武本康弘(たけもと・やすひろ)さんは、『らきすた』『涼宮ハルヒの消失』『氷菓』『甘城ブリリアントパーク』『小林さんちのメイドラゴン』など、数々の人気アニメを手掛けた日本のアニメーター・演出家・監督です。京都アニメーションの取締役として制作現場を支え、作品の演出から絵コンテ、脚本まで幅広く携わりました。
1972年4月5日に兵庫県赤穂市で生まれ、20歳で京都アニメーションに入社。2019年7月18日に発生した京都アニメーション第1スタジオ放火殺人事件によって、47歳で亡くなりました。2019年8月2日に死亡が公表された際、妻が語った「今まで作ってきた作品が夫の全てです」という言葉も、多くの人の記憶に残っています。
2026年現在も、武本さんが監督・演出を担当した作品は視聴され続けています。加えて、2025年公開の劇場版『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』にもシリーズ監督として名前が記載されており、その仕事が現在の作品にも受け継がれています。生い立ちから経歴、代表作、家族、逝去の経緯まで、人物像とアニメ界に残した足跡を整理します。
【プロフィール】武本康弘とはどんなアニメーター・監督だったのか

武本康弘さんは、京都アニメーションを代表する演出家・監督の一人です。アニメーターとしてキャリアをスタートさせ、絵コンテや演出を経験しながら、テレビアニメや劇場作品の監督を務めるまでに成長しました。
単に作画をまとめるだけではなく、キャラクターの感情、物語のテンポ、場面ごとの空気感を映像として組み立てることに携わった人物です。
武本康弘の基本プロフィール| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 武本康弘(たけもと・やすひろ) |
| 生年月日 | 1972年4月5日 |
| 逝去 | 2019年7月18日 |
| 享年 | 47歳 |
| 出身地 | 兵庫県赤穂市 |
| 出身校 | 代々木アニメーション学院大阪校 |
| 職業 | アニメーター、アニメ演出家、アニメ監督 |
| 所属 | 京都アニメーション |
| 役職 | 株式会社京都アニメーション取締役 |
| 家族 | 妻、長女 |
武本さんは、作品の企画や制作を支える立場にもあり、京都アニメーションの取締役を務めていました。現場での制作経験と組織運営に関わる立場の両方を持っていたことは、彼のキャリアを理解するうえで重要です。
アニメーター・演出家・監督の違い武本さんの経歴を理解するには、担当していた仕事の違いを知っておく必要があります。
- アニメーター:キャラクターや背景などの動きを絵として作り上げる仕事。
- 演出家:脚本や絵コンテをもとに、画面構成、芝居、テンポ、音響などを各話の映像表現としてまとめる仕事。
- 監督:作品全体の方向性を決め、脚本や作画、演出など各部門を統括する仕事。
武本さんは、こうした複数の役割を経験してきました。作画の実務を理解していることは、演出や監督として制作スタッフと意思疎通するうえでも強みになったと考えられます。
【生い立ちと経歴】兵庫県赤穂市から京都アニメーションへ
武本康弘さんの生い立ちは、兵庫県赤穂市での幼少期にさかのぼります。赤穂民報が2024年に両親への取材を通じて伝えた内容によると、武本さんは幼い頃から絵を描くことが好きで、実家である中華料理店の2階でイラストや漫画を描いて過ごしていました。
両親が営む店の仕事が忙しい家庭環境のなかでも、絵を描くことは身近な楽しみだったようです。後にアニメーションの世界へ進んだ原点には、こうした幼少期からの創作への関心がありました。
赤穂高校では文芸部に所属地元の中学校を経て兵庫県立赤穂高校へ進学。高校時代は文芸部に所属し、部長を務めていたことが地元紙の取材で伝えられています。
高校卒業後は代々木アニメーション学院大阪校に進学し、アニメーション制作について学びました。その後、1992年、20歳で京都アニメーションに入社します。
赤穂民報の遺族取材では、武本さんが20歳で京アニに入社した経緯や、子どもの頃から絵を描いていた様子が紹介されています。生まれ育った土地で培った創作への関心が、専門教育を経て職業へとつながった歩みです。
武本康弘の経歴・年代別年表| 時期 | 出来事 | 主な意味・実績 |
|---|---|---|
| 1972年4月5日 | 兵庫県赤穂市で誕生 | 幼少期から絵や漫画に親しむ。 |
| 高校時代 | 赤穂高校に在学 | 文芸部に所属し、部長を務める。 |
