、井上拓真の3-0判定勝ち(116-112、116-112、117-111)。
天心にとって、プロボクシングで初めて経験する敗北となった。
2試合目:2026年9月27日・WBC世界バンタム級タイトルマッチ初戦から約10か月後、両者はTOYOTA ARENA TOKYOで再び対戦した。
今回は井上が王者、天心が挑戦者という構図だった。
天心は前回の反省を踏まえ、攻撃の積極性を高めた。特に注目されたのが7ラウンドだ。
天心の左ストレートが井上を捉え、ダウンを奪取。会場が大きく沸き、逆転の可能性が一気に高まった。
しかし、井上はダウン後も冷静に対応。8ラウンド以降に立て直し、終盤の攻防でポイントを積み重ねた。
最終採点は次のとおり。
- 井上拓真:114-113
- 井上拓真:116-111
- 井上拓真:116-111
結果は井上拓真の3-0判定勝ち。井上はWBC世界バンタム級王座の2度目の防衛に成功した。
天心は7ラウンドにダウンを奪ったものの、12ラウンド全体の採点では及ばなかった。
この試合で重要なのは、単に2連敗という結果だけではない。前回は接近戦で主導権を奪われた天心が、再戦では明確なダウンを奪うまでに攻撃力を示した点だ。
一方、井上はダウンを奪われても試合の流れを立て直した。世界王者としての経験と修正能力が勝敗を分けた。
井上拓真との再々戦は実現するのか試合直後、井上はリング上で、天心が他団体のベルトを獲得すれば3戦目もあり得るという趣旨の発言をした。
しかし、試合後の会見では「これで最後です」と再々戦に否定的な姿勢も示している。
天心自身も新たな戦い方を模索する考えを明かしており、現段階で第3戦が決定した事実はない。
今後、両者が別々の道で世界タイトルを目指す可能性もある。再戦を期待するファンは多いが、実現には両選手の意向と各団体のタイトル事情が関係する。
【エストラーダ戦の結果】2026年4月のTKO勝利が示した実力
井上拓真との2試合の間に、天心は大きな実績を残している。
2026年4月11日、東京・両国国技館で行われたWBC世界バンタム級挑戦者決定戦。対戦相手はメキシコのファン・フランシスコ・エストラーダだった。
エストラーダは元世界2階級制覇王者であり、軽量級を代表する実力者の一人。経験、技術、試合運びのすべてで高い評価を受けていた。
9回終了後の棄権によるTKO勝利試合では天心の左ボディーが効果的に機能した。
序盤からジャブを使って距離を調整し、左のボディー攻撃でエストラーダにダメージを与える。
試合は9ラウンドまで続いたが、エストラーダ陣営が9回終了後に試合続行を断念。これにより、天心の9回終了TKO勝ちが決まった。
この勝利によって、天心はWBC世界バンタム級タイトルへの挑戦権を獲得した。
重要なのは、単に勝ったことではない。世界のトップレベルで実績を残してきたベテランに対し、自分の得意な左の攻撃を効果的に使い、試合を終わらせた点にある。
ボクシング転向後の成長を示す、代表的な勝利だった。
エストラーダ戦と井上戦で評価が分かれる理由エストラーダ戦では、天心のスピードと左の攻撃が際立った。
一方、井上戦では相手の距離管理や接近戦への対応に苦しんだ。
この違いは、対戦相手との相性や試合展開にある。
相手が前進してくる場面でカウンターを合わせることと、相手に距離を詰められた状態から自分の攻撃を組み立てることは別の技術だ。
井上は天心のスピードに対応しながら、近い距離での攻防を繰り返した。エストラーダ戦で機能した武器を、そのまま井上戦に持ち込んでも同じ結果にはならなかった。
この点に、世界王者になるための技術的な課題が表れている。
【現在の実力と評判】那須川天心が世界王者になるための課題
2026年11月時点の那須川天心は、単なる転向組ではない。
10戦8勝という実績に加え、元世界2階級制覇王者への勝利、2度の世界タイトル挑戦を経験している。
一方で、世界王座獲得にはまだ届いていない。
現在の実力を評価する際には、長所と課題を分けて考える必要がある。
強み1:スピードと距離感最大の武器は、キックボクシング時代から培ってきた身体能力と反応速度だ。
サウスポーから繰り出す左ストレートや、相手の攻撃に合わせたカウンターは大きな武器となる。
特にエストラーダ戦では、左のボディー攻撃を効果的に使い、世界的な実績を持つ相手を棄権に追い込んだ。
