2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で韓国代表に選ばれた選手は誰なのか。柳賢振(リュ・ヒョンジン)、李政厚(イ・ジョンフ)、金慧成(キム・ヘソン)、金倒永(キム・ドヨン)らの主力選手に加え、韓国系の米国生まれの選手が代表に加わったことでも注目を集めた。
韓国野球委員会(KBO)は2026年2月6日に代表30人を発表。投手15人、捕手2人、内野手7人、外野手6人という構成で、3月の大会に臨んだ。発表後には負傷による選手変更もあり、最終的な顔ぶれを把握するには交代の経緯も押さえておきたい。この記事では大会公式サイトの掲載名簿とKBOの交代発表を照合し、所属球団、注目選手、C組の対戦結果、韓国代表の歴代成績まで整理する。
【2026年最新版】韓国WBCメンバー30人をポジション別に一覧紹介

2026年大会の韓国代表は、投手を厚く確保しながら、MLB経験者とKBOを代表する国内選手を組み合わせた編成となった。
以下は、2026年3月6日更新の大会公式ページに掲載された30人の名簿を基準に整理したものだ。所属球団は選出時の情報を基本としている。なお、負傷による交代発表については後述する。
投手一覧:15人- ダン・ダニング(シアトル・マリナーズ)
- 高祐錫(コ・ウソク/デトロイト・タイガース傘下)
- 郭彬(クァク・ビン/斗山ベアーズ)
- 鄭宇宙(チョン・ウジュ/ハンファ・イーグルス)
- 趙丙炫(チョ・ビョンヒョン/SSGランダース)
- 金栄奎(キム・ヨンギュ/NCダイノス)
- 高永表(コ・ヨンピョ/KTウィズ)
- 盧景銀(ノ・ギョンウン/SSGランダース)
- ライリー・オブライエン(セントルイス・カージナルス)
- 朴英賢(パク・ヨンヒョン/KTウィズ)
- 柳賢振(リュ・ヒョンジン/ハンファ・イーグルス)
- 蘇珩準(ソ・ヒョンジュン/KTウィズ)
- 孫珠瑛(ソン・ジュヨン/LGツインズ)
- 宋昇基(ソン・スンギ/LGツインズ)
- 劉泳澯(ユ・ヨンチャン/LGツインズ)
投手陣の最大の特徴は、経験豊富な柳賢振と、KBOで実績を積んできた複数の右腕・左腕を組み合わせている点だ。先発と救援の役割をどう振り分けるかが、短期決戦における大きなテーマとなった。
なお、選出当初の名簿には原泰仁(ウォン・テイン)が含まれていたが、右肘の負傷で離脱し、LGの劉泳澯が代替候補となった。
捕手一覧:2人- 金亨俊(キム・ヒョンジュン/NCダイノス)
- 朴東原(パク・ドンウォン/LGツインズ)
捕手は金亨俊と朴東原の2人。もともと選出されていた韓国ハンファの崔在勲(チェ・ジェフン)は、春季キャンプ中の指の骨折で出場が難しくなり、2月10日にNCの金亨俊への交代が発表された。
内野手一覧:7人- 金倒永(キム・ドヨン/KIAタイガース)
- 金慧成(キム・ヘソン/ロサンゼルス・ドジャース)
- 金周元(キム・ジュウォン/NCダイノス)
- 文保景(ムン・ボギョン/LGツインズ)
- 盧施煥(ノ・シファン/ハンファ・イーグルス)
- 申珉宰(シン・ミンジェ/LGツインズ)
- シェイ・ウィットコム(ヒューストン・アストロズ)
内野陣は、MLBでプレーする金慧成と韓国球界を代表する金倒永が軸となる。金周元、文保景、盧施煥、申珉宰も加わり、守備位置の組み替えに対応できる構成となった。
外野手一覧:6人- 安賢民(アン・ヒョンミン/KTウィズ)
- ジャーメイ・ジョーンズ(デトロイト・タイガース)
- 具滋昱(ク・ジャウク/サムスン・ライオンズ)
- 李政厚(イ・ジョンフ/サンフランシスコ・ジャイアンツ)
- 文賢彬(ムン・ヒョンビン/ハンファ・イーグルス)
- 朴海旻(パク・ヘミン/LGツインズ)
外野陣の中心はサンフランシスコ・ジャイアンツの李政厚。俊足と打撃技術を備える選手がそろい、具滋昱や朴海旻ら国内組との組み合わせも見どころだった。
以上が大会公式ページに掲載された30人のポジション別一覧である。公式名簿では選手のポジションと背番号も確認できる。
【交代の経緯】韓国代表30人は発表後にどう変わった?