| 高校卒業後 | 代々木アニメーション学院大阪校へ進学 | アニメーション制作を学ぶ。 |
| 1992年 | 20歳で京都アニメーションに入社 | アニメーターとしてプロのキャリアをスタート。 |
| 2002年 | 『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』 | 監督としての仕事を経験。 |
| 2003年 | 『フルメタル・パニック?ふもっふ』 | テレビシリーズの監督を担当。 |
| 2005年 | 『フルメタル・パニック!The Second Raid』 | 続編の監督を担当。 |
| 2007年 | 『らきすた』 | 監督として作品を牽引。 |
| 2010年 | 『涼宮ハルヒの消失』 | 劇場アニメの監督を担当。 |
| 2012年 | 『氷菓』 | 学園ミステリー作品の監督を担当。 |
| 2014年 | 『甘城ブリリアントパーク』 | テレビアニメの監督を担当。 |
| 2015年 | 『映画 ハイスピード!-Free! Starting Days-』 | 劇場作品の監督を担当。 |
| 2017年 | 『小林さんちのメイドラゴン』 | テレビシリーズの監督を担当。 |
| 2018年 | 『ツルネ ―風舞高校弓道部―』 | スーパーバイザーを担当。 |
| 2019年7月18日 | 京都アニメーション第1スタジオ放火殺人事件 | 47歳で逝去。 |
| 2019年8月2日 | 京都府警が身元を公表 | 武本さんの死亡が正式に公表された。 |
年表から分かるのは、武本さんが1990年代のアニメーターとしての経験を土台に、2000年代から監督としての仕事を増やし、2010年代には劇場作品や複数の人気テレビシリーズを手掛けるようになったことです。
特に注目したいのは、監督としての活動だけでなく、作品によって絵コンテ、演出、脚本なども担当していた点です。作品づくりの複数の工程を経験していたことが、武本さんの仕事の幅を広げていました。
【代表作・作品一覧】武本康弘が手掛けた京都アニメーションの名作
武本康弘さんの名前を語るうえで欠かせないのが、京都アニメーションで携わった数々の作品です。
監督作品として特に知られているのは『フルメタル・パニック?ふもっふ』『らきすた』『涼宮ハルヒの消失』『氷菓』『甘城ブリリアントパーク』『小林さんちのメイドラゴン』などです。
ただし、武本さんの参加作品すべてが監督作品というわけではありません。原画、絵コンテ、演出、監修など、作品によって担当範囲が異なります。
1. 『フルメタル・パニック?ふもっふ』(2003年)武本さんの監督キャリアを語る際に重要な作品です。
賀東招二さんの原作をもとにしたテレビアニメで、軍人として育った相良宗介と、一般的な高校生活とのギャップをコメディーとして描いています。
軍事的な知識を持つ主人公が学校の日常で引き起こす騒動を、テンポのよい展開と個性的なキャラクターの掛け合いで映像化しました。
京都アニメーションの公式作品情報でも、武本さんが監督を担当したことが確認できます。
2. 『らきすた』(2007年)武本さんの代表作として、特に広く知られている作品の一つです。
美水かがみさんの漫画を原作とする本作は、女子高校生たちの日常や会話、学校生活を中心に描いたコメディー作品です。
武本さんは監督として参加し、作品全体の雰囲気やキャラクター同士の掛け合いを映像としてまとめました。
派手な事件や大きなドラマを中心にするのではなく、何気ない会話や日常の出来事を楽しませる構成が特徴です。
アニメの舞台モデルとなった埼玉県久喜市の鷲宮地区がファンの訪問先として知られるようになったことも、作品が社会に与えた影響の一つです。
3. 『涼宮ハルヒの憂鬱』(2009年版)と『涼宮ハルヒの消失』(2010年)『涼宮ハルヒの憂鬱』は、京都アニメーションの知名度を大きく押し上げた作品群の一つです。
2009年版のテレビシリーズでは、武本さんは団長補佐として参加しています。シリーズ全体の制作体制では石原立也さんが団長代理を務めており、武本さんが単独でテレビシリーズ全体の監督だったという説明は正確ではありません。
一方、2010年公開の劇場版『涼宮ハルヒの消失』では監督を担当しました。総監督は石原立也さんです。
テレビシリーズで構築された世界観を受け継ぎながら、登場人物の選択や感情をより深く描いた劇場作品であり、武本さんの監督作品を知るうえで外せない一本です。
4. 『氷菓』(2012年)『氷菓』は、米澤穂信さんの小説〈古典部〉シリーズを原作とする学園ミステリーです。
