高校生のお年玉は、毎年大幅に増減しているわけではない。
学研教育総合研究所が公表した高校生白書のデータを見ると、2021年から2025年にかけて平均額は緩やかに減少している。
2021年・2024年・2025年の平均額| 調査年 | お年玉の平均総額 | 前回調査との差 |
|---|---|---|
| 2021年 | 28,145円 | 基準 |
| 2024年 | 27,963円 | −182円 |
| 2025年 | 27,724円 | −239円 |
2021年から2025年までの減少額は421円。約1.5%の減少にとどまっている。
一度に大きく下がったというより、少しずつ平均額が低下している状況だ。
お年玉をもらえる割合はむしろ増加興味深いのは、平均額が減少する一方で、受取率は上昇している点だ。
- 2024年:83.3%
- 2025年:88.0%
前年比で4.7ポイント上昇している。
つまり、2025年はお年玉を受け取った高校生の割合が増えたにもかかわらず、総額の平均は下がった。
この結果は、受け取る機会の広がりと、1人あたりの受取総額が必ずしも同じ方向に動くわけではないことを示している。
親戚の人数や、それぞれが渡す金額、家庭ごとの方針など、複数の要素が関係するためだ。
高校生のお年玉は今後も減少する?現時点では、将来の減少を断定できる状況ではない。
ただし、インテージの2026年向け調査では、渡す側の予算総額が2年連続で減少している。
加えて、物価高や円安がお年玉に影響すると答えた人は40.2%だった。
高校生への最多金額帯は1万円前後で維持されているものの、渡す側の家計事情によって、受け取る総額には差が生まれる可能性がある。
【もらえる割合と使い道】高校生は貯金だけでなく推し活にも活用

お年玉については、いくら受け取るかだけでなく、どのように使っているかも気になるところだ。
2026年1月26日に公開されたLINEリサーチの調査では、高校生のお年玉の受取状況や使い道について、男女別の特徴が紹介されている。
高校生の8割台半ばが毎年お年玉を受け取るLINEリサーチが2025年12月9日・10日に実施した調査では、最近3年間のお年玉の受取経験について、高校生全体の8割台半ばが「毎年もらっている」と回答した。
男女別では、男子高校生が8割強、女子高校生が約9割となっている。
この結果からも、高校生にとってお年玉は、卒業まで続くことの多い年始の習慣であることが分かる。
なお、この調査は直近3年間の受取経験を尋ねたものであり、学研の2025年調査における88.0%とは質問の条件が異なる。
男子高校生は口座への預け入れ、女子高校生はコスメや推し活お年玉の使い道には男女で特徴が見られた。
男子高校生の特徴
- 親や家族に預けて銀行・郵便局の口座に入れてもらう
- ゲーム機器やゲームソフトを購入する
- 映画を見に行く
- 趣味のグッズを購入する
男子高校生では、家族に預けて口座に入れてもらう方法が1位で、2割台後半だった。
女子高校生の特徴
- コスメを購入する
- 推し活のグッズやイベントに使う
- 飲み物や食べ物を購入する
- 遊園地やカラオケなどに出かける
- マンガや本を購入する
女子高校生では、コスメと推し活がそれぞれ3割台後半となり、上位2項目に入った。
特に推し活は、グッズ購入だけでなくイベント参加などにもつながるため、まとまった金額を使うケースも考えられる。
お年玉は全額貯金するべき?高校生のお年玉をすべて貯金に回す必要はない。
例えば、27,724円を受け取った場合、次のように分ける方法がある。
- 10,000円:銀行口座に預ける
- 10,000円:趣味や推し活に使う
- 5,000円:友人との外出や買い物に使う
- 2,724円:予備費として残す
これは統計上の平均的な配分ではなく、使いすぎを防ぐための一例だ。
大切なのは、使うお金と残すお金を先に分けておくこと。高校生のうちから自分で予算を管理する経験は、大学進学後や社会人になってからも役立つ。
【渡す側の疑問】高校生のお年玉はいくら渡す?5,000円と1万円の判断基準
高校生にお年玉を渡す保護者や親戚にとって、悩ましいのは金額の決め方だ。
インテージの調査では1万円前後が最多だが、家庭の経済状況や渡す人数によって適切な金額は変わる。
