2026年11月2日現在、大相撲の第74代横綱・豊昇龍は、3場所連続休場からの復帰を目指して調整を続けている。2026年は初場所10勝5敗、春場所11勝4敗と好成績を残した一方、五月場所から右脚や右膝の負傷に苦しみ、九月場所は初日から全休した。11月場所では西横綱に位置しているが、出場するかどうかは慎重に判断されている。
注目されるのは、7月下旬に右膝の手術を受けた豊昇龍が、11月8日初日の九州場所で本場所に戻れるかどうかだ。10月末には出稽古で好内容を見せ、復帰への期待が高まっている。日本相撲協会の公式プロフィール、星取表、過去の戦歴と最新の報道をもとに、横綱昇進の経緯から2026年の成績、休場理由、大の里との対戦、今後の注目点まで整理する。
【2026年最新】豊昇龍の現在は?11月場所の番付と復帰状況

2026年11月2日時点の豊昇龍は、現役の第74代横綱として西横綱に位置している。
日本相撲協会が公表した令和8年十一月場所の番付でも、東横綱・大の里、西横綱・豊昇龍という並びになっている。
九州場所の日程は2026年11月8日から22日まで。会場は福岡国際センターだ。
ただし、番付に名前があることと、本場所に出場できる状態にあることは別問題である。豊昇龍は右膝の手術後、実戦感覚を取り戻すための稽古を続けている。
10月末の出稽古で復調の兆し復帰に向けた明るい材料となったのが、10月27日以降の稽古だ。
共同通信の10月27日付報道によると、豊昇龍は福岡県糸島市の立浪部屋宿舎で幕下以下の力士と15番取って13勝2敗だった。
右膝の状態については、回復を実感していることを説明している。
出るつもりでやっている。ぎりぎりまで分からないが、師匠と話して決めていく。
九州場所への意欲を示しながらも、最終判断は師匠の立浪親方と相談する考えだ。
さらに10月31日には福岡市の追手風部屋へ出稽古に出向き、大栄翔と16番。結果は14勝2敗だった。
この日は右膝の状態を感じさせない前進する相撲も見られ、本人も「日に日に良くなっている」と回復への手応えを語った。
ただし、稽古で勝ち越したことだけで15日間の本場所を戦えると判断することはできない。横綱としての責任を考えれば、連日相撲を取れるか、立ち合いで踏み込めるか、膝に負担がかかる体勢から立て直せるかが重要になる。
11月2日現在、九州場所への正式な出場判断は確定していない。
【2026年成績・星取表】初場所から九月場所までの戦績を一覧
2026年の豊昇龍は、前半戦と後半戦で成績が大きく変化した。
初場所と三月場所では横綱として安定した成績を残したものの、五月場所から負傷による休場が続いている。
日本相撲協会の公式力士プロフィールに掲載されている星取表を整理すると、次のとおりだ。
| 2026年の本場所 | 番付 | 公式成績 | 主な状況 |
|---|---|---|---|
| 一月場所 | 東横綱 | 10勝5敗 | 大の里にも勝利 |
| 三月場所 | 東横綱 | 11勝4敗 | 二桁勝利 |
| 五月場所 | 東横綱 | 0勝2敗13休 | 右太もも裏の負傷 |
| 七月場所 | 東横綱 | 7勝7敗1休 | 右膝の負傷で途中休場 |
| 九月場所 | 西横綱 | 0勝0敗15休 | 初日から全休 |
| 十一月場所 | 西横綱 | 0勝0敗(場所前) | 出場可否を調整中 |
※十一月場所の成績は11月2日時点。場所は11月8日開幕予定。
初場所は10勝5敗、三月場所は11勝4敗2026年のスタートは決して悪くなかった。
一月場所では10勝5敗。横綱として優勝争いの中心に入り続けることはできなかったものの、二桁勝利を確保した。
特に注目されたのが、千秋楽の大の里との直接対決だ。この一番では豊昇龍が寄り切りで勝利し、横綱同士の対戦で存在感を示した。
続く三月場所は11勝4敗。前場所を上回る成績を残し、横綱としての実力を改めて示した。
この2場所を見る限り、豊昇龍の相撲そのものが大きく崩れていたわけではない。
状況が変わったのは五月場所からだった。