2026年の韓国代表を理解するうえで見逃せないのが、最終メンバー発表後に相次いだ負傷者の離脱だ。
2月6日の初回発表から大会直前まで、捕手と投手に変更が生じた。特に投手陣では、原泰仁とライリー・オブライエンをめぐる動きが注目された。
| 発表日 | 変更対象 | 代替選手・対応 | 理由・経緯 |
|---|---|---|---|
| 2月10日 | 崔在勲 | 金亨俊 | 指の骨折による離脱。NCの金亨俊を代替選手に決定。 |
| 2月15日 | 原泰仁 | 劉泳澯 | 右肘の屈筋損傷。LGの劉泳澯への交代を組織委員会に申請。 |
| 2月19日 | ライリー・オブライエン | 金沢?ではなく金沢ではない。キム・テギョン(金沢?) | ふくらはぎの負傷。KBOが代替選手を決定し、組織委員会に交代承認を申請。 |
| 3月11日 | 孫珠瑛 | オブライエンの再合流を検討 | 孫珠瑛の肘の炎症を受けて検討されたが、オブライエンは体調面から参加を見送った。 |
この経緯で特に注意したいのが、オブライエンの扱いだ。2月6日の初回発表では韓国系選手4人のうちの1人として選ばれたが、ふくらはぎの負傷によって離脱。KBOは2月19日に斗山ベアーズの金沢?ではなく、キム・テギョンを代替選手として決定し、組織委員会に交代承認を申請した。
さらに3月11日、韓国がC組を突破して米マイアミに移動した後、孫珠瑛の負傷を受けてオブライエンの再合流が検討された。しかし本人はコンディションを理由に参加できないと伝えた。韓国は準々決勝で投手14人を抱えて戦うことになった。
つまり、2月6日に発表された「韓国系4人」という情報と、実際に大会で起用可能だった選手の顔ぶれは同一ではない。発表時の選出と大会中の登録・出場可否を分けて把握する必要がある。
【韓国系メジャーリーガー4人】所属球団と代表選出の背景
2026年の韓国代表で大きな話題になったのが、韓国系の米国生まれの選手4人の選出だった。
4人はいずれも米国生まれで、米国人の父親と韓国人の母親を持つ。WBCでは、選手本人がその国で生まれていなくても、両親のいずれかの出生国を代表して出場できる資格規定がある。
1.ダン・ダニング:シアトル・マリナーズダン・ダニングは右腕投手。2026年2月の選出発表時にはシアトル・マリナーズ所属として紹介された。
先発経験を持ち、複数のイニングを任せられる投手として期待された。韓国代表の柳志炫監督は、ダニングを先発と救援の双方で活用できる投手として評価していた。韓国国内の投手だけでは補いにくいMLBでの経験をチームに加える存在だった。
2.ライリー・オブライエン:セントルイス・カージナルスライリー・オブライエンは右腕のリリーフ投手で、選出時にはセントルイス・カージナルス所属。代表発表時、柳志炫監督は彼を抑え投手として起用する構想を示していた。
しかし、ふくらはぎの負傷で離脱。3月の大会でも再合流には至らなかった。4人の韓国系選手の中で、選出時と実際の参加状況に最も大きな違いが生じた選手である。
3.シェイ・ウィットコム:ヒューストン・アストロズシェイ・ウィットコムは内野を守るユーティリティータイプの選手。選出時の所属先はヒューストン・アストロズだった。
内野の複数ポジションに対応できる点は、短期間で連戦を戦うWBCにおいて価値が高い。韓国代表にとっては、金倒永や金慧成らとともに内野の選択肢を広げる存在となった。
4.ジャーメイ・ジョーンズ:デトロイト・タイガースジャーメイ・ジョーンズは外野を中心にプレーする選手で、選出時はデトロイト・タイガース所属。内外野をこなせる柔軟性も評価された。
韓国代表では、李政厚や具滋昱らとともに外野の選択肢を構成する存在として期待された。
4人の選出は、韓国代表が国内リーグだけでなく、海外でプレーする韓国系選手にも代表強化の選択肢を広げていることを示す動きだった。一方、オブライエンの離脱は、海外組を招集する際に所属球団の判断やコンディション管理が大きく影響することも浮き彫りにした。
【注目選手4人】柳賢振・李政厚・金慧成・金倒永の実力と役割
韓国代表の中心選手として注目されたのは、MLBで活躍する選手とKBOのスター選手を代表する4人だ。それぞれ異なる役割を持ち、チームの投打を支えた。
柳賢振(リュ・ヒョンジン):経験豊富な左腕の柱柳賢振は韓国を代表する左腕投手で、MLBでも長年プレーした経験を持つベテラン。2026年大会ではハンファ・イーグルス所属として代表に選ばれた。
