旭化成陸上部は、1946年に創部された日本陸上界を代表する名門実業団チームです。宮崎県延岡市を活動拠点とし、ニューイヤー駅伝で歴代最多となる26回の優勝を誇ります。2026年は三木弘監督の指揮のもと、主将の相澤晃を中心に、長嶋幸宝、川野将虎、井川龍人ら実力者がチームを支えています。
2026年11月3日に開催された第63回九州実業団毎日駅伝では、旭化成が4時間18分46秒の大会新記録で2年ぶり49回目の優勝を達成しました。一方、2026年1月のニューイヤー駅伝では9位という結果に終わっており、全国王座奪還に向けたチーム再編と若手の成長が注目されています。
【2026年最新】旭化成陸上部の選手一覧と新人・新加入メンバー

旭化成陸上部の2026年の選手構成は、中・長距離を中心とする選手と競歩の専門選手によって成り立っています。
旭化成公式サイトの選手・スタッフ紹介に掲載されている選手は、以下の24人です。
中・長距離の選手一覧| 選手名 | 役割・注目ポイント |
|---|---|
| 鎧坂哲哉 | プレイングコーチ |
| 茂木圭次郎 | 中・長距離 |
| 大六野秀畝 | 中・長距離 |
| 齋藤椋 | 中・長距離 |
| 相澤晃 | 主将 |
| 手嶋杏丞 | 中・長距離 |
| 鈴木聖人 | 中・長距離 |
| 藤木宏太 | 中・長距離 |
| 土方英和 | 中・長距離 |
| 井川龍人 | 5000mの日本トップクラス |
| 葛西潤 | 10000mの有力選手 |
| 加藤大誠 | 中・長距離 |
| 中西大翔 | 中・長距離 |
| 長嶋幸宝 | 駅伝・トラック |
| 亀田仁一路 | 中・長距離 |
| 佐藤航希 | 中・長距離 |
| Kipruto Emmanuel Kiprop | 中・長距離 |
| 片川祐大 | 中・長距離 |
| 山本歩夢 | 中・長距離 |
| 塩出翔太 | 新人 |
| 森下翔太 | 新人 |
| Chelal Rogers Kiprotich | 新人 |
- 池田向希
- 川野将虎
上記は旭化成公式サイトの選手紹介に基づく2026年の掲載メンバーです。駅伝の主力だけでなく、オリンピックや世界選手権を目指す競歩選手も所属していることが特徴です。
2026年の新人・新加入選手3人に注目2026年のチームで特に注目したいのが、塩出翔太、森下翔太、チェラル・ロジャース・キプロティッチの3人です。
塩出翔太
2003年9月11日生まれ・広島県出身・青山学院大学卒
5000mの自己記録は13分49秒56。箱根駅伝では8区を3年連続で担当し、2026年大会では1時間03分45秒の区間新記録をマークしました。2026年九州実業団毎日駅伝では2区を担当し、チームを首位に押し上げています。
森下翔太
2003年4月10日生まれ・広島県出身・明治大学卒
5000mの自己記録は13分49秒20、10000mは28分08秒46。大学駅伝での経験を持ち、2026年九州実業団毎日駅伝では1区を担当しました。新人ながら重要なスタート区間を任された選手です。
チェラル・ロジャース・キプロティッチ
2006年5月8日生まれ・ケニア出身
5000mの自己記録は13分41秒15。ケニアのSinonin High School出身で、若い年代から国際舞台を見据えた経験を積んでいます。2026年九州実業団毎日駅伝では4区を担当しました。
この3人の存在は、旭化成の世代交代を考えるうえで重要です。
2026年の九州実業団毎日駅伝では、森下が1区、塩出が2区を担当し、序盤からチームに勢いをもたらしました。さらに4区ではチェラルが首位を守っています。
単に若手を採用するだけでなく、実際の主要大会で重要な区間を経験させている点に、チーム強化の狙いが表れています。
【指導体制を解説】三木弘監督と相澤晃主将のプロフィール
2026年の旭化成陸上部を理解するうえで欠かせないのが、三木弘監督と相澤晃主将です。
三木弘監督の経歴と指導者としての特徴
三木弘(みき・ひろし)
1975年6月10日生まれ・福岡県福岡市出身
- 1994年:旭化成工業入社、陸上部入部
- 1998年:びわ湖毎日マラソン4位
- 1999年:東京国際マラソン2位
