弘道会の組織図を調べると、「三代目弘道会」「六代目山口組との関係」「直系組織や傘下組織」「歴代会長」といった情報が数多く見つかります。しかし、2026年現在の状況を理解するには、過去の組織図と最新の人事情報、警察が公表している組織犯罪統計を区別する必要があります。
2026年11月時点で注目されるのは、2025年9月に報道された弘道会の四代目会長への交代です。また、警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」では、六代目山口組と弘道会に対する集中取締りの結果が具体的な数字で示されています。警察庁は弘道会を六代目山口組の事実上の支配組織と位置づけています。
【2026年最新】弘道会の組織図はどうなっている?公開情報から分かる基本構造

弘道会は、愛知県を主要な活動基盤としてきた暴力団組織で、六代目山口組に属する二次団体として知られています。1984年に結成され、六代目山口組の歴代最高幹部と深い関係を持ってきました。
一般に組織図を理解する際には、上部団体、二次団体、直系組織、さらにその傘下にある組織という階層を区別が必要です。
弘道会をめぐる基本的な組織階層警察庁の公表資料に登場する組織上の関係を整理すると、次のようになります。
- 上部団体:六代目山口組
- 二次団体:弘道会
- 直系組織:弘道会に直接所属する組織
- 傘下組織:直系組織などの下に位置する組織
- 構成員・周辺者:暴力団構成員や準構成員等
ここで注意したいのが、「六代目山口組の直系組織」と「弘道会の直系組織」は同じ意味ではないという点です。上部団体との直接的な関係と、弘道会を経由する関係では、組織上の位置づけが異なります。
2026年の最新組織図を調べる際の注意点警察庁が公表する「組織犯罪の情勢」には、弘道会直系組織の幹部や組長等に関する検挙情報が掲載されています。一方、役職別の全幹部名、全傘下組織名、各組織の構成員を網羅した完全な公式名簿は、一般向けの公表資料には掲載されていません。
したがって、インターネット上で「2026年最新版」として掲載されている詳細な組織図を、そのまま警察が認定した公式情報として扱うことはできません。特に、過去の三代目体制の情報を現在の四代目体制に当てはめると、人事や役職の理解に誤りが生じます。
【六代目山口組との関係】弘道会が中核組織とされる理由
弘道会の位置づけを理解するうえで欠かせないのが、六代目山口組との関係です。
警察庁は、2026年4月公表の「令和7年における組織犯罪の情勢」で、六代目山口組が2015年8月末の分裂後も国内最大の暴力団であり、その弱体化を図るため、弘道会及びその傘下組織に対する集中取締りを実施していると説明しています。
加えて、同資料では弘道会について、六代目山口組を事実上支配している組織との評価を示しています。これは、単に傘下にある一団体というだけでなく、山口組本体の組織運営において重要な位置を占めていることを示す警察側の分析です。
弘道会と六代目山口組の歴史的な結びつき弘道会は1984年に結成されました。警察庁の過去の公表資料でも、当時の山口組組長が立ち上げた傘下組織として紹介されています。
その後、弘道会の歴代会長が六代目山口組の重要ポストを担ってきたことが、両組織の結びつきを強める要因になりました。
特に、初代会長が六代目山口組の組長となり、二代目会長も山口組の若頭を務めた経緯は、弘道会が本体の中枢に近い存在となった背景を理解するうえで重要です。警察庁の過去の警察白書にも、こうした役職の重なりが記載されています。
2015年の山口組分裂とその後2015年8月末、六代目山口組から一部の直系組長らが離脱し、神戸山口組が結成されました。その後、神戸山口組からも一部が離脱し、絆會や池田組が独立するなど、組織関係は複雑化しました。
この分裂以降、六代目山口組と関連団体の対立は警察の重要な取締り対象となっています。2025年の警察庁資料でも、特定抗争指定暴力団等に関する規制や警戒区域の運用が取り上げられています。
弘道会の位置づけを理解する際には、単独の組織としての歴史だけでなく、山口組本体の人事や分裂後の勢力関係と合わせて見る必要があります。
【歴代会長と2025年の人事】三代目弘道会から四代目体制へ
