東映まんがまつりは、1967年に始まった東映の子ども向け映画興行シリーズです。アニメだけでなく、仮面ライダーやスーパー戦隊などの特撮作品、実写映画まで一つのプログラムにまとめて上映する独特のスタイルで、昭和から平成初期の子どもたちに親しまれてきました。
1990年春に「東映まんがまつり」という名称は終了しましたが、2019年4月に29年ぶりの復活を果たし、2020年、2021年にも新作が公開されました。さらに2026年には、東映アニメーションの創立70周年に合わせ、国立映画アーカイブで当時の上映プログラムを再現する企画が実施されています。
ただし、1990年に終了したのはシリーズそのものなのか、それとも名称だけなのかという点には、少し複雑な歴史があります。歴代作品、1987年のドラゴンボールやキン肉マン、終了から復活までの経緯を整理すると、現在の東映まんがまつりがどのような位置づけにあるのかも見えてきます。
【基本知識】東映まんがまつりとは?1967年から続いた子ども向け映画の祭典

東映まんがまつりは、東映が春休みや夏休みなどの長期休暇に合わせて開催してきた、子ども向けのオムニバス映画興行です。
最大の特徴は、複数の映画を一つの上映プログラムとしてまとめていたことです。
現在の映画興行では、一本の作品を中心に上映するスタイルが一般的ですが、東映まんがまつりでは、人気アニメ、特撮ヒーロー、実写作品などを一度に楽しめました。
そもそもオムニバス興行とは?オムニバス興行とは、複数の独立した作品を組み合わせて、一つの上映プログラムとして提供する興行形式です。
昭和期の東映まんがまつりでは、次のような組み合わせが見られました。
- 人気テレビアニメの劇場版
- テレビ放送されたエピソードの再編集版
- 劇場用に制作されたオリジナルアニメ
- 仮面ライダーなどの実写特撮作品
- 子どもやファミリー向けの実写映画
東映ビデオの復刻作品の解説によれば、当時はアニメと特撮を織り交ぜた5〜6本の作品を一つのプログラムとして上映していました。
作品によっては上映時間が3時間を超え、最長231分に達した興行もあります。
つまり、単に短い映画を何本か並べた企画ではありません。子どもたちにとって、映画館で一日中お気に入りのキャラクターと過ごせる大型イベントだったのです。
東映まんがまつりの歴史は1967年より前にさかのぼる東映アニメーションの公式説明では、東映まんがまつりは1967年から始まったシリーズとされています。
一方、国立映画アーカイブは、興行形式の原型を1963年に上映された『わんわん忠臣蔵』とテレビアニメ『狼少年ケン』の再編集版の併映に求めています。
名称についても変遷があり、1967年には「東映こどもまつり」や「東映まんがまつり」の呼称が登場。その後、「東映まんがパレード」「東映ちびっ子まつり」などを経て、1969年春以降に名称が定着しました。
したがって、1967年は東映まんがまつりの歴史を語るうえでの重要な起点ですが、複数作品を組み合わせる興行の原型まで含めれば、さらに古い歴史を持っています。
【歴代作品一覧】仮面ライダー・マジンガーZ・ドラゴンボールが彩った黄金時代
東映まんがまつりの歴代作品を振り返ると、その時代に子どもたちから支持されていたキャラクターやテレビ番組が、映画館のスクリーンに集結していたことが分かります。
特に1960年代後半から1980年代にかけては、東映動画(現在の東映アニメーション)が制作したアニメ作品と、東映の特撮作品が興行の大きな柱になりました。
1960年代:東映動画の長編アニメーションが中心初期の代表作には、次のような作品があります。
- 『少年ジャックと魔法使い』(1967年)
- 『アンデルセン物語』(1968年)
- 『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968年)
- 『長靴をはいた猫』(1969年)
なかでも『太陽の王子 ホルスの大冒険』は高畑勲が監督を務めた作品であり、後の日本アニメーション史にも大きな影響を与えた作品として知られています。
『長靴をはいた猫』も、東映アニメーションを代表する作品の一つです。
この時代の東映まんがまつりは、子ども向け娯楽であると同時に、日本の長編アニメーションの魅力を劇場で伝える役割も担っていました。
