ここからは、実際に松崎しげる色を作る場合の手順を整理します。配合比を知っていても、絵の具の種類や混ぜ方が違えば、仕上がりは変わります。
用意するもの- サクラクレパスのマット水彩・黄色(#3)
- サクラクレパスのマット水彩・朱色(#18)
- サクラクレパスのマット水彩・緑(#29)
- サクラクレパスのマット水彩・白(#50)
- パレットまたは混色用の容器
- 0.01g単位を目安に量れるデジタルスケール
- 水彩紙と筆
STEP 1:4色を重量で計量する
黄色25%、朱色45%、緑14%、白16%になるように、それぞれ計量します。
STEP 2:4色を均一に混ぜる
顔料の混ざり残しがないよう、パレット上で丁寧に練り合わせます。
STEP 3:試し塗りをする
水彩紙に塗り、乾燥後の色を確認します。濡れているときと乾いた後では印象が異なります。
STEP 4:必要に応じて微調整する
配合の再現を優先するなら、最初の試作は指定比率を変えずに行い、別の試作で色味を調整します。
基本的には、同じ割合をそのまま適用できるとは限りません。
サクラクレパスの作り方の説明では、ポスターカラーや他社製の水彩絵の具では濃度が異なるため、同じ配合比でも同じ色にならないとされています。
これは絵の具に含まれる顔料や展色剤、色材の濃度などが製品ごとに異なるためです。例えば、同じ朱色という名前でも、顔料の種類や発色の強さが違えば、ほかの色との混色結果も変わります。
そのため、メーカー指定の配合を忠実に再現したいなら、サクラクレパスのマット水彩を使うのが基本です。別メーカーの絵の具を使う場合は、4色の割合を出発点にして少量ずつ試作する方法が現実的です。
よくある失敗と対処法| 失敗 | 主な原因 | 対処方法 |
|---|---|---|
| 赤みが強すぎる | 朱色の発色が強い | 緑の補色効果を理解して別配合で調整 |
| 黄色っぽくなる | 黄色の割合が多い | 重量を再計測する |
| 色が明るすぎる | 白や水が多い | 絵の具の重量と水の量を分けて管理 |
| 色が濁る | 混色しすぎている | 指定された4色を正確に計量する |
| 乾燥後に違う色になる | 水分の蒸発による見え方の変化 | 必ず乾いた状態で確認する |
この配合は、人物画で日焼けした肌を表現したい人や、絵の具の混色を学びたい人に適しています。また、テレビ番組の雑学を実際に再現してみたい人にとっても、面白い制作テーマになるでしょう。
一方、デジタルイラストで正確な色指定だけを行いたい場合は、4色の絵の具を用意する必要はありません。#A55A4Aを指定するほうが手軽です。
また、人物の肌色は照明や撮影条件、個人差によって変わります。松崎しげる色は松崎さんの肌色をモチーフにした特定の色であり、あらゆる日焼け肌を代表する標準色ではありません。
【プロの結論】松崎しげる色が長く愛される理由と本当の価値

松崎しげる色の面白さは、珍しい名前だけにあるのではありません。テレビのバラエティ企画を、メーカーの技術力によって実際の製品にまで発展させたところに価値があります。
通常、絵の具の色名は色相や明度、顔料の特徴などを基準に付けられます。しかし、この色は実在する人物の肌色を出発点にして、本人の名前そのものを色名に採用しました。
しかも、番組内で一度だけ使われた色ではなく、サクラクレパスの製作協力によって「#55」という番号まで与えられています。これはテレビ番組と画材メーカーのコラボレーションが、色名という形で記憶に残った珍しい事例です。
誤解しやすい3つのポイント誤解1:松崎しげる色はネット上だけのネタである。
実際には、サクラクレパスが製作に協力し、専用色とパッケージを作った実績があります。メーカー自身も創業100周年の公式発表で松崎さんのメッセージを掲載しています。
誤解2:#A55A4Aがメーカー公認の絶対的なカラーコードである。
これはデジタル表示で使われる近似値です。実物の絵の具の発色と完全に一致する保証はありません。
誤解3:現在も通常のマット水彩12色セットに入っている。
現在の通常商品と、過去に作られた「まつざきしげるいろ#55」入りの特別セットは別物です。商品を探す際には、パッケージや色番号を確認する必要があります。
こうした違いを理解すると、松崎しげる色を単なる面白い雑学としてではなく、色彩表現、商品企画、テレビ文化が交差した事例として楽しめます。
【松崎しげる色に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:松崎しげる色は本当に実在する絵の具ですか?
A1:はい。サクラクレパスが『トリビアの泉』の企画に協力して製作した実在の色です。「まつざきしげるいろ#55」という色名・番号が付けられ、特別な12色セットにも採用されました。
Q2:松崎しげる色の配合比は何対何ですか?
A2:サクラクレパスのマット水彩の場合、黄色25%、朱色45%、緑14%、白16%です。重量比で混ぜるのが基本です。
Q3:松崎しげる色のカラーコードは何番ですか?
A3:近似色として紹介されているのは#A55A4Aです。RGBではR165・G90・B74になります。ただし、実際の絵の具と完全に同じ色ではありません。
Q4:松崎しげる色は2026年現在も購入できますか?
A4:専用色入りの特別セットは、現在のサクラクレパス公式商品一覧では確認できません。中古市場で当時のセットを探す方法はありますが、在庫や販売状況は出品ごとに異なります。
Q5:100円ショップなどの絵の具でも再現できますか?
A5:近い色を作ることは可能ですが、顔料や濃度が異なるため、指定された25%・45%・14%・16%の比率で完全に再現できるとは限りません。まずは少量で試し塗りするのがおすすめです。
松崎しげる色は、2005年の『トリビアの泉』の企画から誕生した、実在する絵の具の色名です。松崎しげるさん本人の肌色を再現するため、サクラクレパスのマット水彩を使って検証され、「まつざきしげるいろ#55」として知られるようになりました。
再現するための基本配合は、次の4色です。
黄色25%・朱色45%・緑14%・白16%
デジタルで使う場合は、#A55A4A(RGB 165・90・74)が近似色の目安になります。ただし、画面の色と実物の絵の具は異なるため、用途に応じて使い分けることが大切です。
2026年現在、サクラクレパスの通常のマット水彩は公式商品として確認できますが、専用色入りの特別セットは現行商品一覧に掲載されていません。コレクション目的なら中古市場、制作目的なら現行の4色を使った混色が現実的な選択肢です。
何より興味深いのは、テレビの一企画から生まれた色が、20年以上たった今も固有の名前と配合比を持ち、メーカーと本人の双方に記憶されていることです。松崎しげる色は、色そのものの面白さだけでなく、日本のテレビ文化とものづくりが生んだユニークな記念碑でもあります。