2026年度の高校別ランキングは、首都圏の伝統校と関西の難関校が上位を占めた。特に注目したいのは、開成高校の大幅増と、西大和学園の躍進だ。
以下は、英進館が2026年7月1日に更新した合格実績を基準に整理したランキングである。
2026年度・合格者総数順。現役合格者数、卒業生数、前年比を併記。現役合格率は現役合格者数÷卒業生数で算出。
出典:英進館「2026年度 東京大学合格ランキング」(2026年7月1日更新)。前年比は同資料の2025年度実績との差。現役合格率は掲載された卒業生数を分母に独自計算した値。
この表から読み取れる要点は3つある。
- 合格者総数の首位は開成。 198人という実績で、2位の灘に103人の差をつけた。
- 現役合格率のトップは筑駒。 卒業生158人に対して現役合格68人という結果だった。
- 前年比の伸びでは西大和学園が目立つ。 44人から75人へと31人増加した。
なお、麻布高校については、インターエデュの掲載値が76人、英進館と大学通信の掲載値が77人となっている。集計元による差があるため、上記の順位は英進館の7月更新データに統一した。
【現役合格者数ランキング】人数で見ると聖光学院が存在感を示す

東大合格者数ランキングと現役合格者数ランキングは、似ているようで評価する内容が異なる。
合格者総数には浪人生の合格も含まれる。一方、現役合格者数は高校3年生の段階で東大合格を果たした人数を示す。
2026年度は、次の順番となった。
1. 開成高校:143人
2. 聖光学院高校:85人
3. 灘高校:77人
4. 渋谷教育学園幕張高校:71人
5. 筑波大学附属駒場高校:68人
6. 麻布高校:58人
7. 東京都立日比谷高校:57人
8. 桜蔭高校:54人
9. 西大和学園高校:51人
10. 栄光学園高校:40人
聖光学院高校の特徴は、合格者総数93人のうち85人が現役生という点だ。
現役合格者の割合を合格者総数で割ると約91.4%。つまり、同校の東大合格実績は現役生が大きな部分を占めている。
開成は合格者総数198人、現役143人で、現役合格者数そのものでは全国トップ。浪人生を含む総数でも首位を維持している。
この2校を比べると、開成は総数と現役人数の両面で圧倒的な規模を持ち、聖光学院は現役生の実績が特に際立つ構図だ。
灘高校は現役・浪人の両方で安定灘高校は95人の合格者のうち77人が現役生だった。
現役合格率は34.38%。卒業生224人という規模を踏まえると、現役生の段階で東大に進む力を持つ生徒が多い。
また、2025年の77人から2026年は95人へ18人増加している。総数の回復と現役合格者の増加が同時に見られる点も注目される。
【現役合格率ランキング】卒業生に占める割合では筑駒・聖光が上位
現役合格率は、学校の卒業生数に対して現役で東大に合格した生徒がどの程度いるかを示す指標だ。
計算式は次のとおり。
\[
\text{現役合格率}
=
\frac{\text{現役合格者数}}{\text{卒業生数}}
\times100
\]
この計算では、単純な合格者数とは異なる順位が見えてくる。
2026年の注目校を率で比較- 筑波大学附属駒場:43.04%
- 聖光学院:37.28%
- 開成:34.71%
- 灘:34.38%
- 桜蔭:24.77%
- 栄光学園:22.35%
- 渋谷教育学園幕張:20.17%
- 麻布:18.95%
- 日比谷:18.21%
- 西大和学園:14.17%
筑波大学附属駒場高校は、卒業生158人に対して現役合格者68人。計算上の現役合格率は約43.04%となる。
これは卒業生のおよそ2.3人に1人が現役で東大に合格した計算だ。
合格者総数では4位だが、現役合格率では今回取り上げた上位10校の中で最も高い。
一方、2025年の合格者総数117人から2026年は89人へ28人減少している。前年の非常に高い実績と比較すれば減少幅は大きいが、卒業生規模を踏まえた現役合格率は依然として高い。
桜蔭高校は女子校として高い実績桜蔭高校は2026年に62人が東大に合格し、全国9位となった。
現役合格者は54人で、卒業生218人に対する現役合格率は24.77%。
前年の52人から10人増加しており、上位10校の中でも前年比の改善が目立つ。
