藤浪の来季構想外が明らかになったのは、2026年9月23日。翌24日付の日刊スポーツやデイリースポーツなどが、DeNAが藤浪を来季の戦力構想から外したと報じた。
2025年7月にDeNAへ加入した藤浪は、日本球界への復帰を果たしたものの、2026年は一軍で安定した結果を残せなかった。150キロを超えるストレートという大きな武器を持ちながら、制球面の不安を解消できず、登板機会も限られた。
ただし、本人は現役引退ではなく、新天地でのプレーを希望している。
9月27日のファーム最終戦後、藤浪は今後について次のように語った。
「海外もないわけではないですけど、基本はNPBでプレーさせてもらえたらいいなと考えています」
また、DeNAで過ごした期間については、チームメートやスタッフ、施設、食事などに感謝を示しながら、結果を残してチームに貢献できなかったことが心残りだと振り返った。
この発言から読み取れるのは、藤浪が日本での現役続行を第一希望としていることだ。海外移籍の可能性も完全には否定していないが、2027年の所属先を考えるうえでは、まずNPB球団との契約が焦点になる。
なお、報道上の「戦力外」は来季構想から外れたことを指す表現であり、引退や野球選手としてのキャリア終了を意味するものではない。
【2026年成績】一軍防御率6.30とファーム成績の落差を検証

藤浪の2026年シーズンを評価する際、最も注目すべきなのは一軍とファームでの成績の違いだ。
一軍では3試合に先発して0勝1敗、防御率6.30。投球回は10イニングで、12奪三振を記録した一方、与四球は14個に達した。
つまり、奪三振能力は依然として高いものの、四球によって自らピンチを広げてしまう傾向が数字に表れている。
一方、ファームでは一軍とは異なる数字を残した。最終的な成績は16試合、5勝3敗、防御率3.11。一定の登板機会を得ながら調整を続けていたことが分かる。
2026年の投手成績一覧出典:横浜DeNAベイスターズ公式投手成績、日本プロ野球関連の年度別成績資料、プロ野球データプラス。ファーム成績はシーズン最終登板を含む集計。
特に一軍での14四球は見逃せない。10イニングで14四球という数字は、打者との勝負以前に走者を出してしまう危険性を示している。
一方で12奪三振という数字は、球威そのものが失われたわけではないことを示唆する。新天地を探す際にも、この長所と短所の両方が評価材料になるはずだ。
ファームの成績も、最終戦まで含めて見る必要がある。9月27日の巨人戦では3回8安打5失点(自責4)と苦しい内容だった。この登板を含めると、シーズン成績は5勝3敗、防御率3.11となる。
したがって、ファームで好調だったという評価だけでも、一軍で結果を残せなかったという評価だけでも、2026年の藤浪を正確には捉えられない。
【退団理由】藤浪晋太郎の制球難は改善したのか?
藤浪がDeNAの来季構想から外れた最大の理由として報じられているのが、制球面の不安定さと一軍での結果不足だ。
球速だけを見れば、藤浪は依然として魅力的な投手である。160キロを超える速球を投げられる身体能力は、NPBでも貴重な存在だ。
しかし、プロ野球の一軍では、速い球を投げられるだけでは長期的な信頼を得られない。ストライクゾーンに投げ込める再現性、カウントを有利に進める能力、走者を背負った場面での投球精度が問われる。
藤浪が取り組んできた改善策2026年のシーズン前、藤浪は投球時に考えすぎないことを意識した調整を進めていた。
日刊スポーツの報道によると、オフのテーマは「本能的に投げられるような感覚」。春季キャンプでは初日からブルペン入りし、傾斜を使った投げ込みを繰り返した。
本人は「マウンドで考えすぎないように」という意識を持ち、身体の感覚を取り戻すための反復練習に取り組んでいたという。
この取り組みは、単純に球速を上げるためのものではない。投球フォームやリリースの感覚を安定させ、試合でも同じ動作を再現することが重要になる。
制球改善を判断する3つのポイント1. 与四球率の改善
最も分かりやすい指標は与四球数だ。2026年一軍では10イニングで14四球を記録した。新天地で評価を上げるには、まずストライク先行の投球を増やす必要がある。
2. ストレートと変化球の組み立て
速球で空振りを奪える能力を生かすには、変化球を含めた配球の安定が欠かせない。速球を意識させたうえで、スプリットなどを効果的に使えるかがポイントになる。
3. 先発としての投球回数
一軍では3試合で合計10イニングにとどまった。先発投手として再評価されるには、5回、6回と安定して投げられることが求められる。
藤浪自身は9月27日のファーム最終戦後、終盤には良い感覚で投げられ、自分らしい投球を取り戻せていたという趣旨の振り返りもしている。
ただし、本人の感覚と一軍での成績は別問題だ。次の球団が獲得を判断する際には、球速だけでなく、実戦で四球を減らせるかどうかが重要な評価基準になる。
【2027年の移籍先】オリックスが獲得調査!森友哉との再結成はある?
