固定電話の解約については、節約を評価する声がある一方、解約後に不便を感じたという体験談もあります。
ここで参考になるのが、2026年3月30日に女性セブンプラスが掲載したアンケート調査です。
解約経験者の約3割が不便を実感同調査は、10代から90代の男女1,752人を対象に実施されました。
固定電話を以前は持っていたものの、現在は持っていないと答えた394人に、解約後の不都合について尋ねた結果は次のとおりです。
固定電話の解約後に不便を感じた割合
31.0%

不便を感じた人:122人/394人
不便あり
31.0%
不便なし
47.2%
無回答など
21.8%
出典:女性セブンプラス「固定電話を解約して後悔…は約3割!」2026年3月30日掲載。解約経験者394人へのアンケート。全国民を対象とした無作為抽出調査ではありません。
この結果から分かるのは、固定電話を解約した人の全員が困っているわけではないということです。
一方で、約3割が何らかの不便を経験している点も見逃せません。
実際に挙げられた後悔・不便の内容同調査で紹介された経験者の声には、次のような内容がありました。
1. FAXが使えなくなった
仕事や書類の送受信でFAXを使っていた人からは、解約後に不便を感じたという意見が紹介されています。
2. 高齢の親戚と連絡が取りにくくなった
固定電話の番号しか知らない親戚や知人との連絡が途絶えたり、携帯電話への連絡に切り替える必要が生じたりしたという声です。
3. 各種サービスの登録変更が面倒だった
銀行やクレジットカード、インターネットサービスなど、登録先を変更する作業に苦労した経験も取り上げられています。
4. 携帯電話に営業電話が集中するようになった
固定電話を解約しても、登録先を携帯電話に変更すれば、営業電話や知らない番号からの着信が携帯電話に集中する場合があります。
5. 家族共通の連絡先がなくなった
固定電話は、家族の誰かが受話器を取れる共通の連絡先でした。携帯電話だけになると、本人が電話に出られないと連絡がつかないことがあります。
一方、解約して満足している人もいる反対に、固定電話を解約してよかったという意見もあります。
主な理由は次のとおりです。
- 毎月の基本料金を節約できた
- 迷惑電話や営業電話が減った
- スマートフォンだけで日常生活が完結する
- 電話機の管理や配線が不要になった
- 家計の固定費を整理できた
特に、家族全員が携帯電話を持ち、FAXや防犯機器などを利用していない家庭では、解約後の不便が少ない傾向を考えやすいでしょう。
つまり、固定電話の解約が成功するかどうかは、年齢だけでなく、家庭内の連絡方法や機器の利用状況によって変わります。
2026年のニュースで注意したい「固定電話廃止」の噂2026年6月9日、徳島県消費者情報センターは、固定電話の廃止を口実にした光回線への切り替え勧誘について注意喚起を公表しました。
相談事例では、NTTのサポートを名乗る相手から「加入電話が廃止になるので切り替え工事が必要」と説明され、契約したところ、実際には別会社との契約だったという問題が紹介されています。
背景にあるのは、2035年頃までに進められるメタル回線から光回線などへの段階的な移行です。
この動きを利用して、電話が使えなくなると不安をあおる勧誘が行われていることが問題視されています。
ここで整理しておきたいのは、次の3点です。
- 固定電話のIP網移行は、利用者に一律の解約を求めるものではない
- 2035年頃までの移行方針は、従来のメタル設備に関するもの
- NTTを名乗る電話でも、契約先やサービス内容を確認する必要がある
固定電話の解約をめぐって「炎上」という言葉が使われることもありますが、2026年の重要なニュースは、むしろこうした誤解に便乗する勧誘への注意です。
事業者名や契約内容が分からない場合は、その場で申し込最初に、消費者ホットライン188などに相談する方法もあります。
【プロの結論】固定電話を解約しても後悔しない人・残した方がよい人
固定電話を残すか解約するかについて、全家庭に共通する正解はありません。
判断するときは、毎月の料金だけでなく、連絡手段としての役割、家族構成、電話番号の重要性を総合的に考える必要があります。
固定電話を残した方がよい人次の条件に当てはまる場合は、すぐに解約せず、継続利用や代替サービスを検討する価値があります。
- 高齢の親が固定電話を主な連絡手段としている
- 固定電話の番号を長年使っている
- 病院や介護施設との連絡に利用している
