2026年シーズンの読売ジャイアンツで、4番打者の中心を担ったのはボビー・ダルベックだ。公式戦の打順別データでは、4番での先発出場が119試合に達し、大城卓三、トレイ・キャベッジ、岸田行倫も4番を経験している。
注目したいのは、ダルベックが単に4番に座っただけではない点だ。4番での成績とシーズン全体の成績を分けて見ると、巨人が彼に期待した長打力と、実際に果たした得点創出の役割が見えてくる。岡本和真が担ってきた主砲の座を、2026年はどのような選手起用で補ったのか。起用実績、打率、本塁打、打点、歴代の4番打者を整理する。
【2026年最新】巨人の4番はダルベック!119試合で最多起用

2026年シーズンの巨人で、最も多く4番を務めたのはボビー・ダルベックだった。3月27日の阪神との開幕戦から4番に入り、シーズンを通してチームの中軸を担った。
巨人の歴代4番打者を集計する記録資料では、ダルベックは2026年の4番先発出場119試合、打数441、安打110、本塁打22、打点71、打率.249を記録している。2026年の巨人における第97代4番打者でもある。
開幕戦では4番・一塁で先発し、阪神の村上頌樹から来日初本塁打を放った。スポーツ紙の報道によると、巨人の新外国人選手が4番として開幕戦で本塁打を記録したのは球団史上初の出来事だった。
開幕戦での一発は、岡本和真の移籍後に誰が巨人の主砲を担うのかという注目に対する、鮮烈な回答だった。もちろん、シーズンを通じた評価は本塁打だけでは決まらない。安打数、打点、三振、出塁率などを含めて見る必要がある。
【4番起用実績を比較】大城卓三・キャベッジ・岸田行倫の成績
2026年の巨人は、4番を複数の選手で入れ替えながら戦った。ただし、起用数には大きな差がある。119試合のダルベックに対して、大城卓三は18試合、キャベッジは5試合、岸田行倫は1試合だった。
以下は2026年シーズンの4番先発出場に限定した成績だ。シーズン全体の打撃成績とは区別して確認したい。
| 選手名 | 4番先発 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 打率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ボビー・ダルベック | 119試合 | 441 | 110 | 22 | 71 | .249 |
| 大城卓三 | 18試合 | 60 | 14 | 1 | 6 | .233 |
| トレイ・キャベッジ | 5試合 | 18 | 2 | 0 | 0 | .111 |
| 岸田行倫 | 1試合 | 4 | 2 | 1 | 2 | .500 |
出典:my favorite giants「巨人 歴代4番打者」の2026年シーズン集計。
大城卓三:18試合で4番を担当した打てる捕手大城卓三は18試合で4番を務め、60打数14安打、打率.233、1本塁打、6打点だった。
捕手としての守備負担を抱えながら、打線の中心も任せられる点が大城の特徴だ。2026年のシーズン全体では打率.260、10本塁打、43打点を記録している。4番での成績だけを見ると本来の打撃力を十分に表しているとは限らない。
2026年8月6日の広島戦では、休養を優先して先発を外れたダルベックに代わり、大城が今季初めて4番に入った。初回に2点適時二塁打を放ち、4番として初安打と初打点を記録している。デイリースポーツが報じた試合経過からも、単なる穴埋めではなく、得点機会で結果を残したことが分かる。
キャベッジ:長打力を備えた外国人外野手トレイ・キャベッジは2026年に5試合で4番を担当。18打数2安打、打率.111、本塁打0、打点0という成績だった。
ただし、キャベッジを4番の成績だけで評価するのは適切ではない。シーズン全体では103試合に出場し、打率.235、13本塁打、29打点を記録している。
基本的には1番や2番など、上位打線での起用が中心だった。4番に固定するよりも、出塁や長打を生かして打線の流れを作る役割を担っていたと考えられる。
