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【2026年最新】世界陸上でロシアは出場禁止のまま?7月の世界陸連決定を検証

相沢 里奈 相沢 里奈 • 更新: • 公開: • 読了約 24 分
目次

2026年7月1~2日に開催された第241回世界陸連評議会では、ロシアとベラルーシの国際大会参加資格が主要議題の一つとなった。制裁の見直しに向けた複数の選択肢が検討されたものの、最終的には2022年3月に導入した参加除外措置を維持することが決まった。

世界陸連が7月3日に公表した決定では、ロシア・ベラルーシの選手だけでなく、役員やサポートスタッフも国際大会から除外する従来の方針が再確認されている。つまり、ロシアの陸上選手は2026年11月現在も、世界陸上競技選手権大会や世界陸連が管轄する国際大会に通常の形で出場できない。

2026年9月のブダペスト大会との違い

ここで注目したいのが、2026年9月11~13日にハンガリー・ブダペストで開催された第1回世界陸上アルティメット選手権だ。

同大会は世界陸連が新設した国際大会で、パリ五輪の金メダリスト、東京2025世界選手権の優勝者、ダイヤモンドリーグの勝者など、トップ選手が集まる特別な舞台となった。

大会の賞金総額は1000万米ドル。個人種目の優勝者には15万米ドルが贈られるという、陸上競技史上でも突出した賞金規模が注目を集めた。

ただし、アルティメット選手権はロシア選手の参加制限を解除するための大会ではない。世界陸連が主催する競技会である以上、既存の参加制限が適用される。新大会の創設とロシア復帰問題は、別の話として理解する必要がある。

【出場禁止の理由】ロシア陸上への制裁はドーピング問題だけではない

世界陸上ロシア

世界陸上でロシアが出場できない理由を調べると、必ず登場するのがドーピング問題とウクライナ侵攻だ。この2つは関連して語られることが多いものの、世界陸連の規則上は異なる問題である。

理由1:2015年に発覚した組織的ドーピング問題

ロシア陸上の国際的な信用が大きく揺らいだのは2014年末から2015年にかけてだった。

ドイツのテレビ局ARDによるドキュメンタリー報道をきっかけに、ロシアの陸上競技における組織的なドーピングや検査体制の不正疑惑が国際的な問題となった。

2015年11月9日、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の独立委員会は、ロシアの陸上競技における広範な不正や反ドーピング体制の腐敗を指摘する報告書を公表した。

その4日後の2015年11月13日、当時の国際陸上競技連盟(IAAF、現在の世界陸連)はロシア陸上競技連盟(RusAF)を暫定資格停止とした。

問題は個々の選手による禁止薬物の使用にとどまらなかった。検査機関の独立性、違反の隠蔽、競技団体の統治体制など、競技を管理する仕組みそのものへの疑念が広がったのである。

2016年にはリチャード・マクラーレン教授による調査報告も公表され、ロシアの国家的なドーピング計画に関する問題がさらに注目された。

理由2:2022年のウクライナ侵攻による別個の制裁

ドーピング問題に続いて、ロシアの国際大会参加をさらに難しくしたのが2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの全面侵攻だった。

世界陸連は2022年3月、ロシアとベラルーシの選手、役員、関係スタッフを国際大会から除外する措置を導入した。

この決定では、ロシアだけでなくベラルーシも対象となっている。ベラルーシが侵攻に関連する軍事的な拠点として利用されたことなどが、国際スポーツ界の判断にも影響した。

世界陸連が問題視したのは、競技の公平性だけではない。ウクライナの選手が練習や大会出場に深刻な支障を受け、競技施設も損傷しているという状況だった。

2026年7月3日の決定について、ロイター通信は、世界陸連会長のセバスチャン・コー氏が和平交渉に目立った進展がないことや競技の公平性を理由に、従来の制裁を維持したと報じている。

セバスチャン・コー会長が重視する競技の公平性

世界陸連を率いるセバスチャン・コー会長は、ロシアとベラルーシの参加問題について、制裁の継続を支持する立場を示してきた。

コー会長の判断の背景には、ウクライナの選手が十分な練習環境を確保できない状況で、ロシア側の選手だけを通常どおり国際大会に復帰させることが競技の公平性に反するという考え方がある。

一方、スポーツ界全体で見ると、ロシア・ベラルーシ選手への対応は競技団体ごとに異なる。IOCや一部の国際競技連盟が中立選手の参加を認める一方、世界陸連は比較的厳しい制裁を維持している。

