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朝洗顔しないと肌は整う?乾燥・皮脂・ニキビへの影響と正しい選び方を徹底解説

星川 美空 星川 美空 • 更新: • 公開: • 読了約 25 分
目次

朝の洗顔をやめると、肌の乾燥や肌荒れが改善するという話を耳にしたことはないでしょうか。実際、洗顔料による刺激や過度な皮脂除去が肌の負担になる場合があるため、朝は水だけで済ませたり、洗顔そのものを省いたりするスキンケアを選ぶ人もいます。しかし、朝洗顔しないことが、すべての肌質にとって正解とは限りません。

就寝中にも皮脂や汗は分泌され、夜に使用した美容液やクリームなどが肌に残っている場合もあります。特に乾燥肌・敏感肌と脂性肌・ニキビ肌では、朝の洗顔に求められる役割が異なります。2026年11月時点で参照できる日本皮膚科学会の診療ガイドラインや皮膚科Q&Aを踏まえ、水洗顔と洗顔料の違い、肌質別の判断基準、洗顔後の保湿方法まで詳しく解説します。

【朝洗顔しないと乾燥や肌荒れは防げる?】メリットとデメリットを検証

朝洗顔しない

朝洗顔しない習慣には、肌への刺激を減らせるというメリットがあります。一方、皮脂や汗、夜のスキンケアの残留物を十分に落とせず、ベタつきや不快感につながる可能性もあります。

大切なのは、朝の洗顔をするか、しないかという二択ではありません。肌に残っている汚れの種類と、洗浄によって受ける刺激のバランスを考えることです。

朝洗顔しないメリットは洗浄による負担を減らせること

洗顔料には、皮脂や油性の汚れを落とす界面活性剤などが配合されています。適切に使えば肌を清潔に保つ助けになりますが、洗浄力の強い製品を頻繁に使用したり、長時間こすったりすると、皮膚表面の脂質まで過剰に取り除く可能性があります。

特に、もともと乾燥しやすい人や、洗顔後に肌がつっぱりやすい人は、朝の洗顔料の使用を控えることで、洗浄による刺激を減らせる場合があります。

期待できるメリットは次のとおりです。

  • 洗顔料による皮脂の取りすぎを抑えられる。
  • 洗浄時の摩擦や刺激を減らしやすい。
  • 洗顔後のつっぱり感や乾燥を軽減できる場合がある。
  • 洗顔にかかる時間を短縮できる。
  • 洗浄剤に含まれる香料などの成分に反応しやすい人は、接触する機会を減らせる。

ただし、これらは洗顔料の使用を減らすことで期待できる可能性であり、朝洗顔をしない人の肌が必ず改善するという臨床的な保証ではありません。

朝洗顔しないデメリットは皮脂や汚れが残ること

眠っている間も皮脂腺や汗腺は働いています。朝起きたときに顔がベタついているのは、就寝中に分泌された皮脂や汗などが関係しているためです。

また、夜に使用した乳液、クリーム、美容オイル、軟膏などが肌表面に残っていることもあります。こうした油分を含む汚れは、水だけでは十分に落としにくい場合があります。

洗浄不足によって起こり得る問題には、次のようなものがあります。

  • 額や鼻などのTゾーンに皮脂が残り、ベタつきやすくなる。
  • 油分を含むスキンケア製品の残留が気になる。
  • 汗や汚れが肌表面に残り、不快感につながる。
  • 脂性肌では毛穴の詰まりが気になる場合がある。
  • ニキビができやすい人では、適切な洗顔習慣を維持しにくくなる可能性がある。

ただし、朝洗顔をしないことだけがニキビや肌荒れの原因になるわけではありません。ホルモン、皮脂分泌、毛穴の角化、炎症、使用する化粧品など、複数の要因が関係しています。

朝洗顔をやめれば肌荒れが治るという考えは正しい?

