9-3という最終スコアだけを見ると、日本が終始圧倒したようにも映る。しかし、試合内容を細かく見ると、イタリアにも日本を苦しめるだけの攻撃力と戦術的な工夫があった。
勝敗を分けた要点は、大きく3つある。
勝因1:イタリアの守備シフトを逆手に取った攻撃イタリアは大谷をはじめとする左打者に対し、打球方向を予測した守備配置を採用した。
初回には大谷の打球を好捕するなど、シフトは一定の効果を発揮していた。しかし、大谷のバントによって三塁線側の空間を利用され、守備側の想定が崩れた。
日本は相手の戦術に正面から対抗するだけでなく、守備配置そのものを攻略材料にした。
勝因2:8四球を得点につなげた選球眼この試合でイタリアの投手陣が日本に与えた四球は8個。さらに守備の失策も1つ記録されている。
日本は安打数こそ8本だったが、四球によって走者をため、岡本の長打などで得点に結びつけた。
一方、イタリアも8安打を放っており、打線が完全に封じ込められていたわけではない。日本の投手陣が失点を3点に抑えたことも、勝利を支える重要な要素だった。
勝因3:栗山監督の投手リレーと選手層大谷が5回途中で降板した後、伊藤大海がピンチを断ち切った。さらに今永昇太、ダルビッシュ有、大勢とつなぎ、イタリアの反撃を最小限に抑えた。
先発投手が降板しても試合を立て直せる投手層があったことは、日本の強みだった。
MLB公式の試合レポートでは、栗山監督がイタリア打線の強いスイングと粘りを警戒していたことも紹介されている。大量リードを奪っても油断せず、ダルビッシュを投入した采配には、トーナメント戦特有の緊張感が表れていた。
マイク・ピアザ監督が認めた日本の強さ試合後、イタリアのマイク・ピアザ監督は、投手陣が制球を保てなかったことを敗因の一つに挙げた。
「投手が思った通りにコマンドできませんでした。8四球も出しては日本のような強いチームには勝てません。」 マイク・ピアザ監督・試合後コメント/WBC公式レポート
ピアザ監督は、意図したプレーを実行できた場面もあったと振り返りながら、四球や失策によって試合を難しくしたことを認めた。
また、イタリアがここまで勝ち進めたのは、イタリア野球全体の準備によるものだとも評価している。
この発言から読み取れるのは、日本の打力だけではなく、相手のミスを得点に変える試合運びの巧みさだ。
【WBC2026の日本対イタリア戦】直接対決は実現したのか?

検索する際に注意したいのが、2023年の対戦結果と2026年大会の結果の違いだ。
2026年3月に開催された第6回WBCでは、日本とイタリアは異なるプールに所属していた。
- 日本:プールC
- イタリア:プールB
両国は1次ラウンドで別々に戦い、それぞれ準々決勝に進出。トーナメントの組み合わせも異なったため、直接対決は実現しなかった。
2026年大会の両国の結果
日本代表5-8
準々決勝・ベネズエラ戦
日本はプールCを4戦全勝で突破したが、準々決勝でベネズエラに敗れた。
イタリア代表8-6
準々決勝・プエルトリコ戦
イタリアはプールBを4戦全勝で突破し、準々決勝でも勝利した。
イタリアの準決勝
2-4
ベネズエラ戦・敗退
イタリアは準決勝でベネズエラに敗れ、決勝進出を逃した。
出典:侍ジャパン公式・2026 WBC大会記録。
2023年と2026年の対戦状況を比較
| 比較項目 | 2023年大会 | 2026年大会 |
|---|---|---|
| 日本の結果 | イタリアに9-3で勝利 | ベネズエラに5-8で敗退 |
| イタリアの結果 | 日本に3-9で敗退 | 準決勝進出 |
| 日本とイタリアの直接対決 | 準々決勝で実現 | 実現せず |
| 日本の大会結果 | 優勝 | 準々決勝敗退 |
| イタリアの大会結果 | 準々決勝敗退 | 準決勝敗退 |
2026年大会では、イタリアがプエルトリコを破って4強入りした一方、日本はベネズエラに敗れた。両国の大会成績は異なるものの、2023年の9-3という結果が2026年にも適用されるわけではない。
なお、2026年大会の優勝国はベネズエラ。日本とイタリアが決勝で対戦したという情報も誤りだ。
【野球・WBC侍ジャパン対イタリア戦】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:侍ジャパンとイタリアのWBCの試合はいつ行われましたか?
A1:2023年3月16日、東京ドームで行われました。WBC準々決勝で、日本がイタリアに9-3で勝利しています。
Q2:大谷翔平がイタリア戦でバントをした理由は何ですか?
A2:イタリアの大胆な守備シフトによって三塁線側が空いていたためです。大谷は併殺打のリスクを避けながら、出塁の可能性を高めるためにセーフティバントを選択しました。
Q3:岡本和真はイタリア戦で何打点を記録しましたか?
A3:合計5打点です。3回に3ランホームラン、5回に2点タイムリー二塁打を放ちました。
Q4:大谷翔平の投手成績はどうでしたか?
A4:4回2/3を投げて被安打4、奪三振5、与四球1、死球2、2失点でした。勝利投手にもなっています。
Q5:ダルビッシュ有はイタリア戦に登板しましたか?
A5:登板しました。7回から2イニングを投げ、ドミニク・フレッチャーにソロホームランを許したものの、1失点で役割を終えました。
Q6:WBC2026で日本とイタリアは対戦しましたか?
A6:対戦していません。日本は準々決勝でベネズエラに5-8で敗れ、イタリアはプエルトリコに8-6で勝利しました。その後、イタリアも準決勝でベネズエラに2-4で敗れています。
2023年3月16日のWBC準々決勝、日本対イタリア戦は、侍ジャパンが9-3で勝利した試合として記録されている。
この試合を象徴する要点は次の4つだ。
- 大谷翔平: イタリアの守備シフトを見抜いたセーフティバントで攻撃の突破口を開いた。
- 岡本和真: 3ランホームランと2点二塁打で5打点を記録した。
- 吉田正尚: 7回のソロホームランでリードを広げた。
- 投手陣: 大谷から伊藤、今永、ダルビッシュ、大勢へとつなぎ、勝利を確実にした。
この試合の価値は、単に日本が6点差で勝ったことだけではない。相手の守備戦術を読み、状況に応じて攻撃方法を変え、投手陣全体で勝利を守った点にある。
2026年大会では日本とイタリアの再戦は実現しなかったが、イタリアが準決勝に進出するなど、国際舞台での競争力を示した。
2023年の対戦を振り返るなら、9-3という数字だけでなく、大谷のバントが生んだ戦術的な転換点と、岡本の5打点を含むチーム全体の連係に注目したい。
侍ジャパン対イタリア戦は、個人のスター性とチームとしての判断力がかみ合った、2023年WBCを代表する準々決勝の一つだった。