岸田行倫:4番で本塁打を放った捕手岸田行倫は2026年に1試合だけ4番で先発。4打数2安打、1本塁打、2打点、打率.500という成績を残した。
数字だけなら4人の中で最も高い打率だが、対象はわずか4打数である。長期的な4番適性を判断する材料としては少なく、119試合を担当したダルベックとは比較の前提が異なる。
岸田の起用実績が示すのは、巨人が捕手陣にも打線の中軸を任せられる選択肢を持っていたということだ。
【ダルベックの2026年成績】打率・本塁打・打点を徹底分析
4番での起用数だけでなく、シーズン全体の成績も確認しておこう。日本野球機構(NPB)の公式個人成績によると、ダルベックの2026年シーズンは次の通りだった。
- 試合数:135試合
- 打席数:543打席
- 打率:.252
- 安打:124本
- 本塁打:25本
- 打点:81打点
- 出塁率:.315
- 長打率:.457
- OPS:.772
- 三振:181個
ここで特に重要なのは、4番での成績とシーズン全体の数字を混同しないことだ。
4番での成績は打率.249、22本塁打、71打点。一方、シーズン全体では打率.252、25本塁打、81打点だった。つまり、4番以外で出場した試合も含めて3本塁打、10打点を積み上げている。
長打力は主軸としての大きな武器25本塁打、81打点という数字は、外国人長距離打者として期待された役割に沿うものだ。特に4番で22本塁打を記録したことは、巨人打線の得点源として機能したことを示している。
打率.252という数字は突出した高打率ではない。しかし、打率だけで長距離打者の価値を判断するのは早計だ。本塁打と打点、長打率を合わせて評価すれば、ダルベックが打線に与えた影響はより明確になる。
課題は181三振と出塁率一方、181三振は見逃せない数字だ。543打席に対して181三振であり、三振の多さはダルベックの打撃における課題だった。
出塁率も.315で、長打率.457との差が大きい。四球は44個を記録したものの、より多くの出塁機会を作れるかどうかは、打線全体の得点力を高めるうえで要点になる。
本塁打を狙える打者は、相手投手から厳しいコースを攻められやすい。そこでボールを見極め、甘い球を確実に捉えられるかどうかが、翌シーズン以降の評価を左右する。
打順別成績から見る4番の適性ダルベックの2026年スタメン打順別成績を見ると、3番では9試合、打率.286、3本塁打、8打点。4番では119試合、打率.249、22本塁打、71打点だった。
4番での出場数が圧倒的に多く、チームが長打と打点を期待して起用していたことが読み取れる。3番でも長打を放っているものの、年間を通じた主戦場は明らかに4番だった。
4番でのOPSは.766。シーズン全体のOPS.772と大きな差はなく、打順によって極端にパフォーマンスが変わったわけではない。固定起用を支えたのは、長打を安定して期待できる打撃特性だったと考えられる。
【なぜダルベックが4番?】岡本和真の移籍と巨人の打線再編
2026年の4番を理解するうえで欠かせないのが、岡本和真のMLB移籍だ。
岡本は長年、巨人の中心打者として4番を担ってきた。2025年シーズンも巨人で69試合に出場し、打率.327、15本塁打、49打点を記録。左肘の負傷によって出場機会は限られたものの、打撃面では高い水準を維持していた。
そして2026年1月5日、トロント・ブルージェイズが岡本との4年契約を正式発表した。契約総額は6000万ドルと報じられ、巨人は長年の主砲を失うことになった。
この移籍を受け、岡本に代わる長距離打者として期待されたのがダルベックだった。MLB通算47本塁打を持つ右打者であり、巨人は一塁を守れる長距離砲を新たな4番候補として迎えた。
開幕から4番を任された理由ダルベックは2026年3月27日の開幕戦から4番に配置された。開幕戦で本塁打を放ったことも、起用方針を後押しする結果となった。