この違いが、ロシア陸上の復帰問題を複雑にしている大きな要因だ。

【制裁の経緯】2015年から2026年までの重要な出来事を時系列で整理

ロシア陸上の問題を正確に理解するには、ドーピングによる資格停止と、ウクライナ侵攻による参加制限を分けて見ることが欠かせない。

特に重要なのは、2023年にロシア陸上競技連盟のドーピング関連の資格停止が解除されたにもかかわらず、選手の国際大会参加制限は継続された点だ。

ロシア陸上制裁の年表・関係者一覧
時期 出来事 意味・影響 2015年11月 WADA独立委員会の報告、RusAF資格停止 組織的ドーピング問題による制裁が始まる 2016~2019年 再加盟条件の審査と追加制裁 検査体制や組織統治の改革が課題となる 2022年3月 ウクライナ侵攻を受けた参加除外措置 ロシア・ベラルーシの選手らが国際大会から除外される 2023年3月 RusAFのドーピング関連資格停止を解除 反ドーピング改革は評価されたが、戦争関連制裁は継続 2025年3月 ウクライナ侵攻に関連する制裁を再確認 選手の国際大会除外が続く 2026年3月 ドーピング改革の特別条件34項目の達成を確認 反ドーピング面の監視制度を新条件へ移行 2026年7月3日 世界陸連が参加除外を再確認 ロシア・ベラルーシの国際大会参加制限を維持 2026年10月30日 CASがロシアの国際スポーツ参加を巡る手続き状況を公表 世界陸連を相手取った2件の手続きは継続中

この年表から分かるように、ロシア陸上はドーピング問題の解決に向けて一定の前進を遂げた一方、2022年以降の国際大会参加制限は解除されていない。

2023年の資格停止解除は何を意味したのか

2023年3月23日、世界陸連評議会は7年間続いたロシア陸上競技連盟のドーピング関連の資格停止について、解除を決定した。

この判断は、RusAFが再加盟計画で求められた条件を満たし、独立監査でも改革の進展が確認されたことを受けたものだった。

ただし、解除は無条件ではない。世界陸連は35項目の特別条件を設定し、組織統治、反ドーピング体制、倫理、予算管理などについて継続的な監督を求めた。

加えて、2023年の決定では、それまで運用されていたANA(Authorised Neutral Athlete)制度も終了している。ロシア陸上競技連盟の資格停止解除と、選手個人の国際大会出場資格の回復は、同時には実現しなかった。

【ロシア陸上選手の現在】AIN中立選手なら世界陸上に出場できる?

ロシア選手の出場資格を調べる際、混同されやすいのがAINとANAという2つの制度だ。

どちらも中立の立場で競技に参加する仕組みとして知られているが、世界陸連が採用している制度や対象となる大会には違いがある。

AINとは何か?他競技ではロシア選手の参加が進む

AINはIndividual Neutral Athleteの略称で、日本語では個人中立選手と呼ばれる。

ロシアやベラルーシの国籍を持つ選手が、国旗や国歌などの国家的な象徴を使用せず、個人資格で国際大会に出場する仕組みだ。

IOCは2024年パリ五輪や2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪において、一定の条件を満たすロシア・ベラルーシ選手のAIN参加を認めた。戦争を積極的に支持する選手や、軍・国家安全保障機関と契約関係にある選手などは対象外とする基準も設けられている。

また、国際スケート連盟(ISU)は2026年6月、ロシア・ベラルーシの選手が2026~2027年シーズンにAINとして大会へ復帰できる枠組みを決定した。9月には中立資格の申請者が234人に達したことも発表している。

世界陸連にはAINで出場できる特例があるのか

ここが最も要点だ。

AINはスポーツ界全体で共通の出場許可証として使える制度ではない。IOCや各国際競技連盟が、それぞれの規則に基づいて参加資格を判断している。

世界陸連の場合、2023年3月にドーピング問題に関連するANA制度を終了している。その後もウクライナ侵攻に関連する制裁が続いており、2026年7月の評議会決定でも参加除外措置が再確認された。

したがって、他競技でAIN資格を取得したロシア選手が、その資格だけを根拠に世界陸上やダイヤモンドリーグへ出場することはできない。

2026年11月現在、世界陸連の大会にロシア選手が通常のAIN資格で復帰できる制度は確認されていない。 個人の実力や過去の実績だけで参加資格を得られる状況ではない。

