東京スカイツリーができたのは2012年です。正確には、2008年7月14日に着工し、2012年2月29日に竣工、同年5月22日に開業しました。東京都墨田区の押上・業平橋地区に建設された、高さ634mの自立式電波塔です。
ただし、「完成した日」と「一般の人が利用できるようになった日」は異なります。建設工事の終了を意味する竣工日は2月29日、施設として営業を開始した開業日は5月22日です。2026年11月現在、開業から14年以上が経過しています。
【結論】東京スカイツリーは2012年に完成!竣工日と開業日は別

東京スカイツリーの完成時期を知るうえで、まず押さえておきたいのが次の3つの日付です。
- 着工日:2008年7月14日
- 竣工日:2012年2月29日
- 開業日:2012年5月22日
つまり、建設が始まったのは2008年、建物として完成したのは2012年2月、観光施設として営業を始めたのは同年5月です。
東武タワースカイツリー株式会社の公式沿革でも、この3つの日付は明確に区別されています。
竣工日と開業日の違いとは?「竣工」と「開業」は、建築・施設運営において意味が異なります。
竣工日は、建設工事が完了した日です。東京スカイツリーの場合は2012年2月29日で、同年3月2日に竣工式が行われました。
一方、開業日は、施設として営業を開始した日です。東京スカイツリーは2012年5月22日にグランドオープンしました。
完成してから開業するまで約3か月の期間があったのは、営業開始に向けた準備や施設運営の体制を整える必要があったためです。
なお、開業当初は来場者の集中を考慮し、7月10日までの約50日間、展望台への入場は完全予約制となっていました。
【建設の歴史】東京スカイツリーはなぜ墨田区に建てられた?
東京スカイツリーは、単に東京の新しい観光名所をつくるために建設されたわけではありません。
出発点にあったのは、地上デジタル放送の電波を安定して届けるための技術的な課題でした。
建設のきっかけは都心の高層ビル増加2003年12月、NHKと民放キー局を含む在京放送事業者6社が「在京6社新タワー推進プロジェクト」を発足させました。
当時、東京では200m級の超高層ビルが増加していました。
従来の電波塔から送信する場合、高層ビルが電波を遮ったり、受信環境に影響を及ぼしたりする可能性が問題となっていたのです。
そこで検討されたのが、約600m級の新しい電波塔でした。
従来より高い位置から電波を送信することで、建物による影響を軽減し、地上デジタル放送の受信環境を改善する狙いがありました。
建設地は墨田区の押上・業平橋地区に決定新タワーの建設候補地には、首都圏の複数の地域が名乗りを上げました。
墨田区と地元関係者も誘致活動を進め、東武鉄道に協力を要請します。
東武鉄道は2005年2月に新タワー事業への参画を表明。その後、2006年3月31日に墨田・台東エリアの業平橋・押上地区が正式な建設地に決まりました。
この地域が選ばれた背景には、東武鉄道が所有していた土地を活用できることや、鉄道との連携によって周辺地域を一体的に開発できることがありました。
東武タワースカイツリー株式会社が事業を推進事業主体となったのは、現在の東武タワースカイツリー株式会社です。
同社は2006年5月に「新東京タワー株式会社」として設立され、2008年6月に現在の社名へ変更しました。
東京スカイツリー単体の建設だけでなく、商業施設やオフィスなどを組み合わせた大規模開発も進められました。
こうして、電波塔を中心に街全体を活性化させるプロジェクトが具体化していきました。
【公式年表】東京スカイツリーの着工から完成・開業まで
東京スカイツリーの建設は、着工から竣工まで約3年半にわたりました。
公式沿革をもとに、主要な出来事と関係者の役割を整理します。
| 主体・関連エンティティ | 時期・日付 | 出来事・関係 |
|---|---|---|
| 在京放送事業者6社 | 2003年12月 | 新タワー推進プロジェクトを発足 |
| 墨田区・東武鉄道 | 2004~2005年 | 新タワー誘致活動を推進 |
| 墨田区・台東区 | 2006年3月 | 押上・業平橋地区が建設地に決定 |
| 東武タワースカイツリー株式会社 | 2006年5月 | 新タワー事業の事業主体として設立 |
| 東京スカイツリー | 2008年7月14日 | 建設工事に着工 |
| 東京スカイツリー | 2009年10月16日 | 高さ634mに決定 |
| 東京スカイツリー | 2011年11月17日 | ギネス世界記録に認定 |
| 東京スカイツリー | 2012年2月29日 | 竣工 |
| 東京スカイツリー | 2012年5月22日 | グランドオープン |
| 在京放送事業者6社 | 2013年5月31日 | 東京スカイツリーから本放送を開始 |
東京スカイツリーの建設規模も注目に値します。
公式スペックによると、主な数字は次のとおりです。
- 高さ:634m
- 工事日数:1,325日
- 工事に携わった延べ人数:約58万人
- タワー鉄骨総重量:約36,000トン
- 鉄骨の数:約37,000ピース
- 総事業費:約650億円
これほど大規模な建設工事を、約3年半で完成させたことは、日本の建設技術の実績を示すものです。
また、2011年11月17日には、ギネスワールドレコーズ社から「世界一高いタワー」として認定されました。
【高さ634mの秘密】なぜ634mになった?武蔵との意外な関係
東京スカイツリーを見上げたとき、特に印象に残るのが634mという高さです。
実は、この数字には電波塔としての技術的な理由と、日本の歴史に由来する地域的な意味が込められています。
当初の計画は約610mだった東京スカイツリーは、プロジェクトの初期段階では約610mの高さを想定していました。
しかし、世界各地で高層建築物の建設計画が進むなか、自立式電波塔として世界一の高さを目指す方針が強まりました。
その結果、構造面などを検討したうえで、2009年10月16日に634mという高さが正式に決定しました。
2011年11月には世界一のタワーとしてギネス世界記録に認定されています。
634は「むさし」と読める634mという数字には、もう一つの意味があります。
それは、634=むさしという語呂合わせです。
東京スカイツリーが建っている墨田区周辺は、かつての旧国名である武蔵国に含まれていました。
武蔵国は現在の東京都、埼玉県、神奈川県の一部にまたがる広い地域を指します。
東京スカイツリーの公式説明でも、この地域との歴史的なつながりや、覚えやすさが634mという数字を採用した理由として紹介されています。
単に高さを競うだけではなく、地域の歴史を象徴する数字を採用した点に特徴があります。
展望台の高さも見どころ東京スカイツリーには、異なる高さに2つの展望施設があります。
- 天望デッキ:地上350m
- 天望回廊:地上450m
天望デッキでは東京の街並みを広く見渡せ、さらに高い天望回廊では、ガラス張りの回廊を歩きながら関東一円の景色を楽しめます。
634mという高さは、電波送信のためだけでなく、展望施設としての大きな魅力にもつながっています。
【東京タワーとの違い】なぜ新しい電波塔が必要だった?
