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【1978年版『白い巨塔』の放送期間は?全31話の基本情報】

桂木 洋 桂木 洋 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

1978年版の『白い巨塔』は、フジテレビ系列の土曜劇場で放送された連続ドラマです。

放送ライブラリーの番組記録には、初回放送日、出演者、スタッフ、作品概要が登録されています。

項目 内容
作品名 白い巨塔
放送期間 1978年6月3日~1979年1月6日
話数 全31話
主演 田宮二郎
主人公 財前五郎
原作 山崎豊子
脚本 鈴木尚之
演出 小林俊一
音楽 渡辺岳夫
放送局 フジテレビ系列
受賞歴 第11回テレビ大賞特別賞

特に注目したいのは、原作を山崎豊子、脚本を鈴木尚之、演出を小林俊一が担当している点です。

医療現場の専門性だけでなく、教授選に絡む政治的な駆け引きや、大学病院の組織構造まで描くためには、人物の対立を積み重ねる脚本が欠かせません。

放送ライブラリーの記録でも、全31回の放送と第11回テレビ大賞特別賞の受賞が確認できます。2026年現在も、作品の歴史的な位置づけを考えるうえで重要な記録です。【出典:放送ライブラリー公式番組記録】

2004年には全31話を再編集した特別版も放送

1978年版は、2004年8月16日から22日まで、フジテレビで再編集版が放送されました。

これは全31話を約13時間にまとめた特別バージョンで、全8回に分けて放送されたものです。

教授選から医療裁判、財前の最期までを追いながら、オリジナル版ならではのエピソードも収録されました。

フジテレビの番組紹介では、里見をめぐる東佐枝子と三知代の関係、ケイ子と財前の母・きぬの交流、里見とうめという患者のエピソードなどが、1978年版の特徴として取り上げられています。【出典:フジテレビ「白い巨塔」2004年特別放送】

【全31話のあらすじ】財前五郎の教授選から医療裁判、最終回まで

白い巨塔田宮二郎

物語は、大きく分けて「教授選」「医療裁判」「財前五郎の最期」という3つの段階で進みます。

前半では出世を目指す財前の野望が中心となり、後半では、その野望によって生じた医療上の問題が法廷で問われます。

第1段階:教授選をめぐる財前と東教授の対立

物語の舞台は浪速大学医学部です。

第一外科の助教授・財前五郎は、食道外科の優秀な医師として知られ、次期教授の有力候補でした。

恩師である東教授の退官が近づき、後任を決める教授選が始まります。

財前は自らの能力に強い自信を持ち、教授の座を手に入れるために動き始めます。

しかし、東教授は財前の出世欲や周囲への態度に反感を抱いていました。

そこで東は、財前以外の候補者を後任に据えるため、医学界の有力者と連携します。

この争いには、医学部内の派閥、教授同士の人脈、同窓会の影響力などが絡みます。

財前側には、義父である財前又一の資金力と支援もあります。

一方、同期の里見脩二は、出世競争に熱中する財前を複雑な思いで見つめています。

里見にとって大切なのは、教授という肩書ではなく、患者の命と医師としての誠実さです。

教授選の結果、財前は念願の教授の座を獲得します。

しかし、手に入れた地位は、彼に安定した幸福をもたらすものではありませんでした。

放送ライブラリーが所蔵する2004年再編集版の第二章から第四章にも、東の対抗工作、教授候補の選考、財前の勝利までの流れが記録されています。【出典:放送ライブラリー】

