利用を検討している人にとって、設備と同じくらい気になるのが料金です。
公式料金ページに掲載されている金額を整理すると、次のようになります。
レコーディングスタジオの料金| スタジオ | 1時間 | 1日(ロックアウト) |
|---|---|---|
| STUDIO 1 | 33,000円 | 330,000円 |
| STUDIO 2 | 20,000円 | 200,000円 |
| STUDIO 3 | 9,000円 | 90,000円 |
| YK STUDIO | 15,000円 | 150,000円 |
※公式料金ページ掲載額。税抜表示です。1日料金は10時間以上、9時~24時の時間帯で利用する場合に適用されます。
レコーディング関連では、別途エンジニア技術料として1時間7,000円が設定されています。STUDIO 3はアシスタントなしのワンマンオペレート方式で、ほかの録音スタジオとは料金の内訳が異なります。
マスタリング・映像編集・MAの料金| サービス | 1時間の料金 | 備考 |
|---|---|---|
| マスタリング | 17,000円 | エンジニア技術料込み |
| 映像編集 | 17,000円 | エンジニア技術料込み |
| MA | 13,000円 | 別途エンジニア技術料7,000円 |
こちらも税抜価格です。
予約方法とキャンセル料予約・問い合わせ窓口は、電話で案内されています。
予約・問い合わせ先03-3945-2116

平日10:00~18:30
スタジオ公式案内に記載された受付時間
予約時には、利用するスタジオ名と開始・終了時刻を伝える必要があります。
仮予約については、作業日の2週間前までに利用するかどうかを決定する規定です。該当日が土日祝日の場合は前営業日が期限となります。
キャンセル料は次のように設定されています。
| キャンセル時期 | キャンセル料 |
|---|---|
| 決定後~8日前まで | 20% |
| 7日前~2日前 | 50% |
| 前日・当日 | 100% |
そのほか、予約時間のうち2時間以上の未使用時間分については料金の50%が請求される規定があります。
深夜作業では、スタッフのタクシー代を負担する場合もあります。撮影、スタジオライブ、配信などの利用については別途問い合わせが必要です。各種クレジットカードも利用可能と案内されています。
実際の予算を考えるときの注意点例えば、STUDIO 1を2時間利用する場合、スタジオ料金だけで66,000円(税抜)です。
ここにエンジニア技術料や、作業内容に応じた追加費用が加わる可能性があります。
したがって、料金表の時間単価だけで制作費全体を判断するのは適切ではありません。
見積もりを依頼するときには、次の項目を確認すると予算を把握しやすくなります。
- スタジオ使用料
- エンジニア技術料
- アシスタントの有無
- 楽器・追加機材の使用条件
- 録音後の編集・ミックス作業
- マスタリングや映像編集の追加費用
- 延長料金とキャンセル規定
特にオーケストラ録音や複数人の同時収録では、必要なブース数やスタッフ構成によって費用が変わるため、事前の相談が欠かせません。
【評判・口コミの実態】プロから評価される理由と利用前の注意点
キング関口台スタジオの評判を調べると、一般的な飲食店や小売店とは異なる特徴が見えてきます。
一般利用者が自由に出入りして感想を投稿する施設ではなく、音楽制作会社やエンジニア、映像制作関係者が仕事で利用する専門施設だからです。
口コミサイトだけでは実力を判断できないエキテンには施設情報と3.00という評価が掲載されていますが、詳細な利用体験を比較できるほどの口コミ情報は充実していません。
一方、Yahoo!マップの掲載情報でも、確認できる利用者レビューはありません。
この状況から、ネット上の一般口コミだけでスタジオの品質を判断するのは難しいといえます。
評価を調べるなら、実際の制作実績や専門媒体による取材、エンジニアの技術的な証言も参考にする必要があります。
専門媒体の取材から分かる技術的な評価日本オーディオ協会のJASジャーナルでは、2022年にキング関口台スタジオの高橋邦明氏へのインタビューが掲載されました。
テーマはダイレクトカッティングです。
この取材では、アナログレコードの制作工程や、レコーディングスタジオとカッティングルームを連動させる仕組み、実際の収録における技術的な難しさなどが紹介されています。
また、2026年8月17日には、ヒビノインターサウンド株式会社が同スタジオ所属のエンジニア中村友哉氏へのインタビューを公開しました。
取り上げられたのは、MUTECのクロックジェネレーター「REF10」と「MC-3+」です。
ここで重要なのは、これらがスタジオ全体の新規購入機材という意味ではなく、中村氏が個人所有の機材として導入し、現場で使用しているものだという点です。
2026年4月から運用が始まり、Pro Toolsのシステムと組み合わせて主にミックス作業で使用されています。
こうした技術者の具体的な取り組みは、スタジオの設備環境だけでなく、音質改善を追求する現場の姿勢を知る手がかりになります。
2026年の最新情報から見るスタジオの現在地2026年11月時点で、公式ニュースから確認できる主な動きは次のとおりです。
1. SONY C-800G/9Xを導入(2026年7月6日)
レコーディング用マイクとして、ソニーのフラッグシップモデル「C-800G/9X」を導入しました。
公式発表では、ボーカル収録をはじめとする各種レコーディングの品質向上につながる設備強化として紹介されています。
2. フルアナログレコーディングの取り組み(2026年5月7日)