最大の強みは、球速だけに依存しない投球術と試合の組み立て方だ。緩急、制球、打者の反応を読む能力を生かし、経験の浅い若手投手を支える役割も期待された。
ただし、準々決勝のドミニカ共和国戦では先発して1回2/3を投げ、3失点で降板。相手の強力打線に苦しみ、ベテラン左腕にとっても厳しい試合となった。
李政厚(イ・ジョンフ):サンフランシスコの主将李政厚はサンフランシスコ・ジャイアンツに所属する外野手。2026年代表では主将に任命された。
韓国球界で高い打撃能力を示した後、2024年シーズンからMLBに挑戦。選球眼、コンタクト能力、広い守備範囲を備える選手として知られる。
主将という立場は、単に打線の中心という意味だけではない。MLB組とKBO組、経験豊富なベテランと若手の間をつなぐ精神的な支柱としての役割も担った。
金慧成(キム・ヘソン):ドジャース所属の内野手金慧成はロサンゼルス・ドジャースに所属する内野手。韓国では俊足と守備力を備えた選手として実績を積み、MLBの舞台へ進んだ。
内野の複数ポジションをこなせる柔軟性が特徴で、試合状況に応じた守備配置や代走など、多様な起用法が考えられる。
MLBでの経験を代表チームに持ち込める点も大きい。李政厚とともに、韓国野球の海外進出を象徴する選手の一人だ。
金倒永(キム・ドヨン):KIAの若きスター金倒永はKIAタイガース所属の内野手。2024年にはKBOリーグの年間MVPを受賞し、38本塁打、40盗塁という優れた成績を残した。
長打力だけでなく、走塁能力と得点力も備える点が特徴だ。2024年のMVP獲得によって韓国球界を代表する若手スターとしての地位を確立した。
一方、2025年はハムストリングの負傷が重なり、出場は144試合中30試合にとどまった。2026年WBCでは、健康状態を整えて再び国際舞台で存在感を示せるかが注目された。
この4人を比較すると、柳賢振は投手陣の経験、李政厚は主将としての統率力、金慧成は内野守備と機動力、金倒永は打線の破壊力という、それぞれ異なる強みを持っている。韓国代表の戦力を理解するうえでは、単純な知名度だけでなく、こうした役割の違いを見ることが重要だ。
【韓国WBC C組対戦相手】日本・台湾・豪州・チェコとの結果
韓国は2026年WBCの1次ラウンドでC組に入り、日本、チャイニーズ・タイペイ(台湾)、オーストラリア、チェコと対戦した。試合会場は東京ドームで、日程は3月5日から10日までだった。
C組は日本の実力が突出していた一方、2位争いは韓国、台湾、オーストラリアの三つ巴となった。韓国は台湾に敗れたことで苦しい状況に追い込まれたが、最終戦の勝利で準々決勝進出を決めた。
韓国代表のC組全試合結果- 3月5日:韓国 11-4 チェコ。初戦を勝利で飾り、好スタートを切った。
- 3月7日:韓国 6-8 日本。日本の攻撃力を前に接戦を落とした。
- 3月8日:韓国 4-5 チャイニーズ・タイペイ。延長10回の末に敗れ、勝ち抜け争いが厳しくなった。
- 3月9日:韓国 7-2 オーストラリア。最終戦を制し、2勝2敗でC組2位となった。
特に台湾戦は、韓国にとって大きな転換点だった。延長10回に勝ち越しを許し、4対5で敗戦。これで韓国は1勝2敗となり、最終戦のオーストラリア戦で勝利する必要が生じた。
韓国はオーストラリアに7対2で勝利。日本がC組を4戦全勝で首位通過する一方、韓国は2勝2敗で2位となり、準々決勝へ進んだ。
準々決勝はドミニカ共和国に0対10で敗退韓国は準々決勝でD組首位のドミニカ共和国と対戦した。試合は2026年3月13日(現地時間)、米マイアミのローンデポ・パークで開催された。
結果は韓国0対10ドミニカ共和国。7回に相手のオースティン・ウェルズが3ラン本塁打を放ち、10点差がついたためコールドゲームとなった。
韓国打線はわずか2安打に抑え込まれ、投手陣もドミニカ共和国の強力打線に苦戦。C組を突破した勢いを決勝トーナメントにつなげることはできなかった。
それでも、韓国が準々決勝に進出したのは2009年以来17年ぶり。2013年、2017年、2023年と続いた1次ラウンド敗退から脱却した点は、2026年大会の大きな成果だった。
【韓国WBC歴代成績】2006年から2026年までの戦績を振り返る
韓国はWBC創設初期に世界トップクラスの実力を示した国の一つだ。特に2006年と2009年の活躍は、現在でも韓国野球の国際大会を語るうえで欠かせない。
韓国代表の過去の主な大会成績- 2006年:初出場で3位。世界に韓国野球の実力を示した。
- 2009年:準優勝。決勝で日本と対戦し、延長10回の末に敗れた。
