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【加賀美圭介の犯行動機】両親を殺したのは吸血鬼ではなく、自分だった

星川 美空 星川 美空 • 更新: • 公開: • 読了約 13 分
目次

最終回で最も衝撃的だったのは、加賀美が吸血鬼を憎むようになった原因そのものが、誤解に基づいていたことだ。

幼少期に梅ばあがついた優しい嘘

加賀美は幼い頃に両親を亡くし、梅ばあが勤務していた養護施設に引き取られた。両親を失った悲しみから塞ぎ込んでいた加賀美を見て、梅ばあは何とか彼を励まそうとする。

そこで梅ばあが伝えたのが、「悪い吸血鬼が両親を殺した」という話だった。吸血鬼の絵本を見せながら語ったこの話は、幼い加賀美を慰めるための作り話だった。

梅ばあには、幼い子どもに両親の死の本当の理由を伝えることができなかった。加賀美を傷つけたくないという気持ちから、事実とは異なる説明を選んでしまったのである。

ところが、加賀美はその話を長い間信じ続けた。成長して実際に吸血鬼が存在することを知ると、両親を殺した相手を探し出そうとするようになる。

やがて彼は、吸血鬼を人間に害を与える存在だと決めつけ、彼らを標的とする連続殺人を起こす。梅ばあの善意から生まれた嘘が、取り返しのつかない事件へと発展してしまった。

両親の本当の死因はスズランによる事故だった

最終回で梅ばあが明かしたのは、加賀美の両親が亡くなった本当の理由だった。

幼い加賀美は、両親を喜ばせようとしてスズランを摘んできた。そして、おままごとのように花を刻み、紅茶に入れてしまう。スズランには毒性があり、それを知らなかった両親は、花の毒が混入した紅茶を飲んで亡くなった。

つまり、両親の死に吸血鬼は関係していなかった。加賀美自身も、両親を傷つけようとしたわけではない。幼い子どもが善意で行ったことが、悲劇につながったのである。

真実を知った加賀美は、自分が長年憎んできた相手が実は自分自身だったことに愕然とする。両親を殺した吸血鬼を探し続けてきた人生が、根本から崩れる瞬間だった。

この展開によって、加賀美の犯行動機は復讐という言葉だけでは説明できなくなる。彼は存在しない敵を追い続け、その過程で無関係な吸血鬼たちの命を奪ってしまったのだ。

梅ばあが加賀美に毒入りコロッケを渡した理由

梅ばあは、加賀美が連続殺人を起こしていることに気づいていた。それでも、かつて自分が育てた子どもを警察に突き出すことができず、彼をかばい続けていた。

しかし、犠牲者が増えていく状況を前に、梅ばあは自分の責任を痛感する。そこで加賀美に毒入りコロッケを渡し、彼を止めようとした。

コロッケは加賀美の大好物であり、彼を象徴する食べ物でもある。日常的にコロッケを買い求める姿が印象的だっただけに、その好物が最終盤で悲劇の引き金になる構成は強烈だ。

加賀美は毒によって吐血し、病院へ搬送される。しかし一命を取り留め、その後病院を抜け出して再びこころの前に現れる。梅ばあの行動は、彼を救うためのものだったのか、それとも罪を償わせるためだったのか。そこには、愛情と後悔が複雑に入り交じっていた。

【伏線回収・考察】第1話から最終回までに隠されていた重要なヒント

アンノウンドラマ犯人

『unknown』は、犯人が判明してから第1話を見返すと、加賀美の行動や商店街の人々の何気ない仕草に違った意味が見えてくる作品だ。

伏線1:被害者が全員吸血鬼だった

最大の伏線は、血を抜かれた連続殺人事件の犠牲者が全員吸血鬼だったことだ。

第1話から吸血鬼という設定は明かされていたものの、彼らが普通の人間社会に溶け込んで生活しているため、誰が吸血鬼なのかは簡単には分からない。

公式キャスト紹介でも、こころの家族だけでなく、商店街の人々に吸血鬼という秘密があることが示されている。世々塚が水筒から血を飲む場面や、まつりたちの服装など、後から振り返ると正体を示す手掛かりが複数あった。

