最初に、現在の状況を整理したい。2026年11月2日時点で、鈴木優磨は日本代表の国際Aマッチに出場していない。Jリーグ公式選手プロフィールにも、日本代表出場試合数は0と記録されている。プロフィールの更新日時は2026年11月2日6時11分だ。
JFAの2026年日本代表招集選手一覧では、9月24日から10月5日までの活動が掲載されている。9月17日に発表された31人のメンバーにも鈴木の名前はなかった。10月のキリンカップまで、森保一監督の招集対象には入っていない。
一方、11月13日から17日にはシンガポールで日本代表、ブラジル、パラグアイ、シンガポールが参加する大会が予定されている。日本は11月14日にブラジル、17日にパラグアイと対戦する予定だ。11月2日時点では、この大会の招集メンバーはJFAの2026年年間招集一覧にまだ反映されていない。したがって、11月シリーズへの選出については、次の公式発表が判断材料になる。
ここで区別したいのが「代表に招集された経験」と「代表戦に出場した経験」だ。鈴木は2018年に一度、森保ジャパンに選ばれている。しかし、負傷によって参加を辞退したため、代表デビューには至らなかった。
現在の代表歴・所属クラブの状況

| 項目 | 2026年11月2日時点の状況 |
|---|---|
| 所属クラブ | 鹿島アントラーズ |
| ポジション | FW |
| 日本代表初招集 | 2018年11月 |
| 代表招集後の状況 | 負傷辞退 |
| 国際Aマッチ出場 | 0試合 |
| 2025年J1出場 | 38試合 |
| 2025年J1得点 | 10得点 |
| 2026/27シーズン | 13試合1得点5アシスト |
出典:JFA、Jリーグ公式選手プロフィール。2026/27の成績は11月2日更新時点。
【代表歴を時系列で検証】2018年の初招集から現在までの経緯
鈴木優磨の日本代表歴を語るうえで、最大の転換点は2018年11月だ。当時22歳だった鈴木は、鹿島アントラーズの主力FWとしてアジアの舞台でも結果を残していた。
2018年11月7日、森保監督から初招集JFAは2018年11月7日、キリンチャレンジカップ2018に臨む日本代表メンバーを発表した。このとき、鈴木優磨とDF山中亮輔がA代表に初選出された。
当時の鈴木は鹿島の攻撃を担う存在だった。2018年J1リーグでは32試合に出場して11得点。加えて、AFCチャンピオンズリーグでは鹿島の初優勝に貢献し、大会MVPにも選ばれている。クラブでの活躍を考えれば、代表初招集は自然な評価だった。
2018年11月10日、ACL決勝で右足を負傷ところが、代表活動を目前に控えた11月10日、状況が変わる。
鹿島はAFCチャンピオンズリーグ2018決勝第2戦でペルセポリスと対戦。鈴木はこの試合で負傷し、右足関節捻挫と診断された。クラブの公式発表によると、治療期間は約2週間だった。
11月13日、鹿島は鈴木の日本代表参加辞退を正式発表。JFAも同日、負傷による不参加と、代替選手として杉本健勇を招集することを発表した。
その後、代表デビューの機会は訪れずこの辞退によって、鈴木は初招集の機会を逃した。以降も鹿島で得点を重ね、ベルギーのシント=トロイデンVVでプレーした時期を経て、2022年に鹿島へ復帰している。
ただし、クラブでの実績がそのまま代表出場につながったわけではない。2026年11月2日時点でも、A代表の公式戦出場記録は0試合のままだ。
鈴木優磨と日本代表をめぐる重要な出来事一覧この経緯で押さえておきたいのは、2018年の代表辞退が本人の招集拒否ではなく、クラブ公式発表に基づく負傷によるものだったという点だ。最初の機会を逃したことが、その後の代表歴に長い空白を生む出発点となった。
【なぜ日本代表に選ばれない?】鹿島での成績とプレースタイルから考察
鈴木優磨が代表に選ばれない理由を考える際、最初に浮かぶ疑問は「これだけ得点しているのに、なぜ招集されないのか」というものだろう。
実際、Jリーグでの数字は優秀だ。2023年から2025年まで3シーズン連続でJ1二桁得点を記録し、2025年には鹿島の9シーズンぶりのリーグ優勝にも貢献した。
鹿島アントラーズでの年度別成績| シーズン | J1出場 | J1得点 |
|---|---|---|
| 2015 | 7試合 | 2得点 |
| 2016 | 31試合 | 8得点 |
| 2017 | 26試合 | 6得点 |
| 2018 | 32試合 | 11得点 |
| 2022 | 32試合 | 7得点 |
| 2023 | 33試合 | 14得点 |
| 2024 | 36試合 | 15得点 |
| 2025 | 38試合 | 10得点 |
出典:Jリーグ公式選手プロフィール。ベルギー所属期間などは表から除外。