- FAXやホームセキュリティを利用している
- 家族共通の連絡先を維持したい
- 災害時などに備えて複数の連絡手段を確保したい
特に、携帯電話を持っていても使いこなせない高齢者がいる家庭では、本人の意向を確認してから決めることが大切です。
固定電話を解約しても困りにくい人一方、次の条件がそろっている場合は、解約によるデメリットを抑えやすくなります。
- 家族全員が携帯電話を持っている
- 固定電話への着信がほとんどない
- FAXや電話回線を使う機器がない
- 緊急通報や防犯サービスの代替手段がある
- 登録済みの電話番号を変更できる
- 固定電話の番号を残す必要がない
このような家庭では、固定電話を維持するメリットよりも、毎月の固定費を削減するメリットが大きくなる可能性があります。
迷ったら、まずは家族で利用状況を確認する特に実家の固定電話を解約する場合は、契約者だけで判断しないことをおすすめします。
離れて暮らす子どもや親戚、介護関係者などが固定電話を連絡先として利用している可能性があるからです。
また、解約する前には、携帯電話の通話プランや緊急時の連絡方法も見直しておくと安心です。
固定電話を残すことだけが防災対策ではありませんが、複数の通信手段を確保しておくという考え方は大切です。
【固定電話解約後悔】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:固定電話を解約した後、同じ電話番号を再び使えますか?
A1:完全に解約した場合、以前の電話番号をそのまま再利用できるとは限りません。加入電話の利用休止では電話加入権を残せますが、再開時には電話番号が変更されます。同じ番号を維持したい場合は、解約前に番号ポータビリティや一時中断を確認してください。
Q2:固定電話を解約するより利用休止の方がおすすめですか?
A2:将来、固定電話を再び利用する可能性があるなら、利用休止を検討する価値があります。ただし、利用休止では再開時に電話番号が変わります。同じ番号を残したい場合は一時中断が候補になりますが、月額料金が発生します。
Q3:2026年に固定電話は廃止されるのですか?
A3:2026年に固定電話全体が廃止されるわけではありません。従来の公衆交換電話網のIP網移行は進んでいますが、メタル設備を使った加入電話については2035年頃までの段階的な移行方針が示されています。
Q4:固定電話を解約すると電話加入権はどうなりますか?
A4:加入権のある加入電話を完全に解約すると、電話加入権は消滅し、元に戻すことはできません。権利を残したい場合は、解約ではなく利用休止を検討してください。
Q5:高齢の親がいる家庭でも固定電話を解約して大丈夫ですか?
A5:本人が携帯電話を問題なく使え、家族や親戚との連絡手段も確保できているなら、解約を検討できます。ただし、緊急通報装置や自治体の福祉サービスを利用している場合は、事前に提供元へ確認してください。
Q6:固定電話を解約すると迷惑電話はなくなりますか?
A6:固定電話への迷惑電話は減らせます。ただし、各種サービスの登録先を携帯電話に変更すると、今度は携帯電話に営業電話や不審な着信が来る可能性があります。完全になくなるわけではありません。
固定電話を解約して後悔する人がいる一方、毎月の料金を削減できて満足している人もいます。
2026年はNTT東日本・NTT西日本の加入電話基本料金が改定され、2027年4月には通話料金などの改定も予定されています。通信環境が変わるなかで、固定電話を維持するかどうかを見直す家庭は今後も増えると考えられます。
今回の詳細まとめで押さえておきたいのは、次の3点です。
1. 電話番号を失いたくないなら、解約前に番号ポータビリティや一時中断を確認する。
2. 高齢者の見守り、FAX、防犯機器など、電話回線に依存するサービスを先に確認する。
3. 将来再び使う可能性があるなら、完全解約ではなく利用休止も比較する。
固定電話は、使っていないから必ず不要というものではありません。反対に、昔から契約しているからという理由だけで維持する必要もありません。
大切なのは、現在の家庭にとって本当に必要な通信手段を選ぶことです。
毎月の節約と、家族の安心、電話番号を維持する価値。この3つを比較してから決断すれば、固定電話を解約した後の後悔を大きく減らせるはずです。
主な情報源:NTT東日本・NTT西日本の公式発表および契約案内、徳島県消費者情報センターの2026年6月の注意喚起、女性セブンプラスの2026年3月のアンケート調査。