五月場所から星取表が一変五月場所は初日に高安と対戦したが、上手投げで敗れた際に右太もも裏を負傷した。
翌日の二日目から休場し、成績は0勝2敗13休となった。
七月場所には復帰したものの、今度は右膝の状態が悪化。13日目まで7勝6敗とし、14日目から休場した。
九月場所は初日から全休。2026年は出場できた場所と休場した場所の差が極端に大きくなっている。
数字だけを見れば、前半の2場所では合計21勝9敗だったのに対し、後半の3場所では14勝9敗29休という結果になった。
横綱としての力量と、負傷から15日間を戦い抜くコンディションの維持。この2つが現在の豊昇龍を評価するうえで分けて考えるべきポイントだ。
【休場歴と経緯】豊昇龍はなぜ3場所連続で休んだのか
豊昇龍の休場問題を理解するには、2026年5月から9月までの経過を時系列で確認する必要がある。
今回の長期離脱は、単純に一場所の不調によるものではない。右太もも裏の負傷に続き、右膝の靱帯を修復する手術が必要になるほど状態が悪化したことが背景にある。
2026年の負傷から手術まで2026年5月:夏場所で右太もも裏を負傷
初日の高安戦で上手投げを受けて敗れた際、右太もも裏を痛めた。
取組後は足を引きずる様子もあり、相撲診療所で診察を受けた。翌日の二日目から休場となった。
師匠の立浪親方は、当時の取材に対して肉離れの可能性を説明している。
2026年7月:名古屋場所で右膝を悪化
五月場所からの復帰を目指して七月場所に出場したものの、右膝の状態が悪化した。
13日目まで7勝6敗。14日目から休場し、霧島との取組は不戦敗となった。
この時点で右膝の靱帯に深刻な問題が生じていた。
2026年7月29日:右膝の手術
日刊スポーツなどの報道によると、豊昇龍は7月29日に右膝の内側側副靱帯を修復する手術を受けた。
手術後は約1週間入院。回復には時間が必要となり、夏巡業への参加も見送ることになった。
8月19日の健康診断では、本人が手術を受けたことを公表し、手術しなければ復帰まで1年かかると医師から説明されたことも明かしている。
2026年9月:秋場所を初日から全休
九月場所の出場を目指して調整していたが、右膝の回復が間に合わず、初日から休場した。
日本相撲協会が公表した診断書では、右膝内側側副靱帯損傷とされ、約3週間のリハビリテーション加療が必要とされた。
これにより五月場所、七月場所、九月場所と3場所連続の休場になった。
休場は今回だけではない豊昇龍は2026年9月の休場で、通算10度目の休場となった。
日本相撲協会の公式プロフィールに掲載された通算成績にも49休が記録されている。
横綱在位中にも複数回の休場を経験しており、今回の3場所連続休場はキャリアのなかでも大きな転換点となっている。
重要なのは、休場回数だけで力士としての実力を判断しないことだ。
豊昇龍は実際に土俵に上がった場所では優勝を争う力を持っている。一方で、横綱には高い競技能力だけでなく、年間を通して安定して土俵に立つことも求められる。
九州場所への復帰は、単なる出場再開ではなく、今後の横綱としての活動を左右する重要な機会になる。
【第74代横綱への昇進経緯】豊昇龍と立浪部屋の歩み
豊昇龍智勝は1999年5月22日生まれ。モンゴル・ウランバートル出身で、所属部屋は立浪部屋だ。
日本相撲協会の公式プロフィールによると、初土俵は2018年1月場所。相撲を始めた年齢は17歳とされている。
入門後は着実に番付を上げ、2023年には大関へ、2025年には第74代横綱へ昇進した。
豊昇龍の主な経歴と転換点- 2018年1月: 初土俵。
- 2019年11月: 新十両。
- 2020年9月: 新入幕。
- 2022年3月: 新三役。
- 2023年7月: 名古屋場所で12勝3敗を挙げ、初の幕内優勝。
- 2023年9月: 大関昇進。
- 2025年1月: 初場所で12勝3敗。優勝決定ともえ戦を制して2度目の幕内優勝。
- 2025年1月29日: 日本相撲協会が横綱昇進を正式決定。
- 2025年3月: 第74代横綱として新横綱の場所を迎える。
豊昇龍の横綱昇進を語るうえで欠かせないのが、2025年1月場所だ。