- 2023年6月:ヘッドコーチ就任
- 2025年4月1日:監督就任
三木監督は、現役時代から旭化成陸上部に所属してきた人物です。
特筆すべきは1999年の東京国際マラソン。記録は2時間8分5秒で、当時の日本歴代4位に相当する好記録でした。
2025年2月27日、旭化成は宗猛総監督の退任と三木弘氏の監督就任を正式発表しました。宗氏は顧問、西村功氏はスペシャルアドバイザーに就任しています。
三木監督が掲げている方向性は、選手個人の目標達成、日本から世界へのステップアップ、そしてニューイヤー駅伝の優勝です。
現役時代の競技経験と長年のチーム在籍歴を持つ指導者が、伝統あるチームの再強化を担っています。
相澤晃主将のプロフィールと実績
相澤晃(あいざわ・あきら)
1997年7月18日生まれ・福島県出身・東洋大学卒
- 所属:旭化成陸上部
- 役職:主将
- 5000m:13分24秒97
- 10000m:27分13秒04
- ハーフマラソン:1時間00分26秒
- マラソン:2時間11分13秒
相澤晃は、トラックからロードまで対応できる実力者です。
2022年の日本陸上競技選手権10000mでは優勝。2023年12月の同種目では27分13秒04の日本新記録を樹立しました。
2026年も競技力を維持しており、5月4日のゴールデンゲームズinのべおかでは5000mを13分24秒97で優勝。10月18日の東京レガシーハーフマラソンでは1時間00分26秒で6位に入りました。
主将としての役割は、単に走力でチームを引っ張ることだけではありません。駅伝では各区間の選手が自分の役割を果たし、全員で順位を積み上げる必要があります。
相澤のように個人種目でも実績を持つ選手が主将を務めることは、若手選手にとっても大きな刺激になるはずです。
【創部1946年】旭化成陸上部の歴史と宮崎県延岡市の拠点
旭化成陸上部の歴史は、1946年に始まります。
戦後間もない時期に創部され、宮崎県延岡市を拠点として活動を開始しました。現在まで約80年にわたり、日本の実業団陸上界で存在感を示してきたチームです。
旭化成陸上部の主な歴史的実績特に有名なのが、1992年のバルセロナオリンピックです。
旭化成所属の森下広一が男子マラソンで銀メダルを獲得しました。実業団チームに所属する選手が世界最高峰の舞台で結果を残した象徴的な出来事です。
また、ニューイヤー駅伝でも数々の優勝を重ねてきました。
2017年から2020年まで4連覇を達成するなど、長期にわたって国内実業団駅伝をリードしています。2025年1月1日には5年ぶり26回目の優勝を達成し、歴代最多優勝記録を更新しました。
なぜ延岡市が活動拠点なのか延岡市は旭化成の企業活動と深い関係を持つ地域です。
陸上部が長年にわたり同じ地域を拠点として活動していることは、チームのアイデンティティーを考えるうえでも重要です。
また、延岡では毎年ゴールデンゲームズinのべおかが開催され、国内外の有力選手が集まります。
2026年5月4日の第37回大会では、主将の相澤晃が5000mで優勝しました。
地域を活動の基盤としながら、全国大会や世界大会を目指す。この地域性と国際性の両立が、旭化成陸上部の特徴です。
【人物・実績を比較】旭化成陸上部を支える主要メンバーの関係一覧
旭化成陸上部の強さは、特定のエースだけで説明できません。
監督、主将、駅伝の主力、競歩の国際級選手、そして新人がそれぞれ異なる役割を担っています。
主要な人物と実績を整理すると、次のようになります。
この関係から分かるのは、旭化成が駅伝専門のチームではないということです。
相澤や長嶋のような長距離選手だけでなく、川野や池田向希のような競歩選手も所属しています。個人種目で世界を目指す選手を育成しながら、駅伝でも日本一を狙う複合的な競技組織です。
【2026年大会結果】ニューイヤー駅伝と九州実業団毎日駅伝の成績
2026年の旭化成陸上部を評価するうえで、特に重要なのが1月のニューイヤー駅伝と11月の九州実業団毎日駅伝です。
ニューイヤー駅伝2026は9位2026年1月1日に開催された第70回全日本実業団対抗駅伝競走大会では、旭化成は4時間48分44秒で9位でした。
