公務員にも残業代は支給されます。ただし、民間企業の残業代と同じ仕組みではなく、国家公務員には「超過勤務手当」、地方公務員には「時間外勤務手当」という制度が設けられています。通常の勤務日の割増率は原則125%、週休日などの勤務は135%が基本ですが、深夜勤務や月60時間を超える残業では支給割合が変わります。また、管理職手当を受ける職員は、原則として通常の時間外勤務手当の対象外です。
2026年11月時点で確認できる人事院・総務省の公表資料を見ると、国家公務員と地方公務員では残業時間の実態にも違いがあります。国家公務員の2024年の平均年間超過勤務時間は219時間、地方公務員の2024年度の平均年間時間外勤務時間は140.0時間でした。支給条件、計算方法、自治体ごとの給与条例、未払いへの対応まで、実際に自分の給与を確認するために必要な制度を整理します。
【2026年最新】公務員の残業代はいくら?国家・地方の実態を確認

公務員の残業代は、一律の金額ではありません。職員の給料月額、地域手当などの対象手当、実際の勤務時間、勤務した曜日や時間帯によって変わります。
例えば、同じ10時間の残業でも、平日の通常勤務後に働いた場合と、週休日や祝日に勤務した場合では支給額が異なります。加えて、午後10時から翌朝5時までの深夜勤務には追加の割増が適用されます。
国家公務員の平均残業時間は年間219時間人事院が2025年8月に公表した「国家公務員の超過勤務の実態(令和6年)」によると、2024年の国家公務員の平均年間超過勤務時間は219時間でした。
組織別では、本府省が376時間、本府省以外が181時間です。本府省の職員は、地方官署などの職員と比較して年間の超過勤務時間が長い傾向にあります。
同資料では、年間360時間を超える職員が全体の21.1%、721時間以上の職員が2.7%を占めています。本府省では年間360時間を超える職員が45.5%、721時間以上が11.6%でした。
なお、この調査は給与法などの適用を受ける常勤職員を対象とし、管理職員や指定職俸給表の適用職員など、一定の職員を除いています。国家公務員全員の平均値ではない点には注意が必要です。
地方公務員の平均残業時間は年間140.0時間地方公務員については、総務省の「令和6年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査」が基礎資料になります。
同調査によると、2024年度の職員1人当たりの平均年間時間外勤務時間は140.0時間でした。団体区分別の結果は次のとおりです。
- 都道府県:161.2時間
- 指定都市:152.3時間
- 市区町村:128.4時間
- 全体平均:140.0時間
この統計は、一般職の地方公務員のうち、会計年度任用職員、警察、消防、教育委員会、管理監督職員などを除いた対象について集計したものです。
国家公務員の219時間と地方公務員の140.0時間を単純に比較して、国家公務員の方が必ず忙しいと判断することはできません。国家公務員は暦年、地方公務員は年度単位であり、対象職員や除外条件も異なるからです。
ただし、2026年に確認できる公的統計からは、本府省における長時間勤務と、自治体ごとの業務負担の違いが重要な課題として浮かび上がります。
【制度を徹底比較】国家公務員と地方公務員の残業代はどう違う?
