2026年の清宮を振り返るうえで、大きな転換点となったのが8月21日の千葉ロッテマリーンズ戦だ。
7月30日に育成から支配下登録へ復帰した清宮は、8月21日に一軍へ昇格。ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦で、約2年ぶりとなる一軍マウンドに立った。
しかし、結果は厳しいものだった。
延長10回、1死も取れずサヨナラ負け試合は3対3の同点で延長10回に突入。日本ハムは清宮を救援投手として送り出した。
登板時は無死一、二塁。清宮はロッテの藤原恭大に安打を許し、西川史礁には四球を与えた後、山口航輝にサヨナラ適時二塁打を浴びた。
試合結果はロッテ4-3日本ハム。清宮は一つもアウトを取れず、敗戦投手となった。
日刊スポーツによると、試合前の新庄剛志監督は清宮のボールの強さを評価しながら、一軍のマウンドで制球を再現できるかを見極める考えを示していた。期待されていたからこそ、登板結果は本人にとっても悔しいものになったはずだ。
登板翌日に明かした反省8月22日付の日刊スポーツでは、清宮が登板を振り返り、冷静さを欠いたことへの反省を語ったと報じられている。
ここで注目したいのは、単純に球速が足りなかったわけではないという点だ。
161キロを投げられる投手でも、無死一、二塁という緊迫した状況では、普段どおりのフォームや投球判断を維持できるかが問われる。
ファームでの投球と、一軍の勝敗が直接決まる場面では、求められる対応力が違う。清宮にとってこの登板は、球威だけでは埋められない一軍との距離を突きつけられた試合だった。
9月7日に登録抹消、その後の契約非更新へ一軍登板後、清宮は9月7日に出場選手登録を抹消された。
今季の一軍登板は8月21日の1試合だけにとどまり、その後、10月26日に来季契約非更新の通達を受けた。
7月末の支配下登録から数えると、わずか約3か月。長く目指してきた支配下の立場を再び失うことになった。
【プロの結論】清宮虎多朗が再起するために必要な3つの条件

清宮虎多朗の今後を考えるとき、161キロという数字だけに注目するのは十分ではない。
プロ野球で再び支配下登録を勝ち取るには、球速に加えて、継続的に一軍で使える投手であることを証明する必要がある。
特に重要なのは次の3点だ。
1. ストレートの威力を生かす制球力最も大きな課題は四球の削減だ。
2026年ファームでは20回1/3で17四球。奪三振20という数字は一定の力を示しているものの、与四球の多さは安定感という面で課題を残す。
ストレートの威力があれば、打者に振らせる投球を組み立てやすくなる。しかし、ストライクが入らなければ、相手打者に有利なカウントを与えてしまう。
今後は、単に球速を維持するだけでなく、直球でストライクを先行させる能力が重要になる。
2. フォークを含めた変化球の精度清宮自身は、入団会見でストレートとフォークを持ち味として挙げていた。
速球で打者を押し込み、フォークで空振りを奪う組み立ては、リリーフ投手として魅力がある。
2026年の一軍通算奪三振は1個。今後は球速だけでなく、変化球をどのカウントで使い、どのように打者の反応を引き出すかも評価のポイントになる。
3. 一軍の緊迫した場面で実績を積む2023年のイースタン・リーグ最多セーブは、清宮にリリーフとしての実績があることを示している。
しかし、一軍では通算4試合、3イニングにとどまっている。
一軍で継続的に起用されるためには、登板した試合で失点を防ぎ、首脳陣から次の登板機会を任される信頼を積み上げなければならない。
特に救援投手は、登板間隔や試合展開によって準備の仕方が変わる。短いイニングで結果を求められるため、安定したパフォーマンスの再現性が重要だ。
今後の進路は3つの選択肢11月3日時点で考えられる進路は、大きく分けて次の3つになる。
① 日本ハムの育成契約を受け入れる
球団から育成契約を打診されているため、最も具体的な選択肢だ。環境を大きく変えず、ファームで課題を修正しながら再び支配下登録を目指せる。
② 他球団への移籍を目指す
161キロの速球と2023年のファーム最多セーブという実績は、他球団が評価する可能性のある材料だ。
特に、速球派の救援投手を必要としている球団にとっては、育成選手として獲得し、制球面の改善を図る選択肢も考えられる。ただし、具体的な獲得オファーや交渉の存在は公表されていない。
③ 独立リーグなどで現役を続ける
NPB球団との契約が成立しない場合には、独立リーグなどで登板機会を確保し、再びプロ球団への復帰を目指す道もある。
もっとも、本人が独立リーグへの移籍を表明した事実はない。現段階では選択肢の一つとして考えられるにとどまる。
清宮は26歳。プロ野球選手として、まだ現役続行を目指せる年齢だ。過去に楽天から戦力外となった後、日本ハムとの育成契約をつかみ、支配下復帰まで実現した経験もある。
一度の失敗でキャリアが決まるわけではない。今回も、本人がどの環境で再起を目指すかが大きな焦点になる。
【よくある質問】清宮虎多朗の現在に関するFAQ
Q1:清宮虎多朗は現在どこの球団に所属していますか?