女子校の実績を比較する場合、合格者総数だけではなく、卒業生数に対する割合を見ることが欠かせない。桜蔭は人数と率の双方で全国上位に位置している。
【上位校の特徴を比較】開成・灘・聖光学院・西大和学園の違い
同じ東大合格者ランキングの上位校でも、実績の伸び方には違いがある。
開成高校:45年連続で合格者数トップ開成高校は東京都荒川区にある私立男子校で、長年にわたり東大合格者数ランキングの首位を維持してきた。
2026年度は198人で、現役143人。前年の150人から48人増加した。
特に2026年度は、過去数年間の横ばいから一気に合格者数を伸ばしたことが特徴だ。
灘高校:関西を代表する難関校兵庫県の灘高校は95人で全国2位。
2025年の77人から18人増加し、開成に次ぐ位置を維持した。
理系の難関大学志向が強い学校として知られ、東大の理科三類を含む幅広い科類で合格者を出している。2026年度の東大合格者のうち現役は77人だった。
聖光学院高校:現役生の強さが特徴神奈川県の聖光学院は93人で全国3位。
前年の95人から2人減少したものの、現役合格者は85人。現役合格率も37.28%と高い。
合格者数を大幅に伸ばした学校ではないが、安定して現役合格者を送り出している点が際立つ。
西大和学園高校:前年比31人増の躍進奈良県の西大和学園は2025年の44人から2026年の75人へと31人増加した。
今回の上位10校では、開成に次ぐ大きな増加幅となる。
2024年は71人、2025年は44人、2026年は75人と推移しており、年度による変動も大きい。
単年の順位だけではなく、複数年の実績を確認する必要性を示す学校の一つだ。
【東大合格者数の歴代推移】開成の実績はどう変わった?
東大合格者数の歴代推移を考えるうえで、開成高校の数字は象徴的だ。
開成の合格者数は、長期間にわたって高い水準を維持してきた。
公開されている年度別データでは、次のような推移が確認できる。
- 2022年:193人
- 2023年:148人
- 2024年:149人
- 2025年:150人
- 2026年:198人
2023年から2025年までは148〜150人の範囲で推移していたが、2026年には198人まで増加した。
この変化は単なる順位上昇ではない。前年との比較で48人増という大きな伸びを示している。
なお、開成は2026年に45年連続で高校別東大合格者数の首位を記録した。長期間にわたる首位維持は、単年度の好成績とは異なる意味を持つ。
上位校の前年比をどう読むべきか2026年度の変化を整理すると、学校ごとの特徴が明確になる。
大幅増加した学校
- 開成:+48人
- 西大和学園:+31人
- 灘:+18人
- 桜蔭:+10人
- 渋谷教育学園幕張:+7人
減少した学校
- 筑波大学附属駒場:−28人
- 日比谷:−14人
- 栄光学園:−8人
- 麻布:−6人
- 聖光学院:−2人
ここで注意したいのは、前年比がそのまま教育力の上昇・低下を示すわけではないことだ。
高校別の合格者数には、卒業学年の学力構成、受験する生徒の人数、既卒生の受験状況などが影響する。
特に筑駒のように卒業生数が比較的少ない学校では、合格者数の変動が順位に大きく反映される。
【速報値と確定値の違い】ランキングの数字が一致しない理由
東大合格者数ランキングを調べると、同じ2026年度でも掲載サイトによって数字が異なる場合がある。
その理由を理解するには、集計時期と調査方法を確認する必要がある。
3月の速報と7月以降の集計では数字が変わる大学通信オンラインは、2026年3月13日午前9時時点の集計として、開成197人、灘95人、聖光学院93人などを公表した。
その後、英進館の7月1日更新データや大学通信の7月31日更新ランキングでは、開成は198人となっている。
つまり、3月時点の速報値をそのまま年間の最終的な実績として扱うと、後から公表された学校の数字を反映できない可能性がある。
一般選抜と推薦を含む合格者数は別の数字2026年3月10日に行われた東京大学の一般選抜合格発表では、合格者数は2,990人だった。
一方、大学通信オンラインの2026年度集計ページでは、推薦を含む合格者数を3,083人としている。
この2つは対象とする選抜方式が異なるため、単純に数字が違うから誤りというわけではない。学校別ランキングを比較する際にも、推薦合格を含んでいるかを確認する必要がある。