弘道会の歴代会長を整理すると、2026年の組織状況を理解するための重要な転換点が見えてきます。
2025年9月には会長交代が報道され、長年続いた三代目体制から四代目体制への移行が明らかになりました。これにより、三代目弘道会という呼称だけでは最新の状況を十分に説明できなくなっています。
弘道会の歴代会長報道資料などで確認できる歴代会長の系譜は、次のとおりです。
- 初代会長:司忍
- 二代目会長:髙山清司
- 三代目会長:竹内照明
- 四代目会長:野内正博
初代から三代目までの歴史は、六代目山口組の中枢人事と密接に関係しています。特に、司忍、髙山清司、竹内照明の各氏が弘道会の会長経験者であることは、山口組本体との結びつきを理解するうえで要点です。
2025年9月の四代目会長就任報道2025年9月8日、野内正博氏が弘道会の四代目会長に就任したと、Smart FLASHなどの報道が伝えました。同年9月25日には愛知県内で継承式が行われたと報じられています。
これに伴い、三代目会長だった竹内照明氏は総裁と報じられる立場に移りました。竹内氏は同年4月に六代目山口組の若頭に就任しており、弘道会の会長職と山口組本体の役職が分かれる形になりました。
2026年3月にも、野内会長が六代目山口組内で幹部に昇格したとの報道があり、四代目体制への移行後も本体との関係が注目されています。
ただし、これらの人事に関する情報は報道に基づくものであり、警察庁の統計資料に記載された公式な全役職名簿とは性質が異なります。
【警察庁・愛知県警の公表データ】弘道会の検挙状況と取締りの実態
2026年の弘道会をめぐる状況を客観的に把握するうえで、最も重要な資料の一つが警察庁の「令和7年における組織犯罪の情勢」です。2026年4月に公表されたこの資料には、2025年中の検挙状況や暴力団全体の勢力に関する確定値が掲載されています。
警察庁が公表した弘道会関係者の検挙人員警察庁の図表2-9によると、2025年中に検挙された人数は次のとおりです。
| 区分 | 2025年の検挙人員 | 2024年との比較 |
|---|---|---|
| 六代目山口組直系組長等 | 5人 | 1人増 |
| 弘道会直系組長等 | 4人 | 8人減 |
| 弘道会直系組織幹部 | 13人 | 5人減 |
この数字で注目したいのは、弘道会直系組長等4人だけでなく、その直系組織の幹部13人も検挙対象となっている点です。警察の取締りが、組織の上層部だけでなく、その下に位置する幹部層にも及んでいることが分かります。
なお、検挙人員は警察が事件の被疑者として検挙した人数であり、有罪判決を受けた人数と同じではありません。また、検挙人数だけで組織全体の規模や活動状況を判断することもできません。
弘道会直系組織幹部に関する事件警察庁の2025年の組織犯罪情勢には、弘道会直系組織幹部らによる長野県の監禁事件も記載されています。
事件は2024年10月に発生し、警察庁資料によると、2025年7月までに関係する幹部ら8人が監禁罪で逮捕されました。これは、弘道会の直系組織に関係する検挙事例として公的資料に掲載されたものです。
こうした事例からも、弘道会に対する取締りは組織の名称や肩書だけを対象にするものではなく、実際に発生した個別事件に関係する人物の責任追及を含んでいることが分かります。
愛知県警が公表した2025年の暴力団対策愛知県警察の公表資料によると、2025年末時点で愛知県内の暴力団構成員と準構成員等は約770人でした。
また、2025年中に暴力団員、準構成員その他の周辺者を合わせて295人を検挙しています。この295人は愛知県内の暴力団関係者等全体の数字であり、弘道会だけの検挙人員ではありません。
愛知県警は取締りの重点を、次の3つに整理しています。
- 人:組長など主要幹部を中心とした暴力団員の検挙。
- 金:組織を支える資金獲得犯罪の取締りと犯罪収益の剝奪。
- 物:拳銃などの武器の押収。
加えて、2025年中には暴力団対策法に基づく中止命令を6件発出しています。愛知県警の対策は、個別の刑事事件の検挙だけでなく、不当要求を抑制する行政措置や資金面への対策にも及んでいます。
全国の暴力団勢力は減少している警察庁の2025年末の統計では、全国の暴力団構成員等の総数は約1万7,600人でした。内訳は構成員約9,400人、準構成員等約8,200人です。前年から約1,200人減少し、過去最少を更新しています。