第2段階:佐々木の死と財前五郎の医療裁判

教授に就任した財前の前に、次の大きな問題が立ちはだかります。

それが、患者・佐々木をめぐる医療問題です。

財前は国際外科学会への準備などに追われ、患者の治療方針をめぐって里見と対立します。

里見は医師としての立場から治療に懸念を示しますが、財前はその意見を受け入れず、里見を遠ざけてしまいます。

その後、財前が海外での学会活動を成功させている間に、佐々木は亡くなります。

帰国後、財前のもとに医療訴訟が起こされたという知らせが届きます。

患者の遺族は、医療行為の問題を追及するために裁判を起こしました。

この裁判では、財前個人の責任だけでなく、大学病院の組織的な対応や医師たちの証言も争点となっていきます。

特に重要なのが、財前のもとで働く柳原の存在です。

柳原は財前にとって重要な証人ですが、医師としての良心と組織への忠誠心の間で苦悩します。

また、元婦長の亀山の証言も裁判の行方を左右することになります。

この段階から物語は、教授選の政治劇から、医療倫理と司法の問題へと大きく転換します。【出典:放送ライブラリー「第五章 過信」「第六章 証言」】

第3段階:最終回で明らかになる財前五郎の運命

物語の終盤では、財前側と原告側の対立がさらに激しくなります。

財前は自らに有利な証言を確保しようとしますが、柳原は偽証への苦悩を深めていきます。

やがて裁判の場で、柳原はそれまでの証言を覆します。

財前が自分に責任を転嫁しようとしていることも、柳原の決断に影響します。

こうして財前は追い詰められ、控訴審でも敗れることになります。

放送ライブラリーの最終章後編「回帰」の作品概要には、柳原が証言を覆したこと、控訴審で財前が敗訴したこと、そして上告を口にした直後に倒れたことが記録されています。【出典:放送ライブラリー】

財前にとって、教授という地位は長年追い求めてきた目標でした。

しかし、地位を手に入れても、患者に対する責任から逃れることはできません。

そして、彼自身にも病が迫ります。

2004年にフジテレビが公開した1978年版の特別放送案内でも、教授選、医療裁判、そして財前五郎の死までが物語の中心として紹介されています。【出典:フジテレビ公式番組情報】

この結末が強く印象に残るのは、財前が単純な悪役として描かれていないからです。

優秀な外科医でありながら、組織内の権力や自らの名誉を優先した人物が、最後には医師としての責任と向き合わざるを得なくなる。

その皮肉こそが、作品全体を貫くテーマです。

【1978年版の主要キャスト】田宮二郎・山本學・島田陽子・太地喜和子の関係

1978年版の魅力は、主演の田宮二郎だけではありません。

山本學、島田陽子、太地喜和子をはじめ、実力派俳優がそれぞれの立場から財前の人生に関わり、物語を支えています。

主要キャスト・人物相関一覧
登場人物 俳優 物語における役割
財前五郎 田宮二郎 教授の座を目指す野心的な外科医
里見脩二 山本學 財前の同期で、医師としての良心を重んじる内科医
東貞蔵 中村伸郎 財前の恩師で、教授選の対立相手
東佐枝子 島田陽子 東教授の娘。里見との関係も描かれる
花森ケイ子 太地喜和子 財前と深い関係にある女性
鵜飼良一 小沢栄太郎 教授選に影響力を持つ医学部の有力者
財前杏子 生田悦子 財前の妻
財前又一 曽我廼家明蝶 財前の義父で、出世を支援する人物
柳原弘 高橋長英 財前の部下で、裁判の重要証人
佐々木よし江 中村玉緒 医療裁判に関わる患者遺族

キャストの基本情報は、放送ライブラリーの出演者記録と映画.comなどの作品データで確認できます。【出典:放送ライブラリー、映画.com】

田宮二郎の財前五郎は何が魅力なのか

田宮二郎が演じた財前五郎の魅力は、圧倒的な自信と人間的な弱さが同時に存在する点です。

財前は医師としての技術に自信を持ち、周囲を圧倒する存在感を放ちます。

しかし、その自信は次第に過信へと変わり、周囲の意見を受け入れられなくなっていきます。

田宮二郎の演技では、こうした人物の変化が作品の軸になっています。

財前は、ただの権力者ではありません。医師としての能力を持ちながら、名誉や地位に執着することで、自らを追い込んでいく人物です。

この複雑さを成立させているのが、田宮二郎の存在感です。

山本學の里見脩二が示すもう一つの医師像

里見脩二は、財前と対照的な人物です。

財前が教授という地位を目指す一方、里見は患者の治療と医学的な真実を優先します。

二人は敵対関係にあるわけではなく、もともとは同期として互いを理解している間柄です。

そのため、財前の行動を心配しながらも、簡単には見捨てられない里見の葛藤が伝わってきます。

山本學の演技は、財前の野心を際立たせるだけでなく、作品の倫理的な基準を視聴者に示す役割を果たしています。

島田陽子の東佐枝子と太地喜和子の花森ケイ子

島田陽子が演じる東佐枝子は、東教授の娘です。

里見に関心を寄せる人物として描かれ、里見の妻・三知代との関係も物語に関わります。

一方、太地喜和子の花森ケイ子は、財前と深い関係を持つ女性です。

ケイ子は財前の仕事上の地位とは異なる側面を理解する存在であり、彼の人間的な部分を描くうえで重要な役割を担います。

2004年のフジテレビによる特別放送の紹介でも、ケイ子と財前の母・きぬの交流や、里見をめぐる佐枝子と三知代の関係など、1978年版独自のエピソードが紹介されていました。【出典:フジテレビ】

