2026年11月現在も、みどりの窓口は営業を続けている。JR東日本、JR西日本、JR北海道、JR四国、JR九州などの公式案内からも、有人窓口の営業を確認できる。
ただし、以前と同じように各駅に設置されているわけではない。主要駅への集約、営業時間の短縮、繁忙期だけの臨時営業など、駅によって運営方法が異なる。
JR東日本:東京・新宿・池袋など主要駅を中心に営業JR東日本の公式情報をもとにした2026年8月更新の案内では、東京駅には5カ所のみどりの窓口が設置されている。
具体的な営業時間の例は次のとおりだ。
- 丸の内地下北口:5時30分~23時
- 丸の内南口:9時~19時
- 八重洲北口:5時30分~23時
- 新幹線北乗換口:5時30分~23時
- 新幹線南乗換口:5時30分~23時
新幹線の乗換口は当日発売分のみなどの条件があるため、すべての手続きができるわけではない。
また、JR東日本の公式駅検索では、みどりの窓口だけでなく、指定席券売機や話せる指定席券売機の設置駅も検索できる。利用する駅の設備を事前に調べられる仕組みが整っている。
JR北海道:有人窓口と話せる券売機を併用JR北海道の2026年9月1日現在の駅案内では、新函館北斗駅、函館駅、五稜郭駅などでみどりの窓口の営業時間が掲載されている。
一方、木古内駅や奥津軽いまべつ駅など、みどりの窓口の営業時間欄が設けられていない駅でも、指定席券売機や話せる券売機が利用できる場合がある。
例えば函館駅のみどりの窓口は6時30分から19時まで、新函館北斗駅は6時から19時までの営業と案内されている。窓口の有無だけでなく、代替設備の有無も確認したい。
JR西日本:大阪・京都・広島などで有人窓口が継続JR西日本の公式サイトには、みどりの窓口の待ち状況を確認できるページがある。2026年に確認できる掲載駅には、京都、新大阪、大阪、天王寺、三ノ宮、岡山、広島、博多などが含まれている。
同社は、有人窓口だけでなく、みどりの券売機やみどりの券売機プラスを案内している。窓口に並ばずに購入できる商品もあるが、一部のきっぷは取り扱い対象外となる。
JR四国・JR九州でも有人窓口は残っているJR四国の公式受取駅一覧には、高松、坂出、宇多津、丸亀、多度津、観音寺、新居浜、今治、松山などの駅が掲載されている。有人窓口と券売機プラスを併設する駅もある。
JR九州も、主要駅のみどりの窓口と指定席券売機を利用したきっぷの購入・受け取りに対応している。ネット予約で購入したきっぷの受取場所も公式サイトで確認できる。
2024年に閉鎖された駅でも臨時営業するケースがある廃止後の対応を考えるうえで興味深いのが、2024年夏のJR東日本の取り組みだ。
2024年7月、同社は繁忙期対策として、川口、北朝霞、南越谷、川越、久喜、北千住の6駅で臨時窓口を開設する対応を発表した。また、窓口が残る駅でも利用が集中する時期に窓口数を増やす取り組みを進めた。
この事例は、駅の窓口が一度閉鎖されたら、以後は絶対に有人対応を受けられないというわけではないことを示している。ただし、臨時開設は通常営業への復帰とは異なる。利用日によって営業状況が変わるため、駅ごとの案内確認が必要だ。
【廃止後の影響と実態】利用者にとって何が変わったのか?

