三菱重工業が発表した新CMの正式タイトルは「技術をつないで、世界を動かせ。」篇。30秒版と15秒版が制作され、2026年1月1日(木曜・祝日)から全国(一部地域を除く)で放映されている。
三菱重工が公式プレスリリースを公開したのは2026年1月6日。CMそのものの放映開始日と、発表資料の公開日は異なるため、検索時には混同しないようにしたい。
CMのストーリーと北川景子の役割CMは、白を基調としたシンプルでスタイリッシュな空間を、北川景子さんがまっすぐ前に進んでいくシーンから始まる。
黒のジャケットとパンツを身にまとい、髪を一つにまとめた北川さん。映像の中では、カメラに向かって「シナジーでその先へ」と語りかける。
その歩みに合わせて登場するのが、赤い矢印のアイコンだ。矢印は海・陸・空・宇宙へと広がり、三菱重工グループのさまざまな製品や技術、そこで働く人々をつないでいく。
企業が持つ技術力を単独の製品として紹介するのではなく、それぞれの強みが結び付くことで新しい価値が生まれる。その考え方を、北川さんの前進する姿と矢印の動きに重ねている。
三菱重工の公式発表では、映像に登場する主な製品・技術として、次のものが紹介されている。
- LNG燃料フェリー:環境に配慮した船旅を支える技術
- ガスタービン:世界の電力の安定供給に貢献する設備
- 複合材主翼:航空機の安全な空の旅を支える技術
- H3ロケット:人工衛星や探査機を宇宙へ運ぶロケット
- HTV-X:国際宇宙ステーションに物資を届ける新型宇宙ステーション補給機
- Prismo:新しいモビリティとして登場する全自動無人運転車両システム
これらは、三菱重工グループが海から宇宙まで幅広い事業を展開していることを視覚的に伝える構成だ。
CMのメイキング・インタビューはいつ公開された?メイキング映像と北川さんのスペシャルインタビューは、2026年1月6日に公開された。三菱重工の公式発表によると、撮影では白い背景、黒い衣装、赤い矢印の3色を中心に、カメラワークや照明にもこだわったという。
特に印象的なのは、矢印のアイコンが北川さんの頭上へ移動する場面。特殊な撮影機材を使い、スタッフが人力でカメラを動かす撮影方法に、北川さんも驚いた様子を見せている。
CM本編では完成された映像だけが流れるが、メイキングでは、演出を確認しながら撮影に臨む北川さんや制作スタッフの工夫も見られる。
公式インタビューでは、仕事や家庭で直面するさまざまな課題を「矢印」に例えた質問にも回答。加えて、子どもの頃に宇宙飛行士に憧れていたことや、17歳で芸能界に入った経験についても語っている。
企業CMのテーマである「前へ進む」という言葉が、北川さん自身のキャリアとも重なるインタビューになっている。
【Move The World Forwardの意味とは?三菱重工が伝えたい企業理念】

今回のCMを理解するうえで欠かせないのが、「Move The World Forward」という英語のタグラインだ。
日本語に直訳すると「世界を前進させる」「世界を前へ進める」という意味になる。三菱重工グループは、この言葉に世界中の顧客、パートナー、地域社会とともに、持続可能な社会の発展に向けて世界を着実に一歩前進させるという想いを込めている。
つまり、単に自社製品を世界に販売するという意味ではない。技術やサービスを通じて社会の課題を解決し、人々の暮らしや産業の未来を支えるという企業姿勢を表現したものだ。
「技術をつないで、世界を動かせ。」との関係日本語のCMタイトルと英語のタグラインは、同じ方向を向いている。
「技術をつないで、世界を動かせ。」は、世界を前進させるために何をするのかを表したメッセージ。一方、「Move The World Forward」は、その活動を通じて実現したい未来を示すブランドメッセージと捉えられる。
例えば、発電技術だけでは解決できないエネルギー問題も、デジタル技術や環境技術、運用ノウハウを組み合わせることで新しい解決策が生まれる可能性がある。
三菱重工がCMで強調しているのは、こうした異なる技術や事業の組み合わせによって生まれる相乗効果だ。
なぜ北川景子がこのメッセージを伝えるのか三菱重工の公式発表では、北川さんについて「凛とした存在感」で若年層を含む幅広い世代から支持を集める俳優と説明している。
今回の広告は、発電設備やロケットなど、一般消費者が日常的に接する機会の少ない事業も扱う企業広告だ。専門的な技術を説明するだけでは、企業の活動を身近に感じてもらうことは難しい。
そこで、幅広い世代に認知されている北川さんを広告の中心に据え、難しい産業技術の話題を、前向きで親しみやすい映像表現へと変換している。
北川さんの起用は、企業の技術力と一般生活者との距離を縮める広告戦略として理解できる。
【三菱重工と北川景子の関係一覧!CM・製品・企業のつながりを整理】
「三菱重工北川景子」と検索すると、企業CM、ビーバーエアコン、ITO、Prismoなど、異なる分野の情報が一緒に表示されることがある。
しかし、それぞれの関係を整理すると、北川さんが出演する広告には、三菱重工業本体の企業広告と、グループ会社である三菱重工サーマルシステムズの製品広告という2つの大きな流れがある。
両者の関係を一覧にすると次のとおりだ。