国家公務員と地方公務員では、残業代を支給するという基本的な考え方は共通しています。しかし、根拠となる法律や具体的な支給条件には違いがあります。
国家公務員は一般職給与法と人事院規則が根拠一般職の国家公務員に対する超過勤務手当の基本的な根拠は、「一般職の職員の給与に関する法律」第16条です。
同条では、正規の勤務時間を超えて勤務することを命じられた職員に対して、超過勤務手当を支給する仕組みを定めています。
具体的な支給割合は、人事院規則9-97(超過勤務手当)第2条などによって定められています。したがって、国家公務員の残業代は、職員個人の判断だけで自由に決まるものではありません。
地方公務員は地方公務員法と各自治体の給与条例が根拠地方公務員の場合、重要になるのが地方公務員法第24条・第25条です。
地方公務員法第24条第5項は、職員の給与や勤務条件を条例で定めることを規定しています。第25条では、給与は給与条例に基づいて支給されなければならないとしています。
加えて、地方自治法第204条第2項では、時間外勤務手当を地方公共団体が条例によって支給できる手当として規定しています。
つまり、地方公務員の時間外勤務手当は、国の制度を参考にしながらも、最終的には所属自治体の給与条例や規則を確認する必要があります。
国家公務員と地方公務員の制度比較| 比較項目 | 国家公務員 | 地方公務員 |
|---|---|---|
| 手当の名称 | 超過勤務手当 | 時間外勤務手当 |
| 主な根拠 | 一般職給与法第16条 | 地方公務員法第24条・第25条、地方自治法第204条 |
| 具体的な支給基準 | 人事院規則9-97など | 各自治体の給与条例・規則 |
| 通常勤務日の基本割合 | 125% | 各自治体の条例等による |
| 週休日などの基本割合 | 135% | 各自治体の条例等による |
| 月60時間超の勤務 | 原則150% | 各自治体の条例等で確認 |
| 管理職の扱い | 管理監督職員等は原則適用除外 | 管理職手当の支給対象職などを条例・規則で指定 |
| 相談・確認先 | 所属府省、人事院 | 所属自治体、人事委員会・公平委員会 |
両者の最大の違いは、地方公務員の場合、自治体によって具体的な支給基準や管理職の対象範囲が異なることです。
同じ市役所職員でも、自治体が違えば給与条例や手当の運用が異なる場合があります。国家公務員の割増率をそのまま地方公務員に当てはめるのではなく、所属先の規定を確認することが必要です。
【計算方法を解説】公務員の残業代125%・135%・150%はどう決まる?
国家公務員の超過勤務手当は、勤務1時間当たりの給与額に、勤務区分に応じた割増率を掛けて計算します。
2026年時点の基本的な支給割合は、次のように整理できます。
通常勤務日は125%正規の勤務時間が割り振られた日に、その時間を超えて勤務した場合の基本的な支給割合は125%です。
例えば、勤務1時間当たりの給与額が2,000円なら、通常の勤務日で1時間残業した場合の超過勤務手当は2,500円になります。
週休日や休日などは135%週休日や休日など、通常勤務日以外の対象となる勤務では、基本的な支給割合が135%になります。
勤務1時間当たりの給与額が2,000円なら、1時間当たり2,700円です。
ただし、休日における正規の勤務時間内の勤務には休日給が関係する場合があります。休日勤務と休日の時間外勤務を同じものとして扱わないようにしましょう。
月60時間を超えると150%に引き上げ国家公務員の場合、1か月の超過勤務時間が60時間を超えた場合、60時間を超えた部分の基本的な支給割合は150%になります。
加えて、午後10時から翌朝午前5時までの深夜勤務については25ポイントが加算され、月60時間超の該当部分は175%になります。
月60時間を超えるかどうかは、年間の残業時間ではなく、月単位で判断する点が重要です。
深夜勤務の割増率にも注意深夜勤務では、通常の支給割合に25ポイントが加算されます。
- 通常勤務日の深夜残業:150%
- 週休日・休日などの深夜の時間外勤務:160%
- 月60時間超の深夜残業:175%
なお、これらは一般職国家公務員の制度を基準とした説明です。地方公務員については、所属自治体の給与条例や規則で具体的な割合を確認してください。
公務員の残業代を実際に計算する方法国家公務員の勤務1時間当たりの給与額は、一般職給与法第19条に基づいて算出します。
基本的な計算式は次のとおりです。
勤務1時間当たりの給与額=(俸給月額+対象となる手当の月額)×12÷(1週間当たりの勤務時間×52)
ここでいう対象手当には、法律上の算定対象となる地域手当、広域異動手当、研究員調整手当などが含まれます。すべての手当が計算基礎に含まれるわけではありません。