1970年代:マジンガーZと仮面ライダーが興行を盛り上げる1970年代は、巨大ロボットアニメと特撮ヒーローが存在感を増した時代です。
代表的な作品は以下のとおりです。
| 作品 | 時期・特徴 |
|---|---|
| 『マジンガーZ対デビルマン』 | 1973年。人気キャラクターの共演作品 |
| 『マジンガーZ対暗黒大将軍』 | 1974年。グレートマジンガーが映画で先行登場 |
| 『五人ライダー対キングダーク』 | 1974年。歴代ライダーの共演 |
| 『秘密戦隊ゴレンジャー』 | 1975年。テレビ版のエピソードを劇場向けに再編集 |
| 『長靴をはいた猫 80日間世界一周』 | 1976年。東映アニメーションの長編作品 |
特に注目したいのが、仮面ライダーシリーズの存在です。
1970年代には『仮面ライダー対ショッカー』『仮面ライダー対じごく大使』『仮面ライダーV3対デストロン怪人』など、テレビシリーズの人気を劇場へ広げる作品が上映されました。
また、1974年の『五人ライダー対キングダーク』では、複数の仮面ライダーが一堂に会する展開が実現しています。
1975年に登場した『秘密戦隊ゴレンジャー』も重要な存在です。テレビ版のエピソードを劇場向けに編集した作品が上映され、子どもたちにとってテレビのヒーローを大スクリーンで楽しめる機会になりました。
1980年代:ドラゴンボールとキン肉マンの時代へ1980年代になると、少年漫画を原作とするテレビアニメが興行の中心に加わります。
代表的な作品は次のとおりです。
- 『Dr.スランプ アラレちゃん』
- 『キン肉マン』
- 『ゲゲゲの鬼太郎』
- 『聖闘士星矢』
- 『ドラゴンボール』
- 『ドラゴンボールZ』
この時代の象徴ともいえるのが、1986年12月の「'87お年玉 東映まんがまつり」です。
上映作品は次の3本でした。
1. 『ゲゲゲの鬼太郎 激突!! 異次元妖怪の大反乱』
2. 『ドラゴンボール 神龍の伝説』
3. 『キン肉マン 正義超人VS戦士超人』
国立映画アーカイブの作品解説によると、このプログラムは合計149分。『ドラゴンボール 神龍の伝説』は劇場版第1作であり、テレビアニメ本編とは異なるパラレルストーリーとして制作されました。
『キン肉マン 正義超人VS戦士超人』は劇場版第7作に当たります。
ここで注意したいのは、タイトルに「'87」と付いているものの、実際の興行は1986年12月に行われたという点です。1987年の作品と紹介されることもありますが、公開時期を正確に区別する必要があります。
【歴代年表】東映まんがまつりの開始から2026年までの重要な転換点
東映まんがまつりの歴史は、単純に1967年から1990年まで続いたというだけではありません。
興行形式の成立、名称の定着、アニメ特化への移行、2019年の復活、そして2026年のアーカイブ上映という複数の段階があります。
以下に重要な出来事を整理しました。
この年表から分かるのは、1990年の名称変更と2002年の興行終了は、別の出来事だということです。2019年以降の復活も、昭和期の興行をそのまま復元したものではありません。
【終了の経緯】1990年春に東映まんがまつりはなぜ終了した?東映アニメフェアとの違い
東映まんがまつりについて検索する人が特に気になるのが、1990年に終了した理由でしょう。
ここで重要なのは、1990年に東映が子ども向け映画の興行自体を完全にやめたわけではないという点です。
実際には、上映内容を整理し、名称と興行の方向性を変更していきました。
1990年春:東映アニメまつりへ名称変更国立映画アーカイブの記録では、1990年春以降、従来の特撮作品を分離し、「東映アニメまつり」「東映アニメフェア」として興行が行われるようになりました。
具体的には、1990年3月の興行では「東映アニメまつり」、同年7月以降は「東映アニメフェア」という名称が使われています。
つまり、アニメと実写特撮を組み合わせた従来の総合的な興行から、アニメーション作品を中心とする興行へと方向転換したのです。
東映まんがまつりと東映アニメフェアの違い両者は名前が似ていますが、上映内容や興行の方向性に違いがあります。
| 比較項目 | 東映まんがまつり | 東映アニメフェア |
|---|---|---|
| 主な時期 | 1960年代後半〜1990年春 | 1990年〜2002年 |
| 上映ジャンル | アニメ・特撮・実写 | アニメーション中心 |
