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エヴァンゲリオンと宇多田ヒカルの主題歌全史|起用作品と発売順を2026年最新解説

星川 美空 星川 美空 • 更新: • 公開: • 読了約 29 分
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エヴァンゲリオンと宇多田ヒカルの関係は、単なるアニメとアーティストのタイアップではない。2007年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から2021年の完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』まで、約14年間にわたって作品の節目を音楽でつないできた、シリーズを象徴するコラボレーションだ。

代表曲は「Beautiful World」「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」「桜流し」「One Last Kiss」の4つの主題歌。さらに『序』の予告編に使用された「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」や、完結編のエンディングを彩った「Beautiful World (Da Capo Version)」も欠かせない。2026年にはエヴァンゲリオンの完全新作シリーズ制作も発表され、両者の関係に再び注目が集まっている。

【出会いは2006年】エヴァンゲリオンと宇多田ヒカルの関係はファンとしての共感から始まった

エヴァンゲリオン宇多田ヒカル

宇多田ヒカルとエヴァンゲリオンの接点をたどると、最初の重要な出来事は2006年にさかのぼる。

当時、集英社の雑誌『週刊プレイボーイ』では、エヴァンゲリオンに関する特集が掲載されていた。そのインタビューで宇多田ヒカルは作品への深い共感を語っている。主人公・碇シンジの孤独や他者との距離感、人間関係の難しさなど、作品に描かれる心理的なテーマに強く引きつけられていた。

このインタビューが庵野秀明総監督をはじめとする制作スタッフの目に留まり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のテーマソング制作を依頼するきっかけになった。宇多田自身もエヴァのファンだったことから、作品への理解と音楽的な表現が結びついたのである。2007年6月29日には、公式サイトから「Beautiful World」のテーマソング起用が発表された。

同年8月29日には、宇多田ヒカル19枚目のシングル「Beautiful World / Kiss & Cry」が発売。エヴァンゲリオンとの本格的な音楽コラボレーションが始まった。エヴァンゲリオン公式サイト、宇多田ヒカル公式ディスコグラフィー、2007年公式インタビュー

なぜ宇多田ヒカルの音楽がエヴァに合ったのか

両者の相性を理解するうえで重要なのは、孤独と愛情という共通テーマだ。

エヴァンゲリオンは巨大ロボットによる戦闘を描く作品である一方、登場人物が他人との関係を築けず、自分の存在価値を見いだせない苦しみを描いてきた。碇シンジだけでなく、綾波レイや惣流・アスカ・ラングレーなども、それぞれ異なる形で他者とのつながりを求めている。

一方、宇多田ヒカルの楽曲にも、愛する人への願い、孤独、自分自身への問いかけ、失うことへの恐れといったテーマが繰り返し登場する。

2007年の公式インタビューで宇多田は、「Beautiful World」の制作について、エヴァの物語や印象に残った場面から着想を得たことを説明している。同時に、作品のテーマと自身が普段から歌っている内容には共通点が多いとも語っていた。

つまり、エヴァに合わせて無理に作風を変えたのではない。もともと宇多田ヒカルが表現してきた人間の感情と、エヴァの物語が自然に重なったのである。これが長期にわたるコラボレーションの根本にある。

【歴代主題歌・挿入歌一覧】『序』『破』『Q』『シン・エヴァ』の発売順を整理

宇多田ヒカルがエヴァンゲリオンの新劇場版に提供した楽曲を、発売日と起用作品で整理すると、作品の進行に合わせて音楽の表現が変化してきたことが分かる。

特に注意したいのは、すべてが同じ扱いの主題歌ではないという点だ。「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」は『序』の予告編挿入歌であり、本編のテーマソングとは区別されている。

宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲・発売順一覧
発売日 楽曲名 起用作品・用途 音楽的な位置づけ
2007年8月29日 Beautiful World 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』 第1作のテーマソング
2007年8月29日 Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』 劇場予告編の挿入歌
2009年6月27日 Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 アコースティックアレンジ版のテーマソング
2012年11月17日 桜流し 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 第3作の書き下ろしテーマソング
2021年3月9日 One Last Kiss 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』 完結編のテーマソング
2021年3月9日 Beautiful World (Da Capo Version) 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』 完結編のもうひとつのテーマソング

上記は宇多田ヒカル公式ディスコグラフィーとエヴァンゲリオン公式の商品情報に基づく整理である。2007年のシングルに収録された「Fly Me To The Moon」の発売日は「Beautiful World」と同じだが、映画での用途は予告編挿入歌となっている。2021年の2曲はデジタル配信日を基準に記載した。HIKARU UTADA OFFICIAL WEBSITE、EVANGELION.JP

2007年『序』:「Beautiful World」がシリーズの出発点に

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は2007年9月1日に公開された。テーマソング「Beautiful World」は、作品の登場人物が抱える孤独や、誰かにそばにいてほしいという根源的な願いを表現した楽曲だ。

宇多田ヒカルの公式ディスコグラフィーによると、シングル「Beautiful World / Kiss & Cry」は2007年8月29日発売。カップリングには「Kiss & Cry」と「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」も収録された。

新劇場版の第1作から、作品の主題とアーティスト自身の表現が強く結びついていたことが分かる。

2009年『破』:「PLANiTb Acoustica Mix」で表情を変えた名曲

2009年6月27日には「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」が配信リリースされた。これは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』のテーマソングに起用されたアレンジ版である。

原曲のメロディーを受け継ぎながら、アコースティックな響きを前面に出すことで、楽曲の印象は大きく変わった。オリジナル版の持つ都会的なサウンドとは異なり、より繊細で内省的な雰囲気が際立っている。

同じ楽曲を別のアレンジで再提示する手法は、作品の世界観を引き継ぎながら新しい物語へ進む『破』の位置づけとも興味深く重なる。

2012年『Q』:「桜流し」が描いた喪失と再生

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は2012年11月17日に公開され、同日、テーマソング「桜流し」のデジタル配信もスタートした。

それまでの2作品とは異なる、静けさと喪失感を強く感じさせる楽曲である。宇多田ヒカルは当時、音楽活動を休止していた時期にあったが、エヴァ制作側からの要望もあり、新曲を提供した。

2012年12月26日には映像作品も発売されている。『Q』の物語が大きく転換するタイミングで、シリーズの音楽にも新たな方向性が生まれた。

2021年『シン・エヴァ』:「One Last Kiss」で14年間の物語が完結

2021年3月8日に公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では、新曲「One Last Kiss」がテーマソングとして採用された。

加えて、初代テーマソングを再構築した「Beautiful World (Da Capo Version)」もエンディングに使用された。2007年から続いてきた音楽的なつながりを、最初の楽曲に立ち返ることで締めくくったのである。

この2曲の組み合わせによって、宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲は、単なる4作品分のタイアップ曲ではなく、ひとつの長い音楽的な物語として完成した。

【歌詞の意味を考察】「Beautiful World」「桜流し」「One Last Kiss」が描く感情

宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲を理解するうえで、歌詞の意味は要点だ。作品のストーリーを直接説明するような楽曲ではなく、登場人物の内面にある感情を、独立したポップミュージックとして表現しているところに特徴がある。

「Beautiful World」:誰かを求めることが生きる理由になる

「Beautiful World」の中心にあるのは、他者とのつながりを求める気持ちだ。

タイトルを直訳すれば「美しい世界」。しかし、歌詞が描いているのは、単純に美しい景色や幸福な日常ではない。どんなに厳しい環境にいても、深く思える相手が存在することで、その場所に生きる意味が生まれるという感覚である。

2007年6月26日の公式インタビューで、宇多田は生きることの厳しさと、それに耐えるための心の拠り所について説明している。また、碇シンジが母親にもう一度会いたかったと気づく場面からも着想を得たと明かしていた。