【山崎豊子の原作と鈴木尚之の脚本】1978年版が描いた医療社会の本質

『白い巨塔』の原作者は、社会派小説で知られる です。

山崎豊子の作品は、実社会の組織や権力構造を題材に、人間の欲望や葛藤を描くことで知られています。

『白い巨塔』も、単純な医療ドラマではありません。

物語の舞台は大学病院ですが、そこで描かれているのは、教授というポストをめぐる権力争い、組織の利益、医師の倫理、患者の権利といった普遍的な問題です。

鈴木尚之の脚本が支えた二部構成

1978年版の脚本を担当したのは、 です。

前半の教授選では、医師の実力だけでは決まらない人事の構造が描かれます。

後半の医療裁判では、病院組織の利益と患者に対する責任が衝突します。

この二つの物語が連続することで、財前の出世が単なる成功物語ではなかったことが明らかになります。

教授になることが人生の頂点だと考えていた財前にとって、その後の医療裁判は、これまでの価値観を揺るがす出来事でした。

なぜ医療ドラマでありながら社会派作品として評価されるのか

この作品の特徴は、医療技術の優劣だけを物語の中心に置いていないことです。

例えば、医師がどれほど優秀であっても、患者に対する説明責任を果たさなければ問題は残ります。

また、組織の中で働く医師が、上司や同僚の意向に逆らって真実を証言することには、大きな葛藤が伴います。

柳原の証言や里見の行動は、その問題を象徴しています。

現代の視点から見ても、医療安全、組織内部の不正、医師の説明責任といったテーマを考えるきっかけになる作品です。

【唐沢寿明版と田宮二郎版を比較】キャスト・脚本・物語の違い

『白い巨塔』を語るうえで欠かせないのが、2003年から2004年にかけて放送された唐沢寿明主演版との比較です。

フジテレビは、1978年版から約25年を経て、原作を現代の時代背景に置き換えた連続ドラマとして再制作しました。

公式番組情報によると、唐沢寿明版は2003年10月9日から2004年3月18日まで放送された全21話の作品です。【出典:フジテレビ公式番組情報】

主要キャストの違い
登場人物 1978年版 2003~2004年版
財前五郎 田宮二郎 唐沢寿明
里見脩二 山本學 江口洋介
東貞蔵 中村伸郎 石坂浩二
東佐枝子 島田陽子 矢田亜希子
花森ケイ子 太地喜和子 黒木瞳
鵜飼良一 小沢栄太郎 伊武雅刀
財前杏子 生田悦子 若村麻由美
財前又一 曽我廼家明蝶 西田敏行
柳原弘 高橋長英 伊藤英明
佐々木よし江 中村玉緒 かたせ梨乃

※各版の配役は、1978年版の作品記録とフジテレビの2003年版公式キャスト情報に基づいています。【出典:映画.com、フジテレビ】

田宮二郎版と唐沢寿明版の主な違い

1.放送話数と作品構成

1978年版は全31話で、教授選から医療裁判までをじっくり描きます。

唐沢寿明版は全21話の2クール構成です。原作の主要な展開を受け継ぎながら、現代の医療環境を意識した作品に再構成されています。

2.財前五郎の人物表現

田宮二郎版の財前は、昭和の社会派ドラマらしい重厚な存在感が特徴です。

一方、唐沢寿明版では、現代的な医療組織の中で出世を目指す財前の姿が描かれます。

田宮版は人物の重厚さや人間関係の積み重ね、唐沢版は現代的なテンポと心理的な駆け引きに注目すると、違いを理解しやすくなります。

3.里見脩二の描き方

1978年版では山本學、2003年版では江口洋介が里見を演じています。

両者とも財前と対照的な医師として物語を支えますが、演技の質感や時代背景によって印象が変わります。

4.脚本の違い

1978年版の脚本は鈴木尚之、2003年版は井上由美子です。

フジテレビの番組記録からも、脚本家と制作体制が異なることが確認できます。【出典:フジテレビ公式番組情報】

どちらを見るべき?おすすめの選び方

- 1978年版がおすすめの人: 昭和のテレビドラマの重厚な演技、長い時間をかけた人物描写、原作の世界観を味わいたい人。
- 唐沢寿明版がおすすめの人: 現代的な映像表現、テンポのよいストーリー、豪華キャストによる心理戦を楽しみたい人。
- 両方を見るのがおすすめの人: 財前と里見の関係性が、時代と俳優によってどう変化するのか比較したい人。