強み2:試合中の修正力と成長速度2025年11月の井上戦と2026年9月の再戦を比べると、天心が攻撃面で成長したことがうかがえる。
再戦では7ラウンドにダウンを奪い、前回よりも明確な見せ場を作った。
敗戦を経験しながら、世界王者をダウンさせるまでに攻撃の精度を高めたことは評価できる。
課題1:12ラウンドを通じたペース配分キックボクシングとプロボクシングでは、試合時間の構造が違う。
3分12ラウンドを戦う世界戦では、一瞬の爆発力だけではなく、長時間にわたって攻撃と防御の質を保つ必要がある。
10月19日の会見で天心は、キックボクシングが短距離走、ボクシングが長距離走に近いという考え方を示した。
長い試合の中で、短距離を走るような攻撃的な時間をどれだけ作れるか。本人も改善点として認識している。
課題2:接近戦と攻撃の組み立て井上との初戦では、3ラウンド以降に距離を詰められ、得意な攻撃を出しにくくなった。
再戦では改善を見せたものの、試合後半に井上が立て直したことで判定を覆せなかった。
接近戦でのコンビネーション、打ち終わりの防御、相手の圧力を外す技術は、今後の大きなテーマになる。
課題3:チャンスを勝利につなげる決定力再戦の7ラウンドではダウンを奪った。
しかし、そこから試合を終わらせることはできなかった。
もちろん、ダウンを奪ったからといって必ずKO勝利になるわけではない。相手の回復力や防御、残りラウンドの状況も関係する。
ただし、世界王座を狙う選手にとって、相手が崩れた場面で攻撃をどう継続するかは重要な能力だ。
天心自身も10月19日の会見で、判定ではなく自分の手で決着をつけられなかったことを敗因の一つとして挙げている。
【次戦・試合予定】2026年11月最新情報と那須川天心の今後の展望
最も気になるのが、那須川天心の次戦だ。
2026年11月3日時点で、次の対戦相手、開催日、会場を含む正式な試合発表はない。
ただし、本人の発言からは現役を続ける方向性が読み取れる。
10月19日の会見で「拳闘」という新たなテーマを掲げる井上拓真との再戦から約3週間後の10月19日、天心は自身のYouTubeチャンネルの企画として「非公式会見」を開催した。
試合後の発言やSNS上の批判について自ら説明し、今後の競技への向き合い方を語った。
特に注目されたのが、次の発言だ。
ボクシングをやめて、今後は拳闘をしようと思います。
この発言は、ボクシング競技からの引退を意味するものではない。
ポイントを取ることを中心に考えてきた戦い方から、より積極的に勝負を仕掛け、自分の攻撃で決着をつける戦い方へ変えていくという意図だ。
本人は、判定結果に対して不満を述べるのではなく、自分の手で決着をつけられなかったことを敗因として受け止める考えも示した。
10月31日には練習継続を報告加えて、10月31日に地元・千葉県松戸市で開催された天心祭2026の開幕に合わせ、天心は報道陣の取材に応じた。
9月の敗戦後、公式の取材対応として注目された場面だ。
本人は練習状況について、
練習はしています。
と明かした。
一方、再起宣言については「ここでしなくてもいいと思います」と話し、正式な再起表明会見を開くかどうかも明言しなかった。
つまり、現在の状況は次のように整理できる。
- ボクシングの練習は継続している。
- 現役引退を発表していない。
- 再起に向けた具体的な試合日程は未発表。
- 次戦の対戦相手も決まっていない。
- 今後はより積極的に勝負する戦い方を目指している。
次の対戦相手については、正式発表がないため特定できない。
考えられる方向性は、大きく3つある。
1. 世界ランキングを維持しながら別団体の王座を目指す
井上拓真との2試合で世界王座を獲得できなかった天心にとって、別団体のタイトルを狙う道は選択肢の一つになる。
ただし、具体的な挑戦先や対戦相手は発表されていない。
2. 世界挑戦の前に実力者との再起戦を行う
敗戦後に技術的な修正を行い、再び勝利を積み重ねる方法だ。
接近戦や12ラウンドの試合運びを改善するには、異なるタイプの対戦相手との実戦経験も意味を持つ。
3. 将来的に井上拓真との再々戦を目指す
2度の対戦を経験した両者だけに、3度目の対戦を期待する声はある。
