『逆賊の幕臣』は、NHK大河ドラマ第66作にあたる作品です。2027年1月10日(日)から放送され、初回は通常より15分長い拡大版となります。
2026年11月2日には、キービジュアルや音楽担当者の情報も発表されました。放送開始まで約2か月となり、作品の世界観を形づくる制作陣の情報も充実してきています。
放送日・放送時間一覧| 項目 | 放送情報 |
|---|---|
| 作品名 | 逆賊の幕臣 |
| 放送年 | 2027年 |
| 放送開始日 | 2027年1月10日(日) |
| 初回放送 | 15分拡大版 |
| NHK総合 | 毎週日曜 20:00~20:45 |
| NHK総合・再放送 | 翌週土曜 13:05~13:50 |
| NHK BS | 毎週日曜 18:00~18:45 |
| BSP4K | 毎週日曜 12:15~13:00 |
| BSP4K・再放送 | 毎週日曜 18:00~18:45 |
| 主演 | 松坂桃李 |
| 脚本 | 安達奈緒子 |
| 音楽 | 大間々昂 |
| 語り | 青木崇高 |
通常のNHK総合の放送枠は日曜20時から45分間です。初回のみ15分拡大されるため、スタート時には通常回より長い時間を確保した構成になります。
また、11月2日に発表された音楽担当は大間々昂。映画『正体』などを手がけた作曲家で、テーマ曲は広上淳一の指揮、NHK交響楽団の演奏によって届けられます。
キービジュアルはアートディレクターの木谷友亮、写真は高梨遼平が担当。人物デザイン監修には、過去に『龍馬伝』『平清盛』『どうする家康』などに携わった柘植伊佐夫が参加しています。
こうした制作陣の顔ぶれからも、単なる幕末の合戦や政治劇にとどまらず、人物の内面や時代の緊張感を視覚・音響の両面から描こうとする姿勢がうかがえます。
【逆賊の幕臣のあらすじ】小栗忠順の生涯と知られざる功績

物語の主人公は、江戸幕府の幕臣・小栗忠順(おぐりただまさ)です。勝海舟と並んで幕末の近代化を考えた人物でありながら、明治維新後には新政府によって処刑され、歴史の表舞台から遠ざけられました。
2027年は小栗忠順の生誕200年にあたります。大河ドラマがこの節目に彼を主人公に選んだことには、歴史を勝者だけの視点で語らないという作品の方向性が表れています。
小栗忠順とはどのような人物だったのか国立国会図書館の「近代日本人の肖像」によると、小栗忠順は1827年生まれ、1868年5月27日没。幕府の要職を歴任し、外交・財政・軍事の改革に携わった幕臣です。
1859年に目付となり、翌1860年には日米修好通商条約の批准書交換使節の一員としてアメリカへ渡りました。帰国後は勘定奉行や軍艦奉行などを務め、日本の近代化を推し進める政策に関わります。
特に注目されるのが、横須賀製鉄所の建設です。
小栗は外国の軍事力に対抗するためには、軍艦を購入するだけでなく、自国で船を建造し、修理できる産業基盤が必要だと考えました。
国立公文書館の幕末資料や財務省の横須賀市の歴史に関する解説によれば、フランスの技術協力を得て横須賀製鉄所の建設が進められ、1865年に起工。フランス人技師レオンス・ヴェルニーが現場を指揮しました。
小栗本人は完成を見ることなく亡くなりましたが、造船所建設は明治政府に引き継がれ、後の横須賀造船所、横須賀海軍工廠へと発展していきます。
小栗忠順の生涯を時系列で整理- 1827年: 小栗忠順が誕生。
- 1859年: 幕府の目付に就任。
- 1860年: 日米修好通商条約批准書交換使節の一員として渡米。
- 帰国後: 勘定奉行、軍艦奉行などの要職を歴任。
- 1865年: 横須賀製鉄所の建設が始まる。
- 1868年: 戊辰戦争のさなかに幕府から罷免され、上州権田村に隠棲。
- 1868年5月27日: 新政府軍に捕らえられ、処刑される。
小栗の生涯を理解するうえで大切なのは、彼が単なる幕府の忠臣ではなかったという点です。海外の技術や制度を学び、日本が独立を保つための仕組みを整えようとした改革者でもありました。
一方、戊辰戦争では強硬な抗戦論を主張し、最終的に新政府軍によって処刑されます。近代化を進めた功績と、旧幕府側の人間として迎えた悲劇的な最期。その両面がドラマの大きな軸になるはずです。
【逆賊の幕臣のキャスト】松坂桃李・大沢たかおら主要出演者