| 代表作品 | 仮面ライダー、マジンガーZ、キン肉マン | ドラゴンボールZ、スラムダンク、デジモンなど |
| 興行形式 | 多ジャンルのオムニバス | アニメ作品を組み合わせた興行 |
| 作品の特徴 | 幅広い子ども向け作品の共演 | 人気アニメ作品を軸とした編成 |
最大の違いは、特撮を含む総合的な子ども向け興行だったか、アニメーション中心の興行だったかという点です。
東映アニメフェアの時代には、『ドラゴンボールZ』『スラムダンク』『幽遊白書』『デジモン』など、漫画・テレビアニメを基盤とする作品が存在感を高めました。
これは、1980年代から1990年代にかけて、人気漫画やテレビアニメのキャラクターを映画館へ展開するビジネスモデルが強まったこととも関係しています。
2002年夏:東映アニメフェアも終了東映まんがまつりの名称が変更された後も、複数のアニメ作品をまとめて上映する興行は継続していました。
しかし、その東映アニメフェアも2002年夏の興行を最後に終了します。
最終興行のラインナップは次の3作品です。
- 『デジモンフロンティア 古代デジモン復活』
- 『キン肉マンII世 マッスル人参争奪!超人大戦争』
- 『激闘!クラッシュギアTURBO カイザバーンの挑戦!』
この時期は、映像ソフトの普及や映画作品の単独公開など、映像ビジネスのあり方が変化していた時期でもあります。
東洋経済オンラインの2019年の映画業界取材記事も、DVDの普及や作品づくりの変化を興行形式の変遷と関連づけて紹介しています。
加えて、動画配信が広がったことで、複数の作品を組み合わせて楽しむスタイルにも新たな可能性が生まれました。
【2019年・2020年・2021年】東映まんがまつりは29年ぶりに復活!
長い空白期間を経て、東映まんがまつりは2019年に復活しました。
復活の背景にあったのは、子どもたちが映画館で複数の作品を一緒に楽しめる機会を作りたいという考え方です。
東映アニメーションの浅間陽介プロデューサーは、2018年の復活発表時に、子ども向けのアニメ映画を映画館という空間でみんなで楽しんでもらいたいという趣旨を説明しています。
2019年:4作品で29年ぶりの復活2019年4月26日に公開された復活第1弾は、次の4作品で構成されていました。
| 作品名 | 内容 |
|---|---|
| 『映画 おしりたんてい カレーなる じけん』 | 人気児童書を原作とする謎解きアニメ |
| 『映画 爆釣バーハンター 謎のバーコードトライアングル!爆釣れ!神海魚ポセイドン』 | 釣りを題材にした冒険作品 |
| 『えいが うちの3姉妹』 | 人気育児エッセイブログを原作とするアニメ |
| 『りさいくるずー』 | ダンボール工作が動く独特のアニメーション |
昭和の東映まんがまつりが幅広い作品を集めたように、復活版も異なるジャンルの作品を一つのプログラムにまとめました。
当時の東映アニメーションの発表によると、4作品を組み合わせた子ども向け興行として、2019年4月26日に全国公開されています。
2020年:仮面ライダー電王と銭天堂が登場2020年は復活第2弾が公開されました。
ラインナップは次の4作品です。
1. 『映画おしりたんてい テントウムシいせきの なぞ』
2. 『仮面ライダー電王 プリティ電王とうじょう!』
3. 『映画 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 つりたい焼き』
4. 『りさいくるずー まもれ!もくようびは資源ごみの日』
注目は、昭和期の東映まんがまつりを象徴する特撮ヒーローの系譜として、仮面ライダーシリーズが再び加わったことです。
『仮面ライダー電王 プリティ電王とうじょう!』では、10歳の少女アンナが時を超える列車デンライナーに乗り、平成元年の世界でモモタロスたちと冒険を繰り広げます。
往年の特撮ファンと新しい子ども世代の双方を意識した構成でした。
ただし、2020年は新型コロナウイルスの影響を受けます。
当初は4月24日の公開予定でしたが、感染状況と予防対策を考慮して延期され、2020年8月14日に公開されました。
オリコンなどの報道でも、6月27日に新しい公開日が発表されたことが伝えられています。
2021年:おしりたんていと科学漫画サバイバルが登場2021年8月には第3弾が公開されました。
