ロキソプロフェンとカロナールは、どちらも頭痛や歯痛、発熱などに使用される解熱鎮痛薬ですが、有効成分や作用の仕組み、炎症を抑える働き、副作用には明確な違いがあります。ロキソプロフェンはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に分類され、痛みだけでなく炎症そのものを抑える作用を持つ一方、カロナールはアセトアミノフェンを主成分とし、主に中枢神経系に働きかけて痛みや発熱を和らげます。
2026年11月時点のPMDA(医薬品医療機器総合機構)の添付文書を確認すると、両者は胃腸障害や腎機能への影響、肝機能障害への注意点も異なります。加えて、2026年8月に改訂されたカロナール錠の添付文書では、特定の患者における代謝性アシドーシスへの注意事項も追加されています。症状だけでなく、年齢、持病、妊娠の有無なども踏まえた選択が欠かせません。
【まず結論】ロキソプロフェンとカロナールは成分・作用の仕組みが違う

ロキソプロフェンとカロナールの最大の違いは、痛みを抑える仕組みです。同じ解熱鎮痛薬でも、炎症に直接関わる働きと、脳や中枢神経系を介して痛みや熱を和らげる働きでは、得意とする症状が異なります。
ロキソプロフェンは炎症を抑えるNSAIDsロキソプロフェンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される成分です。代表的な製品にはロキソニンがあります。
主な作用は、シクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素の働きを抑え、プロスタグランジンの生合成を減少させることです。
プロスタグランジンは、炎症や痛み、発熱に関係する物質です。組織が傷ついたり炎症が起きたりすると、その周辺で増加し、痛みや腫れ、熱感などに関与します。
ロキソプロフェンは服用後、消化管から吸収され、活性代謝物に変換されて作用します。PMDAの2026年4月改訂版添付文書にも、プロスタグランジンの生合成を抑えることで、鎮痛・抗炎症・解熱作用を示すことが記載されています。
そのため、歯痛、腰痛、関節痛、外傷後の痛みなど、炎症が関係する症状に使用されます。
カロナールはアセトアミノフェンを主成分とする薬カロナールの有効成分はアセトアミノフェンです。NSAIDsとは異なる仕組みで、主に中枢神経系に作用し、痛みや発熱を和らげます。
PMDAの添付文書では、アセトアミノフェンの正確な作用部位や作用機序は完全には解明されていないものの、中枢神経系に作用し、プロスタグランジン合成やカンナビノイド受容体系、セロトニン作動系などに影響を与えると考えられています。
ロキソプロフェンと比べると、末梢の炎症を抑える作用は限定的です。一方、解熱作用と鎮痛作用を持ち、発熱時の頭痛や一般的な痛みなどに幅広く使われています。
胃腸への負担が比較的少ないことも特徴ですが、胃腸障害がまったく起きないわけではありません。また、過量投与による肝障害には十分な注意が必要です。
成分が違うからといって、どちらが常に強いわけではない「ロキソプロフェンのほうが強い」「カロナールは弱い薬」という説明を見かけることがあります。しかし、薬の効果は症状や投与量、患者の体質によって変わります。
炎症を伴う痛みに対してはロキソプロフェンの抗炎症作用が役立つ場合がありますが、発熱や頭痛などではカロナールも有効な選択肢です。異なる症状に対する効果を単純な強弱だけで比較することはできません。
【効き目を徹底比較】抗炎症作用・解熱作用・鎮痛作用はどう違う?