デジタルを一切介さないフルアナログ録音に関する制作記事が紹介されました。
筒美京平氏が音楽仲間のために作った未発表曲をレコード化する企画に関連する内容です。
3. ダイレクトカッティングの継続(2026年4月15日)
ヴィーナスレコードによるジャズのダイレクトカッティング企画が紹介されました。
2019年に再稼働した技術が、2026年にも制作現場で活用されていることが分かります。
4. 新しい録音実績(2026年3月24日)
東京外国語大学端艇部・東京外語艇友会の「外語ボートの歌」のレコーディングを担当したことが発表されています。
このように、同スタジオはクラシックや劇伴、アナログレコードだけでなく、さまざまな音楽制作にも関わっています。
どんな人に向いている?利用を判断するポイント設備、料金、制作内容を踏まえると、利用目的によって適したスタジオが異なります。
| 利用目的 | 検討したい施設 | 理由 |
|---|---|---|
| オーケストラ・劇伴 | STUDIO 1 | 大型フロアと7ブース |
| ドラム・バンド録音 | STUDIO 2 | 3ブースとNEVEコンソール |
| ボーカル・ナレーション | STUDIO 3 | コンパクトで機能的 |
| ミックスダウン | YK STUDIO | モニター環境とブース |
| CD・ハイレゾ制作 | MASTERING 1・2 | 専用マスタリング環境 |
| アナログレコード制作 | CUTTING ROOM | ダイレクトカッティング |
| アニメ・映画の映像編集 | VIDEO EDIT 1・2 | HD・4K対応 |
| 映像の音声仕上げ | MA | ナレーション・音声編集に対応 |
特におすすめできるのは、音響品質や専門エンジニアの技術を重視する制作チーム、オーケストラ収録を計画する音楽プロデューサー、アナログレコード制作を希望するレーベルなどです。
一方、単純な個人練習や、低価格のリハーサル場所だけを探している人にとっては、設備や料金体系が目的に合わない可能性があります。
重要なのは、知名度だけで選ぶのではなく、収録する素材、必要な機材、エンジニアのサポート、最終納品形式まで含めて比較することです。
【よくある質問】キングレコード関口台スタジオに関するFAQ
Q1:キングレコード関口台スタジオはキングレコード株式会社が直接運営しているのですか?
A1:運営会社は株式会社キング関口台スタジオです。キングレコード株式会社とは別法人で、キングレコードの公式会社概要では関連会社として掲載されています。
Q2:キング関口台スタジオの最寄り駅はどこですか?
A2:東京メトロ有楽町線の江戸川橋駅です。公式案内では1a出口から徒歩約8分とされています。
Q3:一般の個人でもスタジオを利用できますか?
A3:公式サイトではスタジオの予約・問い合わせ窓口が公開されています。ただし、個人利用の受付条件や具体的な制作内容については、事前に電話で相談する必要があります。
Q4:STUDIO 1ではオーケストラ録音ができますか?
A4:対応しています。天井高約10メートルのメインフロアと7つのブース、可動式反響板を備え、大編成のオーケストラや劇伴の同時録音に適した構造です。
Q5:YK STUDIOは関口台スタジオ本館と同じ住所ですか?
A5:異なります。YK STUDIOは東京都文京区音羽1-17-14、音羽YKビル1階です。予約時には利用する施設の住所を確認してください。
Q6:スタジオの料金はいくらですか?
A6:公式料金ページでは、録音スタジオが1時間9,000円~33,000円、マスタリングと映像編集が1時間17,000円などと案内されています。税抜表示で、別途技術料が必要な場合もあります。
Q7:2026年に新しく導入された機材はありますか?
A7:2026年7月6日、レコーディング用マイクのSONY C-800G/9Xを導入したと公式発表されています。また、2026年8月にはエンジニア個人所有のMUTEC製クロックジェネレーターの現場導入事例も紹介されています。
キングレコード関口台スタジオは、東京都文京区関口に拠点を置く、音楽・音声・映像制作の専門施設です。
1996年の施設完成から長い歴史を持ち、2000年には株式会社キング関口台スタジオが設立されました。キングレコード株式会社との関係を背景に、録音技術と制作環境を発展させてきた施設です。
特筆すべきなのは、次の3点です。
- 大型録音設備:STUDIO 1の約10メートルの天井高や7つのブースによるオーケストラ録音。
- アナログとデジタルの両立:ダイレクトカッティング、CD・ハイレゾマスタリング、最新の録音機材への対応。
- 映像制作機能:4K編集、MA、オーサリングまで取り扱うポストプロダクション環境。
加えて、2024年の江戸川橋スタジオ業務統合、2025年のモニター更新、2026年のSONY C-800G/9X導入など、設備と業務体制にも継続的な動きが見られます。
【プロの結論】
キング関口台スタジオの本質は、単に高級な録音機材をそろえた施設という点にはありません。
大編成の生演奏を収録する空間、アナログレコードを直接制作する技術、デジタル音源を仕上げるマスタリング環境、映像作品を完成させる編集設備が、それぞれ専門性を持ちながら一つの制作拠点に集まっていることです。
利用を検討する際は、スタジオのブランドだけでなく、制作目的に合った部屋の選択、技術料を含めた総予算、エンジニアとの事前打ち合わせを重視すると、より納得のいく制作につながります。
2026年現在もアナログとデジタルの両方を追求するキング関口台スタジオは、日本の音楽・映像制作を技術面から支える専門施設として、その存在意義を保っています。