中央大学陸上競技部の2026年度新入生では、長距離ブロックに加わった栗村凌と簡子傑が特に注目される。
両選手は高校時代から全国レベルの実績を持ち、大学入学後も国際大会で結果を残している。単なる将来候補ではなく、すでに大学チームの競争力を支える存在になりつつある。
長距離ブロックの主な新入生
学法石川高校出身・2026年度1年生
5000mの自己ベストは13分21秒99。高校時代から高い走力を持ち、U20アジア選手権でも5000m優勝を果たした。
仙台育英高校出身・2026年度1年生
5000m13分39秒61、3000m7分51秒18。U20アジア選手権では1500mと3000mの両種目で2位に入った。
この2人は2026年8月のU20世界選手権にも出場している。国際舞台を経験した1年生が複数いることは、今後のチーム編成を考えるうえで大きな材料だ。
そのほかの新入生にも注目長距離ブロックには、次のような選手も登録されている。
- 末田唯久海:学法石川高校出身。5000m13分59秒76。
- 酒井崇史:佐久長聖高校出身。5000m13分55秒96。
- 門間蒼大:九州学院高校出身。5000m13分57秒19。
- 蒲生悠:宮崎日本大学高校出身。5000m14分15秒94。
- 德山博貴:市西宮高校出身。3000m障害にも取り組む。
短距離・跳躍・投擲ブロックにも新入生が加入している。例えば後藤大輔は北海道栄高校出身で、走幅跳7m63、三段跳15m68の自己ベストを持つ。
U20アジア選手権では三段跳にも出場しており、長距離以外の種目でも国際大会を経験した新戦力が加わっている。
【5000m・10000m記録】短距離・跳躍ブロックも全国レベル

中央大学陸上競技部の実力を駅伝だけで判断するのは適切ではない。
公式サイトの「中大記録」を確認すると、2026年には長距離だけでなく、100mや800m、リレーでも新たな記録が生まれている。
長距離の主要記録
男子5000m・中大記録13分19秒44
岡田開成
2026年樹立・洛南高校出身
男子10000m・中大記録27分37秒06
岡田開成
2025年樹立・洛南高校出身
岡田開成は5000mと10000mの両方で中央大学の歴代最高記録を保持する選手だ。
2026年5月24日の関東インカレ男子1部5000mでも、13分31秒43で優勝。2大会連続の同種目優勝となり、大学長距離界での存在感を強めた。
また、佐藤大介は2026年に20km57分24秒、ハーフマラソン1時間00分40秒を記録。長い距離への対応力もチームの強みになっている。
短距離ブロックの注目選手・小室歩久斗法学部2年・つくば秀英高校出身
10秒07
2026年男子100m自己ベスト・中大記録
2026年6月の日本選手権男子100mでは決勝に進出し、5位入賞を果たした。
予選では全体1位となる10秒07を記録。準決勝で左太ももを負傷したため決勝は万全の状態ではなかったが、全国トップクラスの選手と競い合う実力を示した。
中央大学の広報誌「HAKUMON Chuo」の取材記事では、小室選手の競技歴や成長の過程、今後の目標も紹介されている。
この活躍は、中央大学が駅伝以外でも全国的な注目を集める理由の一つだ。
リレー種目でも優勝実績短距離ブロックでは、個人種目だけでなくリレーの実績も見逃せない。
2026年の主な成果は次のとおり。
- 関東インカレ男子4×100mリレー優勝。
- 日本インカレ男子4×400mリレー優勝。
- 100m中大記録10秒07。
- 800m中大記録1分44秒99。
- 1500m中大記録3分38秒02。
特に2026年9月の第95回日本学生陸上競技対校選手権大会では、男子4×400mリレーで優勝した。
短距離ブロックの目標には、4×100mリレーの連覇や4×400mリレーの優勝も掲げられている。駅伝の順位だけでは見えない、中央大学のトラック競技における競争力が表れている。
跳躍・投擲ブロックの存在感跳躍・投擲も中央大学陸上競技部を構成する重要な分野だ。
2026年の注目選手には、跳躍ブロック長も務める山下然がいる。
- 走幅跳:7m59
- 三段跳:15m05
また、1年生の後藤大輔は走幅跳7m63、三段跳15m68を記録している。
短距離・中距離・長距離・跳躍・投擲という複数の専門領域を持つことで、陸上競技部全体として幅広い大会に対応できる。これが駅伝専門のチームとは異なる中央大学の特徴だ。
【歴代選手・主将と強さの理由】中央大学陸上競技部が名門と呼ばれる背景
中央大学が陸上競技の名門とされる理由は、箱根駅伝の優勝回数だけではない。
長距離では大学駅伝の伝統を持ち、短距離では日本代表や日本選手権入賞者を輩出。世代ごとに異なる競技分野で結果を残している。
箱根駅伝14回の総合優勝という歴史中央大学は箱根駅伝で総合優勝14回を誇る。
初優勝は1926年の第7回大会。特に1959年から1964年にかけては6年連続で総合優勝を達成した。
最後の総合優勝は1996年の第72回大会。以降も優勝を目指して強化を続けている。
