選挙の投票方法には、期日前投票のほかに「不在者投票」と「投票日当日の投票」があります。いずれも選挙権を行使するための正式な方法ですが、利用できる人や投票する場所、手続きが異なります。
期日前投票と不在者投票の違い最も大きな違いは、自分が選挙人名簿に登録されている市区町村の期日前投票所で投票するか、それ以外の場所で所定の手続きを経て投票するかという点です。
それぞれの制度には、次のような関係があります。
- 期日前投票と選挙管理委員会: 名簿登録地の市区町村が設置する期日前投票所で投票し、受付で宣誓書を提出する。
- 不在者投票と選挙管理委員会: 名簿登録地以外の市区町村に滞在している場合、名簿登録地の選挙管理委員会から投票用紙を取り寄せ、滞在先の選挙管理委員会などで投票する。
- 不在者投票と指定施設: 指定された病院や老人ホームなどに入院・入所している場合、施設内で投票できる。
- 不在者投票と郵便投票: 身体に重い障害があるなど、法律で定められた要件を満たす人は郵便等による投票を利用できる。
- 当日投票と指定投票所: 投票日当日に、指定された投票所で通常の手続きを行う。
千葉県選挙管理委員会や横浜市の公式案内でも、滞在先での投票、指定施設での投票、郵便等による投票などが不在者投票制度として整理されています。
期日前投票と当日投票は何が違う?この2つは、投票する時期と場所、受付手続きに違いがあります。
投票日当日は指定された投票所で投票します。一方、期日前投票は投票日前に設けられた専用の投票所を利用し、最初に宣誓書を提出します。
ただし、どちらも投票用紙に候補者名や政党名などを記入し、投票箱に直接入れる点は同じです。期日前投票だから投票の効力が弱くなる、あるいは当日投票より不利になるということはありません。
どの投票方法を選べばいい?自分の状況に合わせて選ぶと、手続きを間違えにくくなります。
| 状況 | 適した投票方法 |
|---|---|
| 投票日に仕事があり、住所地の市区町村内で投票できる | 期日前投票 |
| 投票日に旅行や出張で遠方に滞在する | 不在者投票 |
| 入院中で指定病院にいる | 施設での不在者投票 |
| 郵便投票の法定要件を満たす | 郵便等による不在者投票 |
| 投票日に通常どおり投票所へ行ける | 当日投票 |
特に注意したいのが、出張や長期旅行などで住民票のある自治体から離れているケースです。滞在先の自治体の期日前投票所へ行くだけでは投票できません。名簿登録地の選挙管理委員会に不在者投票の手続きを申請する必要があります。
不在者投票は、投票用紙の請求や郵送などに時間がかかることがあります。投票日直前になって慌てないよう、予定が分かった段階で手続きを始めることが大切です。
【注意点】期日前投票で間違えやすい5つのポイント

期日前投票は比較的簡単に利用できる制度ですが、会場や利用条件について誤解されやすい部分があります。2026年の選挙で困らないために、次のポイントを確認しておきましょう。
1.全国どこの期日前投票所でも投票できるわけではない期日前投票は、原則として自分が選挙人名簿に登録されている市区町村の投票所で行います。旅行先や出張先で投票したい場合は、不在者投票を検討してください。
2.投票所入場券がなくても投票できる場合がある入場券は受付を円滑にするためのものです。紛失した場合や郵送が遅れている場合でも、選挙人名簿への登録が確認できれば投票できる自治体があります。諦めずに投票所の係員へ相談しましょう。
3.期日前投票所によって開設期間が違う市役所の投票所は長期間開設されていても、商業施設などの会場は投票日前の数日間だけというケースがあります。場所だけでなく、利用できる日付も確認してください。
4.投票日当日に18歳になる人には特別な扱いがある選挙権は原則として満18歳以上の日本国民に認められます。ただし、投票日前に期日前投票をする時点で17歳で、投票日当日に18歳になる人は、通常の期日前投票ではなく不在者投票の方法で投票することになります。
これは、期日前投票を行う時点で選挙権の有無を確認する仕組みに関係しています。該当する場合は、自治体の選挙管理委員会に早めに相談しましょう。
5.期日前投票をした後に当日投票へ行くことはできないすでに期日前投票を済ませた人が、同じ選挙で投票日当日にもう一度投票することはできません。期日前投票も正式な投票であり、投票した記録が選挙人名簿によって管理されているためです。
複数の選挙が同時に実施されている場合は、投票する選挙の種類を受付で確認し、必要な投票用紙をすべて提出しましょう。
【期日前投票の読み方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:期日前投票の正しい読み方は何ですか?
A1:正しい読み方は「きじつぜんとうひょう」です。「きじつまえとうひょう」ではありません。「期日前」は決められた期日より前という意味です。
Q2:期日前投票は土日や祝日でもできますか?
A2:投票期間中は土日祝日も投票できる会場が一般的です。ただし、会場によって開設日や時間が異なります。自治体の選挙管理委員会が公表する日程を確認してください。
Q3:投票所入場券や身分証明書を忘れても投票できますか?
A3:投票所入場券がなくても、選挙人名簿への登録を確認できれば投票できる自治体があります。身分証明書の取り扱いは自治体によって異なるため、受付で係員に相談してください。
Q4:期日前投票と不在者投票は同じ制度ですか?
A4:異なる制度です。期日前投票は名簿登録地の市区町村に設置された期日前投票所で直接投票する方法です。不在者投票は、滞在先の選挙管理委員会や指定施設、郵便等を利用して投票する方法です。
Q5:期日前投票をするには印鑑や特別な証明書が必要ですか?
A5:通常、印鑑や仕事・旅行の証明書は必要ありません。宣誓書への記入と提出が基本です。ただし、具体的な持ち物や受付方法は自治体の案内を確認してください。
期日前投票の読み方は「きじつぜんとうひょう」です。選挙の投票日より前に、法律で定められた事情に該当する人が投票できる正式な制度であり、投票日当日と同じように投票箱へ直接投函できます。
投票期間は原則として公示日・告示日の翌日から投票日前日までです。投票場所は選挙人名簿に登録されている市区町村の期日前投票所で、投票時には宣誓書を提出します。
また、投票所入場券は持参すると便利ですが、忘れた場合でも投票できる自治体があります。不在者投票とは手続きや利用できる場所が異なるため、旅行や出張で住所地を離れている人は注意が必要です。
【プロの結論】大切なのは投票日ではなく、自分に合った投票方法を知ること期日前投票を利用する際に、最初に確認したいのは次の3点です。
1. 自分が選挙人名簿に登録されている市区町村を確認する。
2. 選挙管理委員会の公式案内で投票期間・会場・時間を調べる。
3. 投票所入場券を持参し、宣誓書を提出して投票する。
2026年の選挙でも、具体的な投票日や会場の情報は選挙ごとに変わります。最終的な確認先は、住所地の市区町村にある選挙管理委員会です。
「期日前投票」という言葉の読み方と制度の仕組みを正しく理解しておけば、仕事や旅行などで投票日に都合がつかない場合でも、落ち着いて投票方法を選べます。自分の予定に合わせて適切な制度を利用し、大切な一票を確実に届けましょう。