みどりの窓口の縮小によって、利用者の利便性は一律に向上したわけでも、一律に低下したわけでもない。簡単なきっぷを買う人にとっては便利になった一方、複雑な手続きを必要とする人にとっては不便が増えた側面がある。
メリット:購入時間の自由度が上がった指定席券売機やネット予約の普及によって、有人窓口の営業時間外でも購入・予約できる商品が増えた。
座席を自分で選べる機器もあり、窓口で順番を待たずに手続きできることは大きな利点だ。ネット予約なら、出発前に自宅で列車や座席を比較することもできる。
デメリット:複雑なきっぷの相談先が限られる問題は、券売機やオンライン予約で対応できる範囲と、有人窓口で相談できる範囲が完全には一致しないことだ。
特に次のような手続きでは、事前の確認が欠かせない。
- 複数のJR会社をまたぐ複雑な乗車経路の購入
- 学生割引や各種証明書を必要とするきっぷ
- 特殊な割引商品や企画乗車券の購入
- 購入済みきっぷの条件変更や払い戻し
- インターネット予約商品の受け取り
- バスや鉄道を組み合わせた旅行商品の購入
これらはすべて有人窓口でしかできないという意味ではない。券売機や遠隔オペレーターでも対応できる手続きはある。ただし、機種やJR会社によって対応範囲が異なる。
高齢者や外国人旅行者への影響特に影響が大きいのは、デジタル機器の操作に慣れていない利用者だ。
高齢者の場合、スマートフォンでの会員登録や予約番号の入力、クレジットカード決済などが負担になることがある。券売機の画面で複雑な乗り換えを指定することも簡単ではない。
訪日外国人旅行者の場合は、言語の問題に加えて、複数の鉄道会社の路線を利用する際の乗車券・特急券の組み合わせや、予約商品の受け取り条件が分かりにくい場合もある。
こうした利用者にとって、対面で質問できる窓口は単なる販売場所ではなく、移動を支える案内機能も担っている。
【独自検証】本当に廃止すべきだったのか?みどりの窓口の問題は、デジタル化そのものの是非ではない。利用者が必要とするサービスと、提供される購入手段が一致しているかどうかだ。
例えば、通勤定期券を毎月購入する人と、年に一度だけ複雑な長距離旅行をする人では、必要なサポートが違う。前者にはオンライン購入や券売機が適していても、後者には有人窓口での相談が欠かせない場合がある。
また、窓口を減らした結果、残された主要駅に利用者が集中すれば、会社全体としての業務効率化にも限界が出る。2024年春の混雑は、こうした需要の偏りを象徴する出来事だった。
今後求められるのは、窓口を一律に増やすことでも、機械に全面移行することでもない。通常の購入は券売機やネット予約に移し、複雑な手続きや相談には有人・遠隔のサポートを確保するという役割分担だ。
【よくある質問】みどりの窓口廃止2024に関するFAQ
Q1:2024年にみどりの窓口は全国で廃止されたのですか?
いいえ。2024年に全国一律で廃止されたわけではありません。JR各社が個別に縮小や集約を進めており、JR東日本は2024年5月に削減計画を当面見合わせました。2026年現在も主要駅などで有人窓口が営業しています。
Q2:2026年現在、みどりの窓口がある駅はどこですか?
東京、新宿、池袋などのJR東日本の主要駅や、JR北海道の函館・新函館北斗、JR西日本の大阪・京都・広島、JR四国の高松・松山などで営業が確認できます。駅ごとに営業時間や取り扱いが異なるため、利用するJR会社の公式駅検索で確認してください。
Q3:みどりの窓口がない駅では新幹線のきっぷを買えませんか?
購入できます。指定席券売機や対応するインターネット予約サービスを利用すれば、新幹線の乗車券・特急券を購入できます。ネット予約したきっぷは、指定された受取駅の窓口や券売機で受け取る方法もあります。
Q4:指定席券売機で買えないきっぷはありますか?
あります。割引証が必要なきっぷ、特殊な変更・払い戻し、取り扱い対象外の企画商品などは、通常の指定席券売機では対応できない場合があります。話せる券売機や有人窓口を利用する必要があるため、購入前に確認しましょう。
Q5:みどりの窓口は今後すべてなくなるのでしょうか?
JR各社が将来の全国全廃を統一方針として決定したわけではありません。オンライン予約や券売機への移行は続くと考えられますが、有人窓口も主要駅や複雑な手続きへの対応拠点として残っています。
Q6:マルス端末がなくなるとJRのきっぷは発券できなくなりますか?
いいえ。マルスは有人窓口だけでなく、指定席券売機や旅行会社の端末などからも利用される旅客販売システムです。窓口の数が減ることと、マルスによる予約・発券システムがなくなることは別の問題です。
「2024年にみどりの窓口が廃止された」という情報は、正確にはJR各社が進めてきた有人窓口の縮小・集約を指している。全国一律の全廃ではなく、特にJR東日本では2021年の約7割削減計画が2024年5月に当面見合わせへ転換した。
2026年11月現在も、東京駅や大阪駅、函館駅、高松駅などで有人窓口の営業が続いている。一方、駅によっては窓口がなくなり、指定席券売機や話せる券売機、ネット予約が主な購入手段になっている。
みどりの窓口が担ってきた役割は、単に紙のきっぷを発券することだけではない。マルス端末を通じてJR各社の乗車券・特急券・指定券を扱い、複雑な移動経路や特殊な手続きをサポートすることにもあった。
今後、きっぷを購入する際に失敗しないための判断基準は次の3つだ。
1. 一般的な新幹線・特急券なら指定席券売機やネット予約を優先する。
2. 割引証や複雑な乗車経路、特殊な手続きが必要なら有人窓口や話せる券売機を検討する。
3. 購入前にJR各社の公式情報で、営業駅・営業時間・予約商品の受取条件を確認する。
鉄道のデジタル化は今後も進む。しかし、すべての利用者が同じ方法で切符を購入できるわけではない。効率化と利用者へのサポートを両立できる販売体制を整えることこそ、みどりの窓口をめぐる問題からJR各社が向き合うべき課題である。