4番打者には、走者を返す能力と一振りで試合の流れを変える長打力が求められる。ダルベックは体格とパワーを備え、米国での実績もある。岡本の穴を埋めるというチーム事情と、本人の打撃特性が一致していた。
2026年8月6日の試合後、橋上監督代行はダルベックについて「打点を挙げてもらうのが仕事」と評価した。4番に求められていた役割が、得点を生み出すことだったと端的に示す発言だ。
キャベッジと打順を離す理由同じ外国人打者であるキャベッジとの配置にも特徴があった。報道によると、阿部監督は2人を3番、4番のように連続して並べず、打順を離す方針について説明している。
その理由として挙げたのは、互いに意識しすぎて力みが生まれる可能性だった。長打を狙える打者を単純に並べるだけでなく、それぞれが自分の打撃に集中できる打順を考えていたわけだ。
これは4番を単独の打者として見るのではなく、前後の打者との関係で考える必要性を示している。4番の成績は、3番の出塁能力や5番の援護力にも左右されるからだ。
【巨人の歴代4番打者一覧】王貞治・長嶋茂雄から岡本和真まで
巨人の4番には、球団の歴史を代表する打者が名を連ねてきた。川上哲治、王貞治、長嶋茂雄、原辰徳、松井秀喜、アレックス・ラミレス、阿部慎之助、岡本和真など、時代ごとに異なる主砲が打線の中心を担っている。
歴代の4番成績を比較する際は、選手の通算成績と4番で先発した試合だけの成績を区別する必要がある。以下の数字は、巨人の4番として先発した試合に限定した記録だ。
歴代主力4番打者の起用実績- 川上哲治:1658試合、打率.317、162本塁打、1130打点。
- 長嶋茂雄:1460試合、打率.314、314本塁打、1075打点。
- 王貞治:1231試合、打率.315、392本塁打、1009打点。
- 原辰徳:1066試合、打率.279、255本塁打、729打点。
- 岡本和真:938試合、打率.274、229本塁打、657打点。
- アレックス・ラミレス:511試合、打率.308、139本塁打、407打点。
- 阿部慎之助:505試合、打率.287、97本塁打、343打点。
- 松井秀喜:470試合、打率.322、138本塁打、349打点。
出典:my favorite giants「巨人 歴代4番打者」。記録は4番先発時の集計。
王貞治と長嶋茂雄が築いた巨人の4番像王貞治は巨人の4番で392本塁打を記録し、4番時の本塁打数で歴代トップに立つ。長嶋茂雄は314本塁打に加えて打率.314を記録しており、長打力と打撃技術を兼ね備えた存在だった。
一方、川上哲治は1658試合という最多4番先発出場数を誇る。打率.317、1130打点という数字からも、長期間にわたって打線の中心を任されていたことが分かる。
この3人を比較すると、巨人の4番は単純に本塁打数だけで評価されてきたわけではない。高打率、打点、継続的な出場という複数の要素が求められてきた。
ラミレス・阿部・岡本へ続く現代の4番2008年から2011年にかけて4番を務めたラミレスは、連続4番先発出場496試合という記録を持つ。長期間にわたり同じ打者が4番を任されることの難しさを考えると、非常に大きな数字だ。
阿部慎之助も捕手でありながら505試合で4番を務めた。守備負担の大きいポジションと主軸打者を両立した点は、巨人の歴代4番の中でも特徴的だ。
そして岡本和真は938試合で4番に先発し、229本塁打、657打点を積み上げた。2018年から長期間にわたって中軸を任され、2021年と2024年には全試合で4番先発出場を果たしている。
2026年のダルベックは、こうした歴代の主砲と比較される新たな存在になった。ただし、4番での119試合という数字は1シーズンの実績であり、岡本の938試合や王の1231試合とはキャリアの長さが異なる。
【プロの結論】2026年の巨人4番を評価する3つのポイント
2026年の巨人の4番を評価する際には、単純な打率ランキングだけでは見えてこない部分がある。重要なのは、起用の継続性、得点生産力、打線全体への影響だ。