一方、六代目山口組などの主要6団体に属する構成員等は約1万2,500人で、全国の暴力団構成員等全体の約71%を占めています。
全国的な勢力縮小と、主要団体への勢力集中は同時に進んでいます。したがって、暴力団全体の人数が減っているという数字だけで、弘道会や六代目山口組の組織的な影響力まで判断することはできません。
【暴力団対策法と指定暴力団】弘道会そのものは指定対象なのか
弘道会の組織上の位置づけを調べる際に、混同されやすいのが「指定暴力団」と「二次団体」という言葉です。
暴力団対策法は、正式には「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」といい、1992年に施行されました。都道府県公安委員会が一定の要件を満たす団体を指定し、その構成員による不当な暴力的要求行為などを規制する仕組みです。
指定暴力団として公表されているのは六代目山口組愛知県警察の公表資料では、2025年末時点で全国25団体が指定暴力団として指定されており、その中に六代目山口組が含まれています。
弘道会については、六代目山口組の傘下に位置する組織として整理するのが適切です。弘道会を六代目山口組とは別個の指定暴力団として扱うのは、法的な位置づけを誤解させます。
特定抗争指定暴力団等との違いもう一つ理解しておきたいのが、特定抗争指定暴力団等という制度です。
これは、対立抗争が激化するなど一定の状況にある団体に対し、警戒区域を設定したうえで、事務所の新設や対立団体の構成員へのつきまとい、多数での集合などを規制する制度です。
指定暴力団と特定抗争指定暴力団等は、同じ意味ではありません。前者は暴力団対策法に基づく基本的な指定制度であり、後者は対立抗争の状況を踏まえた追加的な規制です。
六代目山口組と神戸山口組、池田組、絆會をめぐる対立については、警察庁と愛知県警が継続的に情勢を公表しています。弘道会の立場を正確に理解するには、所属関係と法的指定の違いを分けて考える必要があります。
【弘道会の組織の実態】ネットの組織図と公的情報を見分けるポイント
弘道会について検索すると、役職名や組織名を細かく並べた組織図が見つかることがあります。しかし、掲載されている情報の時期や根拠は一様ではありません。
「三代目弘道会」と「四代目弘道会」の違いまず注意したいのが、代目表記の更新です。
三代目弘道会は、竹内照明氏が会長を務めていた時期の呼称です。2025年9月の四代目会長就任報道以降は、四代目弘道会という表記が使われています。
そのため、古い記事に掲載された三代目時代の役職や組織関係を、2026年の現状として引用すると情報が古くなる可能性があります。
直系組織と傘下組織を混同しない直系組織とは、上位組織から直接的な所属関係を持つ組織を指します。一方、傘下組織という表現は、直接的な所属だけでなく、より広い下部組織の関係を表す場合があります。
警察庁の統計でも「弘道会直系組長等」と「弘道会直系組織幹部」は別の区分で集計されています。この区分の違いを無視すると、検挙人数や組織上の立場を誤って理解することになります。
信頼できる情報を見極める4つの判断基準- 公的資料かどうか:警察庁、愛知県警、各都道府県公安委員会などの公表資料を優先する。
- 情報の時点:2025年以前の組織図と2026年時点の報道を混同しない。
- 人事の根拠:会長交代や役職変更は、報道された事実と警察が公表した情報を区別する。
- 統計の対象:弘道会単独の数字なのか、六代目山口組全体なのか、愛知県内全体なのかを確認する。
特に、個人ブログや匿名掲示板などに掲載された詳細な名簿は、更新日や出典が不明な場合があります。役職変更の情報が複数のページに転載されていても、それだけで公的な裏付けが得られたことにはなりません。
弘道会の実態を把握するうえでは、個別の人物名を大量に並べた図よりも、警察庁が公表する組織上の位置づけ、検挙人員、暴力団対策法の運用状況を組み合わせて読む方が、実情を正確に理解できます。
【弘道会の組織図の最新情報】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、弘道会は三代目と四代目のどちらですか?