省エネルギーを信条とする折木奉太郎と、好奇心旺盛な千反田えるを中心に、学校生活のなかにある小さな謎を解き明かしていきます。
武本さんは監督を務め、日常の会話、人物の視線、表情の変化、学校の空気感などを映像に落とし込みました。
本作の魅力は、事件の謎解きだけに依存していない点です。登場人物が何を考え、どのように他人と距離を縮めていくのかという部分が、作品全体の大切な要素になっています。
京都アニメーションの公式作品情報でも、監督として武本さんの名前が記載されています。
5. 『甘城ブリリアントパーク』(2014年)賀東招二さん原作のファンタジーコメディーで、閉園の危機に直面した遊園地を立て直す物語です。
武本さんは監督を担当。主人公の可児江西也と、遊園地のスタッフたちが繰り広げる騒動を、コメディーと再生ドラマの両面から描きました。
個性豊かなキャラクターの動きや表情、テンポのよい会話が作品の魅力です。
6. 『小林さんちのメイドラゴン』(2017年)武本さんの後期の代表的な監督作品です。
クール教信者さんの漫画を原作とし、会社員の小林さんと、メイドとして暮らし始めたドラゴンのトールを中心に、異なる種族が一緒に暮らす日常を描いています。
コメディーを軸にしながらも、家族のような関係、他者との共存、孤独や愛情といったテーマが盛り込まれています。
武本さんは監督として作品の方向性をまとめ、京都アニメーションらしい細やかな日常描写とキャラクター表現を支えました。
このシリーズは、2021年の『小林さんちのメイドラゴンS』、2025年公開の劇場版『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』へと続いています。
そのほかの主な参加作品武本さんの仕事は、上記の監督作品だけではありません。
- 『クレヨンしんちゃん』:アニメーターとして初期の制作に参加。
- 『天地無用!』:原画を担当。
- 『赤ちゃんと僕』:原画を担当。
- 『ドラえもん』:原画を担当。
- 『犬夜叉』:絵コンテ・演出などを担当。
- 『ジャングルはいつもハレのちグゥ』:絵コンテ・演出を担当。
- 『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』:監督・演出などを担当。
- 『CLANNAD』:絵コンテ・演出などに参加。
- 『AIR』:絵コンテ・演出などに参加。
- 『日常』:絵コンテ・演出などに参加。
- 『映画 ハイスピード!-Free! Starting Days-』(2015年):監督を担当。
- 『ツルネ ―風舞高校弓道部―』(2018年):スーパーバイザーを担当。
- 『リズと青い鳥』(2018年):演出に参加。
これらの参加歴から分かるように、武本さんは特定のジャンルだけに活動を限定していませんでした。ロボットアクション、学園コメディー、ミステリー、ファンタジー、青春ドラマなど、多様な作品に携わっています。
作品ごとの担当を確認する場合は、京都アニメーションの公式作品情報や、映画・アニメ作品のスタッフデータベースを参照することが大切です。監督と演出、原画、スーパーバイザーはそれぞれ異なる役割だからです。
【人物像と評判】武本康弘の演出スタイルと制作現場での評価
武本康弘さんの作品を見比べると、ジャンルや物語の規模が異なっていても、登場人物の振る舞いや場面の空気を丁寧に映像化する姿勢が見えてきます。
キャラクターを生きた人物として描く姿勢2015年12月、アニメ!アニメ!が掲載した『映画 ハイスピード!-Free! Starting Days-』の監督インタビューでは、武本さんがキャラクターの性格やシリーズの世界観を大切にして制作に臨んだことが紹介されています。
同作では、テレビシリーズに携わってきたスタッフから意見を聞き、登場人物の本質を保ちながら中学生時代の物語をどう描くかを話し合ったと説明しています。
これは、監督が自分の解釈だけでキャラクターを動かすのではなく、既存の作品に積み重なった人物像を尊重し、複数のスタッフと議論しながら映像を作っていたことを示すエピソードです。
コメディーから青春ドラマまで対応できる演出力武本さんの作品を比較すると、表現の幅がよく分かります。
『らきすた』では、日常の会話や小さな出来事をテンポよく見せる一方、『氷菓』では静かな場面や人物の心理的な距離を丁寧に扱っています。
『フルメタル・パニック?ふもっふ』では、状況と人物の反応から生まれる笑いを映像化し、『小林さんちのメイドラゴン』では、日常のコメディーに家族的な温かさを加えました。