2026年3月に反ドーピング改革は新たな段階へ

ロシア陸上の復帰問題には、もう一つ見落とされがちな動きがある。

2026年3月の第240回世界陸連評議会では、Athletics Integrity Unit(AIU)が、2023年から実施してきたロシア陸上競技連盟への特別条件プログラムについて、34の戦略的条件と関連する運用要件がすべて達成されたと報告した。

これにより、ドーピング改革に関する従来の特別監視は終了することになった。ただし、国際大会への復帰を見据え、新たな条件も設けられている。

主な内容は次のとおりだ。

  • AIUが指名する国際専門家による年2回の独立審査。
  • 国際登録検査対象者リストにロシア選手40人を登録すること。
  • 対象となる40人へのドーピング検査を、他の登録選手の平均的な検査頻度の2倍とすること。
  • これらの条件を世界陸連評議会が毎年見直すこと。

つまり、反ドーピング面では復帰に向けた管理体制が具体化している。しかし、同じ評議会文書には、これらの決定はドーピング関連の資格に限られ、ウクライナ侵攻を理由とする参加制限には一切影響しないと明記されている。

【復帰の見通し】ロシアは2027年北京世界陸上に出場できるのか

ロシア陸上の復帰を巡る最大の焦点は、制裁の解除条件とスポーツ仲裁裁判所(CAS)での法的手続きだ。

2026年11月現在、世界陸連は制裁を維持する姿勢を崩しておらず、2027年の北京世界陸上や2028年のロサンゼルス五輪にロシア選手が出場できるという確定情報はない。

2026年7月にロシア側がCASへ提訴

2026年7月3日の世界陸連決定を受け、ロシア陸上競技連盟は7月9日、参加制限の解除を求めてCASに申し立てを行った。

さらに8月には、世界陸連の制裁がロシア陸上競技連盟の権利を侵害し、国際的な活動や選手の代表を妨げているとして、別の申し立ても行った。

ロイター通信によると、世界陸連側はロシアの主張に対して強く反論する方針を示している。ロシア側は制裁の継続が競技の発展や選手の権利に影響していると主張しており、双方の立場は対立している。

2026年9月、ブダペストでコー会長が示した姿勢

9月13日、ブダペストで開催された第1回世界陸上アルティメット選手権の最終日、コー会長はロシア選手の参加制限について改めて見解を示した。

オーストラリア放送協会(ABC)の報道によると、コー会長は世界陸連の立場に変更はなく、競技の公正性を重視する姿勢を説明した。

同時に、世界陸連としては世界中の選手がそろって競技できる状態を最終的な目標としていることも認めている。

ここから読み取れるのは、ロシア選手の復帰そのものを永久に否定しているわけではないものの、現状では制裁を解除する条件が整っていないということだ。

2026年10月30日、CASは審理日程を未設定と発表

さらに新しい動きが、2026年10月30日に公表されたCASの発表だ。

CASは、ロシアの国際スポーツ参加に関する複数の仲裁手続きについて状況を説明した。その中には、ロシア陸上競技連盟と世界陸連の間で争われている2件の案件が含まれている。

対象となるのは、CAS 2026/O/12684およびCAS 2026/O/12612だ。いずれも世界陸連によるロシア選手の参加制限を巡る手続きで、10月30日時点では審理日程はまだ設定されていない。

したがって、CASへの提訴によって直ちにロシア選手の出場が認められるわけではない。審理の進行と最終判断を待つ必要がある。

復帰の見通しを判断する際には、次の3点が重要になる。

  • 世界陸連がウクライナ侵攻に関連する参加制限を変更するか。
  • CASが世界陸連の制裁措置に対してどのような判断を下すか。
  • ロシア陸上競技連盟が反ドーピング面の新条件を継続的に満たせるか。

この3つの条件がそろわない限り、世界陸上への復帰は難しい。特に、反ドーピング条件の達成だけでは出場制限を解除できない点が重要だ。

【世界陸上アルティメット選手権2026】ブダペスト大会とロシア問題の関係

2026年の陸上界で大きな話題となったのが、新設された世界陸上アルティメット選手権だ。

従来の世界陸上とは異なる大会形式を採用し、トップ選手同士の直接対決や高額賞金を前面に打ち出した。

開催概要と大会の特徴


世界陸上アルティメット選手権2026

第1回大会・開催終了
- 開催日:2026年9月11~13日
- 開催地:ハンガリー・ブダペスト
- 会場:ナショナル・アスレチックス・センター
- 開催周期:原則2年ごと