藤浪の去就をめぐる報道で、特に注目を集めているのがオリックス・バファローズの獲得調査だ。
2026年10月10日、スポーツ報知は、オリックスがDeNAの来季構想外となった藤浪の獲得調査に乗り出していると報じた。
背景にあるのは、オリックスの先発投手陣の補強課題だ。同報道では、宮城大弥や山下舜平大の長期離脱、曽谷龍平のコンディション面など、先発陣をめぐる事情が取り上げられている。
160キロ超の速球を持ち、NPBで58勝を挙げた経験豊富な藤浪は、再建を目指す投手陣にとって調査対象となる理由がある。
オリックス移籍が実現した場合の注目ポイントもう一つ大きな話題になっているのが、森友哉との大阪桐蔭バッテリー再結成だ。
藤浪晋太郎
投手・右投右打
大阪桐蔭高校時代から圧倒的な球威を武器に活躍。NPB、MLBの双方で経験を積んだ右腕。
森友哉
捕手・オリックス
大阪桐蔭高校時代に藤浪とバッテリーを組んだ捕手。プロ入り後も長く一線で活躍している。
高校時代に同じチームで戦った2人がプロの舞台で再びバッテリーを組めば、大きな話題になることは間違いない。
もっとも、捕手と投手の相性だけで移籍が決まるわけではない。実際の獲得判断では、藤浪の現在の制球力、契約条件、チームの投手編成、先発・救援のどちらで起用するかなど、複数の要素が関係する。
ここで押さえておきたいのは、オリックスの動向はあくまで獲得調査の報道だという点だ。正式契約や入団決定が発表されたわけではない。
スポーツ報知の報道では、11月のトライアウト終了後の交渉を見据えて、さらに動向を追う方針とされている。したがって、2027年の移籍先候補としてオリックスは有力な注目先だが、確定した所属先として扱うことはできない。
【11月7日・11月17日】MLBx Fukuokaと12球団合同トライアウトの最新情報
11月に入った藤浪の動向で、もう一つ注目したいのが福岡で開催される「MLBx: Fukuoka」だ。
MLB公式サイトの出場選手一覧には、藤浪晋太郎の名前が掲載されている。
MLBx: Fukuoka 2026
2026年11月7日(土)
13時開場・15時開始予定
みずほPayPayドーム福岡
MLB公式発表。出場選手や進行予定は変更される場合がある。
このイベントは、ホームランダービーの迫力と野球の醍醐味を組み合わせた3対3形式の新しいベースボールイベント。打撃だけでなく、外野でのキャッチやチームプレーもポイントになる。
藤浪の名前が公式出場選手一覧に掲載されていることは、11月7日に向けた具体的な予定として注目できる。
ただし、現段階で発表されているのはイベントへの出場予定であり、藤浪の打順や具体的な打者としての起用方法、チーム編成までは明らかになっていない。また、このイベントへの参加は、2027年の所属球団を示すものではない。
12球団合同トライアウトへの参加は?もう一つの重要な日程が、11月17日に開催される「エイブル トライアウト2026〜挑め、その先へ〜」だ。
日本プロ野球選手会の公式発表によると、開催場所はバンテリンドーム ナゴヤ。午後4時からシートバッティングを開始する予定となっている。
このトライアウトは、次年度の契約更新をされなかった選手などが、新たな所属先を探すためにアピールする場だ。
藤浪については、オリックスの獲得調査報道との関係からも参加するかどうかが関心を集めている。ただし、11月3日現在、藤浪本人の参加決定を確認できる公式発表はない。
そもそも、トライアウトへの参加は現役続行を目指す選手にとっての一つの選択肢であり、参加しなければ他球団と契約できないという意味ではない。個別の調査や交渉が進む可能性もある。
今後の判断材料としては、次の3点が重要になる。
- 11月7日のMLBx Fukuokaに予定どおり出場するか。
- 11月17日の合同トライアウトに参加するか。
- オリックスを含むNPB球団から具体的な契約オファーが届くか。
この3つの動きによって、2027年の所属先が徐々に明らかになっていく可能性がある。
【経歴と通算成績】阪神時代からメジャー時代までの実績
藤浪が他球団から注目される理由は、2026年の成績だけではない。阪神時代に残した実績と、メジャーリーグでの経験も重要な評価材料となっている。
阪神時代:2013年から2022年藤浪は大阪桐蔭高校から2012年ドラフト1位で阪神に入団。高校時代には甲子園で春夏連覇を経験し、プロ入り前から大きな注目を浴びていた。
プロ1年目の2013年には24試合に登板して10勝6敗、防御率2.75を記録。高卒新人ながら二桁勝利を達成した。
2014年には11勝、2015年には14勝を挙げ、同年は221奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得。199センチ近い長身から投げ下ろす速球と、圧倒的な奪三振能力で阪神の主力投手となった。
阪神での通算成績は189試合、57勝54敗、防御率3.41、1011奪三振。2015年はキャリアの中でも特に輝いたシーズンだった。