前年の2025年大会では、4時間47分32秒で5年ぶり26回目の優勝を果たしていました。
しかし、2026年大会ではGMOインターネットグループが4時間44分00秒の大会新記録で優勝。旭化成は連覇を逃し、順位を9位に下げました。
2026年大会の旭化成の区間成績は以下のとおりです。
| 区間 | 選手 | 区間順位 |
|---|---|---|
| 1区 | 長嶋幸宝 | 10位 |
| 2区 | 相澤晃 | 12位 |
| 3区 | 山本歩夢 | 26位 |
| 4区 | 亀田仁一路 | 13位 |
| 5区 | 大六野秀畝 | 11位 |
| 6区 | 市田孝 | 17位 |
| 7区 | 井川龍人 | 2位 |
特に注目したいのは、7区の井川龍人が区間2位の走りを見せたことです。
終盤に追い上げる力は示したものの、序盤から中盤にかけての順位が響き、優勝争いには届きませんでした。
九州実業団毎日駅伝2026で2年ぶり49回目の優勝2026年11月3日に大分県佐伯市で開催された第63回九州実業団毎日駅伝では、旭化成が見事に優勝しました。
総合タイム4:18:46
大会新記録
優勝回数49回
2年ぶりの優勝
大会は7区間89.3kmで争われました。
旭化成は序盤から積極的なレースを展開。特に新人選手と若手の活躍が勝利を引き寄せました。
主な要点は次のとおりです。
- 1区・森下翔太: 2位でタスキをつなぎ、チームに好位置をもたらす。
- 2区・塩出翔太: 最長18.3kmの区間で先頭に立つ。
- 3区・山本歩夢: 31分40秒の区間新記録をマーク。
- 4区・チェラル・ロジャース・キプロティッチ: 首位を維持。
- 5区・亀田仁一路: 45分07秒の区間新記録で後続との差を拡大。
- 7区・大六野秀畝: アンカーとして逃げ切り、優勝を決める。
2位はクラフティア、3位は安川電機でした。旭化成は4時間18分46秒という大会新記録でフィニッシュしています。
三木監督は大会後、勝利について次のように振り返っています。
「まずはしっかりと勝てたことが収穫です」
この結果は、若手が序盤を作り、経験豊富な選手が後半を支えるというチーム構成が機能したことを示しています。
九州実業団毎日駅伝は2026年が従来方式の最後もう一つ押さえておきたいのが大会制度の変更です。
2026年の第63回大会をもって、従来の九州実業団毎日駅伝は終了します。2027年からはニューイヤー駅伝の出場権を懸けた全国統一の予選大会へ移行することが報じられています。
旭化成にとって、歴史ある九州大会の最後を49回目の優勝で締めくくったことは、競技史の面でも大きな意味を持ちます。
【注目選手と今後の予定】川野将虎・長嶋幸宝の実績と旭化成の強さ
旭化成陸上部には、駅伝以外の競技で日本を代表する選手も所属しています。
川野将虎は世界記録を持つ競歩選手
川野将虎(かわの・まさとら)
1998年10月23日生まれ・宮崎県出身・東洋大学卒
- 競技:競歩
- 50km競歩:3時間36分45秒
- 20km競歩:1時間17分24秒
- 35km競歩:2時間21分47秒
川野将虎は、旭化成陸上部の競歩部門を代表する選手です。
2024年10月の全日本35km競歩高畠大会では、2時間21分46秒で優勝し、当時の世界記録を樹立しました。現在、日本陸連の選手プロフィールでも35km競歩の世界記録保持者として掲載されています。
2024年パリオリンピックでは男女混合競歩リレーに出場し、8位。2025年東京世界陸上では35km競歩で18位でした。
長距離駅伝とは異なる競技分野で世界と戦う選手がいることも、旭化成陸上部の強みです。
長嶋幸宝は駅伝で実績を残す若手選手
長嶋幸宝(ながしま・そなた)
2004年6月17日生まれ・兵庫県出身・西脇工業高校卒
- 5000m:13分37秒46
- 10000m:27分44秒86
- 2025年ニューイヤー駅伝1区区間賞
- 区間記録:34分29秒
長嶋は2025年のニューイヤー駅伝で1区を担当し、34分29秒の区間賞を獲得しました。
2026年大会でも1区を走り、チームの9位という結果に関わっています。