東京スカイツリーについて調べると、必ず比較対象になるのが東京タワーです。
どちらも東京を代表する電波塔ですが、建設された時代と目的には違いがあります。
東京タワーは1958年に完成東京タワーは1958年12月に完成した高さ333mの総合電波塔です。
戦後のテレビ放送の普及を支えるため、複数の放送局の電波をまとめて送信する目的で建設されました。
一方、東京スカイツリーは地上デジタル放送の送信環境を改善するため、より高い位置から電波を送ることを目的として建設されました。
2つのタワーの役割を比較| 比較項目 | 東京タワー | 東京スカイツリー |
|---|---|---|
| 完成年 | 1958年 | 2012年 |
| 高さ | 333m | 634m |
| 所在地 | 東京都港区芝公園 | 東京都墨田区押上 |
| 主な建設背景 | テレビ放送の普及 | 地上デジタル放送の受信環境改善 |
| 放送面の役割 | 従来の総合電波塔 | 地上デジタル放送の主要送信拠点 |
| 観光機能 | 展望台・観光施設 | 展望台・観光施設 |
ここは誤解されやすいポイントです。
東京スカイツリーが完成したからといって、東京タワーが完全に役割を失ったわけではありません。
2013年5月31日には、NHKと在京民放キー局5社の本放送が東京スカイツリーから開始されました。
これにより、地上デジタル放送の主要な送信拠点は東京スカイツリーへ移行しました。
一方、東京タワーも放送・通信関連施設としての役割や観光施設としての価値を持ち続けています。
文化庁も、東京タワーについて、スカイツリー完成後に電波塔としての役割は縮小したものの、観光機能を強化し、現在も親しまれている歴史的建造物として紹介しています。
つまり、東京タワーは昭和のテレビ放送を支えた象徴、東京スカイツリーはデジタル放送時代の技術的な課題に対応する新しい電波塔という違いがあります。
【2026年現在】東京スカイツリーはどう変わった?東京スカイツリーは、2022年5月22日に開業10周年を迎えました。
その後も施設の改良やサービスの更新が続いています。
公式沿革によると、2024年3月には年間外国人来場者数が初めて100万人を突破。同年9月には累計来場者数5,000万人を達成しました。
さらに2026年4月1日からは、展望台の個人入場券に変動価格制が導入され、入場方法も二次元コードを利用したダイレクトイン方式へ変更されました。
建設当初の目的である電波塔としての機能を維持しながら、観光施設としても進化を続けています。
【よくある質問】東京スカイツリーはいつできた?に関するFAQ
Q1:東京スカイツリーが完成したのは何年何月何日?
A1:2012年2月29日です。この日が正式な竣工日です。建設工事は2008年7月14日に始まりました。
Q2:東京スカイツリーの開業日はいつ?
A2:2012年5月22日です。竣工から約3か月後にグランドオープンしました。
Q3:東京スカイツリーの建設には何年かかった?
A3:2008年7月14日の着工から2012年2月29日の竣工まで、約3年半です。公式スペックでは工事日数は1,325日とされています。
Q4:東京スカイツリーはなぜ634mなの?
A4:自立式電波塔として世界一の高さを目指したことに加え、634を「むさし」と読めることが理由です。建設地が旧武蔵国に位置していた歴史的な背景も関係しています。
Q5:東京スカイツリーと東京タワーはどちらが古い?
A5:東京タワーのほうが古く、1958年に完成しました。東京スカイツリーは2012年に竣工しています。
東京スカイツリーがいつできたのかという疑問に対する答えは、2012年2月29日竣工、同年5月22日開業です。
最後に重要な日付を整理します。
- 2003年12月:在京放送事業者6社が新タワー構想を始動
- 2006年3月:墨田区の押上・業平橋地区に建設地が決定
- 2008年7月14日:着工
- 2009年10月16日:高さ634mに決定
- 2012年2月29日:竣工
- 2012年5月22日:開業
- 2013年5月31日:在京放送事業者6社の本放送開始
- 2026年:開業14周年を超え、施設サービスも進化
東京スカイツリーは、単なる観光名所として建てられたわけではありません。都心の高層ビルによる電波環境への影響を軽減するという社会的な課題に対応するために生まれた施設です。
高さ634mには世界一を目指した技術的な挑戦と、武蔵国という地域の歴史が重なっています。
東京スカイツリーの歴史を知ると、2012年に完成した巨大建造物が、放送インフラと東京の新しい観光文化を支える存在として誕生したことが見えてきます。