伏線2:わっしょいクリーニングに持ち込まれた血の付いた衣類

第2話や第7話で登場した血の付いたハンカチとレインコートも重要な伏線だった。

第7話では、血まみれのレインコートから一条彪牙の血液が検出されたことが判明する。世々塚も結婚式の日に血まみれのレインコートを着た人物を目撃していた。

この衣類をめぐる描写は、犯行現場と春陽町の人々を結び付ける手掛かりになっていた。何気ないクリーニング店の場面が、事件の捜査と加賀美の正体を考える重要な要素へと変わっていく。

伏線3:加賀美がこころに近づいていた本当の理由

加賀美の行動を振り返ると、こころに対する接し方にも別の意味が浮かび上がる。

公式の最終回直前の伏線紹介では、加賀美がこころから飴をもらおうとした場面や、ガーリックチキンコロッケを渡そうとした場面について、吸血鬼かどうかを確かめる意図があった可能性が示されている。

また、こころと噴水ではしゃいだ場面や、交番に足を運んだ場面なども、単純な恋愛感情だけでは説明できない行動として振り返ることができる。

ただし、こころへの優しさや好意がすべて演技だったと片付けるのも違う。加賀美には彼女を大切に思う感情も残されていた。だからこそ、親友を殺そうとするまでに歪んでしまった人物像が、より悲劇的に映る。

伏線4:第1話のうめぼし堂の火事と梅ばあの視線

第1話で火事になった駄菓子屋「うめぼし堂」にも、後半につながる描写があった。

脚立に乗って電球を交換していた梅ばあが、何かに気づいたような表情を見せる場面である。最終回までの情報を踏まえると、梅ばあが抱えていた過去や秘密を考えるうえで印象的なシーンになっている。

テレビ朝日の最終回直前の特集でも、この場面は第1話からの伏線の一つとして取り上げられた。作品全体を通じて、美術や衣装、登場人物の視線まで細かく配置されていたことが分かる。

【最終回ネタバレ】加賀美の結末と最後の結婚披露宴シーンの意味

事件の真相が判明した後も、最終回にはもう一つ大きな展開が待っていた。

加賀美は最後にどうなったのか

両親の死の真相を知った加賀美は、自分自身が憎むべき相手だったことに打ちのめされる。こころは自首を勧めるが、加賀美は再び彼女に襲いかかろうとする。

そこへ虎松が駆けつけ、加賀美に銃を向ける。加賀美はこころに別れを告げるように声をかけ、再びアイスピックを振り上げる。その直後、虎松が発砲する。

加賀美は一命を取り留めたものの、事件の罪を背負うことになる。彼が長年抱えていた憎しみの正体が明らかになっても、奪われた7人の命が戻るわけではない。最終回は、加賀美の罪と悲しい過去の両方を描いて幕を閉じた。

最後に登場した「1カ月前」の披露宴は夢オチなのか

最終回のラストでは、突然「1カ月前」という表示が現れ、居酒屋「どんぞこ」に春陽町の仲間たちが集まる場面に切り替わる。

そこには、こころと虎松だけでなく、加賀美や梅ばあ、事件の犠牲者たちも笑顔で登場する。全員がそろって結婚披露宴を祝うような、幸せな光景だった。

しかし、最後に映し出された冊子には「虎松&こころの結婚披露宴~春陽町の愉快な仲間たち~余興台本」と書かれていた。

このため、放送直後には、事件そのものが余興だったのか、すべてが夢だったのかという疑問が生まれた。

この解釈については、番組公式SNSと脚本を担当した徳尾浩司氏が説明している。徳尾氏は、ラストを舞台でいうカーテンコールのようなものと説明し、夢オチではないと明らかにした。

つまり、あの場面は事件が起きる前、幸せだった頃の披露宴の余興を練習していた時間を描いたものだ。公式SNSも「叶わなかったHAPPY WEDDING」と紹介している。

全員が笑顔で並ぶ光景は、事件によって失われた日常を改めて見せる演出だった。視聴者にとっても、物語の登場人物たちが一緒に過ごしていた時間の大切さを感じさせる、切ない締めくくりになった。