答えは、肌荒れの原因によって異なります。

洗顔料による刺激や過度な洗浄が原因で乾燥やつっぱりが起きている場合、洗顔方法を見直すことは合理的です。一方、皮脂や汗が多く残ることによって不快感が出ている人や、ニキビ治療中の人では、洗顔を省くことが適切とは限りません。

つまり、肌荒れを改善するために必要なのは、洗顔を一律にやめることではなく、洗浄力、洗顔回数、摩擦、保湿のバランスを調整することです。

【朝の肌には何が残っている?】皮脂・汗・夜のスキンケアと毛穴汚れの関係

朝洗顔の必要性を判断するには、起床時の肌に何が付着しているのかを理解する必要があります。夜に入浴して顔をきれいに洗っていても、翌朝まで肌が完全に汚れない状態を保てるわけではありません。

① 就寝中にも皮脂は分泌される

皮脂は、皮脂腺から分泌される油性の成分です。皮膚表面に広がり、肌を保護する皮脂膜の形成に関わっています。

皮脂そのものは肌に必要な存在であり、すべて取り除けばよいというものではありません。しかし、分泌量が多い場合には、余分な皮脂が肌表面に残ってベタつきを感じることがあります。

特に額、鼻、小鼻の周辺は皮脂分泌が目立ちやすい部位です。朝起きたときにTゾーンが光っていたり、指で触れると油っぽさを感じたりする場合は、ぬるま湯だけではなく洗顔料を使う方法も検討できます。

② 汗は水で流せても油性の汚れは残りやすい

汗は主に水分からなるため、水洗いでも落としやすい汚れです。一方、皮脂や油分を含むスキンケア製品は水になじみにくく、水だけでは十分に除去できない場合があります。

寝汗をかきやすい人、室温や湿度の高い環境で眠る人、夏場に顔のベタつきが気になる人は、起床時の肌の状態に合わせて洗浄方法を調整するとよいでしょう。

③ 夜のスキンケアの残りも判断材料になる

夜に使用した保湿クリームや美容オイル、ワセリンなどは、翌朝も肌表面に残っていることがあります。

保湿成分が肌に残っていること自体が悪いわけではありません。乾燥や皮膚疾患の治療のために使用している保湿剤まで、無理に落とす必要はありません。

ただし、油分の多い製品を厚く塗って寝た場合や、朝になっても強いベタつきが残る場合は、必要な部分だけを低刺激性の洗顔料で優しく洗う方法があります。

なお、日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024では、皮脂汚れだけでなく、汗などの体液や外用薬の付着も皮膚状態に影響することが説明されています。洗浄剤の使用は有用と考えられる一方、乾燥の強さや部位、季節、使用する製品などを考慮する必要があるとしています。

④ 毛穴汚れは洗顔回数だけで決まらない

ニキビや毛穴の詰まりを考える際に、重要なのが毛包の状態です。

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aによると、ニキビは皮脂分泌の増加や毛穴の出口が詰まることで始まり、毛穴の中に皮脂がたまる面皰(めんぽう)が形成されます。その後、アクネ菌(Cutibacterium acnes)が増殖しやすい環境となり、炎症を伴うニキビへ進行する場合があります。

この仕組みから分かるのは、ニキビ対策は単に顔を清潔にするだけでは完結しないということです。洗顔は余分な皮脂や汚れを落とすための基本的なケアですが、毛穴の詰まりや炎症に対する医学的な治療の代わりにはなりません。

日本皮膚科学会のニキビに関する解説でも、ニキビは不潔にしているから発生するわけではないと説明されています。(日本皮膚科学会「にきびQ18」「にきびQ3」)

【水だけと洗顔料はどっちがいい?】朝洗顔の方法を徹底比較

朝の洗顔には、大きく分けて「洗顔しない」「ぬるま湯だけで洗う」「洗顔料を使う」という3つの選択肢があります。それぞれ洗浄力と肌への負担が異なるため、違いを理解しておくことが大切です。

水だけ・ぬるま湯洗顔の特徴

水だけの洗顔は、洗顔料を使用せず、水またはぬるま湯ですすぐ方法です。汗や水になじみやすい汚れを落としながら、洗浄剤による脱脂や刺激を抑えやすいという特徴があります。