ランキングを比較するときのチェック項目特に受験校選びに活用する場合は、次の点を確認したい。
- 集計日はいつか
- 一般選抜だけか、推薦も含むか
- 現役生と既卒生を区別しているか
- 卒業生数を分母にしているか
- 未回答・非公表の高校が含まれているか
大学通信のランキングは大学通信・サンデー毎日・AERAの共同調査を基礎としている。未回答・非公表の高校は掲載されない場合がある。
インターエデュも協力校からの申告を基にした独自集計で、掲載状況によって数値や順位が変動すると説明している。
【プロの結論】東大合格者数ランキングで本当に見るべきポイント
東大合格者数ランキングは、全国の進学校の実績を比較するための有用な資料だ。
しかし、受験生や保護者が学校を選ぶための資料として使うなら、順位だけを追うのは適切ではない。
1. 合格者総数は学校全体の実績を把握する指標開成の198人、灘の95人、聖光学院の93人という数字は、それぞれの学校が東大合格者を多数輩出していることを示している。
ただし、合格者総数には現役生と既卒生の両方が含まれる。
学校の在校生がどの程度の成果を上げているのかを知りたい場合は、現役合格者数も確認したい。
2. 現役合格率は学校規模の違いを補う卒業生数412人の開成と、158人の筑駒では、同じ10人の増減でも全体に対する影響が異なる。
そのため、卒業生数を分母とする現役合格率は、学校規模の違いを踏まえて比較するための重要な指標となる。
ただし、現役合格率が高いからといって、すべての生徒にとってその学校が最適とは限らない。進学先の希望や教育方針も考慮する必要がある。
3. 前年比と歴代推移を合わせて判断する2026年は開成と西大和学園の増加が目立った一方、筑駒や日比谷は前年を下回った。
しかし、1年だけの数字では学校の長期的な傾向を十分に把握できない。
最低でも3〜5年程度の実績を確認し、安定しているのか、特定年度に大きく伸びたのかを見分けることが大切だ。
受験校選びでは、東大合格者数だけでなく、学校の教育方針、通学環境、授業の進度、他大学への進学実績も合わせて判断したい。
【東大合格者数ランキング2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の東大合格者数ランキングで1位の高校はどこですか?
A1:開成高校です。2026年度は198人が合格し、45年連続で高校別合格者数の全国トップとなりました。
Q2:2026年の東大現役合格者数が最も多い高校はどこですか?
A2:開成高校です。現役合格者数は143人で、全国トップです。2位は聖光学院の85人、3位は灘の77人でした。
Q3:2026年の東大現役合格率が高い高校はどこですか?
A3:英進館掲載の卒業生数と現役合格者数から計算すると、筑波大学附属駒場高校が約43.04%で最も高い数値です。続いて聖光学院が37.28%、開成が34.71%となります。
Q4:2026年に東大合格者数が最も増えた高校はどこですか?
A4:上位10校では開成高校が前年比48人増で最大です。西大和学園も31人増と大きく伸ばしました。
Q5:東大合格者数のランキングで、集計サイトによって数字が違うのはなぜですか?
A5:集計時期、学校からの回答状況、推薦合格の扱い、既卒生の集計方法などが異なるためです。速報値と更新後の数字を混同しないよう、集計日と対象範囲を確認してください。
2026年度の東大合格者数ランキングは、開成高校が198人で首位を維持し、灘、聖光学院、筑波大学附属駒場が続く結果となった。
一方、現役合格率では筑駒が約43.04%、聖光学院が37.28%と高い数字を示した。西大和学園の31人増、開成の48人増、桜蔭の10人増など、前年比にも学校ごとの特徴が表れている。
ランキングを正しく読み解くには、合格者総数だけでなく、現役合格者数、卒業生数に対する現役合格率、複数年の推移を組み合わせることが欠かせない。加えて、速報値と更新後の集計値の違いにも注意したい。
東大合格者数ランキングは、学校の進学実績を知るための有力な判断材料だ。ただし、最終的な志望校選びでは、数字の順位だけでなく、自分がどのような環境で学び、成長できるかという視点も大切にしたい。