本作の大きな魅力は、主人公の小栗忠順だけでなく、幕府内部の政治家、勝海舟、薩摩・長州の志士、そして小栗を支える家族や盟友まで、幅広い人物が登場することです。
主演・松坂桃李が演じる小栗忠順主人公の小栗忠順を演じるのは、です。
松坂は、映画・ドラマで幅広い役柄を演じてきた俳優です。本作では、幕府の役人としての几帳面さと、国の将来を見据える強い意志を併せ持った小栗を演じます。
小栗は、政治的な駆け引きよりも制度や実務を重視する人物として描かれます。優れた能力を持ちながら、周囲との摩擦を避けられない不器用さも人物像の重要な部分です。
勝海舟役は大沢たかお小栗忠順の最大のライバルであり、互いに能力を認め合う存在として登場する勝海舟を演じるのは、です。
勝海舟といえば、江戸城無血開城に関わった幕末の重要人物として知られています。しかし、本作では単なる主人公の協力者ではなく、小栗とは異なる国家構想を持つ対照的な人物として位置づけられています。
番組の物語紹介では、小栗が幕府という組織を改良し、仕組みを整える方向を目指すのに対し、勝は幕府を解体してでも有能な個人が活躍できる体制を構想する人物として描かれています。
同じ近代化を目指しながら、そこに至る道筋が違う。この対立と相互理解こそ、本作の人間ドラマを支える重要な要素です。
主要キャスト・登場人物の関係一覧| 登場人物 | 出演者 | 役割・関係性 |
|---|---|---|
| 小栗忠順 | 松坂桃李 | 主人公。幕府の近代化を推進する幕臣 |
| 勝海舟 | 大沢たかお | 小栗のライバルであり理解者 |
| 栗本鋤雲 | 青木崇高 | 小栗の生涯を通じた盟友。語りも担当 |
| みち | 上白石萌音 | 小栗の妻 |
| たみ | 瀧内公美 | 勝海舟の妻 |
| くに | 鈴木京香 | 小栗家に関わる人物 |
| 阿部正弘 | 岩田剛典 | 若き老中首座 |
| 井伊直弼 | 岡部たかし | 小栗を取り立てる大老 |
| 徳川家定 | ふかわりょう | 江戸幕府第13代将軍 |
| 徳川家茂 | 神尾楓珠 | 江戸幕府第14代将軍 |
| 徳川斉昭 | 柄本明 | 水戸藩主。幕府の政治にも影響を与える人物 |
| 吉田松陰 | 中村倫也 | 長州の思想家・教育者 |
| 高杉晋作 | 寛一郎 | 長州藩の志士 |
| 島津久光 | 斎藤工 | 薩摩藩の政治的指導者 |
| 島津斉彬 | 西岡德馬 | 薩摩藩主。近代化を進めた名君 |
| 安積艮斎 | 中村雅俊 | 小栗の儒学の師 |
| 佐藤藤七 | 甲本雅裕 | 小栗の知行地・権田村の名主 |
| 荒川祐蔵 | 草川拓弥 | 小栗の従者から側近となる人物 |
| 小栗忠道 | 齋藤潤 | 小栗家に養子として迎えられる人物 |
このほか、北村有起哉、高橋光臣、宮野真守、荒川良々、芝大輔、ANI、飯尾和樹、宅麻伸、北村一輝、眞栄田郷敦、奥野壮、山中崇、長塚京三らも出演します。
2026年10月には、吉田松陰・高杉晋作・島津久光・島津斉彬を演じる4人の出演が発表され、幕府側だけでなく倒幕側の人物にも厚みが加わりました。
さらに11月2日、青木崇高が本作の語りを担当することが発表されました。小栗の盟友である栗本鋤雲を演じながら、物語の語りも務めるという点は、作品の注目ポイントの一つです。
【安達奈緒子脚本の見どころ】幕末を勝者ではなく幕臣から描く理由
『逆賊の幕臣』を理解するために注目したいのが、脚本家の安達奈緒子です。
安達は、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』やドラマ『きのう何食べた?』などを手がけてきました。人物の感情や人間関係を丁寧に描く作品で知られています。
本作では、幕末の政治的な対立を単純な善悪の構図にせず、それぞれが何を守ろうとしていたのかという視点から描くことが期待されます。
なぜ小栗忠順は「逆賊」と呼ばれたのか幕末から明治への移行は、単に政権の担当者が入れ替わっただけではありません。政治の仕組み、外交方針、軍事制度、経済のあり方まで、大きく変化した時代でした。
その中で小栗は、旧幕府の立場から日本の近代化を推進しました。しかし、戊辰戦争では新政府軍と対立し、旧幕府側の人物として処刑されます。