5,000円と1万円、どちらを選ぶ?判断の目安は次のとおり。
5,000円が向いているケース
- お年玉を渡す親戚が多い
- 毎年の支出を一定額に抑えたい
- 高校生になっても小さい頃からの金額設定を維持したい
- 親同士で金額を統一している
1万円が向いているケース
- 祖父母から孫へ渡す場合
- 高校生になった節目を意識している
- ほかの親族と金額を合わせたい
- 進学や部活動などで必要な出費を応援したい
インテージの調査で1万円前後が最多だったことを踏まえると、1万円は有力な目安になる。
ただし、5,000円も33.0%を占めており、決して珍しい金額ではない。
高校1年生と高校3年生で金額を変えるべき?必ずしも変える必要はない。
高校1年生から3年生まで同じ金額にする家庭もあれば、進級や卒業を機に増額する家庭もある。
金額を変える場合は、次のような基準が考えられる。
- 高校1年生:5,000~1万円
- 高校2年生:5,000~1万円
- 高校3年生:1万円前後
これは調査で確認された学年別の最多額ではなく、家計や家庭内のルールを踏まえた設定例だ。
特に高校3年生は受験や進学準備などで出費が増える場合があるため、本人の状況を考慮して金額を決めるとよい。
現金とキャッシュレス、どちらで渡す?お年玉の渡し方にも変化が見られる。
インテージの2026年向け調査では、渡す側の9割以上が現金の手渡しを予定していた。
一方、20歳以下の回答者では、スマートフォンのキャッシュレス決済でお年玉を受け取りたい人が38.5%となった。前年の30.5%から8ポイント上昇している。
ただし、LINEリサーチの学生調査では、高校生・大学生の男女ともに現金を希望する回答が7割台だった。
調査対象や質問内容が異なるため単純比較はできないが、若い世代にも現金を好む人が多いことは押さえておきたい。
渡す側は現金を直接渡すことに価値を感じ、受け取る側は利便性を重視するケースもある。本人が希望する方法を確認しておけば、受け取り後の使い勝手もよくなる。
【よくある質問】高校生のお年玉平均に関するFAQ
Q1:高校生のお年玉平均は2025年にいくらでしたか?
A1:学研教育総合研究所の調査によると、2025年のお正月に高校生が受け取ったお年玉の総額は平均27,724円でした。2024年の27,963円と比較すると239円減少しています。
Q2:2026年に高校生へお年玉を渡すなら1万円が相場ですか?
A2:インテージの2026年向け調査では、1人あたり9,001~1万円が最多で、51.3%を占めました。1万円前後は有力な目安ですが、5,000円前後も33.0%あり、家庭の方針に合わせて決められます。
Q3:高校3年生のお年玉平均は高校1年生より多いですか?
A3:2024年調査では、高校3年生が29,183円、高校1年生が25,690円で、3年生のほうが3,493円多い結果でした。ただし、これは2024年のデータです。2025年の公表結果では高校生全体の平均27,724円が示されています。
高校生のお年玉事情を2025年の受取データと2026年向けの渡す側の調査から整理すると、次の3点が重要になる。
第一に、高校生が受け取るお年玉の平均総額は27,724円。 2024年から239円減少したものの、88.0%が受け取っており、お年玉の習慣は広く続いている。
第二に、2026年の高校生向けの最多金額帯は1人あたり9,001~1万円。 51.3%がこの金額帯を選んでおり、渡す側にとって1万円前後は現実的な基準となっている。
第三に、学年や使い道によってお金の価値は変わる。 高校1年生から3年生までの金額を一律に決める必要はなく、本人の状況や家庭の経済事情に応じて調整することが大切だ。
平均27,724円は、あくまで全国調査から見た目安である。受け取る人数や親族との関係によって、実際の金額には幅がある。
渡す側は無理のない予算を決め、もらう側は貯金と自由に使うお金を分ける。これが、お年玉をめぐる双方の納得感につながる。
2026年のお正月に向けては、「受取総額は約2万8,000円、渡す側の1人分は約1万円」という2つの数字を基本に考えると、金額の判断がしやすくなるだろう。