仮に、算定基礎となる月額の合計が30万円、週の勤務時間が38時間45分の場合を考えてみましょう。
- 年間の所定勤務時間:38.75時間×52週=2,015時間
- 1時間当たりの給与額:約1,787円
- 通常勤務日の残業1時間:約2,233円
- 通常勤務日の残業10時間:約22,333円
- 週休日などの時間外勤務1時間:約2,412円
この金額は計算の仕組みを示すための概算例です。実際の支給額は、給与の算定基礎、勤務区分、端数処理、深夜勤務の有無などによって変わります。
地方公務員の場合は、同じような考え方で計算できる自治体もありますが、計算基礎や勤務時間の換算方法を含めて各自治体の規定を確認する必要があります。
【管理職は対象外?】公務員の管理職手当と残業代の関係
公務員の残業代について、特に誤解されやすいのが管理職の取扱いです。
一般職員であれば超過勤務手当や時間外勤務手当が支給される場合でも、管理職手当を受ける職員には別の仕組みが適用されることがあります。
国家公務員の管理監督職員は原則として対象外一般職の職員の給与に関する法律第19条の8第2項では、第16条から第18条までの規定を管理監督職員等に適用しないとしています。
つまり、法律上の管理監督職員等に該当する職員は、通常の超過勤務手当、休日給、夜勤手当の対象から原則として除外されます。
管理職員には、通常の職責に対応する俸給の特別調整額、いわゆる管理職手当が支給される仕組みがあります。
ただし、管理職だから時間外の勤務に対する処遇が一切ないという意味ではありません。
国家公務員には、一般職給与法第19条の3に基づく管理職員特別勤務手当があります。臨時・緊急の必要などによって週休日や休日などに勤務した場合、また一定の深夜勤務をした場合に、所定の要件に従って支給されます。
地方公務員は管理職手当の対象職を条例で確認地方公務員の場合も、管理職手当を受ける職員には時間外勤務手当を支給しない制度が一般的ですが、対象職や例外的な取扱いは各自治体の条例・規則によって定められます。
具体例として、大阪府は2026年4月22日更新の管理職手当一覧で、管理職手当を支給する職員には時間外勤務手当、休日勤務手当、夜間勤務手当を支給しない旨を公表しています。
このように、管理職という肩書だけで判断するのではなく、実際に管理職手当の支給対象となっている職なのか、条例や人事委員会規則でどのように指定されているのかを確認が必要です。
また、主任、係長、課長補佐などの役職名だけで一律に対象外と判断することもできません。職名と給与上の区分は必ずしも一致しないためです。
【残業代が出ない理由】公務員の超過勤務手当が支給されないケース
公務員にも残業代があるのに、実際には支給されない、あるいは申請した時間より少ないというケースがあります。
その背景には、制度上の支給条件、勤務命令の記録、管理職の適用除外、勤務実態の把握など、複数の問題が関係しています。
理由1:正式な超過勤務命令がない国家公務員の超過勤務手当は、正規の勤務時間を超えて勤務することを命じられた職員に支給する制度です。
そのため、単に職場に長く残っていたという事実だけでは、必ずしも超過勤務手当の対象になりません。
例えば、業務が終了した後に私的な理由で職場に残っていた場合などは、超過勤務として扱われないことがあります。
一方、超過勤務命令が包括的に出されていた場合や、実際の業務について上司の指揮命令があった場合には、どの時間が命令に基づく勤務に当たるかが問題になります。
正式な申請記録がないという理由だけで、実際の勤務状況を確認せずに支給対象外と決めつけることは適切ではありません。
理由2:管理職手当の支給対象になっている前述のとおり、国家公務員の管理監督職員等には、一般職員と同じ超過勤務手当が適用されません。
地方公務員も、自治体の給与条例や規則によって管理職手当の支給対象者が時間外勤務手当の対象外となる場合があります。
この場合、一般職員と同じ計算方法で残業代を求めても、制度上の対象外と判断される可能性があります。
理由3:実際の勤務時間が正確に記録されていない残業代の未払いにつながる問題として見逃せないのが、勤務時間の記録と実際の勤務状況の食い違いです。
人事院が2026年5月に公表した「勤務時間の管理等に関する調査結果等について(令和7年度)」では、本府省18機関と地方47官署を対象に、約2,500人の職員について在庁時間と超過勤務時間を照合しました。
その結果、一部で超過勤務時間が適正に記録されていない事例が確認され、超過勤務手当の追給28件、返納3件などの対応が行われています。
また、個別通報への対応では、正規の勤務時間開始前に勤務しても申告できない状況の改善を求める事例があり、関係府省への確認後、勤務実態に応じた手当が支払われるようになったケースも公表されています。