2025年の鈴木はリーグ戦38試合すべてに出場し、10得点5アシストを記録した。J1通算得点も73得点に到達。日刊スポーツの2025年12月の分析記事では、国際Aマッチ出場経験がない選手としてJ1通算得点の歴代最多記録を更新したと報じられている。
2026年の成績はどうなっている?2026年はリーグの開催方式が変わっているため、成績を分けて見る必要がある。
Jリーグ公式記録では、2026特別シーズンに19試合出場6得点を記録。その後の2026/27シーズンは、11月2日時点で13試合出場1得点5アシストとなっている。
今シーズンは得点数だけを見ると2025年ほどのペースではない。しかし、5アシストを記録していることからも、ゴール以外の攻撃面でチームに貢献していることが分かる。
鈴木優磨のプレースタイルは代表向きなのか鈴木の特徴は、単純なゴール数だけでは評価しきれない。182cmの体格を生かしたポストプレー、相手DFとの競り合い、前線からの守備、周囲を使うパスなど、複数の役割をこなせるFWだ。
特に注目したいのが、ベルギーでのプレー経験を通じた変化である。2025年7月、TBSのサッカー番組「KICK OFF! J」で柿谷曜一朗と対談した際、鈴木は海外には自分より大きく、強く、得点できるFWが多く、ストライカーという役割だけでは勝負できないと考えたことを明かした。
その経験から、得点だけでなくチャンスメイクにも関与する万能型のFWへとプレーを広げていった。
また、試合中に感情を前面に出す姿勢についても、本人は意図的に演じている部分があると説明している。相手センターバックとの駆け引きを通じて、自分のパフォーマンスを引き出す狙いもあるという。
こうした特徴は、味方の攻撃を活性化させる強みになる。一方、代表では限られた練習時間でチームの戦術に適応し、周囲との連係を確立する必要がある。クラブで機能する役割が、そのまま代表でも最適とは限らない。
代表FWのポジション争いも厳しい2026年10月の日本代表メンバーを見ると、FWには上田綺世、前田大然、後藤啓介、塩貝健人らが名を連ねている。海外クラブでプレーする選手を含め、異なる特徴を持つ攻撃陣が揃っている。
鈴木が競うのは、単に得点数の比較だけではない。中央でボールを収める選手、裏への抜け出しを得意とする選手、前線から強度の高い守備をする選手など、監督が求める役割ごとに競争が発生する。
したがって、鈴木の実力不足だけを未招集の理由とするのは適切ではない。鹿島での成績は十分に評価できる一方、日本代表の選考ではポジション構成、戦術適性、他選手との競争も影響する。
【森保一監督との不仲説の真相】SNSの「いいね」が招集拒否につながった?
鈴木優磨の代表未招集をめぐり、長く語られてきたのが森保一監督との不仲説だ。
この話題が広がった背景には、2020年と2022年に報じられたSNS上の動きがある。特に、監督への批判的な投稿に対する「いいね」が、両者の関係を疑う材料として取り上げられた。
2020年の意味深なSNS投稿2020年9月、鈴木のSNS上の投稿や、森保監督との関係を示唆する一般ユーザーのコメントへの反応が報道された。
当時、一部の投稿は削除されており、何を対象とした発言だったのかは明らかになっていない。一般ユーザーの「監督といざこざがあったのでは」という趣旨の投稿に反応したことから、森保監督への不満ではないかと受け止められた。
しかし、投稿の反応だけで監督本人との直接的な対立があったと断定することはできない。J-CASTニュースも、投稿への同意を示したとは言い切れないという趣旨で報じている。
2022年3月、森保監督が選考への影響を否定2022年3月16日、日本代表はワールドカップ最終予選に臨むメンバーを発表した。鹿島に復帰していた鈴木は、このときも選外だった。
当時、森保監督への批判的なSNS投稿に鈴木が「いいね」をしたとされ、代表選考との関連が話題になっていた。
日刊スポーツによると、記者から「代表活動に批判的な選手を外したのか」という趣旨の質問を受けた森保監督は、次のように回答した。
「選考に影響することはありません」
加えて、森保監督はネガティブな発言をした選手がいるかどうかは分からないと説明し、選考については勝つためのメンバーを選んだと話している。
不仲説は事実として確定しているのか現時点で確認できるのは、SNS上の反応が報道され、それをきっかけに不仲説が広まったという経緯だ。
一方、森保監督が鈴木を個人的な理由で招集しないと公言した事実や、両者の間に決定的な対立があったと確認できる公式発表はない。
つまり、「森保監督に嫌われているから代表に選ばれない」という説明は、確定した事実ではない。
代表選考の背景には複数の要素がある。SNSの一つの反応だけで選考理由を説明してしまうと、クラブでの成績や戦術上の役割といった、より重要な要素を見落とすことになる。
【本人発言を検証】鈴木優磨は日本代表に入りたいと思っている?