主な上映作品は次の2本です。
- 『映画おしりたんてい スフーレ島のひみつ』
- 『深海のサバイバル!』
『スフーレ島のひみつ』では、風が吹き続ける島を舞台に、おしりたんていが怪盗Uの事件に挑みます。
一方、『深海のサバイバル!』は、科学漫画サバイバルシリーズを原作とする作品です。
昭和期のように特撮とアニメを混ぜる構成とは異なり、現代の児童書や人気アニメを組み合わせた内容へと変化していました。
2022年以降:オムニバスから単独映画へ2022年3月18日には、『映画おしりたんてい シリアーティ』が公開されました。
東映アニメーションの公式発表では、シリーズ初の単独長編映画と位置づけられています。
この作品は、2019〜2021年の東映まんがまつりとは異なり、おしりたんてい単独の劇場展開です。
つまり、東映まんがまつりという名称で毎年定期的に複数作品をまとめる方式から、人気作品をそれぞれ単独で映画化する方式へと重心が移ったことが分かります。
【2026年最新】国立映画アーカイブで東映まんがまつりの再現上映を実施
2026年の東映まんがまつり関連で大きな話題となったのが、国立映画アーカイブの上映企画「フィルムでみよう!東映アニメーション」です。
この企画は、東映アニメーションの創立70周年を記念して実施されました。
会期は2026年7月21日から9月6日まで。会場は東京・京橋の国立映画アーカイブ本館、長瀬記念ホール OZUです。
国立映画アーカイブと東映アニメーションが協力し、東映動画時代から現在につながる日本アニメーションの歴史をフィルム上映で振り返る内容でした。
67作品・45プログラムをフィルムで上映今回の企画の規模は、67作品・45プログラムです。
対象は劇場用アニメーションだけではありません。
- 東映動画初期の短編作品
- 『白蛇伝』などの長編アニメーション
- 1970年代のテレビアニメ
- 1980年代の少年漫画原作アニメ
- OVA作品
- 東映まんがまつりの再現プログラム
特に注目したいのは、デジタル上映ではなく、作品のフィルムを使った上映が中心となっていることです。
国立映画アーカイブは、映画公開当時と同じ上映形態で楽しめることを、この企画の特徴として紹介しています。
テレビアニメについても、放送の原素材であるフィルムを大きなスクリーンで鑑賞できる内容でした。
再現上映されたのは1986年12月の「'87お年玉」東映まんがまつりの再現上映として選ばれたのは、1986年12月の「'87お年玉 東映まんがまつり」です。
上映されたのは以下の3作品です。
| 作品名 | 上映時間 | 監督 |
|---|---|---|
| 『キン肉マン 正義超人VS戦士超人』 | 51分 | 山吉康夫 |
| 『ゲゲゲの鬼太郎 激突!! 異次元妖怪の大反乱』 | 48分 | 芝田浩樹 |
| 『ドラゴンボール 神龍の伝説』 | 50分 | 西尾大介 |
合計上映時間は149分です。
この3作品は、単に人気キャラクターを集めたというだけではありません。それぞれ異なる原作世界と表現を持ち、当時の東映動画が展開していたアニメーションの多様性を示しています。
国立映画アーカイブの解説では、次のような特徴も紹介されています。
- 『ゲゲゲの鬼太郎』はテレビアニメ第3作の劇場版。
- 『ドラゴンボール 神龍の伝説』は劇場版第1作で、本編とは異なるパラレルストーリー。
- 『キン肉マン 正義超人VS戦士超人』は劇場版第7作。
また、今回の再現上映では当時の新聞などを参照して作品の上映順を整え、初出時の形式に準じたビスタサイズで上映されました。映像だけでなく、当時の上映体験そのものを再現しようとする企画だったのです。
2026年8月14日・29日に再現プログラムを上映国立映画アーカイブの公式上映情報では、「'87お年玉 東映まんがまつり」の上映日は次のとおりでした。
- 2026年8月14日(金)18時30分
- 2026年8月29日(土)12時30分
いずれも長瀬記念ホール OZUでの上映です。
なお、この記事の基準日である2026年11月2日時点では、これらの上映はすでに終了しています。現在は、2026年の新作オムニバス映画が公開されているという話ではなく、過去の興行を映画史・文化史の資料として再評価する動きが中心です。
【プロの結論】東映まんがまつりはなぜ今も語り継がれるのか?