2004年生まれの若手でありながら、全国規模の駅伝で実績を残している点は大きな魅力です。
今後はトラック競技での自己記録更新と、ニューイヤー駅伝での再度の区間賞獲得にも期待が集まります。
2026年11月以降の試合予定旭化成公式サイトに掲載されている2026年11月の主な予定は次のとおりです。
| 日程 | 大会 | 出場予定選手 |
|---|---|---|
| 11月15日 | 神戸マラソン2026 | 茂木圭次郎、齋藤椋、佐藤航希 |
| 11月21日 | 日本体育大学長距離競技会 | 中西大翔、森下翔太、長嶋幸宝 |
| 11月29日 | ひろしま県央競歩大会2026 | 川野将虎 |
大会直前には出場選手が変更される可能性もあります。最新情報は旭化成公式サイトの試合予定・結果欄で確認できます。
旭化成陸上部の強さはどこにあるのか旭化成陸上部の強さを評価する際には、単純な優勝回数だけでなく、複数の観点から見る必要があります。
1. 長期的な選手育成
1946年の創部以来、長い期間にわたって実業団陸上の第一線に選手を送り出してきました。
2. 駅伝での勝負強さ
ニューイヤー駅伝26回優勝、九州実業団毎日駅伝49回優勝という数字は、継続的な競技力の証明です。
3. 個人競技の国際実績
森下広一のオリンピック銀メダルや、川野将虎の35km競歩世界記録など、駅伝以外でも国際的な実績があります。
4. 若手とベテランの組み合わせ
2026年九州実業団毎日駅伝では、新人の森下・塩出と、山本歩夢、亀田仁一路、大六野秀畝らが連携して優勝しました。
一方、2026年ニューイヤー駅伝では9位に終わっています。したがって、旭化成を「出場すれば必ず優勝するチーム」と見るのは正確ではありません。
むしろ、全国大会での順位変動を経験しながら、地域大会で再び勝利をつかむ修正力こそ、現在のチームを評価するポイントです。
なお、ニューイヤー駅伝の26回優勝と九州実業団駅伝の49回優勝は別々の大会の記録です。この2つを混同しないことも、実績を正しく理解するうえで大切です。
【旭化成陸上部に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:旭化成陸上部の2026年最新メンバーは何人ですか?
旭化成公式サイトの選手紹介には24人が掲載されています。中・長距離の選手に加え、池田向希と川野将虎の競歩選手も所属しています。新人として塩出翔太、森下翔太、チェラル・ロジャース・キプロティッチが紹介されています。
Q2:旭化成陸上部の監督と主将は誰ですか?
2026年の監督は三木弘氏、主将は相澤晃です。三木監督は2025年4月1日に就任しました。
Q3:旭化成陸上部のニューイヤー駅伝の優勝回数は何回ですか?
2025年1月の優勝を含めて歴代最多の26回です。2026年1月の第70回大会では9位となり、2027年大会での王座奪還が次の目標になります。
Q4:旭化成陸上部の活動拠点はどこですか?
宮崎県延岡市です。1946年の創部以来、延岡を拠点として活動しています。
Q5:2026年の九州実業団毎日駅伝で旭化成は優勝しましたか?
はい。2026年11月3日の第63回大会で4時間18分46秒の大会新記録を樹立し、2年ぶり49回目の優勝を達成しました。
旭化成陸上部は、1946年の創部から長い歴史を持つ日本屈指の実業団陸上チームです。
2026年のチームを整理すると、次の3点が重要になります。
- 伝統と実績: ニューイヤー駅伝26回、九州実業団毎日駅伝49回の優勝。
- 新しいチーム体制: 三木弘監督と相澤晃主将を中心に、若手選手が台頭。
- 2026年の成果: 1月のニューイヤー駅伝は9位だったものの、11月の九州実業団毎日駅伝では大会新記録で優勝。
特に、2026年九州実業団毎日駅伝で見せた新人とベテランの連携は、今後のチームを考えるうえで明るい材料です。
2027年のニューイヤー駅伝では、全国の強豪チームとの優勝争いが待っています。歴代最多26回の優勝を誇る旭化成が、再び日本一の座に返り咲けるのか。
三木弘監督の采配、相澤晃主将のリーダーシップ、そして長嶋幸宝や塩出翔太ら次世代選手の成長が、今後の大きな見どころとなります。