世界陸連の大会公式資料によると、競技種目は男女それぞれ13の個人種目と2つのリレー種目。トラック競技とフィールド競技を組み合わせた構成となっている。

出場選手は、パリ2024五輪の個人種目金メダリスト、東京2025世界選手権の優勝者、2026年のダイヤモンドリーグ優勝者などを中心に、世界ランキングや特別招待によって選ばれた。

従来の世界選手権のように各国が一定数の選手を送り込む方式とは異なり、個人種目では国別の出場枠を設けない仕組みも特徴だ。

アルマンド・デュプランティスとウサイン・ボルトが大会の顔に


Ultimate Star
棒高跳びの世界記録保持者。大会のUltimate Starに選ばれ、大会のテーマ曲制作にも携わった。



Ultimate Legend
陸上短距離界の伝説的存在。大会のUltimate Legendとして世界陸連と連携し、新大会のプロモーションを担当した。

デュプランティスはUltimate Star、ボルトはUltimate Legendという異なる役割で起用された。ボルトの起用は2025年9月に発表され、デュプランティスのUltimate Star就任に続く大会の目玉となった。

なお、両者は単に大会に出場する選手というだけではなく、新しい大会の魅力を世界に発信する象徴的な存在でもあった。

賞金総額1000万ドル、優勝者15万ドルの仕組み

アルティメット選手権が注目された最大の理由の一つが賞金だ。

項目 金額 賞金総額 1000万米ドル 個人種目・優勝 15万米ドル 個人種目・2位 7万5000米ドル 個人種目・3位 4万米ドル リレー優勝チーム 8万米ドルをチームで分配

個人種目の優勝者には15万ドルが贈られ、2位は7万5000ドル、3位は4万ドル。リレーの優勝チームには8万ドルが用意された。

また、通常の世界選手権とは異なり、表彰台で金・銀・銅メダルを授与する方式ではない。出場選手には参加記念トークンが贈られ、個人種目の優勝者には専用トロフィーが授与される形式が採用された。

このように、アルティメット選手権は競技形式、招待方法、賞金制度に独自性を持つ新しい大会だ。ただし、ロシア選手の出場制限を変更する規則ではなく、制裁の解除とは切り離して理解する必要がある。

【ロシアの歴代メダル】世界陸上で築いた強豪国の実績

ロシアが国際大会への復帰を望む背景には、陸上競技における長い実績もある。

ロシアは世界陸上の歴代メダルランキングで上位に位置する強豪国であり、女子走高跳び、女子棒高跳び、投てき種目などで多くの優秀な選手を輩出してきた。

ロシア名義の歴代メダル数

2025年東京大会終了後の世界陸上選手権の通算メダル集計では、ロシア名義の成績は次のようになっている。




金メダル

42個






銀メダル

52個






銅メダル

48個






合計

142個




これらはロシア名義の大会通算成績であり、旧ソ連時代のメダルとは別に集計されている。ソ連名義では金23個、銀27個、銅28個、合計78個という別の記録がある。

したがって、ロシアと旧ソ連のメダルを単純に合算して現在のロシアの実績とするのは正確ではない。国家の代表名義と競技史上の区分を分けて見る必要がある。

この数字は、ロシアが陸上競技の歴史において大きな存在感を持ってきたことを示している。現在の出場制限によって、選手個人の競技人生だけでなく、ロシア国内の若手選手が世界トップレベルと直接競う機会にも影響が及んでいる。