代表招集を望むファンにとって、最も気になるのは鈴木本人の気持ちだろう。
実は、鈴木は過去のインタビューで日本代表への考えを何度か語っている。その内容を時系列で見ると、鹿島アントラーズへの強い愛着が一貫していることが分かる。
2022年のインタビューでは鹿島への思いを強調2022年5月、週プレNEWSのインタビューで代表待望論について質問された鈴木は、代表招集への期待に振り回されるつもりはないという姿勢を見せた。
本人が強調したのは、鹿島が優勝するために力を尽くすことだった。また、年代別代表を含めて日の丸を背負った経験がなかったことにも触れ、鹿島のユニフォームを着てプレーしてきた自分の原点を語っている。
この発言からは、代表を目標にする一般的な選手とは異なるキャリア観が読み取れる。
2025年7月、柿谷曜一朗との対談で語った本音さらに注目されたのが、2025年7月14日にTBS NEWS DIGが公開した柿谷曜一朗との対談だ。
柿谷から代表で見たいという声が多いことや、本人の代表への思いについて質問された鈴木は、現在の日本代表は歴代でも特に強いチームだと評価した。
そして、自分が今の年齢で代表に加わって何かをすることよりも、鹿島に力を注ぐことを優先したいと説明した。
「その力を鹿島に全部注ぎ込みたい」
加えて、代表ユニフォームについても、基本的には着ることはないと個人的に考えていると話した。
この発言は代表引退宣言なのかここは慎重に受け止めたい。
鈴木の発言は、2025年7月時点での本人の考えを示したものだ。日本代表への不満や森保監督への敵意を表明したものではない。
むしろ、現在の代表チームの実力を高く評価したうえで、自分は鹿島での仕事に集中したいという意思を示している。
また、「個人的に思っている」という表現も使っているため、将来にわたって絶対に代表に参加しないという正式な引退宣言と同じ意味にはならない。
2026年11月時点での代表復帰を考えるなら、選手本人の考えが変化するかどうかも重要な要素になる。
【代表復帰の可能性】2026年の待望論と大岩剛新監督への期待
2026年は、鈴木優磨の日本代表入りをめぐる議論に新たな動きが出ている。特に注目されるのが、2027年からの日本代表監督交代と、鹿島アントラーズ時代の関係者による評価だ。
2026年10月、鹿島OBの岩政大樹氏が鈴木を推薦2026年10月8日、Football Tribe Japanは、鹿島OBの岩政大樹氏が鈴木優磨の日本代表招集を期待する趣旨の発言をしたと報じた。
岩政氏は、DAZNの番組「DEEP SESSION~日本サッカー未来への設計図~」で、今後代表で見てみたい選手として鈴木を挙げた。
その理由の一つとして挙げられたのが、鹿島でプレーしていた際の上田綺世との相性の良さだ。
岩政氏は、大岩剛氏が監督になることも踏まえ、鈴木の招集があるのではないかという期待を語った。また、安田理大氏も鈴木のサッカーIQや複数ポジションをこなせる能力を評価している。
これは代表選考を決定する立場からの公式発言ではない。しかし、鈴木のプレーを知る元関係者からも代表での起用を期待する声が出ている点は興味深い。
森保一監督は2027年アジアカップまで続投2026年7月23日、JFAは日本代表監督の今後の体制について発表した。
森保一監督は2027年1月7日から2月5日まで開催されるAFCアジアカップサウジアラビア2027まで指揮を執る。その後、2027年3月からは大岩剛氏がA代表監督に就任する予定だ。
大岩氏は2017年6月から2019年まで鹿島アントラーズの監督を務めた人物だ。鈴木が鹿島のトップチームでプレーしていた時期と重なる。クラブ時代のプレーや特徴を知る指導者が代表監督になることは、鈴木にとって新しい評価の機会になる可能性がある。
代表復帰を左右する3つのポイント今後の代表復帰を考える際には、次の3点が判断材料になる。
1. 鹿島での継続的な結果
2025年は10得点5アシストという数字を残した。一方、2026/27シーズンは11月2日時点で13試合1得点5アシストだ。得点だけでなく、チャンスメイクや前線での貢献も含め、継続的に結果を残せるかが問われる。
2. 代表FW陣との役割の違い
上田綺世や前田大然、塩貝健人、後藤啓介らと比較した際、鈴木を起用することで日本代表にどのような変化をもたらせるかが重要になる。ポストプレーや味方を生かす能力、対人戦の強さは、選考を考えるうえでの強みだ。
3. 本人の代表に対する考え方
2025年の本人発言では、鹿島への貢献を優先する姿勢が明確だった。代表側が招集を検討したとしても、本人がどのような意思を持っているかは要点になる。
現時点では、大岩新監督の就任によって鈴木の招集が決まったわけではない。岩政氏らの発言はあくまで期待や評価であり、実際の選考は今後のプレーと監督の判断に委ねられる。
【鈴木優磨の日本代表に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:鈴木優磨は日本代表に選ばれたことがある?