2026年の第102回大会では99回目の出場を果たし、出場回数でも歴代最多を記録した。伝統的な実績と現在の競技力の両方が、中央大学の評価を支えている。
歴代の注目選手と競技分野中央大学の歴史を語るうえで、長距離だけでなく短距離の卒業生にも目を向けたい。
短距離・200m
中央大学の200m記録20秒21を保持。東京五輪やパリ五輪にも出場した卒業生で、短距離分野の代表的な存在。
長距離・5000m
2023年の世界ロードランニング選手権に出場した中央大学の長距離出身選手。駅伝だけでなく国際大会でも実績を残した。
長距離・大学駅伝
第102回箱根駅伝では9区を担当。2026年大会までのチームを支えた主力選手の一人。
このように、中央大学は異なる競技分野で実績を残す選手を送り出してきた。
中央大学陸上競技部の強さを支える4つの要素1. 競技ごとに分かれた専門的な指導体制
短距離・跳躍・投擲と長距離では、求められる身体能力も練習内容も異なる。中央大学は各ブロックで専門的な指導を行いながら、陸上競技部として共通の目標を掲げている。
2. 充実した練習環境
公式の部紹介によると、学内には全天候型の陸上競技場があり、ウェイトトレーニング設備や棒高跳の練習用マットも整備されている。
また、東豊田寮には食堂やトレーニング室、学習室などが設けられている。競技と学生生活を両立しながら練習できる環境も強化の土台だ。
3. 高い競技力を持つ新入生の加入
2026年の栗村凌、簡子傑のように、大学入学直後から国際大会に出場できる選手がいる。新入生が上級生と競い合うことで、チーム全体のレベルアップにもつながる。
4. 駅伝とトラック競技の両立
箱根駅伝で5位に入る長距離ブロックと、日本インカレのリレーで優勝する短距離ブロックが同じ陸上競技部に所属する。
この幅広さは、中央大学が単なる駅伝強豪校ではなく、総合的な陸上競技の名門であることを示している。
強さの評価で見落としてはいけない課題一方で、2026年の三大駅伝がすべて5位だったことは、チームの課題も浮き彫りにしている。
特に箱根駅伝では山上り、復路では区間ごとの安定性が問われた。全日本大学駅伝でも、上位校とのタイム差を縮める必要がある。
藤原監督が示した「エースの育成」と「全体層のレベルアップ」は、中央大学が次の段階へ進むための重要なテーマだ。
現在の実力を正確に評価するなら、過去の優勝回数だけでなく、直近の駅伝順位、個人記録、下級生の成長、トラック競技の結果を合わせて見る必要がある。
【よくある質問】中央大学陸上競技部に関するFAQ
Q1:中央大学陸上競技部の2026年の主将は誰ですか?
A1:陸上競技部全体の主将は山下然です。駅伝チームの主将は藤田大智が務めています。両者は異なる役割を担当しています。
Q2:中央大学の2026年箱根駅伝の順位は何位ですか?
A2:第102回箱根駅伝で総合5位でした。総合タイムは10時間44分31秒で、往路3位、復路6位です。
Q3:中央大学陸上競技部の駅伝監督は誰ですか?
A3:藤原正和監督です。元マラソン日本代表で、2010年東京マラソン優勝などの実績があります。
Q4:中央大学陸上競技部は長距離専門ですか?
A4:いいえ。短距離・跳躍・投擲ブロックも活動しています。2026年には日本インカレ男子4×400mリレー優勝や日本選手権男子100m5位などの実績があります。
Q5:中央大学陸上競技部の2026年の新入生で注目される選手は誰ですか?
A5:長距離では栗村凌と簡子傑が注目選手です。栗村はU20アジア選手権5000m優勝、簡は1500mと3000mで2位に入りました。
Q6:中央大学の箱根駅伝の総合優勝回数は何回ですか?
A6:14回です。1959年から1964年には6年連続優勝を達成しています。
2026年11月時点の中央大学陸上競技部は、伝統的な長距離の強さを維持しながら、短距離・跳躍・投擲でも全国レベルの実績を残している。
今年の主要な成果を整理すると、次のとおりだ。
- 箱根駅伝:総合5位、10時間44分31秒。
- 出雲駅伝:総合5位、2時間07分36秒の大会新記録。
- 全日本大学駅伝:総合5位、5時間11分29秒。
- 5000m:岡田開成が13分19秒44の中大記録。
- 10000m:岡田開成が27分37秒06の中大記録。
- 100m:小室歩久斗が10秒07の中大記録。
- 新入生:栗村凌、簡子傑ら国際大会経験者が加入。
注目すべきは、駅伝の順位だけでは測れない総合的な競技力だ。岡田開成や藤田大智ら上級生の実力に、栗村凌や簡子傑といった新世代の成長が加わり、短距離ブロックでも小室歩久斗らが存在感を示している。
2027年1月の第103回箱根駅伝では、藤原正和監督のもと、山対策や選手層の強化をどこまで結果につなげられるかが焦点になる。
箱根駅伝14回の総合優勝を誇る名門が、再び頂点に立てるのか。2026年の成績は、その挑戦に向けた現在地を示している。
中央大学陸上競技部は、駅伝だけでなくトラック競技も含めて追いかけることで、本当の強さと将来性が見えてくるチームだ。