- 2013年:1次ラウンド敗退。
- 2017年:1次ラウンド敗退。
- 2023年:1次ラウンド敗退。
- 2026年:17年ぶりに準々決勝進出。ドミニカ共和国に敗れた。
MLBが公表したWBC各国の歴代成績によると、韓国の過去最高成績は2009年の準優勝。2006年の初大会でも3位に入り、初期の大会では優勝候補の一角だった。
しかし、2013年以降は1次ラウンドで苦戦する大会が続いた。MLBの大会歴史資料でも、2023年までの直近3大会ではいずれも9位以下に終わったと整理されている。
2026年の準々決勝進出は、こうした低迷期を抜け出す一歩だった。ただし、ドミニカ共和国戦では投手陣が大量失点し、打線も2安打に抑えられた。上位国と対戦する際の投手層の厚さと打線の対応力には、引き続き課題が残った。
【プロの結論】韓国代表の本当の評価は選手の知名度だけでは決まらない2026年の韓国代表を評価する際、李政厚や金慧成といったMLB所属選手の名前だけに注目するのは十分ではない。
短期決戦では、先発投手の投球数制限、連投による疲労、救援投手の層、捕手との相性、守備位置の柔軟性などが勝敗に大きく影響する。今回の韓国代表は、原泰仁やオブライエンらの負傷によって、当初の構想から投手運用を変更せざるを得なかった。
また、金倒永のような若手スターが持つ打撃力を生かすには、上位打線の出塁や中軸のつながりも必要になる。個人の能力をチーム全体の得点力に結び付けられるかが、今後の国際大会でも問われる。
韓国代表の強さを判断するなら、次の3点を確認したい。
- 投手陣の健康状態:先発と救援の双方で、故障者を補える選手がいるか。
- MLB組とKBO組の連携:所属リーグの違う選手同士が短期間で連係を構築できるか。
- 国際試合での対応力:日本やドミニカ共和国のような強豪相手に、投手交代や打順変更で流れを変えられるか。
この3点を見れば、単にスター選手が何人いるかという比較よりも、代表チームの実力を立体的に把握できる。
韓国WBCメンバー2026に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の韓国WBC代表メンバーは全部で何人ですか?
大会公式ページに掲載された登録名簿は30人です。内訳は投手15人、捕手2人、内野手7人、外野手6人です。なお、発表後に負傷による交代が複数回ありました。
Q2:韓国系メジャーリーガー4人は誰ですか?
初回発表で選ばれたのは、投手のダン・ダニング(シアトル・マリナーズ)とライリー・オブライエン(セントルイス・カージナルス)、野手のシェイ・ウィットコム(ヒューストン・アストロズ)とジャーメイ・ジョーンズ(デトロイト・タイガース)です。ただし、オブライエンは負傷により大会への参加を見送っています。
Q3:韓国代表の中心選手は誰ですか?
主な注目選手は、ベテラン左腕の柳賢振、主将を務めた李政厚、ドジャース所属の金慧成、2024年KBOリーグMVPの金倒永です。それぞれ投手力、打撃、守備、走攻両面で異なる役割を担いました。
Q4:韓国は2026年WBCで何位でしたか?
C組を2勝2敗の2位で通過し、準々決勝に進出しました。しかし、ドミニカ共和国に0対10で敗れたため、準々決勝敗退となりました。
Q5:韓国は過去のWBCで優勝したことがありますか?
WBCでは優勝経験がありません。最高成績は2009年の準優勝で、2006年には3位に入っています。
2026年の韓国代表は、柳賢振、李政厚、金慧成、金倒永らを中心に、国内外の実力者を組み合わせた30人の編成で大会に臨んだ。初回発表では韓国系の米国生まれの選手4人が選ばれたことも大きな特徴だった。
一方、負傷による交代は投手陣の運用に影響を与え、ライリー・オブライエンも最終的には大会中の合流を見送った。名簿に記載された選手と実際に試合で起用できた選手を区別することが、2026年大会を正しく振り返るポイントになる。
韓国はC組を2位で通過し、2009年以来17年ぶりとなる準々決勝進出を果たした。ドミニカ共和国に敗れたものの、長く続いた1次ラウンド敗退から前進したことには意味がある。
今後の韓国野球を占ううえでは、李政厚や金慧成ら海外組と、金倒永をはじめとする国内の若手選手がどのように融合していくかが注目される。歴代最高の準優勝を超えるためには、スター選手の充実だけでなく、故障に左右されない投手層と国際大会での総合的な対応力が欠かせない。
韓国代表の2026年WBCは、復活への足掛かりと、世界の強豪との差を改めて確認する大会の両面を持っていた。