この背景を踏まえると、「Beautiful World」は恋愛だけを歌った作品ではない。親子、友人、愛する人など、誰かを必要とする人間の根本的な欲求を描いている。

エヴァンゲリオンの登場人物が抱える孤独と重なるのは、まさにこの部分だ。誰かに認められたい、必要とされたい、自分の存在を受け入れてほしいという感情が、楽曲全体の核になっている。エヴァンゲリオン公式サイト掲載・2007年宇多田ヒカル公式インタビュー

「桜流し」:別れを受け入れながら、命の続きを見つめる

「桜流し」は、宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲の中でも、特に喪失というテーマが前面に出た作品だ。

桜は日本文化において、出会いや別れ、季節の移り変わり、命のはかなさを象徴する花として親しまれている。咲いた花が散っていく情景は、失われた時間や、二度と戻らない人との関係を連想させる。

一方で、この楽曲は悲しみだけにとどまらない。残された人間が生き続けること、次の世代へ命がつながっていくこと、失った相手との記憶を抱えながら前へ進むことも描かれている。

制作背景にも注目したい。2016年のテレビ朝日系『ミュージックステーション ウルトラFES』出演時、宇多田は「桜流し」の制作について、東日本大震災後の社会や人々の状況に思いを寄せながら書き始めたと説明している。

つまり、この曲は『Q』のストーリーだけを説明するために作られたわけではない。震災後の喪失感や、人が生きていくことへの思いも重なった作品なのだ。

映画の世界観と現実の社会的な記憶が交差している点が、「桜流し」を長く聴き継がれる楽曲にしている。デイリースポーツ、2016年9月19日報道

「One Last Kiss」:最後の別れと、その先にある未来

「One Last Kiss」は、完結編にふさわしい別れと記憶を感じさせる楽曲だ。

タイトルにある「One Last Kiss」は、直訳すると「最後のキス」。しかし、歌詞の世界を恋愛関係だけに限定して捉えると、作品との結びつきを十分に理解できない。

ここで重要なのは、誰かと過ごした時間が終わっても、その人との出会いや記憶が自分の中に残り続けるという感覚である。過去を否定するのではなく、大切なものとして受け止めながら、別々の未来へ進んでいく。そうした感情が曲全体に流れている。

制作方法も過去の楽曲とは異なっていた。2021年4月、宇多田は自身のSNSで、これまでの新劇場版作品では大まかなプロットを参考にしていたのに対し、『シン・エヴァ』では脚本を読み、最後の場面を思い浮かべながらイントロの音作りや作曲を始めたことを明かしている。

これは、シリーズの結末に対して音楽面から深く向き合ったことを示すエピソードだ。

「Beautiful World」が他者を求める願いから始まり、「桜流し」が喪失と再生を描き、「One Last Kiss」が最後の別れとその先へ進む感覚を表現する。この流れを追うと、14年間の楽曲の変化がより鮮明になる。ライブドアニュース、2021年4月3日報道

【One Last Kiss EP全8曲】Da Capo VersionとPLANiTb Acoustica Mixの違い

宇多田ヒカルの「One Last Kiss EP」は、エヴァンゲリオンとのコラボレーションをまとめて楽しめる作品だ。

このEPは当初、2021年1月27日の発売を予定していた。しかし、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開延期を受けて発売日も変更され、最終的にデジタル配信は3月9日、CDとLPは3月10日となった。

2021年3月8日に公開された映画のエンディングでは、「One Last Kiss」に続いて「Beautiful World (Da Capo Version)」が初披露された。公式発表によれば、この新バージョンは庵野秀明総監督からの直接のオファーによって制作されたものだ。