A1:2025年9月の会長交代報道以降、四代目体制とされています。三代目は竹内照明氏が会長を務めていた時期の呼称です。
Q2:弘道会は六代目山口組とは別の指定暴力団ですか?
A2:弘道会は六代目山口組の二次団体です。愛知県警が公表する指定暴力団の一覧では六代目山口組が指定対象として掲載されており、弘道会を独立した別の指定暴力団として扱うものではありません。
Q3:弘道会の2025年の検挙人数は何人ですか?
A3:警察庁の公表資料では、弘道会直系組長等が4人、弘道会直系組織幹部が13人です。合計17人となります。なお、六代目山口組直系組長等の5人は別区分です。
Q4:弘道会の傘下組織をすべて確認できる公式組織図はありますか?
A4:警察庁の一般公開資料には、傘下組織を網羅した完全な役職別名簿は掲載されていません。警察庁の組織犯罪統計では、直系組織幹部や組長等の検挙状況などが公表されています。
Q5:2026年の最新情報を確認するには、何を見ればよいですか?
A5:警察庁の「令和7年における組織犯罪の情勢」、愛知県警察の「暴力団総合対策」、会長人事に関する主要報道を確認する方法があります。統計は2025年の確定値、人事情報は報道時点をそれぞれ確認することが大切です。
2026年の弘道会を理解するうえで重要なのは、三代目体制から四代目体制への移行と、六代目山口組における中核組織としての位置づけです。
2025年9月には四代目会長への交代が報道され、2026年にも関連する人事情報が報じられています。一方、警察庁の2026年4月公表資料では、六代目山口組を事実上支配する弘道会とその傘下組織に対して集中取締りを実施していることが明らかになりました。
2025年中の弘道会直系組長等の検挙は4人、直系組織幹部は13人。愛知県内では暴力団員や準構成員、周辺者を合わせて295人が検挙されています。これらの数字は、組織の規模や法的責任を単純に示すものではありませんが、警察の取締り状況を把握する重要な指標です。
また、弘道会は六代目山口組の二次団体であり、指定暴力団としての法的な指定対象は六代目山口組です。この違いを理解しておくことも欠かせません。
今後の動向を追う際には、歴代会長の交代、六代目山口組との関係、警察庁の年次統計、愛知県警の取締り状況という4つの視点を押さえることが有効です。古い組織図や出典のない幹部名簿だけに頼らず、更新時期が明確な公的資料と報道を照合することが、弘道会の現在の位置づけを正しく理解するための判断基準になります。
主な根拠資料
- 警察庁「令和7年における組織犯罪の情勢」(2026年4月公表)。
- 愛知県警察「暴力団総合対策」。
- 神戸新聞NEXT「山口組ナンバー2に弘道会系・若頭補佐が就任」(2025年4月18日)。
- Smart FLASH「弘道会・野内正博会長、紋付袴姿で『四代目』継承式に」(2025年10月2日)。
- 警察庁「平成24年版警察白書・山口組・弘道会対策」。