この場所では12勝3敗で千秋楽を終え、王鵬、金峰山と優勝決定ともえ戦に進出した。
通常の15日間の取組だけでなく、優勝決定戦でも2連勝。最終的に9場所ぶり2度目の幕内優勝を達成した。
ただし、横綱昇進の基準との関係では重要な事情がある。
横綱審議委員会の内規では、大関で2場所連続優勝することが原則とされている。豊昇龍の場合、直前の2024年11月場所は13勝2敗で優勝次点、2025年1月場所で12勝3敗の優勝だった。
つまり、2場所連続優勝による昇進ではなかった。
それでも、優勝決定戦を含めた17番を戦い抜いた力量や、直近の成績、攻撃的な相撲内容などが評価された。
2025年1月27日、横綱審議委員会は豊昇龍を満場一致で推薦。1月29日に日本相撲協会の番付編成会議と理事会で正式に横綱昇進が決定した。
これが第74代横綱・豊昇龍の誕生である。
立浪部屋で横綱としての責任を担う豊昇龍が所属する立浪部屋の師匠は、元小結旭豊の立浪親方だ。
2026年の負傷からの復帰についても、師匠と相談しながら出場判断を進めている。
横綱は大関以下と異なり、成績不振による通常の大関陥落とは違う立場にある。そのため、身体の状態が整わない場合には休場という判断が必要になる。
しかし、休場が続けば土俵で実力を証明する機会も減る。
立浪部屋での稽古を通じて、横綱としての責任と身体の回復をどう両立するかが、現在の豊昇龍にとって大きな課題になっている。
【得意技と大の里との対戦】豊昇龍の相撲は何が強い?
豊昇龍の強さを理解するには、体格だけでなく、得意技と相撲の組み立て方に注目したい。
日本相撲協会の公式プロフィールに掲載されている基本情報は次のとおりだ。
- 身長:188.0cm
- 体重:148.0kg
- 得意技:右四つ・寄り・投げ
豊昇龍は右四つから相手を制し、寄りや投げにつなげる相撲を得意としている。
右四つからの攻めと投げの技術右四つは、相手と組んだときに右手を相手の左下手に差す形を基本とする組み手だ。
豊昇龍は組んでからの攻防に優れ、相手の重心を崩して投げにつなげる技術を持っている。
また、公式プロフィールの過去6場所の決まり手傾向では、次の結果が掲載されている。
| 決まり手 | 割合 |
|---|---|
| 寄り切り | 21% |
| 押し出し | 13% |
| 掬い投げ | 9% |
| その他 | 57% |
集計対象は76取組、53勝で、不戦勝1回を含む。過去6場所を対象とした数字であり、キャリア全体の割合ではない。
このデータから分かるのは、豊昇龍が特定の技だけに依存していないことだ。
寄り切りを軸にしながらも、押し出しや掬い投げなど、相手の体勢に合わせた勝ち方を使い分けている。
大の里との対戦成績は?豊昇龍と大の里の対戦は、現在の大相撲を語るうえで見逃せないカードだ。
2026年1月場所の千秋楽では、横綱同士の直接対決で豊昇龍が大の里を寄り切りで破った。
一方、2025年9月場所の優勝決定戦では大の里が勝利しており、両者の対戦は常に一方的というわけではない。
また、2026年9月場所終了時点の本割の対戦記録は、集計方法によって見え方が変わる。
不戦勝・不戦敗を含めると豊昇龍側から見て9勝2敗。実際に土俵で相撲を取った9番に限ると8勝1敗となる。
優勝決定戦の勝敗は本割とは別に数える必要がある。
こうした数字の違いを理解せずに対戦成績だけを見ると、実際の相撲内容を誤解する可能性がある。
九州場所に豊昇龍が復帰すれば、大の里との次の対戦がいつ実現するかも大きな注目点になる。
【通算成績・幕内優勝回数】豊昇龍の実績と今後の課題
日本相撲協会の公式プロフィールによると、令和8年十一月場所時点の豊昇龍の戦歴は次のとおりだ。
生涯戦歴:401勝235敗49休(53場所)
幕内戦歴:319勝187敗49休(38場所)
幕内優勝:2回
そのほか、序二段優勝1回、敢闘賞1回、技能賞2回を獲得している。
横綱昇進までの実績を見ると、幕内で長期間にわたり上位を維持し、優勝を2度達成してきた力士であることが分かる。
幕内優勝2回の価値豊昇龍の幕内優勝は2023年7月場所と2025年1月場所の2回だ。