ロキソプロフェンとカロナールの効き目の違いを理解するには、鎮痛作用、抗炎症作用、解熱作用の3つに分けて考えると分かりやすくなります。
抗炎症作用はロキソプロフェンが得意両者の大きな違いが表れるのが抗炎症作用です。
ロキソプロフェンは、炎症に関係するプロスタグランジンの生成を抑制するため、炎症による腫れや痛みを軽減する働きがあります。
例えば、歯の炎症を伴う痛み、関節の炎症、腰痛、肩関節周囲炎などが代表的な使用場面です。
一方、カロナールは主として中枢神経系に働きかける薬であり、ロキソプロフェンのような末梢での強い抗炎症作用は期待しにくいとされています。
したがって、痛みの原因に炎症が強く関係している場合には、ロキソプロフェンが治療の選択肢になります。
解熱作用はどちらにもある発熱に対しては、ロキソプロフェンとカロナールのどちらにも解熱作用があります。
発熱は、感染症などに反応して体温調節に関わる仕組みが変化することで起こります。両薬とも、プロスタグランジンに関係する経路に作用することで体温を下げる働きを示します。
ただし、解熱剤は発熱の原因となっている感染症そのものを治療する薬ではありません。熱が下がったからといって、病気が治ったとは限らない点に注意が必要です。
鎮痛作用は痛みの種類によって選択が変わる頭痛、歯痛、腰痛、生理痛などは、原因や痛みの発生メカニズムが異なります。
ロキソプロフェンは炎症を伴う痛みに強みがあり、カロナールは中枢神経系を介した鎮痛作用によって、さまざまな痛みを和らげます。
ただし、カロナールでも歯痛や抜歯後の疼痛などに使用されます。炎症が関係しているからといって、必ずロキソプロフェンでなければならないわけではありません。
また、2026年時点の両剤の添付文書には、同じ条件で両成分の鎮痛効果を直接比較し、すべての症状における優劣を決めるための共通指標は示されていません。
【2026年最新比較表】成分・副作用・服用量・注意点を一覧で確認
ロキソプロフェンとカロナールの違いを、医療用医薬品の添付文書をもとに整理しました。
| 比較項目 | ロキソプロフェン | カロナール |
|---|---|---|
| 有効成分 | ロキソプロフェンナトリウム水和物 | アセトアミノフェン |
| 薬の分類 | NSAIDs | 解熱鎮痛薬 |
| 主な作用 | 鎮痛・抗炎症・解熱 | 鎮痛・解熱 |
| 作用の特徴 | COXを介したプロスタグランジン生成の抑制 | 主に中枢神経系に作用 |
| 抗炎症作用 | 比較的強い | 限定的 |
| 胃腸障害 | 胃痛、胃潰瘍、消化管出血などに注意 | 比較的少ないが、悪心・嘔吐などがある |
| 腎機能への影響 | 腎血流量低下や急性腎障害などに注意 | 腎障害がある場合は減量や間隔調整を検討 |
| 肝機能への影響 | まれに肝機能障害や劇症肝炎 | 過量投与や長期高用量使用による重篤な肝障害 |
| 空腹時の服用 | 避けることが望ましい | 避けることが望ましい |
| 小児への使用 | 小児の臨床試験は実施されておらず慎重な判断が必要 | 体重に応じた小児用量が設定されている |
| 妊娠中の使用 | 妊娠後期は禁忌。その他の時期も慎重な判断が必要 | 治療上の有益性が危険性を上回る場合に使用を検討 |
| 代表的な注意点 | 胃腸・腎臓・心血管系への影響 | 肝障害・過量投与・成分重複 |
この比較から分かるのは、ロキソプロフェンは炎症を抑える作用が特徴である一方、胃腸や腎臓への負担に注意が必要だということです。カロナールは胃腸への影響が比較的少ないものの、肝臓に関するリスクを軽視できません。
なお、上記は医療用医薬品の代表的な特徴を整理したものです。市販薬は製品によって用量、対象年齢、服用回数などが異なります。
【副作用を詳しく解説】胃腸障害・腎機能・肝機能への影響
薬を選ぶときに、効き目と同じくらい確認したいのが副作用です。特に胃腸、腎臓、肝臓への影響は、両者の違いが表れやすい部分です。
ロキソプロフェンは胃腸障害に注意ロキソプロフェンを含むNSAIDsでは、胃痛、胃部不快感、吐き気、胸やけなどの消化器症状が起こることがあります。
プロスタグランジンには胃粘膜を保護する働きもあります。その生成が抑えられると、胃粘膜の血流や防御機能が低下し、胃潰瘍や消化管出血などにつながる可能性があります。
2026年4月改訂のロキソプロフェンNa錠の添付文書では、重大な副作用として次の症状が記載されています。
- 消化性潰瘍
- 消化管出血
- 消化管穿孔
- 小腸・大腸の狭窄や閉塞
胃潰瘍の既往がある人や、胃腸の調子を崩しやすい人は、服用前に医師や薬剤師への相談が必要です。
食後に服用することで胃への刺激を軽減できる場合はありますが、食事を取れば胃潰瘍や消化管出血を防げるという意味ではありません。
腎機能への影響はロキソプロフェンで特に注意腎臓は血液をろ過し、体内の水分や電解質のバランスを調節する重要な臓器です。