ここで重要なのは、「逆賊」という呼称が新政府側の政治的な立場と結びついていることです。歴史上の人物を評価する際には、勝者側の記録だけでなく、敗者が何を考え、何を実現しようとしていたのかも考える必要があります。
小栗の横須賀製鉄所構想は、その象徴的な事例です。幕府が倒れた後も事業が引き継がれたことは、政権の交代と技術・産業の継承が必ずしも同じ方向に動くわけではないことを示しています。
勝海舟と小栗忠順は本当に敵同士だったのか勝海舟と小栗忠順は、幕末の近代化を考えた人物という点では共通しています。ただし、その政策思想や政治的な立ち位置には違いがありました。
番組の公式紹介では、勝と小栗は対照的な性格を持ちながら、互いの能力を認めていた関係として説明されています。
小栗は幕府という組織を改良して国をまとめる仕組みを整えようとし、勝は幕府の枠組みにこだわらず、有能な人材を生かす方向を模索する。この違いが、物語の対立軸になります。
つまり、本作の勝海舟は主人公を引き立てるためだけの脇役ではありません。小栗の考えを映し出す鏡であり、異なる未来を選んだもう一人の改革者です。
2026年11月2日に発表された最新制作情報放送開始前の最新情報として、11月2日には次の内容が明らかになりました。
- 音楽担当は大間々昂。
- テーマ曲はNHK交響楽団が演奏。
- 指揮は広上淳一。
- 題字・キービジュアルのアートディレクションは木谷友亮。
- 人物デザイン監修は柘植伊佐夫。
- 語りは青木崇高。
また、10月31日には群馬県高崎市で「大河ドラマ『逆賊の幕臣』プレリュードin高崎」が開催され、上白石萌音、青木崇高、草川拓弥、甲本雅裕らが登壇しました。小栗忠順ゆかりの地域で放送前イベントが開かれたことも、作品と地域の歴史的なつながりを感じさせます。
【2028年大河ドラマは『ジョン万』】山﨑賢人主演作との違いを比較
2027年の『逆賊の幕臣』の次に控える2028年の大河ドラマは、『ジョン万』です。
2026年4月9日、NHKは2028年の大河ドラマとして『ジョン万』の制作を発表しました。主演は。主人公の中濱万次郎、通称ジョン万次郎を演じます。
脚本を担当するのは藤本有紀。『平清盛』以来、2度目の大河ドラマ脚本となります。放送開始は2028年1月予定です。
『ジョン万』はどのような物語なのか主人公のジョン万次郎は、土佐の貧しい漁師の家に生まれた中濱万次郎です。
漂流によってアメリカへ渡り、異国でさまざまな経験を積んだ後、日本へ戻った人物として知られています。日本とアメリカ、そして太平洋を舞台にした波乱万丈の生涯が物語の中心です。
『ジョン万』は、幕末の政治闘争というよりも、異文化との出会いや冒険、個人の選択を中心に据えた作品になると考えられます。
『逆賊の幕臣』と『ジョン万』の違い| 比較項目 | 2027年『逆賊の幕臣』 | 2028年『ジョン万』 |
|---|---|---|
| 大河ドラマの作数 | 第66作 | 第67作 |
| 主人公 | 小栗忠順 | 中濱万次郎 |
| 主演 | 松坂桃李 | 山﨑賢人 |
| 脚本 | 安達奈緒子 | 藤本有紀 |
| 放送開始予定 | 2027年1月10日 | 2028年1月 |
| 主な舞台・視点 | 江戸幕府、幕末の政治と近代化 | 日本、アメリカ、太平洋 |
| 物語の中心 | 幕臣の改革と政治的な敗北 | 漂流、異文化との出会い、帰国への道 |
| 作品の特徴 | 政治・外交・軍事をめぐる群像劇 | 冒険と人生を描く人物ドラマ |
両作品には幕末という共通の時代背景がありますが、描く世界は大きく異なります。
『逆賊の幕臣』では、日本国内の政治制度や国家運営をめぐる葛藤が中心です。一方、『ジョン万』では、海を越えた冒険と異文化との接触が物語を動かします。
興味深いのは、どちらも既存の枠組みの外に出た人物を主人公にしている点です。小栗は幕府の中から日本の未来を変えようとし、万次郎は日本の外で得た知識を持ち帰ることで新しい可能性を開きました。
この2作品を続けて見ることで、幕末から明治にかけて日本がどのように世界と向き合い、近代化へ進んだのかを、異なる角度から理解できそうです。
【歴代NHK大河ドラマ一覧】2026年から2028年までの作品の流れ
NHK大河ドラマは1963年の第1作『花の生涯』から続く歴史ドラマシリーズです。戦国時代、幕末、平安時代、鎌倉時代など、さまざまな時代と歴史上の人物を題材にしてきました。