A1:ある。2018年11月7日に森保一監督から初招集された。ただし、ACL決勝で右足関節捻挫を負い、11月13日に代表参加を辞退したため、試合には出場していない。
Q2:鈴木優磨の日本代表出場数は何試合?
A2:2026年11月2日時点で0試合。Jリーグ公式選手プロフィールにも、日本代表出場試合数0と記録されている。
Q3:鈴木優磨が森保監督に嫌われているという噂は本当?
A3:個人的な対立や、嫌われていることが未招集の理由だと確定できる公式情報はない。SNS上の反応をきっかけに不仲説が広がったが、2022年には森保監督が個人的な批判を選考に影響させないと説明している。
Q4:鈴木優磨は2025年に日本代表について何と発言した?
A4:2025年7月の柿谷曜一朗との対談で、現在の日本代表は歴代でも特に強いと評価したうえで、自分の力を鹿島に注ぎ込みたいと話した。代表ユニフォームを着ることについても、基本的にはないと個人的な考えを述べている。
Q5:2026年11月に鈴木優磨が日本代表へ復帰する可能性はある?
A5:可能性を完全に否定することはできないが、11月2日時点で次回招集は確認できていない。今後の鹿島での成績、本人の意向、FW陣の構成が判断材料になる。
Q6:大岩剛監督になれば鈴木優磨は代表に選ばれる?
A6:大岩氏は2017~2019年に鹿島を率いており、鈴木のプレーを知る指導者だ。ただし、2027年3月の監督就任後に招集するかどうかは未定であり、現段階で選出を約束する情報はない。
鈴木優磨の日本代表歴は、2018年11月の初招集から始まった。しかし、ACL決勝での負傷によって参加を辞退し、代表デビューの機会を逃した。その後、鹿島アントラーズやベルギーで実績を積み重ねながらも、2026年11月2日時点で国際Aマッチ出場数は0試合となっている。
森保一監督との不仲説については、SNS上の反応が発端となった経緯はあるものの、個人的な対立が未招集の理由だと証明されたわけではない。代表に選ばれない背景には、FWの競争、戦術適性、チーム構成など複数の要素がある。
一方、2025年の鹿島での38試合10得点5アシストという実績は高く評価できる。加えて、柿谷曜一朗との対談では、代表への評価と鹿島への強い愛着を自分の言葉で語っていた。
今後の大きな節目は、2027年3月の大岩剛新監督の就任だ。鹿島時代の関係性を知る指導者のもとで、新しい評価を受ける可能性はある。ただし、本人の意思と実際のパフォーマンスが伴わなければ、代表復帰は実現しない。
鈴木優磨をめぐる代表待望論を判断する際は、SNSの噂や監督との関係だけに注目するのではなく、Jリーグの公式成績、JFAの招集リスト、本人の発言という3つの情報を照らし合わせることが大切だ。代表出場0試合という記録の裏側には、負傷による初招集辞退と、鹿島を第一に考えてきた選手自身のキャリア観がある。
日本代表のユニフォームを着る日が訪れるのか。それとも鹿島の選手としてタイトルを追い続けるのか。今後の鈴木優磨の選択とプレーから目が離せない。