ロキソプロフェンはプロスタグランジンの生成を抑えることで、腎臓の血流調節に影響を与える可能性があります。特に、脱水状態、高齢者、慢性腎臓病の患者などでは注意が必要です。
添付文書では、重篤な腎機能障害がある患者への投与は禁忌とされています。また、腎機能障害やその既往歴がある患者では、急性腎障害、蛋白尿、浮腫、血清クレアチニン上昇などに注意するよう記載されています。
カロナールはNSAIDsとは異なり、通常の使用で同じような腎血流への影響を起こす薬ではありません。しかし、腎臓への影響がないわけではありません。
腎機能障害がある場合は、投与量を減らしたり、服用間隔を延長したりすることが検討されます。
加えて、2026年8月改訂のカロナール錠添付文書では、重篤な腎障害などによってグルタチオンが低下している患者において、ピログルタミン酸の蓄積によるアニオンギャップ開大性代謝性アシドーシスが発現するおそれについても注意が追加されました。
つまり、「カロナールなら腎臓に問題がある人でも無条件に安全」という理解は正しくありません。
カロナールは肝機能障害に注意が必要カロナールの代表的な注意点は肝臓への影響です。
アセトアミノフェンは主に肝臓で代謝されます。通常の用法・用量を守ることが基本ですが、過量投与によって肝細胞に障害が生じ、重篤な肝障害につながる可能性があります。
特に注意したいのが、複数の薬に含まれるアセトアミノフェンの重複です。
総合感冒薬や市販の解熱鎮痛薬にもアセトアミノフェンが含まれている場合があります。カロナールと別の風邪薬を併用すると、知らないうちに成分を過剰摂取する可能性があります。
また、毎日多量に飲酒する人、絶食や低栄養状態にある人、脱水状態の人などでは、肝障害のリスクが高まる可能性があります。
2026年8月改訂版では、アセトアミノフェンとして1日総量1500mgを超える高用量で長期投与する場合、定期的な肝機能検査を行うよう警告されています。これは成人の鎮痛における1日最大4000mgという用量上限とは別の、長期使用に関する注意事項です。
一方、ロキソプロフェンでも劇症肝炎や肝機能障害、黄疸などが重大な副作用として記載されています。肝臓へのリスクがカロナールだけに存在するわけではありません。
【併用・空腹時・服用間隔】一緒に飲んでもいい?正しい飲み方を確認
ロキソプロフェンとカロナールは有効成分が異なります。そのため、同じ成分を重複して飲むケースとは異なりますが、だからといって自己判断で併用してよいわけではありません。
ロキソプロフェンとカロナールの併用は可能?医療現場では、患者の症状や治療方針に応じて異なる種類の鎮痛薬が検討される場合があります。
しかし、カロナール錠の2026年8月改訂添付文書では、他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましいと記載されています。
したがって、ロキソプロフェンとカロナールを同時に服用することや、数時間ずらして服用することを、患者自身の判断で決めるべきではありません。
医師から両方を処方されている場合は、指示された服用方法に従ってください。市販薬を追加する場合も、薬剤師に現在服用している薬を伝えることが大切です。
空腹時の服用は避けたほうがよいロキソプロフェンもカロナールも、医療用医薬品の添付文書では空腹時の投与を避けることが望ましいとされています。
ロキソプロフェンは胃腸障害のリスクがあるため、食後に服用するよう指示されることが一般的です。
カロナールも空腹時を避けることが推奨されています。ただし、胃腸への負担が比較的少ないことと、空腹時でも必ず安全であることは別の話です。
食事が取れない場合や、嘔吐・下痢などで脱水が疑われる場合は、自己判断で服用を続けず医療機関や薬剤師に相談してください。
服用間隔と用量は薬の種類・適応によって異なる2026年時点の医療用医薬品の添付文書では、成人の標準的な用法・用量は次のように設定されています。
ロキソプロフェンNa錠60mgの場合
- 一般的な消炎・鎮痛:通常1回60mg、1日3回。
- 頓用の場合:通常1回60~120mg。
- 急性上気道炎の解熱・鎮痛:通常1回60mgの頓用で、原則1日2回まで、1日最大180mg。
カロナール錠の場合
- 各種疾患や症状の鎮痛:成人では通常1回300~1000mg、投与間隔は4~6時間以上、1日総量4000mgが上限。
- 急性上気道炎の解熱・鎮痛:通常1回300~500mgの頓用で、原則1日2回まで、1日最大1500mg。
これらは医療用医薬品の添付文書に基づく数値であり、すべての患者に当てはまる服用指示ではありません。処方された用量や適応によって異なるため、自己判断で増量・減量しないでください。
また、市販のロキソニン製品と医療用ロキソプロフェンでは、対象年齢や用法・用量が異なる場合があります。処方薬の用量を市販薬にそのまま当てはめることも避けましょう。
【妊娠中・子ども・持病がある人】どちらを選ぶべき?