乾燥肌や洗顔後につっぱりやすい人にとっては、取り入れやすい方法です。

ただし、皮脂や油分の多いクリームなどは水だけでは落ちにくい場合があります。朝から顔全体がベタつく人や、夜のスキンケアが多い人には物足りないこともあります。

洗顔料を使う場合の特徴

洗顔料は、皮脂や油性の汚れを落とすために役立ちます。脂性肌やニキビができやすい人、起床時に強いベタつきを感じる人には選択肢になります。

一方、洗浄力の強い製品を使ったり、何度も洗顔したりすると、肌の乾燥や刺激につながる可能性があります。

洗顔料を使う場合は、泡立ちや洗浄力だけで選ばず、洗顔後につっぱりにくい低刺激性の製品を選ぶことがポイントです。

3つの洗顔方法を比較
  • 洗顔しない:洗浄による刺激は避けられるが、汗や皮脂などを洗い流せない。
  • 水・ぬるま湯洗顔:汗や水溶性の汚れを落としやすく、洗顔料による刺激を抑えられる。
  • 洗顔料を使う:余分な皮脂や油性の汚れを落としやすいが、製品や洗い方によっては乾燥する。

ここで押さえておきたいのは、水洗顔と洗顔料のどちらかが、すべての人にとって優れているという医学的な結論があるわけではないことです。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024でも、石鹸や洗浄剤の使用は皮膚の状態に応じて調整するよう示されています。乾燥が強い場合や刺激が強い場合は使用を最小限にし、脂性肌や脂漏部位では積極的な使用を検討するとしています。

また、固形石鹸と液体洗浄剤のどちらが一律に優れているというエビデンスも示されていません。製品の種類だけでなく、低刺激性や洗浄後の乾燥の少なさを考慮することが大切です。(日本皮膚科学会・日本アレルギー学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」)

【肌質別の正しい判断方法】乾燥肌・敏感肌・脂性肌・ニキビ肌の朝洗顔

朝洗顔の方法は、肌質によって変える必要があります。乾燥肌の人が脂性肌向けの洗顔方法を続ければ、必要以上に皮脂を落としてしまう可能性があります。反対に、脂性肌の人が常に洗顔を省くと、皮脂や油性の汚れが残って気になる場合があります。

乾燥肌:ぬるま湯中心で洗浄刺激を抑える

乾燥肌は、洗顔後につっぱる、頬や口元がカサつく、粉を吹くといった特徴が見られる肌質です。

こうした状態が続く人は、朝から洗顔料を使う必要があるかを見直してみましょう。夜にきちんと洗顔しており、起床時に強い皮脂汚れがなければ、ぬるま湯だけで優しくすすぐ方法が選択肢になります。

特に冬場や空気が乾燥する季節は、洗顔後のつっぱり感が強くなることがあります。洗顔料を使用する場合も、脱脂力が強すぎないものを選びましょう。

おすすめの方法:朝はぬるま湯で軽くすすぎ、洗顔後は速やかに保湿する。

敏感肌:洗顔の有無より刺激の少なさを優先

敏感肌は、医学的に一つの病名として定義される肌質ではなく、外部刺激によってヒリつきや赤み、かゆみなどを感じやすい状態を指す一般的な表現です。

洗顔料を使うたびに刺激を感じる人は、香料などの添加物が少ない低刺激性の製品に変更したり、朝だけぬるま湯洗顔にしたりする方法があります。

ただし、敏感肌だからといって、洗浄剤を一切使わないことが正解とは限りません。汗や皮脂、外用薬などの残留が気になる場合は、肌の状態に応じた適切な洗浄が必要です。

赤みやかゆみ、湿疹が続く場合は、単なる敏感肌ではなく、アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎などが関係している可能性もあります。

おすすめの方法:刺激の少ないぬるま湯洗顔を基本とし、必要なときだけ低刺激性の洗顔料を使用する。

脂性肌:朝も洗顔料で余分な皮脂を落とす

脂性肌は、額や鼻だけでなく、頬までテカリやすいことが特徴です。起床時から顔全体がベタついている場合は、水だけの洗顔では皮脂が十分に落ちないことがあります。

この場合は、低刺激性で洗顔後につっぱりにくい洗顔料を使う方法が適しています。

ただし、皮脂を落とそうとして何度も洗顔するのは避けましょう。洗いすぎは肌の乾燥や刺激につながり、かえってスキンケアのバランスを崩す可能性があります。

おすすめの方法:朝は洗顔料をよく泡立て、Tゾーンから頬まで優しく洗う。洗顔後は軽い使用感の保湿剤を取り入れる。

ニキビ肌:朝洗顔を完全に省くことは慎重に判断

ニキビができやすい人は、朝洗顔を完全に省くことについて慎重に考える必要があります。

日本皮膚科学会が公表している「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」では、ニキビ患者に対して1日2回の洗顔を推奨しています。該当するクリニカルクエスチョンはCQ43で、洗顔の推奨度はC1です。