One Last Kiss EPの収録曲一覧

宇多田ヒカル公式サイトが発表した通常盤の収録曲は、以下の全8曲となっている。

  • 1. One Last Kiss:『シン・エヴァンゲリオン劇場版』テーマソング。
  • 2. Beautiful World (Da Capo Version):『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のもうひとつのテーマソング。
  • 3. Beautiful World -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』テーマソング。
  • 4. Beautiful World (PLANiTb Acoustica Mix) -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』テーマソング。
  • 5. 桜流し -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』テーマソング。
  • 6. Fly Me To The Moon (In Other Words) (2007 MIX) -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』予告編挿入歌。
  • 7. One Last Kiss (Instrumental):同曲のインストゥルメンタル版。
  • 8. Beautiful World (Da Capo Version) (Instrumental):Da Capo Versionのインストゥルメンタル版。

この構成の特徴は、新曲だけでなく、過去のエヴァ関連楽曲も2021年のリマスター音源でまとめていることだ。新旧の楽曲を同じ作品の中で聴き比べられるため、シリーズの音楽史を振り返る資料としても価値がある。HIKARU UTADA OFFICIAL WEBSITE、2021年3月8日公式商品発表

Beautiful World (Da Capo Version)は何が違う?

「Da Capo Version」は、単なるリマスター版ではない。2007年の「Beautiful World」をゼロから作り直した、新しいアレンジの楽曲である。

庵野秀明総監督は、長いエンディングロールを「One Last Kiss」だけで構成するのではなく、「Beautiful World」も加えて、新劇場版シリーズ全体のエンディングとして仕上げたいと考えていた。

宇多田はこの依頼を快諾し、2曲をメドレー形式にする構成が完成した。公式発表では、宇多田自身が自分の楽曲をセルフカバーした初めての試みと説明されている。

ここで注目したいのは、最初の作品のために書かれた曲が、シリーズの最後に再び登場するという構造だ。2007年に描かれた願いや孤独が、2021年には別れや旅立ちという新しい意味を帯びる。過去の楽曲をそのまま流すのではなく、時間を経たアーティスト自身が再解釈している点に大きな意義がある。

PLANiTb Acoustica MixとDa Capo Versionの違い

両者は、どちらも「Beautiful World」の別バージョンだが、制作目的と作品内での役割が異なる。

  • PLANiTb Acoustica Mix:2009年の『破』に合わせて制作されたアコースティックアレンジ。原曲の世界観を引き継ぎながら、音の質感を変えた作品。
  • Da Capo Version:2021年の『シン・エヴァ』のためにゼロから再構築された新バージョン。完結編のエンディングで「One Last Kiss」と連続して使用された。

前者はシリーズ途中の作品に新しい表情を与えるためのアレンジ、後者はシリーズ全体を締めくくるための再解釈という違いがある。

特にDa Capo Versionは、2007年から2021年までの時間の経過そのものを音楽で表現した作品として聴くと、その存在意義が理解しやすい。

【よくある誤解を検証】テレビ版の主題歌と宇多田ヒカルの楽曲はどう違う?

エヴァンゲリオンの音楽を検索すると、「残酷な天使のテーゼ」「FLY ME TO THE MOON」「Beautiful World」などの楽曲が一緒に紹介されることが多い。しかし、それぞれの起用作品や歌手、役割は異なる。

「Fly Me To The Moon」はテレビ版のエンディングテーマでもある

1995年放送のテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では、高橋洋子が歌う「残酷な天使のテーゼ」がオープニングテーマとして知られている。

エンディングには「FLY ME TO THE MOON」が使用され、複数のアレンジやバージョンが存在する。作品を象徴する楽曲のひとつであり、テレビ版の音楽を語るうえで欠かせない存在だ。

一方、宇多田ヒカルが歌う「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」は、彼女が1999年発売のシングルに収録していたカバー音源を新たにミックスしたもの。2007年の『序』の劇場予告編に使用された楽曲であり、テレビ版のエンディングを宇多田が担当したという意味ではない。

エヴァンゲリオン公式サイトの2007年6月29日付発表でも、この曲は『序』の予告編に使用する挿入歌として紹介されている。したがって、宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲を整理する際には、テレビ版の主題歌と新劇場版のタイアップを混同しないことが大切だ。EVANGELION.JP、キングレコード公式商品情報

「宇多田ヒカルがエヴァの主題歌を全部担当した」は正しい?