この一覧で押さえておきたいのは、三菱重工業本体と三菱重工サーマルシステムズは同じグループに属していても、広告の目的が異なるという点だ。
前者はグループ全体の技術力や企業姿勢を伝える広告。後者は、家庭用エアコンを中心とした冷熱製品やサービスを知ってもらう広告である。北川さんは両方に出演しているため、検索結果では複数のCM情報が結び付いて表示される。
【ITOとは何?Prismo自動運転車両に見る三菱重工の戦略】
2026年の企業CMを読み解くうえで、もう一つ知っておきたいのが「Innovative Total Optimization(ITO)」だ。
ITOは、三菱重工グループが2025年5月に掲げた新しい経営方針である。単純な技術革新や新製品開発を指す言葉ではなく、グループが持つ多様な技術、製品、サービス、経験知、ITシステムなどを最大限に活用し、継続的な成長につなげる経営の方法論だ。
ITOを構成する2つの柱三菱重工が説明するITOには、大きく分けて2つの考え方がある。
1つ目は「全体最適」だ。
各事業の中で開発、設計、製造、営業、サービスなどの連携を強化するだけでなく、異なる事業部門同士でも技術や知見を共有する。組織ごとに重複していた業務や仕組みを見直し、グループ全体の生産性と収益力を高める考え方である。
2つ目は「領域拡大」だ。
既存の技術を別の分野に応用したり、社外のパートナーと協力したりすることで、新しい顧客や市場に価値を提供する。従来の事業領域だけにとどまらず、異なる技術やサービスを組み合わせることが重要になる。
この2つを組み合わせ、利益を生み出す力を高めながら、将来の成長分野へ投資する好循環を目指すのがITOの狙いだ。
PrismoはITOの考え方を映像化した具体例今回のCMで特に注目したい製品が、Prismo(プリズモ)だ。
Prismoは三菱重工が2025年5月19日に市場投入を発表した、全自動無人運転車両システム(AGT)の新ブランドである。従来から世界各地に納入してきたCrystal Moverファミリーの技術を基盤に、環境性能やエネルギー効率を高めた次世代型の新交通システムとして開発された。
ここで注意したいのは、Prismoは一般道路を走る自動運転乗用車ではないという点だ。専用の走行路を利用する新交通システムであり、無人運転に対応した車両・運行システムである。
特徴として、次の技術が挙げられる。
- 新しいエネルギーマネジメントシステムを採用
- 駅での急速充電と走行中の回生電力を組み合わせる
- 駅間の架線をなくした架線レス方式
- 従来のAGTシステムと比較して約10%の省エネ運行を実現
- 製造・建設時のCO₂排出量を従来比で約40%以上削減することを目指した設計・製造体制
特に重要なのは、Prismoが既存の車両技術だけで成立したものではないことだ。
三菱重工の2026年CM発表資料では、既存の全自動運転車両システムに、社内の電化関連事業の技術、デジタル化技術、MISSION NET ZEROなどの異分野の取り組みを結び付けた事例として紹介されている。
つまり、ITOの「技術をつなぐ」という考え方が、実際の製品に反映された例なのである。
2026年も続くITOの実践ITOはCMだけの宣伝用キーワードではない。
三菱重工は2026年3月18日、ITOを実践した製品・サービスなど合計23件の取り組みを社長表彰で顕彰したと発表している。対象には社会課題の解決につながる製品・サービスの開発や実用化、生産性向上、業務プロセスの革新などが含まれている。
加えて、2026年10月20日に発行された統合レポート「MHI REPORT 2026」でも、ITOを中心にグループの経営方針と実践事例が紹介された。伊藤栄作CEOとPreferred Networksの岡野原大輔社長による、ミッションクリティカル領域でのAI実装をテーマにした対談も掲載されている。
2026年後半の公式情報からも、ITOが継続的な経営改革の中心にあることが分かる。
【北川景子のビーバーエアコンCM!うたた寝篇・未来のエンジニア篇との違い】
三菱重工と北川景子さんの関係を調べる際、企業CMと並んで検索されるのが「ビーバーエアコン」の広告だ。
こちらは三菱重工業本体ではなく、グループ会社の三菱重工サーマルシステムズが展開する製品CMである。
2026年には「うたた寝」篇と「未来のエンジニア」篇の2つが制作され、それぞれ異なる視点から冷熱事業の価値を伝えている。
2026年1月23日放映開始「うたた寝」篇「うたた寝」篇は、2026年1月23日から全国(一部地域を除く)で放映が始まった。
CMの舞台は自宅のリビング。北川さんがソファで気持ちよさそうにうたた寝をしているところから映像が始まる。
このCMで紹介されるのは、ビーバーエアコンの清潔性と省エネ性能だ。具体的には、次の機能が訴求されている。
- AQオゾンクリーン運転:エアコン内部の清潔性に配慮した機能
- AI自動快適運転:快適性と省エネを両立する運転機能
- 2つのセンサー:室内の状況に応じた快適な運転をサポート
目を覚ました北川さんが伸びをしながら深呼吸し、心の声として「気持ちいい」と感じる演出が特徴的だ。