メジャー時代:2023年から2025年2022年オフにはポスティングシステムを利用してMLBに挑戦。2023年はオークランド・アスレチックスでメジャー生活をスタートさせた。
その後、ボルチモア・オリオールズへ移籍。アスレチックスでは34試合、オリオールズでは30試合に登板し、合計64試合のメジャー登板を経験した。
MLB通算成績は64試合、7勝8敗2セーブ、防御率7.18。2024年はニューヨーク・メッツ傘下のマイナーリーグでプレーし、2025年にはシアトル・マリナーズ傘下3Aタコマを経てDeNAに加入した。
主なキャリアと転換点
2012年:阪神からドラフト1位指名
大阪桐蔭高校からプロ入り。将来のエース候補として期待される。
2013年:プロ1年目で10勝
高卒新人ながら二桁勝利を達成。
2015年:最多奪三振を獲得
14勝、221奪三振、防御率2.40を記録。
2023年:MLB挑戦
アスレチックス、オリオールズでメジャー登板。
2024年:メッツ傘下でプレー
マイナーリーグで新たな環境に挑戦。
2025年:DeNA加入
日本球界に復帰。NPBでの再起を目指す。
2026年:DeNA来季構想外
現役続行を希望し、2027年の新天地を模索。
阪神時代の実績を考えれば、藤浪が単純に実力不足で評価されなくなった投手ではないことが分かる。NPB通算58勝、MLB64試合という経験は、新たな球団にとっても無視できない要素だ。
ただし、過去の実績がそのまま現在の実力を保証するわけではない。2027年に向けては、過去のタイトルや球速だけでなく、直近の投球内容と改善可能性をどう評価するかが重要になる。
【藤浪晋太郎の最新ニュース】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:藤浪晋太郎は2026年にDeNAを戦力外になったのですか?
A1:2026年9月23日、DeNAの来季戦力構想から外れたことが報じられました。現役引退ではなく、他球団でのプレーを希望しています。
Q2:藤浪晋太郎の2026年一軍成績は?
A2:3試合登板、0勝1敗、防御率6.30、投球回10、12奪三振、14四球です。
Q3:藤浪晋太郎の2027年の移籍先はオリックスですか?
A3:オリックスが獲得調査を進めているとの報道がありますが、正式契約は発表されていません。今後の交渉に注目が集まっています。
Q4:森友哉と藤浪晋太郎はバッテリーを組んでいたのですか?
A4:2人は大阪桐蔭高校時代にバッテリーを組んでいました。オリックス移籍が実現すれば、プロの舞台で再び組む可能性が注目されます。
Q5:藤浪晋太郎は12球団合同トライアウトに参加しますか?
A5:2026年11月17日に合同トライアウトが開催されますが、11月3日時点で藤浪本人の参加は正式発表されていません。
Q6:11月7日のMLBx Fukuokaに藤浪晋太郎は出場しますか?
A6:MLB公式サイトの出場選手一覧に名前が掲載されています。会場はみずほPayPayドーム福岡で、15時開始予定です。具体的な打順や役割は発表されていません。
Q7:藤浪晋太郎は現役引退する可能性がありますか?
A7:本人は現役続行を希望し、基本的にはNPBでのプレーを望んでいます。海外でのプレーも選択肢として残しており、現時点で引退を表明していません。
Q8:藤浪晋太郎の阪神時代とメジャー時代の通算成績は?
A8:阪神時代は189試合で57勝54敗、防御率3.41。MLBでは64試合に登板し、7勝8敗2セーブ、防御率7.18を記録しています。
2026年11月3日現在、藤浪晋太郎はDeNAの来季構想外となった後、現役続行に向けて新天地を探している。本人はNPBでのプレーを第一希望としており、2027年も日本で投げる可能性は残されている。
特に注目されるのが、オリックスの獲得調査報道だ。先発投手の補強を目指す球団事情と、藤浪の160キロ超の速球は一定の接点がある。森友哉との大阪桐蔭バッテリー再結成も、実現すれば大きな話題になるだろう。
一方、契約を勝ち取るために乗り越えるべき課題は明確だ。2026年の一軍成績は3試合で0勝1敗、防御率6.30。10イニングで14四球という数字は、制球改善が最優先課題であることを示している。
今後の動向を判断するうえでは、次の3点を押さえておきたい。
- 11月7日:MLBx Fukuokaへの出場予定と当日のプレー内容。
- 11月17日:12球団合同トライアウトへの参加の有無。
- 2026年オフ:オリックスをはじめとするNPB球団との契約交渉。
藤浪は阪神時代に最多奪三振を獲得し、MLBでも64試合を経験した投手だ。現在の数字だけを見れば厳しい状況だが、速球の威力と豊富な経験は依然として大きな武器になる。
2027年の移籍先を決める最大の要点は、160キロの速球を投げられることではなく、その速球をストライクゾーンで安定して勝負できるかどうか。藤浪晋太郎が再びNPBの一軍マウンドで存在感を示せるのか、11月以降の動向から目が離せない。