薬の選択で特に慎重な判断が求められるのが、妊娠中の人、子ども、高齢者、腎臓や肝臓に持病がある人です。
妊娠中はカロナールが第一選択として使われることが多い妊娠中に発熱や頭痛が起きた場合、一般的にはアセトアミノフェンが解熱鎮痛薬の第一選択として使われています。
厚生労働省が2025年11月に発行した「医薬品・医療機器等安全性情報 No.424」では、妊娠中のアセトアミノフェンの使用について、これまでどおり可能であることが説明されています。
海外で子どもの発達への影響を指摘する報告が取り上げられたことについても、その後の日本や海外の大規模研究では、アセトアミノフェンそのものが原因とはいえない結果が示されていると紹介されています。
ただし、妊婦への投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に限るという添付文書上の注意があります。必要な場合は主治医に相談し、指示された用量と期間を守ることが基本です。
一方、ロキソプロフェンは妊娠後期の女性への投与が禁忌です。胎児の動脈管収縮や腎機能障害、尿量減少、羊水過少症などのリスクがあるためです。
妊娠後期以外でも、治療上の有益性が危険性を上回る場合に限って慎重に使用する扱いです。妊娠の可能性がある場合も、自己判断で服用しないようにしましょう。
子どもの解熱鎮痛薬にはカロナールが選ばれることが多い子どもの発熱や痛みに対しては、アセトアミノフェンがよく使用されます。
カロナールには小児科領域の解熱・鎮痛という効能があり、体重に応じた用量が設定されています。
2026年8月改訂版のカロナール錠添付文書では、小児の標準的な投与量について次のように記載されています。
- 1回量:体重1kgあたり10~15mg。
- 投与間隔:4~6時間以上。
- 1日総量:体重1kgあたり60mgまで。
- 小児科領域の1回最大用量:500mg。
- 小児科領域の1日最大用量:1500mg。
実際には、年齢や体重、症状、製剤の種類によって調整されます。乳児や幼児に成人用の錠剤を自己判断で分割して与えるのは避け、処方された薬を指示どおりに使用してください。
ロキソプロフェンについては、小児を対象とした臨床試験が実施されていません。市販のロキソニンSも15歳未満は服用対象外です。子どもの発熱や痛みに大人用のロキソプロフェンを使うことは避けましょう。
腎臓や肝臓に持病がある場合は事前相談が必要慢性腎臓病や腎機能低下がある人では、ロキソプロフェンによって腎血流が低下し、症状が悪化する可能性があります。重篤な腎機能障害がある場合は使用できません。
カロナールも腎機能障害がある場合には用量や投与間隔の調整が必要です。特に重い腎障害や栄養障害などがある場合は、2026年8月に追加された代謝性アシドーシスへの注意も関係します。
肝機能障害がある人の場合も同様です。カロナールは重篤な肝障害がある患者には禁忌であり、ロキソプロフェンも重篤な肝機能障害がある患者には投与できません。
高齢者、脱水状態の人、日常的に多量の飲酒をする人なども、薬の選択や用量について医師・薬剤師に相談する必要があります。
【プロの結論】ロキソプロフェンとカロナールの失敗しない使い分け
ロキソプロフェンとカロナールの使い分けは、痛みの強さだけでなく、痛みの原因と患者の健康状態を考えることが基本です。
ロキソプロフェンが選択肢になりやすいケース- 炎症を伴う歯痛や抜歯後の痛み。
- 腰痛や関節痛など、炎症が関係する痛み。
- 肩関節周囲炎などの消炎・鎮痛が必要な症状。
- 医師がNSAIDsによる治療が適切と判断した場合。
ただし、胃潰瘍の既往、腎機能障害、心機能障害、喘息などがある場合には、使用できない、または慎重な判断が必要なことがあります。
カロナールが選択肢になりやすいケース- 発熱に伴う頭痛や身体の痛み。
- 胃腸への負担を考慮したい場合。
- 子どもの発熱や痛み。
- 妊娠中に医師が解熱鎮痛薬を必要と判断した場合。
- NSAIDsの使用が適切でないと判断された場合。
ただし、肝機能障害や多量飲酒、低栄養状態、脱水などがある人では、アセトアミノフェンにも注意が必要です。
薬を選ぶ前に確認したい5つのポイント実際に服用する前には、次の点を確認してください。
- 痛みの原因:炎症による痛みなのか、発熱に伴う痛みなのか。
- 胃腸の状態:胃潰瘍や消化管出血の既往がないか。
- 腎臓・肝臓の状態:腎機能や肝機能に問題がないか。
- 現在の服薬状況:風邪薬や別の解熱鎮痛薬と成分が重複していないか。
- 年齢・妊娠の有無:子どもや妊婦、高齢者など、特別な配慮が必要な状態ではないか。
なお、黒い便、吐血、強い腹痛、尿量の著しい減少、黄疸、息苦しさ、全身の発疹などが現れた場合は、重大な副作用の可能性があるため、服用を中止して速やかに医療機関を受診してください。呼吸困難や意識障害などがある場合は救急対応が必要です。
ロキソプロフェンとカロナールの違いに関するよくある質問(FAQ)
Q1:ロキソプロフェンとカロナールはどちらが効きますか?