この調査は一部の機関・職員を対象としたものであり、全国の公務員における未払い率を示す統計ではありません。しかし、勤務時間の記録が適正な支給に直結することを示す具体的な資料です。
理由4:残業時間の上限と支給条件を混同している公務員の超過勤務には、健康確保や長時間労働の抑制を目的とした上限規制があります。
国家公務員の場合、原則として超過勤務命令の上限は月45時間、年360時間です。
他律的業務の比重が高い部署では、月100時間未満、2~6か月平均80時間以下、年720時間以下などの上限が設けられています。また、月45時間を超えられる回数にも制限があります。
ただし、大規模災害への対応など、特に緊急に処理する必要がある特例業務には例外があります。
ここで重要なのは、残業時間の上限と残業代の支給義務は別の問題だという点です。
上限を超えて勤務したからといって、その時間の超過勤務手当が自動的に支給対象外になるわけではありません。上限を超える命令が適法・適切だったかという問題と、実際に行った勤務に対する手当の問題は分けて考える必要があります。
【未払いは請求できる?】公務員の残業代を確認・請求する方法
公務員の残業代が支給されていないと感じた場合、最初に行うべきなのは、実際の勤務時間と給与計算の照合です。
国家公務員について、人事院は超過勤務命令に従って勤務した時間には、一般職給与法に基づく超過勤務手当が支給されなければならないと説明しています。
一方で、勤務命令の範囲や記録に認識の食い違いが生じることもあります。そのため、具体的な業務内容と勤務記録を整理してから相談することが大切です。
ステップ1:勤務記録と給与明細を集めるまずは、未払いが疑われる期間の資料を保存します。
- 出勤・退勤時刻の記録
- 超過勤務命令簿や時間外勤務申請書
- パソコンのログイン・ログオフ記録
- 業務メールや業務上の連絡記録
- 勤務日報や業務報告書
- 給与明細と超過勤務手当の支給履歴
特に重要なのは、実際に業務を行った時間と、正式に記録された超過勤務時間の差です。
例えば、勤務終了後に2時間業務をしていたにもかかわらず、給与明細では1時間分しか計上されていない場合、その差が生じた理由を確認する必要があります。
ステップ2:所属部署の上司・人事担当に確認する続いて、未払いと考える時間について、所属長や人事・給与担当に確認します。
相談するときは、「残業代が少ない」という抽象的な説明だけではなく、対象日、勤務時間、業務内容、勤務命令の有無、給与明細との差を具体的に示すことが有効です。
人事院も、まずは超過勤務手当が支払われていないと考える時間について業務内容などを示し、所属長や上司に確認する方法を案内しています。
ステップ3:国家公務員は人事院に相談する所属府省に相談しても疑問が解消しない場合、一般職国家公務員は人事院の勤務条件や勤務環境等に関する苦情相談を利用できます。
人事院では、相談内容に応じて所属府省に情報を伝え、必要に応じて事実関係の調査などを求める対応を行っています。
また、勤務条件に関する行政措置の要求という制度もあります。国家公務員法第86条に基づき、職員は給与やその他の勤務条件について人事院に適切な行政上の措置を求めることができます。
ただし、苦情相談と行政措置要求は異なる制度です。過去の未払い金の支払いを直接確定する民事訴訟と同じものではありません。
ステップ4:地方公務員は人事委員会・公平委員会に相談する地方公務員の場合は、所属自治体の人事課や給与担当部署に確認したうえで、必要に応じて人事委員会または公平委員会に相談する方法があります。
地方公務員法第46条では、職員が給与や勤務時間などの勤務条件について、人事委員会または公平委員会に適切な措置を求めることができると定めています。
この制度は「勤務条件に関する措置要求」と呼ばれます。
要求を受けた人事委員会・公平委員会は、事案を審査して判定し、必要に応じて関係機関に勧告するなどの対応を行います。
ステップ5:解決しない場合は法律の専門家に相談する未払いの金額が大きい場合や、勤務命令の有無、管理職該当性、勤務実態について争いがある場合は、公務員の給与・労務問題に詳しい弁護士への相談も選択肢です。
公務員の給与請求には、職員の身分や適用法令、請求の内容によって手続き上の違いがあります。民間企業の未払い残業代と同じ時効や請求手続きがそのまま適用されると考えず、個別に確認する必要があります。
また、勤務記録や給与資料は、後から取得できなくなる可能性もあります。疑問が生じた時点で、手元にある資料を整理しておくことが大切です。
【公務員残業代に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:公務員の残業代は1時間いくらですか?