東映まんがまつりの価値は、単に懐かしいアニメや特撮を一度に楽しめたことだけではありません。
日本の子ども向け映像文化と映画興行の関係を考えるうえで、非常に重要な存在です。
ここでは、歴史的な意義を3つの視点から整理します。
1. テレビと映画館をつないだ興行モデルだった昭和期の東映まんがまつりは、テレビで人気を集めたキャラクターを映画館へ連れていく仕組みを確立していました。
当時の子どもたちにとって、テレビで毎週見ている仮面ライダーやマジンガーZが映画館の大きなスクリーンに登場することには、特別な魅力がありました。
しかも、一本の作品だけではありません。
異なる作品が同じプログラムに集まることで、普段は見ないジャンルやキャラクターに出会う機会も生まれました。
これは、現在の映画シリーズやクロスオーバー企画とは少し異なる、興行そのものが一つのイベントになる仕組みでした。
2. 東映アニメーションの制作史を映す資料でもある東映まんがまつりの歴代作品には、日本のアニメーション表現の変化が刻まれています。
初期の長編アニメーションから、1970年代のロボットアニメ、1980年代の少年漫画原作アニメへと、上映作品の中心は時代に応じて変わりました。
東映動画は1998年に東映アニメーションへ社名を変更しています。
2026年の創立70周年記念上映は、この制作会社の歩みと東映まんがまつりの歴史を一緒に振り返る機会となりました。
3. 復活版は昭和版の単純な再現ではない2019年以降の復活版を、昭和の東映まんがまつりとまったく同じものとして捉えるのは正確ではありません。
昭和期は、アニメ・特撮・実写を幅広く組み合わせる総合的な興行でした。
一方、2019〜2021年の復活版では、おしりたんていや児童書原作アニメなど、現代の子どもたちに親しまれる作品が中心になっています。
2022年にはおしりたんていが単独長編映画へ移行し、2023年・2024年には過去の興行を一部復刻するイベントが実施されました。
つまり、東映まんがまつりの歴史は、毎年同じ形式を維持してきた歴史ではありません。時代の観客や映画館の役割に合わせて、興行の形を変えてきた歴史なのです。
初めて歴代作品を見るなら、どこから入るべき?これから東映まんがまつりの歴史を知りたい人には、次の選び方がおすすめです。
| 見たいもの | おすすめ作品・プログラム |
|---|---|
| 昭和のロボットアニメ | 『マジンガーZ対デビルマン』 |
| 仮面ライダーの歴史 | 『五人ライダー対キングダーク』 |
| 1970年代のヒーロー文化 | 『秘密戦隊ゴレンジャー』の劇場版 |
| 1980年代のアニメ黄金期 | '87お年玉 東映まんがまつり |
| ドラゴンボールの初期映画 | 『ドラゴンボール 神龍の伝説』 |
| 現代の復活版 | 2019年・2020年の4本立て |
特におすすめしたいのは、2026年に再現上映された「'87お年玉 東映まんがまつり」です。
鬼太郎、ドラゴンボール、キン肉マンという異なる作品が一つのプログラムに収まっており、当時の興行の魅力を理解しやすい構成になっています。
作品単体の評価だけでなく、複数の作品を一度に見せるという興行形式にも注目すると、東映まんがまつりの面白さがより深く理解できます。
【東映まんがまつり】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東映まんがまつりは何年から始まった?
A1:東映アニメーションの公式説明では1967年から始まったシリーズです。ただし、国立映画アーカイブは興行形式の原型を1963年にさかのぼって紹介しています。名称が定着したのは1969年春以降です。
Q2:東映まんがまつりは1990年に完全終了したの?
A2:1990年春に終了したのは「東映まんがまつり」という名称です。その後は東映アニメまつり、東映アニメフェアへ移行し、2002年夏まで複数作品の上映興行が続きました。
Q3:東映まんがまつりは2019年に復活した後、現在も毎年開催されている?
A3:2019年、2020年、2021年に新作オムニバス興行が公開されました。その後は昭和期の興行を一部復刻する上映イベントなども行われています。2026年には国立映画アーカイブで「'87お年玉 東映まんがまつり」の再現上映が実施されましたが、昭和期のような定期的な春・夏の興行が続いているわけではありません。
東映まんがまつりは、1967年に始まった子ども向け映画興行の代表的なシリーズです。
マジンガーZ、仮面ライダー、秘密戦隊ゴレンジャー、ドラゴンボール、キン肉マンなど、世代を超えて知られる作品が一つのプログラムに集まってきました。
1990年春には名称が終了しましたが、興行の系譜は東映アニメフェアとして2002年まで続き、2019年には29年ぶりの復活を果たしています。
そして2026年には、東映アニメーション創立70周年の節目に、国立映画アーカイブが「'87お年玉 東映まんがまつり」を再現上映しました。
東映まんがまつりは、単なる懐かしい映画シリーズではありません。テレビアニメと映画館をつなぎ、異なる作品やキャラクターとの出会いを生み出してきた、日本の子ども向け映画興行の歴史そのものです。
今後も旧作の復刻上映やフィルムによる再評価が続けば、当時の映画館を知らない世代にも、その魅力が伝わっていくはずです。