ただし、井上は再々戦について否定的な発言をしている。天心が別団体の王座を獲得するなど、新たな状況が生まれない限り、実現を前提に考えることはできない。
現段階では、特定の対戦カードを予想するより、天心がどのようなスタイルで再起するのかに注目したい。
【プロの結論】那須川天心の評価は2敗では決まらない
那須川天心の2026年までの歩みを振り返ると、ボクシング転向は決して簡単な挑戦ではなかった。
キックボクシング42戦全勝という圧倒的な実績があっても、ボクシングでは新たな技術と試合運びを身につける必要があった。
それでも転向から約3年半で10戦8勝2敗、地域王座獲得、エストラーダ戦でのTKO勝利、2度の世界タイトル挑戦まで到達した。
一方、井上拓真との2試合は、世界王者になるために何が必要なのかを明確にした。
特に重要なのは、以下の3点だ。
- 距離の支配: 自分の得意な距離を保ち、接近戦でも主導権を握れるか。
- 12ラウンドの完成度: 序盤だけでなく、終盤まで攻防の質を維持できるか。
- 決定力: ダウンや有利な場面を、KOや判定につながる確実な優勢に変えられるか。
2026年9月の再戦では、7ラウンドに井上からダウンを奪った。これは世界王者に対抗できる攻撃力を示す一方、ダウン後に試合をまとめ切る難しさも浮き彫りにした。
今後の那須川天心を評価するなら、勝敗やKO数だけでなく、接近戦の改善、後半ラウンドの内容、試合中の修正力にも注目したい。
【那須川天心のボクシング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:那須川天心のボクシング戦績は何勝何敗?
A1:2026年11月3日時点で10戦8勝(3KO)2敗。2敗はいずれも井上拓真とのWBC世界バンタム級の試合で記録したものだ。
Q2:那須川天心と井上拓真の試合結果は?
A2:2025年11月24日の初戦、2026年9月27日の再戦ともに井上拓真が3-0の判定で勝利した。再戦では天心が7ラウンドにダウンを奪ったが、最終的には114-113、116-111、116-111で井上が勝った。
Q3:那須川天心の次の試合はいつ?
A3:2026年11月3日時点で、次戦の日程や対戦相手は正式発表されていない。10月31日には練習を続けていることを明かしているが、再起戦の具体的な予定は未定だ。
Q4:那須川天心はボクシングを引退するの?
A4:引退発表はしていない。10月19日に「拳闘をしよう」と新しい戦い方への意欲を示し、10月31日にも練習継続を明かしている。
Q5:那須川天心はエストラーダにKO勝ちした?
A5:2026年4月11日のWBC世界バンタム級挑戦者決定戦で、ファン・フランシスコ・エストラーダに9回終了TKO勝ちした。エストラーダ陣営が9回終了後に試合続行を断念した結果だ。
Q6:那須川天心のKO率は何%?
A6:3KO勝ちを通算8勝で割ると37.5%。全10試合を分母にした場合は30%となる。どちらを使うかで数値が異なるため、比較時には計算方法に注意したい。
那須川天心のボクシングキャリアは、2026年9月の井上拓真戦で2度目の世界王座獲得失敗という結果に終わった。
しかし、10戦8勝2敗という戦績には、WBOアジアパシフィック王座獲得やエストラーダへのTKO勝利など、確かな実績も刻まれている。
井上との再戦でダウンを奪った事実は、天心が世界王者に対抗する力を持っていることを示した。一方、12ラウンド全体の試合運びや接近戦での対応には、引き続き改善の余地がある。
10月の本人の発言からは、これまでのポイント重視の戦い方を見直し、より積極的に決着を狙う方向性が見えてきた。
次戦は未発表だが、練習を継続していることは本人が明かしている。
那須川天心にとって次のテーマは、世界王者に勝てるだけの技術を身につけることだけではない。自分の武器を12ラウンドの中で最大限に生かし、最後まで勝ち切るボクシングを完成させられるかだ。
キックボクシング42戦全勝から始まった新たな挑戦は、まだ終わっていない。次戦の発表と、リングに戻ったときの戦い方が、今後の評価を左右することになりそうだ。
主な事実確認資料: 帝拳ボクシングジム公式選手プロフィール・全戦績、日本ボクシングコミッションの試合報告書、日刊スポーツの世界戦および10月19日会見報道、スポニチアネックスの10月31日取材報道。