製品の性能を機能名だけで説明するのではなく、快適な室内環境を実際に体感する人物の姿を通じて伝えている。
三菱重工サーマルシステムズは、15秒版と30秒版に加え、撮影の舞台裏を紹介するメイキング映像も公開している。
2026年2月20日放映開始「未来のエンジニア」篇もう一つの「未来のエンジニア」篇は、2026年2月20日から放映が始まった。
こちらは家庭でくつろぐ北川さんを中心にした「うたた寝」篇とは異なり、未来のエンジニアたちがスクラップブックを片手に、三菱重工サーマルシステムズの冷熱事業について語る構成になっている。
紹介される事業領域は、家庭用エアコンだけではない。
- 家庭用空調
- ビル向け空調
- 工場向け空調
- 地域冷暖房
- 自動車関連の冷熱技術
- コールドチェーン
ここでいうコールドチェーンとは、食品や医薬品などを適切な温度で保ちながら輸送・保管する仕組みのことだ。
家庭の快適さを支えるエアコンから、産業や物流に欠かせない温度管理まで、同社の事業が幅広く展開されていることを伝える広告となっている。
公式CM情報では30秒版と長尺版が紹介されている。
三菱重工の企業CMとビーバーエアコンCMは何が違う?同じ北川さんが出演していても、伝えている内容は明確に異なる。
企業CMでは、グループ全体の技術力や社会的な役割を表現する。一方、ビーバーエアコンCMでは、清潔性、快適性、省エネといった生活者が実感しやすい価値を中心に据えている。
北川さんの表情や演出にも違いがある。企業CMでは前へ進む力強さや凛とした存在感が強調され、空調CMでは自然体の表情やリラックスした姿が印象に残る。
この使い分けは、同じ出演者を起用しながら、広告ごとに異なるブランド価値を伝える手法として興味深い。
北川景子の三菱重工エアコンCM出演歴北川さんと三菱重工サーマルシステムズの広告との関係は、2026年に突然始まったものではない。
公式発表をたどると、2020年には家庭用ビーバーエアコンのCMに起用され、2022年にも家庭用・業務用の広告に継続して出演している。
2020年の発表では、家庭用エアコンのテレビCMは2001年以来、約20年ぶりと説明されていた。当時、ビーバーエアコンはブランド名の登場から50周年を迎えており、北川さんを起用した広告刷新はブランド認知向上の取り組みでもあった。
2022年には、家庭用の「空調に語りかける(部屋)」篇と、業務用の「空調に語りかける(オフィス)」篇を展開。スマートフォンによる遠隔操作や気流制御、オフィス空調の快適性などを訴求していた。
【2026年最新情報から見る三菱重工と北川景子の広告戦略】
2026年11月時点で整理すると、北川さんの出演する三菱重工グループの広告は、企業ブランドと生活者向け製品ブランドの両面から展開されている。
特に注目したいのは、2020年から続く空調広告の流れに加え、2026年に三菱重工業本体の企業広告が加わったことだ。
2020年から2026年までの主な動き- 2020年4月: 北川景子さんを起用したビーバーエアコンのCMを刷新。家庭用CMは約20年ぶりの放送。
- 2022年4月: 家庭用・業務用の2種類のエアコンCMを刷新。
- 2025年5月: 三菱重工が新しい経営方針ITOを発表。同月、次世代AGTブランドPrismoを市場投入。
- 2026年1月1日: 企業CM「技術をつないで、世界を動かせ。」篇の放映開始。
- 2026年1月6日: 企業CMの公式プレスリリースとメイキング・インタビュー映像を公開。
- 2026年1月23日: ビーバーエアコン「うたた寝」篇の放映開始。
- 2026年2月20日: 「未来のエンジニア」篇の放映開始。
- 2026年3月18日: ITOの実践による優秀事例23件を社長表彰。
- 2026年10月20日: 統合レポート「MHI REPORT 2026」を発行。
この流れを見ると、北川さんの広告出演は、単発のキャンペーンというよりも、三菱重工グループのブランド発信を支える継続的な取り組みの一部として理解できる。
ネット検索で間違えやすい3つのポイント1.三菱重工のCMと三菱重工サーマルシステムズのCMは同じものではない。
企業広告とビーバーエアコンの製品広告は、出演者が同じでも制作主体と訴求目的が異なる。CMタイトルと放映開始日を確認すれば区別できる。
2.Prismoは一般乗用車の自動運転技術ではない。
Prismoは全自動無人運転に対応するAGTという新交通システムのブランドだ。一般道路を走る自動運転車と混同しないことが大切である。
3.ITOはCMのキャッチコピーではなく経営方針である。
Innovative Total Optimizationは、グループの全体最適と領域拡大を目指す経営の方法論だ。CMはその考え方を一般の視聴者にも伝わるように映像化したものと位置付けられる。
2026年10月発行の統合レポートでもITOの実践が中心テーマとして取り上げられているため、CMだけでなく企業の公式経営資料も合わせて見ると、広告の背景がより理解しやすい。
【三菱重工と北川景子に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:三菱重工の北川景子出演CMはいつから放送されていますか?