【プロの結論】ロシア陸上の復帰を判断するために知っておきたい3つのポイント

世界陸上ロシア問題を読み解くうえで、最も重要なのは「ドーピング制裁が解除されたから、ロシア選手も復帰できる」という理解を改めることだ。

2026年の世界陸連の決定とCASの動向を踏まえると、注目すべき要点は3つある。

1. ロシア陸上競技連盟の資格と選手の出場資格を混同しない

2023年にはRusAFのドーピング関連の資格停止が解除された。しかし、2022年のウクライナ侵攻に関連する参加制限は別の措置として残っている。

2026年3月には反ドーピング改革の達成も確認されたが、これによって選手の出場資格が回復したわけではない。

2. AINの参加実績を世界陸上に当てはめない

スケートやスキーなどでロシア選手が中立選手として復帰していることは事実だ。しかし、競技団体ごとに規則は異なる。

世界陸連が参加制限を解除しない限り、他競技のAIN制度を根拠に世界陸上への出場を期待することはできない。

3. 復帰の判断ではCASと世界陸連の両方を追う

2026年10月30日現在、CASでのロシア陸上関連の2件の手続きは継続しており、審理日程も設定されていない。

一方、世界陸連は7月の決定を維持し、コー会長も9月に制裁継続の姿勢を示した。したがって、短期間で全面復帰が実現すると判断できる材料は乏しい。

読者が今後のニュースを見極める際は、「ロシアが五輪に参加できるか」「他競技でAINが認められたか」「世界陸連が陸上競技の制裁を解除したか」を、それぞれ別のニュースとして確認することが大切だ。

【世界陸上ロシア】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年現在、ロシアの陸上選手は世界陸上に出場できますか?
A1:2026年11月現在、ロシアとベラルーシの選手は世界陸連の国際大会参加制限の対象となっている。7月3日の評議会でも制裁継続が確認されており、通常の代表選手としての出場は認められていない。

Q2:ロシアのドーピング制裁は解除されたのですか?
A2:はい。ロシア陸上競技連盟のドーピング関連の資格停止は2023年3月に解除された。ただし、ウクライナ侵攻に関連する国際大会参加制限は別に継続している。

Q3:ロシア選手はAIN(個人中立選手)として世界陸上に出られますか?
A3:2026年11月現在、他競技のAIN資格をそのまま世界陸連の大会に適用することはできない。世界陸連独自の参加制限が維持されているためだ。

Q4:2026年9月のブダペスト・アルティメット選手権にロシア選手は参加しましたか?
A4:世界陸連のロシア選手に対する国際大会参加制限が継続していたため、ロシア選手の通常参加は認められていない。同大会は9月11~13日に開催された世界陸連主催の新しい大会である。

Q5:ロシアが世界陸上に復帰するのはいつですか?
A5:具体的な復帰日は決まっていない。2026年10月30日時点ではCASの関連手続きも審理日程が未設定であり、世界陸連も制裁を維持している。2027年北京世界陸上への復帰も確定していない。

Q6:ベラルーシもロシアと同じ理由で出場できないのですか?
A6:世界陸連はロシアとベラルーシの選手、役員、サポートスタッフを参加制限の対象としている。両国は2022年3月から同じ枠組みで国際大会から除外されている。

Q7:世界陸上でロシアは過去に何個のメダルを獲得していますか?
A7:2025年大会終了後の通算集計では、ロシア名義で金42個、銀52個、銅48個、合計142個。旧ソ連名義のメダルは別集計となる。

2026年11月現在、世界陸上におけるロシアとベラルーシの参加制限は継続している。2026年7月3日の世界陸連評議会は、2022年のウクライナ侵攻を理由とする制裁を改めて確認し、解除には踏み切らなかった。

一方、ロシア陸上競技連盟は2023年にドーピング関連の資格停止が解除され、2026年3月には反ドーピング改革の特別条件34項目を達成したと評価された。ここには、ロシア陸上の制度改革が進んだという重要な事実がある。

しかし、ドーピング問題の改善とウクライナ侵攻に関連する制裁解除は別問題だ。加えて、他競技でAINとしてロシア選手が参加できても、世界陸連が同じ方針を採用するとは限らない。

2026年9月のブダペスト・アルティメット選手権は、デュプランティスやボルトが大会の象徴となり、賞金総額1000万ドルという新しい陸上競技の可能性を示した大会だった。その一方で、世界陸連がロシア選手の参加制限を維持している現実も改めて浮き彫りになった。

今後の最大の焦点は、CASの判断、世界陸連の制裁見直し、そしてロシア・ウクライナ情勢の進展だ。2027年北京世界陸上や2028年ロサンゼルス五輪を見据え、ロシア陸上がいつ国際舞台に戻れるのか、引き続き注視する必要がある。

ロシア陸上の復帰問題は、単なる一国の出場可否ではない。スポーツの公平性、選手個人の競技人生、国際競技団体の独立性という3つの問題が交差する、世界のスポーツ界にとって大きな課題となっている。

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相沢 里奈

スポーツ報道8年。連盟の公式記録、試合結果、会見の書き起こしで数値と経歴を確認しています。

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