2023年7月場所では関脇として12勝3敗で優勝。翌9月場所から大関に昇進した。
2025年1月場所では大関として12勝3敗で優勝決定戦を制し、横綱昇進につなげた。
2度の優勝はいずれも、その後の番付上昇に直結する重要な実績だった。
今後の評価を左右する3つのポイント豊昇龍の今後を考えるうえでは、次の3点が重要になる。
1. 右膝の回復と15日間を戦う体力
最も重要なのは、手術した右膝が本場所の連続した取組に耐えられるかどうかだ。
出稽古で好成績を残すことは前向きな材料だが、相手の力を受け止める本場所では負荷が異なる。膝の状態を維持しながら15日間戦えるかが第一の判断基準になる。
2. 横綱としての安定した成績
2026年の初場所と三月場所では二桁勝利を記録した。
一方、五月場所からは休場が続いた。復帰後は優勝回数を増やすことだけでなく、まず安定して勝ち越し、横綱として土俵に立ち続けられるかが問われる。
3. 大の里との優勝争い
大の里は2026年9月場所で12勝3敗を記録している。
豊昇龍が復帰すれば、両横綱による優勝争いが再び注目される。特に両者の直接対決は、今後の大相撲を占う重要な一番になる。
豊昇龍には十分な実績と技術がある。今後の焦点は、その実力を安定して発揮できる身体を取り戻せるかどうかだ。
【豊昇龍に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:豊昇龍は2026年11月場所に出場しますか?
A1:2026年11月2日時点では正式な出場判断は確定していない。本人は九州場所への出場を目指しており、10月31日の出稽古では大栄翔と16番取って14勝2敗だった。最終的には右膝の状態と師匠の立浪親方との相談を踏まえて判断する。
Q2:豊昇龍は何代目の横綱ですか?
A2:第74代横綱。2025年1月場所で12勝3敗の優勝を果たし、1月27日に横綱審議委員会から満場一致で推薦された。日本相撲協会は1月29日に昇進を正式決定し、2025年3月場所から横綱に昇進した。
Q3:豊昇龍の幕内優勝回数と通算成績は?
A3:幕内優勝は2回。2023年7月場所と2025年1月場所で優勝している。日本相撲協会の公式プロフィールに掲載された通算成績は401勝235敗49休、幕内成績は319勝187敗49休となっている。
Q4:豊昇龍の身長・体重と得意技は?
A4:日本相撲協会の公式プロフィールでは身長188.0cm、体重148.0kg。得意技は右四つ・寄り・投げとされている。
Q5:豊昇龍はなぜ2026年に3場所連続で休場したのですか?
A5:五月場所で右太もも裏を負傷し、七月場所では右膝の内側側副靱帯などを痛めたため。7月29日に右膝の手術を受け、回復が間に合わず九月場所も初日から全休した。
豊昇龍は2023年7月場所と2025年1月場所で幕内優勝を果たし、第74代横綱に昇進した実力者だ。
188cm、148kgの体格を生かした右四つ、寄り、投げを持ち味とし、通算401勝235敗49休という戦歴を積み重ねてきた。
2026年は初場所10勝5敗、三月場所11勝4敗と好調だったが、五月場所から右脚と右膝の負傷に苦しみ、九月場所まで3場所連続で休場することになった。
しかし、10月末の出稽古では13勝2敗、14勝2敗と好成績を記録。九州場所への復帰に向けて明るい材料も出ている。
今後注目すべきなのは、稽古での勝敗だけではない。右膝の状態を維持し、15日間の本場所を戦い抜けるかどうかだ。
豊昇龍にとって2026年11月場所は、単なる復帰の場所ではなく、第74代横綱として再び優勝争いの中心に戻れるかを占う重要な一場所となる。
主な根拠資料・照合先
- 日本相撲協会「豊昇龍 智勝・力士プロフィール」「第74代横綱 豊昇龍」
- 日本相撲協会「過去の星取表」「令和8年十一月場所番付」
- 共同通信(2026年10月27日)
- スポニチアネックス(2026年10月31日)
- 日刊スポーツ(2026年8月19日、9月13日)
- スポーツナビ・2026年11月場所番付および日程