A1:企業CM「技術をつないで、世界を動かせ。」篇は2026年1月1日から全国(一部地域を除く)で放映されています。
Q2:北川景子が出演する2026年の三菱重工CMのタイトルは?
A2:「技術をつないで、世界を動かせ。」篇です。30秒版と15秒版が制作されています。
Q3:Move The World Forwardとはどういう意味ですか?
A3:「世界を前進させる」という意味です。三菱重工グループでは、顧客やパートナー、地域社会とともに持続可能な社会の発展に向けて世界を一歩前へ進めるという企業の想いを表しています。
Q4:ITOとは何の略ですか?
A4:Innovative Total Optimizationの略です。三菱重工グループが持つ技術や人材、経験、ITなどを生かし、全体最適と領域拡大によって新たな価値を生み出す経営の方法論です。
Q5:北川景子の「うたた寝」篇はいつから放送されていますか?
A5:2026年1月23日からです。三菱重工サーマルシステムズのビーバーエアコンを紹介するCMで、清潔性や快適性、省エネ性能を訴求しています。
Q6:「未来のエンジニア」篇の放映開始日はいつですか?
A6:2026年2月20日です。未来のエンジニアたちがスクラップブックを手に、家庭から工場、地域冷暖房、コールドチェーンまで幅広い冷熱事業について語る内容です。
Q7:北川景子は過去にも三菱重工のCMに出演していましたか?
A7:はい。2020年にはビーバーエアコンのCMに起用され、2022年にも家庭用・業務用エアコンの広告に出演しています。2026年のCMは、企業広告と空調製品広告の両方に出演している点が特徴です。
Q8:三菱重工のCMメイキングや北川景子のインタビューは見られますか?
A8:はい。2026年1月6日に「技術をつないで、世界を動かせ。」篇のメイキング映像とスペシャルインタビューが公開されています。撮影の舞台裏や、北川さんが仕事や人生について語る内容を確認できます。
三菱重工と北川景子さんの関係は、2026年の企業CM「技術をつないで、世界を動かせ。」篇だけにとどまらない。2020年から続くビーバーエアコンの広告出演に加え、2026年にはグループ全体の企業ブランドを伝えるCMにも出演し、広告の役割がさらに広がっている。
今回の企業CMの中心にあるのは、「Move The World Forward」というタグラインと、Innovative Total Optimization(ITO)によるシナジーの創出だ。北川さんが前へ進む姿、赤い矢印、海・陸・空・宇宙に広がる製品群は、異なる技術や人材をつなぐことで新しい価値を生み出すという企業の考えを表現している。
一方、「うたた寝」篇や「未来のエンジニア」篇は、ビーバーエアコンを中心とした冷熱事業の魅力を伝える広告だ。企業広告と製品広告を分けて理解すると、北川さんが出演するCMの全体像が把握しやすくなる。
今後注目したいのは、ITOによる技術の連携がPrismoのような新しい製品やサービスにどのような形で反映されていくかという点だ。北川景子さんの広告出演をきっかけに三菱重工を知った人にとっても、CMの背景にある技術や事業を知ることは、企業の取り組みをより深く理解する手掛かりになる。
2026年の三菱重工と北川景子さんをめぐる最大の要点は、暮らしを支える空調広告と、世界の産業・社会を前進させる企業広告という2つの異なるメッセージを、同じ出演者を通じて発信していることだ。