一つの演出パターンを繰り返すのではなく、原作や物語に合わせて表現を調整できることが、武本さんの監督としての強みだったと評価できます。
人物像を伝える家族の証言赤穂民報が2024年に掲載した両親への取材記事では、武本さんが新しい作品を完成させるたび、両親に招待券を2枚送っていたことが紹介されています。
仕事について多くを語るタイプではなかった一方、作品を見てもらうことを大切にしていた様子がうかがえます。
父親は取材のなかで、息子について「ほんとにやさしい、ええ子やったんです」と振り返りました。
幼い頃から絵を描き続け、仕事としてアニメーションを作るようになってからも、家族に作品を届けていた。こうしたエピソードは、作品を通して人とつながろうとした武本さんの一面を伝えています。
【2019年7月18日の悲劇】京都アニメーション放火事件と死去の経緯
武本康弘さんの人生を語るうえで避けられないのが、2019年7月18日に京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオで発生した放火殺人事件です。
京都府や京都アニメーションの公式発表によると、事件は同日午前10時30分ごろに発生しました。多くの社員が犠牲となり、京都アニメーションだけでなく、日本のアニメーション業界全体に大きな衝撃を与えました。
武本さんも事件に巻き込まれ、47歳で亡くなりました。
事件発生から身元公表まで事件発生直後、武本さんは安否が確認できない人物の一人として報じられていました。地元の赤穂民報は2019年7月22日、親族への取材を通じて、同社取締役だった武本さんの安否が確認できていないと伝えています。
その後、2019年8月2日、京都府警が犠牲者の身元を公表し、武本さんの死亡も明らかになりました。
ここで注意したいのは、7月18日は事件が発生した日であり、8月2日は武本さんの身元と死亡が公表された日という違いです。8月2日に亡くなったわけではありません。
京都アニメーションが公表した事件への思い京都アニメーションは2019年7月21日付の公式発表で、事件によって社員の命が奪われたことについて、深い悲しみを表明しました。
「本当に優秀で素晴らしい仲間たちでした。当社にとって、そして業界にとっても、本当に大きな痛手です。」
出典:京都アニメーション「7月18日に発生した事件について」
この言葉は、亡くなった社員たちが単なる制作スタッフではなく、長年にわたって会社の作品を一緒に作り上げてきた仲間だったことを示しています。
武本さんも、京都アニメーションの作品づくりを長く支えた人物の一人でした。
妻が公表したコメント「作品が夫の全てです」武本さんの死亡が公表された2019年8月2日、妻は取材に応じ、夫についての言葉を伝えました。
「今まで作ってきた作品が夫の全てです。それを見ていただいたファンの方が評価していただいていることが、全てだと思います」
出典:2019年8月2日の妻の取材コメント
この言葉には、夫が残した作品を通して、その人となりや仕事を受け止めてほしいという思いが込められています。
故人のプライベートな部分を必要以上に語るのではなく、長年取り組んできた仕事こそが夫を表すものだと伝えたコメントです。
武本さんが監督や演出を担当した作品は、今も視聴者に届けられています。妻の言葉は、作品を見続けることが、故人の仕事や人生を知る一つの方法であることを伝えています。
【家族構成】武本康弘の妻と子供、両親との関係
武本康弘さんは既婚者で、妻と長女のいる家庭を築いていました。2019年7月22日の赤穂民報の報道では、親族への取材をもとに、妻と長女を含む3人家族だったことが伝えられています。
妻と長女について武本さんの妻は、事件後に夫の死亡が公表された際、取材に対して前述のコメントを発表しました。
長女についても、事件発生直後の報道で親族の証言が紹介されています。ただし、子供の現在の生活や詳しい個人情報について、一般に公表されている情報は限られています。
家族に関する情報を調べる際には、報道で明らかにされた家族構成と、公開されていない現在の生活を区別する必要があります。
両親との関係と赤穂市の実家武本さんの両親は、兵庫県赤穂市で中華料理店を営んでいました。
幼少期の武本さんは店の2階で絵や漫画を描いて過ごし、高校時代には文芸部で活動していました。
社会人になってからは、完成した作品の招待券を両親に送っていたといいます。両親はその作品を鑑賞し、息子の仕事を見守っていました。
2024年2月の赤穂民報の取材では、事件後の両親の心境も伝えられています。父親は、事件から年月が経過しても息子を失った悲しみが消えることはないと語っています。