1. 起用数はチームからの信頼を示すダルベックの119試合という数字は、他の選手を大きく上回る。大城の18試合、キャベッジの5試合、岸田の1試合と比較すれば、シーズンの主軸が誰だったかは明確だ。
打率が.249でも、長打を打てる選手を4番に置き続けたことには意味がある。4番の固定は、打線の役割分担を明確にし、周囲の打者が自分の打順に合わせた準備をしやすくする。
2. 本塁打と打点は打率以上に重要な評価材料4番で22本塁打、71打点という成績は、ダルベックが主軸として一定の仕事を果たしたことを示す。
ただし、打点は本人の打撃だけでなく、前を打つ選手の出塁にも左右される。打点の数字だけで4番の優劣を判断するのではなく、打順別OPSや長打率、出塁率も合わせて見ることが望ましい。
3. 岡本和真との比較は長期実績と分けて考える岡本は巨人の4番として938試合に出場し、229本塁打、657打点を記録した。対してダルベックは2026年の1シーズンで119試合、22本塁打、71打点という実績を残している。
シーズン単位で見れば、ダルベックは岡本の穴を埋める長距離打者として一定の結果を残した。一方、長年にわたる安定性や巨人の4番としての歴史的な貢献度まで含めれば、岡本と同列に評価する段階ではない。
プロ野球ファンが比較する際には、単年度の成績と複数年の実績を混ぜないことが大切だ。4番という打順の重みは、数字の大きさだけでなく、継続してチームを支えた期間にも表れる。
【巨人の4番に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:巨人の4番は2026年現在、誰ですか?
A1:2026年シーズンの公式戦で最も多く4番を務めたのはボビー・ダルベックです。4番先発出場119試合で、打率.249、22本塁打、71打点を記録しました。
Q2:ダルベックの2026年シーズン全体の成績は?
A2:135試合に出場し、打率.252、124安打、25本塁打、81打点でした。出塁率は.315、長打率は.457、OPSは.772です。
Q3:2026年に巨人の4番を務めた選手は何人ですか?
A3:シーズンの4番先発出場を集計すると4人です。ダルベック119試合、大城卓三18試合、トレイ・キャベッジ5試合、岸田行倫1試合でした。
Q4:巨人の歴代4番で最も多く4番を務めた選手は誰ですか?
A4:川上哲治です。4番で1658試合に先発出場し、打率.317、162本塁打、1130打点を記録しています。
Q5:岡本和真はなぜ2026年に巨人の4番ではないのですか?
A5:2026年1月にトロント・ブルージェイズとの4年契約が発表され、MLBへ移籍したためです。巨人では岡本に代わる主軸としてダルベックが4番を担いました。
2026年の読売ジャイアンツでは、ボビー・ダルベックが119試合で4番を務め、打率.249、22本塁打、71打点を記録した。シーズン全体でも25本塁打、81打点を挙げ、岡本和真のMLB移籍後に主軸を担った。
大城卓三は18試合、キャベッジは5試合、岸田行倫は1試合で4番を経験した。複数の選手を起用しながらも、ダルベックを中心とした打線の構造が明確になったシーズンだった。
歴代の巨人4番には、川上哲治、王貞治、長嶋茂雄、原辰徳、松井秀喜、ラミレス、阿部慎之助、岡本和真といった名選手がいる。ダルベックはまだその歴史の中でキャリアを積み始めた段階だ。
今後の評価で注目したいのは、本塁打数だけではない。三振を減らせるか、出塁率を高められるか、勝負どころで打点を積み上げられるかが重要になる。
2026年の巨人の4番はダルベック。その事実を示す最も分かりやすい数字が119試合という起用実績だ。歴代の主砲たちと比較したとき、彼がどこまで巨人の4番としての存在感を高められるかが、次のシーズンの大きな見どころになる。
主なデータ参照先: 日本野球機構(NPB)公式個人成績、my favorite giants歴代4番打者記録、スポニチ、デイリースポーツ、MLB公式。