2026年から2028年にかけては、3年連続で歴史上の異なる人物を主人公にした作品が予定されています。
直近の大河ドラマと主人公- 2024年『光る君へ』: 紫式部を主人公に、平安時代の宮廷と文学の世界を描いた作品。
- 2025年『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』: 横浜流星主演。江戸時代の出版文化を発展させた蔦屋重三郎が主人公。
- 2026年『豊臣兄弟!』: 仲野太賀主演。豊臣秀吉を支えた弟・豊臣秀長の視点から戦国時代を描く。
- 2027年『逆賊の幕臣』: 松坂桃李主演。小栗忠順の視点から幕末の近代化と幕府の終焉を描く。
- 2028年『ジョン万』: 山﨑賢人主演。ジョン万次郎の冒険と波乱の生涯を描く。
2026年11月現在、放送中なのは第65作『豊臣兄弟!』です。仲野太賀が豊臣秀長を演じ、脚本は八津弘幸が担当しています。
『豊臣兄弟!』が戦国時代の天下統一を兄弟の視点から描くのに対し、『逆賊の幕臣』は江戸幕府の終焉と近代国家への移行を扱います。時代が大きく変わるだけでなく、物語の中心となる立場も異なります。
大河ドラマを長期的に楽しむなら、単に主人公の名前を覚えるだけでなく、各作品がどの立場から歴史を描いているかを比べると理解が深まります。
【次回の大河ドラマに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:次回の大河ドラマは何ですか?
A1:2026年11月現在、次回の大河ドラマは松坂桃李主演の『逆賊の幕臣』です。2027年1月10日(日)から放送されます。
Q2:『逆賊の幕臣』の初回放送日はいつですか?
A2:2027年1月10日(日)です。初回は15分拡大版として放送される予定です。
Q3:『逆賊の幕臣』の放送時間は何時からですか?
A3:NHK総合では毎週日曜20時から20時45分までです。再放送は翌週土曜13時05分から。NHK BSでは日曜18時から、BSP4Kでは日曜12時15分から放送されます。
Q4:松坂桃李は誰を演じますか?
A4:江戸幕府の幕臣・小栗忠順を演じます。小栗は遣米使節としてアメリカへ渡り、横須賀製鉄所の建設など、日本の近代化に貢献した人物です。
Q5:勝海舟役は誰ですか?
A5:大沢たかおです。小栗忠順のライバルであり、互いの能力を認め合う重要人物として登場します。
Q6:『逆賊の幕臣』の脚本家は誰ですか?
A6:安達奈緒子です。『おかえりモネ』などを手がけた脚本家で、本作では小栗忠順を中心とする幕末の群像劇を描きます。
Q7:2028年の大河ドラマは『ジョン万』ですか?
A7:はい。2028年1月から放送予定の第67作が『ジョン万』です。山﨑賢人がジョン万次郎こと中濱万次郎を演じ、脚本は藤本有紀が担当します。
Q8:2026年現在の大河ドラマは何ですか?
A8:第65作『豊臣兄弟!』です。仲野太賀が豊臣秀長を演じ、豊臣秀吉との兄弟関係を軸に戦国時代を描いています。
Q9:小栗忠順は実在した人物ですか?
A9:実在した江戸幕府の幕臣です。1827年に生まれ、1868年に亡くなりました。遣米使節への参加、横須賀製鉄所の建設、幕府の財政・軍事改革などで知られています。
2027年のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』は、松坂桃李が小栗忠順を演じ、安達奈緒子が脚本を担当する幕末歴史ドラマです。初回放送日は2027年1月10日(日)。大沢たかお演じる勝海舟との関係も大きな見どころになります。
特に注目したいのは、明治新政府から「逆賊」とされた小栗忠順が、実際には日本の近代化に重要な役割を果たしていたことです。横須賀製鉄所の建設をはじめ、彼が取り組んだ事業は後の日本の産業や軍事の発展にもつながりました。
また、2028年には山﨑賢人主演の『ジョン万』が控えています。小栗忠順とジョン万次郎という、異なる立場から幕末の変化に向き合った人物を続けて描く大河ドラマの編成にも注目です。
歴史上の勝者だけでなく、時代に翻弄された人物の決断や功績にも目を向けたい人にとって、『逆賊の幕臣』は見逃せない作品になりそうです。2027年1月の放送開始に向けて、出演者の追加発表や番組情報にも引き続き注目しておきましょう。