【プロの結論】『unknown』が描いたのは犯人探し以上に、人を理解する難しさ

『unknown』の事件を単純な犯人当てとして見ると、加賀美が犯人で、梅ばあがそれをかばったという結論にたどり着く。しかし、作品の核心はその先にある。

加賀美の両親の死は事故だった。梅ばあは加賀美を守るために嘘をついた。加賀美はその嘘を信じて吸血鬼を憎み、梅ばあは自分の過去の選択を悔いて彼を止めようとした。

ここには、悪意だけで説明できない悲劇がある。誰かを守りたいという思いが、正しい情報を伝えない選択につながり、その選択が別の人間の人生を大きく変えてしまったのだ。

作品を読み解く3つの視点

1. 善意と正しさは必ずしも一致しない。

梅ばあの嘘は、幼い加賀美を慰めるためのものだった。しかし、事実を隠した結果、加賀美は誤った敵を作り出し、多くの命を奪うことになった。相手を傷つけないための嘘が、必ずしも相手を救うとは限らないというテーマが表れている。

2. 人を一つの属性だけで判断する危険性。

加賀美は吸血鬼という属性だけを理由に、被害者たちを排除すべき存在と判断した。一方、こころの家族や商店街の吸血鬼たちは、人間と同じように仕事をし、友情や愛情を育んでいた。種族や外見ではなく、その人自身を知ることが大切だという作品の主題につながっている。

3. 親しい相手にも知らない一面がある。

こころは虎松の秘密を知らず、虎松もこころの正体を知らなかった。そして、2人が信頼していた加賀美にも大きな秘密があった。タイトルの『unknown』は、吸血鬼という未知の存在だけでなく、身近な人間の知らない部分をも意味していると解釈できる。

この3つの視点を押さえると、作品がラブストーリー、ファンタジー、サスペンスを組み合わせた理由も見えてくる。事件を解決することだけではなく、相手の知らない部分を受け入れながら関係を築くことこそ、物語の中心にあった。

【アンノウンドラマの犯人】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ドラマ『unknown』の真犯人は誰ですか?
A1:血を抜かれた連続殺人事件の実行犯は、町田啓太演じる加賀美圭介です。第8話で自白し、最終回で犯行動機と両親の死の真相が明らかになります。

Q2:今福梅(梅ばあ)と加賀美圭介はどんな関係ですか?
A2:実の祖母と孫ではありません。梅ばあは、幼少期の加賀美が引き取られた養護施設の職員でした。両親の死を慰めるためについた嘘が、加賀美の犯行につながってしまいました。

Q3:加賀美の両親を殺した本当の原因は何ですか?
A3:幼い加賀美が摘んできたスズランを紅茶に入れ、その毒によって両親が亡くなった事故です。吸血鬼が両親を殺したという話は、梅ばあが加賀美を慰めるためについた嘘でした。

ドラマ『unknown』の犯人は、加賀美圭介(町田啓太)だった。彼は幼少期に梅ばあから聞かされた嘘を信じ、両親を殺したと考えていた吸血鬼を標的にして連続殺人を起こした。

一方、今福梅(木野花)は加賀美を育てた過去を悔い、毒入りコロッケで彼を止めようとした人物だった。「私が全部やりました」という自白は、連続殺人の実行犯であることを意味していない。

第8話で加賀美の自白と梅ばあの告白が重なり、第9話でスズランによる両親の死、梅ばあと加賀美の関係、そして最後の結婚披露宴の意味までが明らかになった。

2026年現在、テレビ朝日の公式番組サイトには作品情報や各話のストーリーが残されている。全9話を見直す際は、第1話のうめぼし堂、第2話と第7話のクリーニング店、第8話の加賀美の自白、そして最終話の梅ばあの告白に注目すると、物語のつながりをより深く楽しめる。

『unknown』が最後に問いかけたのは、愛する人のすべてを本当に知っているのかという問題だった。加賀美と梅ばあの悲劇を通して描かれたのは、相手を知ろうとすること、過去の秘密と向き合うこと、そして知らなかった一面も含めて人を愛することの難しさだったのである。

主な参照資料:テレビ朝日『unknown』公式サイト・各話ストーリー・キャスト相関図、テレ朝POST、MANTANWEB、ORICON NEWS。

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星川 美空

アイドルと音楽を担当。公式スケジュール、リリース情報、本人の発表を突き合わせてから記事を構成します。

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