A1:職員の給与額と勤務区分によって異なります。国家公務員の場合、通常勤務日の基本割合は125%、週休日などは135%です。例えば、勤務1時間当たりの給与額が2,000円なら、それぞれ2,500円、2,700円が目安になります。
Q2:公務員の残業代は必ず125%ですか?
A2:いいえ。通常勤務日は125%ですが、週休日などは135%、深夜勤務はさらに25ポイント加算されます。月60時間を超える超過勤務については、国家公務員の場合、該当部分の基本割合が150%になります。
Q3:公務員は残業しても残業代が出ないことがありますか?
A3:あります。超過勤務命令に基づかない私的な在庁時間や、管理監督職員など制度上の対象外となる職員は、通常の超過勤務手当が支給されない場合があります。ただし、実際に命令に基づいて勤務した時間が正しく記録されていない場合には、確認や是正を求める余地があります。
Q4:地方公務員の残業代も国家公務員と同じ125%・135%ですか?
A4:必ずしも同じではありません。地方公務員の時間外勤務手当は、地方公務員法や地方自治法を根拠として、各自治体の給与条例・規則で具体的な支給条件が定められています。所属自治体の規定を確認してください。
Q5:課長や係長などの管理職にも残業代は支給されますか?
A5:役職名だけでは判断できません。国家公務員は法律上の管理監督職員等が原則として通常の超過勤務手当の対象外です。地方公務員も、管理職手当の支給対象職や時間外勤務手当の適用除外を自治体の条例・規則で確認する必要があります。
Q6:公務員の残業時間は月45時間を超えてはいけないのですか?
A6:国家公務員の場合、原則として超過勤務命令の上限は月45時間、年360時間です。他律的業務の比重が高い部署には別の上限があり、特例業務には例外もあります。なお、上限規制を超えた勤務についても、手当の支給問題とは分けて考える必要があります。
Q7:公務員の未払い残業代はどこに請求すればよいですか?
A7:国家公務員は、まず所属府省の人事担当に確認し、解決しない場合は人事院の苦情相談などを利用できます。地方公務員は、所属自治体の人事担当部署や人事委員会・公平委員会への相談、勤務条件に関する措置要求などが選択肢になります。
2026年の公務員残業代制度を整理すると、国家公務員と地方公務員では手当の名称や法的根拠が異なるものの、正規の勤務時間を超えた業務に対して、制度に基づく手当を支給する仕組みが設けられています。
国家公務員の基本的な割増率は通常勤務日125%、週休日など135%で、月60時間を超える部分は原則150%です。地方公務員は、所属自治体の給与条例や規則によって具体的な条件が決まります。
また、管理職手当の支給対象者は一般職員と異なる扱いになるため、役職名だけで残業代の有無を判断することはできません。
2026年に公表された人事院の調査では、勤務時間の記録が適正でなかった事例について、超過勤務手当の追給が28件行われたことも明らかになりました。勤務時間の把握と給与計算の正確性は、制度を適切に運用するうえで欠かせない要素です。
公務員の残業代について疑問がある場合は、次の3点を確認してください。
- 支給条件:自分の勤務が超過勤務命令や自治体の規定に基づく対象勤務に該当するか。
- 計算方法:勤務1時間当たりの給与額、割増率、深夜勤務や月60時間超の扱いが正しく反映されているか。
- 未払いへの対応:勤務記録と給与明細を照合し、所属の人事担当や人事院・人事委員会などに相談できるか。
公務員だから残業代が出ないという認識は正しくありません。国家公務員か地方公務員か、一般職員か管理職か、どのような勤務命令のもとで働いたかによって、支給条件は変わります。自分の勤務実態と所属先の制度を照らし合わせることが、適正な給与を確認する第一歩です。
主な根拠資料: 人事院「国家公務員の超過勤務の実態(令和6年)」「勤務時間の管理等に関する調査結果等について(令和7年度)」、総務省「令和6年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査」、一般職給与法、人事院規則9-97、地方公務員法、地方自治法、大阪府の管理職手当公表資料。
(出典: 公務員 残業 代(Yahoo!ニュース))