この認識も正確ではない。

宇多田ヒカルが継続して楽曲を提供したのは、2007年から始まった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの4作品である。1995年のテレビシリーズや1997年公開の旧劇場版の主題歌まで担当していたわけではない。

エヴァンゲリオンには、テレビ版の「残酷な天使のテーゼ」、旧劇場版の「魂のルフラン」、テレビ版エンディングの「FLY ME TO THE MOON」など、異なるアーティストや制作陣による重要な楽曲が存在する。

宇多田ヒカルの音楽は、エヴァンゲリオン全体の音楽史の一部であり、特に新劇場版を象徴する存在と位置づけるのが正確だ。

エヴァの楽曲を聴くときの判断基準

目的に合わせて楽曲を選ぶなら、次の3つの区分を覚えておくと混乱しない。

  • テレビシリーズの音楽を楽しみたい人:「残酷な天使のテーゼ」やテレビ版の「FLY ME TO THE MOON」を選ぶ。
  • 新劇場版の物語を音楽で振り返りたい人:「Beautiful World」「PLANiTb Acoustica Mix」「桜流し」「One Last Kiss」の順に聴く。
  • シリーズ完結の余韻を味わいたい人:「One Last Kiss」から「Beautiful World (Da Capo Version)」へ続けて聴く。

作品別の起用情報を確認する場合は、楽曲名だけでなく「テーマソング」「予告編挿入歌」「劇中歌」という区分まで見ることが重要だ。

【2026年最新】エヴァ新作シリーズ始動と宇多田ヒカルの今後の関係

2026年のエヴァンゲリオンをめぐる最大のニュースは、シリーズ30周年に合わせて発表された完全新作シリーズの制作始動だ。

2026年2月23日、30周年記念フェス「EVANGELION:30+;」の最終日に、エヴァンゲリオン公式サイトが完全新作シリーズの制作を発表した。

公式発表で明らかになったスタッフは、シリーズ構成・脚本がヨコオタロウ、監督が鶴巻和哉と谷田部透湖、音楽が岡部啓一。制作はスタジオカラーとCloverWorksの共同体制となっている。

この発表は、2021年の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で完結した新劇場版とは別の、新たなシリーズ展開が始まることを意味する。エヴァンゲリオン公式サイト、2026年2月23日発表

新作シリーズに宇多田ヒカルは参加するのか

2026年11月3日時点で、公表された完全新作シリーズの初期スタッフ情報に宇多田ヒカルの名前はない。音楽担当として発表されているのは岡部啓一である。

ただし、これは新作シリーズ全体の音楽に関する初期発表の内容であり、今後の主題歌や追加の音楽参加についてまで確定させるものではない。宇多田ヒカルの参加を示す公式発表も、現時点では確認できない。

したがって、2026年の新作エヴァと宇多田ヒカルの関係については、過去のコラボレーションが続くと決めつけることはできない。

宇多田ヒカルの2026年の音楽活動にも注目

一方、宇多田ヒカル自身は2026年も精力的な音楽活動を続けている。

公式サイトでは、2026年8月に新曲「Intentions」のJR東海「GOOD DAY EXPRESS」とのタイアップを発表。さらに10月31日には同曲の11月25日配信リリースが告知された。

これはエヴァンゲリオンとは別のタイアップであり、現在の宇多田ヒカルの活動を理解するうえで押さえておきたい情報だ。

また、エヴァンゲリオン側でも2026年10月4日に30周年記念イベント「EVANGELION:30+;」のBlu-ray BOXを2027年2月24日に発売すると発表している。シリーズの音楽や映像を振り返る動きは続いており、過去の宇多田ヒカル関連楽曲も、長期的に楽しめる作品群として位置づけられている。HIKARU UTADA OFFICIAL WEBSITE、EVANGELION.JP、2026年公式発表