A1:一概にどちらが効くとはいえません。炎症を伴う歯痛や関節痛などではロキソプロフェンの抗炎症作用が役立つ場合があります。発熱や頭痛などではカロナールも有効です。痛みの原因や体質によって適切な薬は異なります。
Q2:ロキソプロフェンとカロナールは一緒に飲めますか?
A2:有効成分は異なりますが、自己判断での併用は避けてください。カロナールの添付文書では、他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましいとされています。両方が処方されている場合は、医師の指示に従ってください。
Q3:胃に優しいのはロキソプロフェンとカロナールのどちらですか?
A3:一般的にはカロナールのほうが胃腸への負担が比較的少ないとされています。ロキソプロフェンは胃粘膜を保護するプロスタグランジンの生成も抑えるため、胃痛や胃潰瘍、消化管出血などに注意が必要です。ただし、カロナールでも消化器症状が起こることはあります。
Q4:ロキソプロフェンは空腹時に飲んでも大丈夫ですか?
A4:添付文書では空腹時の投与を避けることが望ましいとされています。胃腸障害のリスクを考慮し、処方時の指示に従って服用してください。食後に飲めば副作用が完全に防げるわけではありません。
Q5:カロナールは肝臓に悪い薬ですか?
A5:通常の用法・用量を守って使用することが基本ですが、過量投与や長期の高用量使用では重篤な肝障害が起こる可能性があります。風邪薬などに含まれるアセトアミノフェンとの重複にも注意が必要です。
Q6:子どもにはロキソプロフェンとカロナールのどちらがよいですか?
A6:子どもの発熱や痛みには、体重に応じた用量が設定されているアセトアミノフェンがよく使われます。ロキソプロフェンは小児を対象とした臨床試験が実施されておらず、市販のロキソニンSは15歳未満が対象外です。子どもには年齢や体重に適した薬を医師や薬剤師に確認してください。
Q7:妊娠中はロキソプロフェンとカロナールのどちらを選べばよいですか?
A7:妊娠中の発熱や痛みには、アセトアミノフェンが第一選択として使用されることが多いです。ロキソプロフェンは妊娠後期には禁忌で、それ以外の時期も慎重な判断が必要です。妊娠中や妊娠の可能性がある場合は、服用前に主治医へ相談してください。
ロキソプロフェンとカロナールは、どちらも解熱鎮痛薬ですが、有効成分と作用の仕組みが異なります。
ロキソプロフェンはNSAIDsとして、鎮痛作用・抗炎症作用・解熱作用を持ち、炎症を伴う痛みに適した選択肢です。一方、カロナールはアセトアミノフェンを主成分とし、主に中枢神経系に作用して痛みや発熱を和らげます。
副作用については、ロキソプロフェンでは胃腸障害や腎機能への影響、カロナールでは過量投与による肝機能障害に特に注意が必要です。また、カロナールについては2026年8月の添付文書改訂で、特定の患者における代謝性アシドーシスへの注意も追加されています。
妊娠中の人や子ども、腎臓・肝臓に持病がある人は、一般的な使い分けだけで判断せず、医師や薬剤師に相談することが大切です。
薬の選択で大切なのは、単純に効き目の強さを比較することではありません。痛みや発熱の原因、身体への負担、現在の健康状態を総合的に考え、自分に適した治療を受けることです。
2026年最新の添付文書を確認しながら、用法・用量を守り、安全な解熱鎮痛薬の使用につなげましょう。
主な参考資料:PMDA「ロキソプロフェンNa錠60mg 添付文書(2026年4月改訂)」、PMDA「カロナール錠200・300・500 添付文書(2026年8月改訂)」、厚生労働省「医薬品・医療機器等安全性情報 No.424(2025年11月)」、国立成育医療研究センター「妊娠中のお薬Q&A」。
編集上の重要な根拠資料
- PMDAのロキソプロフェンNa錠添付文書:2026年4月改訂。
- PMDAのカロナール錠添付文書:2026年8月改訂。
- 厚生労働省「医薬品・医療機器等安全性情報 No.424」:妊娠中の解熱鎮痛薬について。