日本皮膚科学会のニキビQ&Aでも、洗顔料を十分に泡立て、手で優しく洗う方法が紹介されています。また、1日に何度も洗顔したり、強くこすったりする必要はなく、過度な洗顔は炎症を起こしてニキビを悪化させる可能性があると説明されています。

このため、ニキビが気になる人は、朝の洗顔を一律に省くよりも、朝晩の適切な洗顔と保湿を基本にすることが判断の目安になります。

ただし、ニキビ治療薬の使用によって乾燥や刺激が出ている場合は、洗顔料の種類や使用方法を医師に相談しましょう。

おすすめの方法:低刺激性の洗顔料を泡立てて優しく洗い、ノンコメドジェニック表示のある保湿剤などを活用する。

【肌質別の洗顔方法を一覧比較】自分に合う朝のスキンケアは?

ここまでの内容を、朝の肌状態と洗顔方法の関係で整理します。肌質の名称だけで判断するのではなく、実際に起床したときの皮脂量、つっぱり感、赤みなどを確認することが大切です。

肌質・状態 朝の洗顔方法 判断のポイント 保湿の考え方
乾燥肌 ぬるま湯中心 つっぱりや粉吹きがある場合は洗浄刺激を減らす 洗顔後に保湿剤を使用する
敏感肌 ぬるま湯または低刺激性洗顔料 赤み、ヒリつき、かゆみの有無を確認する 刺激の少ない保湿剤を選ぶ
脂性肌 低刺激性の洗顔料 起床時のテカリやベタつきが強い場合に検討する 軽い使用感でも保湿は続ける
ニキビ肌 朝晩の適切な洗顔 日本皮膚科学会は1日2回の洗顔を推奨 ノンコメドジェニック製品などを検討する
混合肌 部位に応じて使い分ける Tゾーンの皮脂と頬の乾燥を分けて考える 部位ごとに使用量や質感を調整する
自分の肌質を見分ける3つのチェックポイント

肌質を見分けるときは、次の3点を確認すると判断しやすくなります。

1. 起床時に顔がベタついているか

額や鼻だけでなく、頬まで油っぽい場合は脂性肌の傾向が考えられます。Tゾーンだけがベタつき、頬は乾燥する場合は混合肌の可能性があります。

2. 洗顔後につっぱりやすいか

洗顔後に頬や口元がつっぱったり、粉を吹いたりする場合は、洗浄力が強すぎる可能性があります。洗顔料の変更や洗顔方法の見直しを検討しましょう。

3. 少しの刺激でも赤みやヒリつきが出るか

化粧品を使ったときにヒリヒリしたり、洗顔後に赤みが出たりする場合は、敏感な状態になっている可能性があります。症状が続く場合は自己判断で洗顔を中止し続けるのではなく、皮膚科で原因を確認することが大切です。

なお、これらは日常的なスキンケアを選ぶための目安であり、医学的な肌質診断ではありません。肌質は季節、年齢、ホルモンバランス、治療薬の使用などによっても変化します。

【朝洗顔で失敗しない方法】ぬるま湯・洗顔料・保湿の正しい手順

朝洗顔をする場合は、洗顔方法だけでなく、その後の保湿まで一連のケアとして考えることが重要です。洗顔によって汚れを落としても、その後に肌が乾燥したままでは、快適な状態を保ちにくくなります。

ステップ1:熱すぎないぬるま湯を使う

顔を洗うときは、熱いお湯を避けましょう。熱いお湯は皮脂や角層の保湿に関係する成分を過剰に取り除く可能性があります。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024では、入浴・シャワー時の湯温について38〜40℃を目安とし、42℃以上は皮脂や天然保湿因子の溶出、かゆみを招く可能性から推奨していません。