こうした証言からは、武本さんがアニメ業界で活躍する一方、故郷や家族とのつながりも持ち続けていたことが分かります。
【2026年最新】武本康弘の現在と作品に残る功績
2026年11月現在、武本康弘さんは2019年7月18日に亡くなっており、本人が新たな作品を制作したり、監督として活動したりしているわけではありません。
一方、過去に携わったシリーズは現在も展開されています。特に『小林さんちのメイドラゴン』は、武本さんの名前が新しい劇場作品の公式スタッフ情報にも残っているシリーズです。
2025年公開の劇場版にもシリーズ監督として記載2025年6月27日に公開された『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』では、公式スタッフ情報に武本康弘さんがシリーズ監督として記載されています。
同作の監督は石原立也さんで、武本さんの名前はシリーズ監督としてクレジットされています。
これは、2017年のテレビシリーズから続く作品の制作上の系譜を示すものです。2019年に亡くなった武本さんが2025年の新作制作に参加したという意味ではありません。
2026年も続くメイドラゴンシリーズの展開2026年には、劇場版『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』について、日本国内でのNetflix独占配信開始が3月に告知されました。
加えて、公式アニメポータルでは2026年9月に、同作が10月25日にBS12で放送されることも告知されています。
このように、武本さんが監督を務めたシリーズは、劇場作品や配信、テレビ放送を通じて新しい視聴者にも届き続けています。
作品が残ることと本人が現在活動していることは別検索結果で「武本康弘 2026年」「武本康弘 現在」といった情報を調べると、新作のスタッフ欄に名前が掲載されているケースがあります。
しかし、作品のクレジットに名前が残っていることと、本人が現在も制作活動を行っていることは同じではありません。
特にシリーズ作品では、過去の監督やシリーズ監督の功績を引き継ぐ形で、後続作品のスタッフ情報に名前が記載される場合があります。
2026年の武本さんについて正確に理解するには、2019年の逝去という事実と、作品が現在も展開されているという事実を分けて捉えることが大切です。
【プロの結論】武本康弘が日本アニメ界に残したもの
武本康弘さんの功績を評価するとき、単純に監督した作品の本数だけを見るのでは十分ではありません。
重要なのは、アニメーターとして制作の基礎を経験し、演出家として映像表現を学び、監督として多様な作品をまとめるまでに成長したキャリアです。
評価すべき3つのポイント第一に、作品のジャンルを問わない表現力です。
『らきすた』のような日常コメディーから、『氷菓』のような学園ミステリー、『フルメタル・パニック』のようなアクションまで、幅広いジャンルに携わりました。
第二に、キャラクターを中心とした映像づくりです。
2015年のインタビューでも、登場人物の本質や既存シリーズの世界観を尊重する制作姿勢が語られています。物語を進めるためだけにキャラクターを動かすのではなく、その人物ならどう感じ、どう行動するかを考える姿勢が見て取れます。
第三に、作品を次の世代へつなぐ制作上の足跡です。
『小林さんちのメイドラゴン』のように、武本さんが監督を務めたシリーズは後続作品へと続いています。2025年の劇場版や2026年の配信展開は、その仕事が今も視聴者に届いていることを示しています。
武本康弘の作品を初めて見る人へのおすすめ- 日常コメディーが好きな人:『らきすた』。会話や日常の細かな出来事を楽しめる作品です。
- ミステリーが好きな人:『氷菓』。人物の心理や小さな謎の積み重ねを味わえます。
- アクションとコメディーが好きな人:『フルメタル・パニック?ふもっふ』。テンポのよい展開と個性的なキャラクターが魅力です。
- 家族や日常を描いた作品が好きな人:『小林さんちのメイドラゴン』。笑いと温かさを両立した物語です。
- 青春ドラマが好きな人:『映画 ハイスピード!-Free! Starting Days-』。登場人物の関係性や成長に注目できます。
武本さんの演出を知るうえでは、一つの作品だけで判断するより、異なるジャンルの作品を複数見比べることをおすすめします。作品ごとに異なる表現をどのように組み立てているかが分かり、監督としての幅をより深く理解できます。
武本康弘に関するよくある質問(FAQ)
Q1:武本康弘は何歳で亡くなりましたか?