今後、新作シリーズの主題歌情報が発表される際には、宇多田ヒカルの名前があるかどうか、担当する音楽の範囲が劇伴なのか主題歌なのかを分けて確認する必要がある。

【エヴァンゲリオンと宇多田ヒカル】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:エヴァンゲリオンで宇多田ヒカルが歌った主題歌は何曲ありますか?
A1:新劇場版4作品に対応する主題歌は「Beautiful World」「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」「桜流し」「One Last Kiss」の4曲です。さらに『序』の予告編挿入歌「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」と、完結編のもうひとつのテーマソング「Beautiful World (Da Capo Version)」があります。

Q2:「Beautiful World」はエヴァのどの作品の主題歌ですか?
A2:2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のテーマソングです。2009年公開の『破』ではアコースティックアレンジ版、2021年公開の『シン・エヴァ』では新たに再構築されたDa Capo Versionが使用されています。

Q3:「桜流し」はエヴァのどの作品に起用されましたか?
A3:2012年11月17日公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のテーマソングです。東日本大震災後の思いも制作の背景にあり、喪失や命のつながりを感じさせる楽曲になっています。

Q4:「One Last Kiss EP」の発売日はいつですか?
A4:デジタル配信は2021年3月9日、CDとLPは2021年3月10日です。当初は1月27日発売予定でしたが、映画の公開延期に伴って変更されました。

Q5:「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」も宇多田ヒカルのエヴァ主題歌ですか?
A5:厳密には『序』の劇場予告編に使用された挿入歌です。テレビ版エヴァンゲリオンのエンディングテーマとして知られる「FLY ME TO THE MOON」とは関連がありますが、宇多田ヒカル版は別の録音・ミックスです。

Q6:2026年のエヴァ新作でも宇多田ヒカルが主題歌を担当しますか?
A6:2026年2月に完全新作シリーズの制作が発表され、音楽担当として岡部啓一の名前が公表されています。宇多田ヒカルの参加や新たな主題歌起用は、2026年11月3日時点で公式発表されていません。

エヴァンゲリオンと宇多田ヒカルの関係を理解するうえで、最も重要なのは、楽曲を単なるタイアップとして捉えないことだ。

2007年の「Beautiful World」は、人が誰かを求める気持ちと生きるための拠り所を描いた。2009年の「PLANiTb Acoustica Mix」は、その世界観をアコースティックな表現へと変化させた。2012年の「桜流し」では喪失と再生が前面に出て、2021年の「One Last Kiss」では別れとその先の未来が描かれた。

そして「Beautiful World (Da Capo Version)」によって、最初の作品から続いてきた音楽的なつながりが完結編で再び結び直された。

プロの視点から見ると、このコラボレーションの最大の価値は、同じアーティストが約14年間にわたり、ひとつの作品世界と向き合いながら、自身の音楽表現も変化させてきたことにある。作品側の変化だけでなく、宇多田ヒカル自身の人生や音楽的な成熟も、楽曲の背景に重なっている。

これからエヴァンゲリオンを楽しむ人には、まず『序』から『シン・エヴァ』までの4作品を公開順に視聴し、主題歌も同じ順番で聴く方法をおすすめしたい。特に最後に「One Last Kiss」と「Beautiful World (Da Capo Version)」を続けて聴くと、シリーズの始まりと終わりが音楽でつながる感覚を味わえる。

2026年には完全新作シリーズの制作が始まり、エヴァンゲリオンの物語は新しい段階へ進んでいる。宇多田ヒカルが今後参加するかは未発表だが、2007年から2021年までに残された楽曲群は、これからも新劇場版を象徴する音楽として聴き継がれていくはずだ。

エヴァンゲリオンの歴史を振り返るとき、宇多田ヒカルの歌声は、その時代ごとの登場人物の孤独や願い、別れ、そして希望を思い出させる。だからこそ、14年間のコラボレーションは完結後も色あせない。

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星川 美空

アイドルと音楽を担当。公式スケジュール、リリース情報、本人の発表を突き合わせてから記事を構成します。

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