なお、1978年版の内容を短時間で確認したい場合は、フジテレビが2004年に放送した全8回の再編集版も、作品を理解するための選択肢になります。

【田宮二郎が演じた財前五郎の評価】放送中の出来事と作品の歴史的意義

田宮二郎版『白い巨塔』を振り返る際、避けて通れないのが俳優・田宮二郎自身の生涯です。

田宮二郎は1935年8月25日、京都市生まれ。大映の看板俳優として活躍し、1966年公開の映画『白い巨塔』でも財前五郎を演じました。

その後、テレビドラマでも同じ役に挑戦したことは、作品の歴史を考えるうえで興味深い事実です。

人物事典によると、田宮二郎はテレビのクイズ番組『タイムショック』の司会者としても人気を集め、俳優以外の分野でも幅広く活動しました。【出典:コトバンク掲載「新撰 芸能人物事典 明治~平成」】

田宮二郎の逝去とドラマの放送時期

田宮二郎は、1978年12月28日に43歳で亡くなりました。

1978年版『白い巨塔』の放送期間は1978年6月3日から1979年1月6日までです。

つまり、主演俳優の田宮二郎は、作品の放送が続いている最中に亡くなり、最終回の放送日はその後の1979年1月6日でした。

この事実は、1978年版を振り返る際に知っておきたい歴史的背景です。【出典:コトバンク、放送ライブラリー】

ただし、俳優本人の死と劇中の財前五郎の死は、区別して受け止める必要があります。

財前五郎の最期は、山崎豊子の原作に基づく物語上の展開です。

田宮二郎版が今も比較される理由

1978年版の大きな魅力は、主演俳優の存在感と、作品全体の社会派ドラマとしての完成度が結びついている点です。

財前五郎は、医学的な能力を持ちながら、権力や名誉への執着によって道を誤る人物です。

その人物像を田宮二郎が演じたことで、財前は単なる野心家ではなく、能力と弱さを併せ持つ複雑な人間として描かれました。

加えて、山本學の里見、島田陽子の佐枝子、太地喜和子のケイ子という周囲の人物が、財前の異なる側面を浮かび上がらせています。

2026年に初回放送から48年を迎えた今も、田宮二郎版と唐沢寿明版が比較されるのは、同じ物語が異なる時代の価値観や俳優の個性を映し出しているからです。

【白い巨塔と田宮二郎に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:田宮二郎版『白い巨塔』はいつ放送されましたか?

A1:1978年6月3日から1979年1月6日まで、フジテレビ系列で放送されました。全31話です。

Q2:田宮二郎版の財前五郎は最後にどうなりますか?

A2:医療裁判の控訴審で敗れた財前は、上告を口にした直後に倒れます。その後、病によって命を落とします。財前の死までが作品の結末として描かれています。

Q3:1978年版と唐沢寿明版の最大の違いは何ですか?

A3:放送話数、脚本家、出演者、時代設定が異なります。田宮二郎版は全31話、唐沢寿明版は全21話です。唐沢版では物語の舞台設定が現代に置き換えられています。

田宮二郎が主演した1978年版『白い巨塔』は、1978年6月3日から1979年1月6日まで放送された全31話の社会派ドラマです。

山崎豊子の原作を鈴木尚之が脚本化し、田宮二郎、山本學、島田陽子、太地喜和子らが物語を支えました。

作品の大きな流れは、財前五郎の教授選への挑戦、教授就任後の医療裁判、そして財前自身の最期です。

唐沢寿明版との比較では、俳優の個性だけでなく、25年という時代の変化が作品に与えた影響も見えてきます。

【プロの結論】

1978年版を理解するうえで最も大切なのは、財前五郎を単純な悪役として見ないことです。

彼は優れた能力を持ちながら、出世への欲望によって医師としての本来の責任を見失っていきます。一方、里見脩二は、組織内で不利益を受けても医療の真実を優先します。

この二人の対比こそが、『白い巨塔』という作品の核心です。

昭和の名作ドラマとして楽しみたい人にはもちろん、医療倫理や組織と個人の関係について考えたい人にも、田宮二郎版は今なお見る価値のある作品です。

2026年に改めて振り返っても、財前五郎という人物が投げかける問いは色あせていません。

主要な資料・参考記録

- 放送ライブラリー「白い巨塔〔1〕」1978年の初回放送・出演者・制作スタッフ・受賞記録
- 放送ライブラリー「白い巨塔 第一章~最終章」2004年再編集版の各章概要
- フジテレビ「白い巨塔」2003~2004年版の公式番組情報・キャスト・最終回記録
- フジテレビ「白い巨塔」2004年の1978年版再編集特別放送案内
- コトバンク「田宮二郎」人物事典情報

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映画・ドラマの公開情報を担当。配給会社のプレスシートと公式サイト記載を基準に、あらすじと配役をまとめます。

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