A1:2019年7月18日、京都アニメーション第1スタジオ放火殺人事件に巻き込まれ、47歳で亡くなりました。1972年4月5日生まれです。
Q2:武本康弘の出身地と出身校はどこですか?
A2:兵庫県赤穂市出身です。兵庫県立赤穂高校を卒業後、代々木アニメーション学院大阪校でアニメーションを学びました。
Q3:武本康弘の代表作は何ですか?
A3:『フルメタル・パニック?ふもっふ』『らきすた』『涼宮ハルヒの消失』『氷菓』『甘城ブリリアントパーク』『小林さんちのメイドラゴン』などが代表作として知られています。
Q4:武本康弘の妻はどのようなコメントを発表しましたか?
A4:2019年8月2日の死亡公表時、妻は「今まで作ってきた作品が夫の全てです」と語り、ファンが作品を見て評価してくれることが全てだという趣旨の言葉を伝えました。
Q5:武本康弘に子供はいましたか?
A5:妻と長女がいることが2019年の地元紙の報道で伝えられています。詳しい家族の現在については、公表されている情報が限られています。
Q6:武本康弘は2026年現在もアニメ制作に参加していますか?
A6:いいえ。2019年に逝去しているため、現在本人が新たに制作活動を行っているわけではありません。ただし、2025年公開の『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』など、過去に携わったシリーズの公式スタッフ情報には名前が残っています。
Q7:武本康弘が監督した作品を確認する方法はありますか?
A7:京都アニメーションの公式作品情報で、『氷菓』『甘城ブリリアントパーク』『小林さんちのメイドラゴン』『フルメタル・パニック?ふもっふ』などのスタッフ情報を確認できます。作品によって監督、演出、絵コンテなど担当した役割が異なります。
武本康弘さんは、1972年4月5日に兵庫県赤穂市で生まれ、幼い頃から好きだった絵を仕事にし、20歳で京都アニメーションに入社したアニメーター・演出家・監督です。
『フルメタル・パニック?ふもっふ』『らきすた』『涼宮ハルヒの消失』『氷菓』『甘城ブリリアントパーク』『小林さんちのメイドラゴン』など、ジャンルの異なる作品で監督や演出を担当し、京都アニメーションの作品づくりを支えました。
2019年7月18日の京都アニメーション第1スタジオ放火殺人事件によって47歳で亡くなり、同年8月2日に死亡が公表されました。妻が伝えた「今まで作ってきた作品が夫の全てです」という言葉は、武本さんが残した仕事の意味を端的に表しています。
2026年現在も、『小林さんちのメイドラゴン』をはじめとする関連作品は新たな形で展開されています。新作のスタッフ情報に名前が残ることも、過去の仕事がシリーズの歴史として受け継がれている証しです。
武本康弘さんを知るために最も確かな手掛かりは、本人が実際に関わった作品です。作品ごとに異なるジャンルや表現に目を向けながら視聴すると、アニメーターから演出家、監督へと歩んだ一人のクリエイターの軌跡が見えてきます。
その名前は、これからも作品のクレジットと映像のなかに残り続けます。
編集上の重要な確認点
この記事では、特に次の3点を区別しています。
- 2019年7月18日は事件発生日、8月2日は死亡公表日。
- 『涼宮ハルヒの憂鬱』2009年版では団長補佐、『涼宮ハルヒの消失』では監督。
- 2025年の劇場版『小林さんちのメイドラゴン』のシリーズ監督クレジットは、過去の功績を示すもので、本人が新作制作に参加したという意味ではありません。
主な参照資料は、京都アニメーション公式作品情報・事件発表、京都府の公表資料、赤穂民報の遺族取材、日刊スポーツの2019年8月2日報道、アニメ!アニメ!の2015年監督インタビューです。