この温度は入浴・シャワーに関する指針であり、顔の洗顔温度を一律に指定したものではありません。顔を洗う際も、熱さを感じないぬるま湯を使うことを意識しましょう。

ステップ2:洗顔料はしっかり泡立てて使う

洗顔料を使用する場合は、手のひらで十分に泡立ててから顔にのせます。

指先で強くこするのではなく、泡をクッションにして、皮脂が気になりやすい額や鼻などを中心に優しく洗います。スクラブ入りの洗顔料や洗顔ブラシを使って、強く摩擦する必要はありません。

洗顔料を使用した後は、髪の生え際や小鼻、顎などに泡が残らないよう十分にすすぎます。

ステップ3:タオルで押さえるように水分を取る

すすぎが終わったら、柔らかく清潔なタオルを顔に軽く当て、水分を吸い取ります。

ゴシゴシ拭くと摩擦による刺激につながるため、肌を押さえるように水分を取ることがポイントです。

ステップ4:洗顔後は速やかに保湿する

朝洗顔の後に忘れてはいけないのが保湿です。

洗顔後の肌は水分が失われやすい状態になることがあります。化粧水で水分を補い、必要に応じて乳液やクリームなどを使い、肌の状態に合わせて保湿しましょう。

乾燥肌の場合は保湿力のある製品を選び、脂性肌の場合はベタつきにくいジェルや乳液などを選ぶ方法があります。

ニキビができやすい人は、ノンコメドジェニックテスト済みなどの表示も参考になります。ただし、表示がある製品でもすべての人にニキビができないと保証されるわけではありません。

日本皮膚科学会のニキビQ&Aでも、乾燥肌やニキビ治療によって乾燥が生じた場合には保湿を勧めており、ノンコメドジェニックまたはハイポコメドジェニックと表示された保湿剤を選ぶことが紹介されています。

ステップ5:日中の紫外線対策も忘れない

朝のスキンケアは洗顔と保湿だけではありません。外出する場合は、日焼け止めを使って紫外線から肌を守ることも大切です。

ニキビ治療中は、使用する薬によって乾燥や刺激が生じる場合があります。日本皮膚科学会も、ニキビ治療中の肌では強い日焼けによって副作用が強く出る可能性があるとして、屋外活動時の日焼け止め使用を勧めています。

洗顔を省いた日であっても、朝の保湿や紫外線対策まで省いてよいという意味ではありません。

【プロの結論】朝洗顔しない習慣は肌質に合わせて選ぶのが正解

朝洗顔しない習慣は、洗浄による刺激や皮脂の取りすぎを減らすという意味では、乾燥しやすい人にとって有効な選択肢になる場合があります。しかし、洗顔を省けば肌荒れが改善する、ニキビができなくなるという単純な関係ではありません。

特に重要なのは、朝洗顔を「する・しない」という行為だけで評価しないことです。洗顔料を使っていても、低刺激性の製品を適切に使用していれば問題がない場合があります。反対に、水だけの洗顔でも、皮脂や油性の汚れが残って不快感につながる場合があります。

朝洗顔しない方法が向いている人
  • 朝から顔が強くベタつかない乾燥肌の人。
  • 洗顔料を使うとつっぱりやすい人。
  • 洗顔後にヒリつきや乾燥を感じやすい人。
  • 夜に適切な洗顔を済ませ、朝は目立った油性汚れがない人。
朝洗顔を省くことをおすすめしにくい人
  • 起床時から顔全体の皮脂やベタつきが強い人。
  • 油分の多いスキンケア製品が肌に残っている人。
  • ニキビができやすく、洗顔方法を含めた治療方針を医師から指導されている人。
  • 汗を多くかき、肌表面の汚れや不快感が気になる人。
日本皮膚科学会のニキビ治療ガイドラインから分かること

特にニキビ肌については、自己流の洗顔制限に注意が必要です。

日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」では、CQ43でニキビ患者に1日2回の洗顔を推奨しています。一方、ガイドラインの解説では、洗顔の有効性を比較試験で検証することは難しく、臨床試験のエビデンスは十分ではないという課題にも触れています。