2026年10月26日に日本ハムから来季契約非更新を通達されています。球団から育成契約を打診されたことは本人も認めていますが、11月3日時点で正式な受諾や来季の所属先は発表されていません。
Q2:清宮虎多朗の161キロはいつ記録されましたか?
2026年7月9日の日本ハムと千葉スカイセイラーズの練習試合です。九回に登板し、自己最速タイの161キロを計測しました。1イニングを三者凡退に抑えています。
Q3:清宮虎多朗の一軍通算成績は?
2026年シーズン終了時点で4試合、0勝1敗、3投球回、1奪三振、防御率15.00です。楽天時代に3試合、日本ハム時代に1試合登板しています。
Q4:清宮虎多朗は楽天時代にも戦力外になっていますか?
はい。2024年10月に楽天から来季契約を結ばない旨を通達されました。その後、12球団合同トライアウトを経て、同年11月に日本ハムと育成契約を締結しています。
Q5:清宮虎多朗は清宮幸太郎と兄弟ですか?
同じ日本ハムに所属していた別の選手です。名字の読みも異なり、清宮虎多朗は「せいみや・こたろう」、清宮幸太郎は「きよみや・こうたろう」です。兄弟であるという公式情報はありません。
Q6:清宮虎多朗は現役を引退するのでしょうか?
引退を発表した事実はありません。本人は育成契約の打診を受けたことを明かし、他の可能性も含めて検討する意向を示しています。
清宮虎多朗は、八千代松陰高校から2018年育成ドラフト1位で楽天に入団し、2023年にはイースタン・リーグ最多セーブを獲得。2024年に楽天で支配下登録を勝ち取ったものの、同年オフに戦力外通告を受けた。
その後、日本ハムと育成契約を結び、2026年7月30日に再び支配下登録を実現。7月9日には161キロを記録するなど、速球の威力も健在だった。
しかし、8月21日のロッテ戦では一軍で1死も取れずにサヨナラ打を浴び、10月26日に日本ハムから来季契約非更新を通達された。
現在の状況を整理すると、次のようになる。
- 日本ハムから来季の支配下契約非更新を通達された。
- 球団から育成契約を打診されている。
- 本人は現役続行を含め、複数の可能性を検討している。
- 2026年の一軍登板は8月21日のロッテ戦のみ。
- 一軍通算成績は4試合、0勝1敗、防御率15.00。
清宮のキャリアには、育成から支配下へ、戦力外から再契約へという転機が繰り返し訪れている。
そのたびに新しい環境をつかみ、再び一軍を目指してきたことは、彼の大きな特徴だ。
今後の評価を左右するのは、161キロという数字だけではない。制球力、変化球の精度、そして一軍で安定してアウトを取れる投球を取り戻せるかどうかだ。
2027年、清宮虎多朗が日本ハムで育成から再出発するのか、それとも新天地を選ぶのか。 26歳の161キロ右腕にとって、今回の戦力外通告はプロ野球人生の終着点ではなく、次の挑戦を決める重要な分岐点となっている。