つまり、1日2回の洗顔はニキビ患者に対する専門学会の推奨ですが、洗顔回数を増やせば増やすほどニキビが改善するという意味ではありません。

また、ニキビは皮脂の分泌や毛穴の詰まり、炎症などが関係する慢性の皮膚疾患です。洗顔だけで治そうとせず、炎症性ニキビが続く場合や、ニキビ跡が残り始めている場合は皮膚科で治療を受けることが大切です。

毎日の朝洗顔で目指すべきなのは、皮脂を完全に取り除くことでも、洗顔料を一切使わないことでもありません。必要な汚れを落としながら、肌のバリア機能に過度な負担をかけないことです。

【朝洗顔しないことに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:朝は洗顔料を使わず、水だけで洗っても大丈夫ですか?
A1:肌の状態によっては問題ありません。乾燥肌や洗顔後につっぱりやすい人は、ぬるま湯だけで優しくすすぐ方法が選択肢になります。ただし、脂性肌や起床時のベタつきが強い人は、低刺激性の洗顔料を使うことも検討しましょう。

Q2:朝洗顔しないとニキビが増えますか?
A2:朝洗顔をしないことだけでニキビが増えるとは断定できません。ただし、日本皮膚科学会はニキビ患者に1日2回の洗顔を推奨しています。ニキビが気になる場合は、朝晩の優しい洗顔と適切な保湿を基本にしましょう。

Q3:乾燥肌や敏感肌は朝洗顔をしない方がいいですか?
A3:必ずしも洗顔をしない方がよいわけではありません。乾燥が強い場合は、朝の洗顔料を控えてぬるま湯中心にする方法があります。汗や油性の汚れが気になる場合は、低刺激性の洗顔料を必要な範囲で使用しましょう。

Q4:朝洗顔しない場合、化粧水や乳液も必要ありませんか?
A4:洗顔を省いても、保湿が不要になるわけではありません。肌の乾燥が気になる場合は、化粧水や乳液、クリームなどを肌質に合わせて使用しましょう。外出する場合は日焼け止めも必要です。

Q5:朝洗顔をしないと毛穴が詰まりますか?
A5:朝洗顔を省くことだけで毛穴が詰まるわけではありません。毛穴の詰まりには皮脂分泌や毛穴周辺の角化など複数の要因が関係します。ただし、皮脂が多く残る人は、適切な洗顔で余分な汚れを落とすことが大切です。

Q6:朝洗顔をするなら水とお湯のどちらがよいですか?
A6:熱すぎないぬるま湯がおすすめです。熱いお湯は皮脂や保湿に関係する成分を過剰に取り除く可能性があります。冷水を使うことに特別な美容効果があると考える必要もありません。

朝洗顔しないことには、洗顔料による刺激や皮脂の取りすぎを抑えられるというメリットがあります。一方で、皮脂や汗、夜のスキンケアの残りを十分に落とせない場合があるため、すべての人に適した方法ではありません。

乾燥肌や敏感肌はぬるま湯洗顔を中心に、脂性肌は低刺激性の洗顔料を活用するなど、肌の状態に合わせた使い分けが現実的です。ニキビ肌については、日本皮膚科学会のガイドラインに沿って1日2回の適切な洗顔を基本にし、洗いすぎを避けながら保湿を続けましょう。

また、肌質は季節や体調、年齢、治療薬の使用によって変わります。以前は洗顔料が必要だった人でも、乾燥する季節にはぬるま湯洗顔の方が快適になることがあります。反対に、夏場や汗をかきやすい時期には洗顔料が必要になることもあります。

朝洗顔の正解は、洗顔をやめることではなく、自分の肌に必要な洗浄だけを行い、洗顔後の保湿まで丁寧に続けることです。赤みやかゆみ、繰り返す肌荒れ、炎症性ニキビなどがある場合は、自己流のスキンケアだけで対処せず、皮膚科専門医に相談しましょう。

主な参照資料
- 公益社団法人日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」
- 公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A・にきび Q3、Q18、Q25」
- 日本皮膚科学会・日本アレルギー学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」
- American Academy of Dermatology「Face washing 101」

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星川 美空

アイドルと音楽を担当。公式スケジュール、リリース情報、本人の発表を突き合わせてから記事を構成します。

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