2022年4月1日から民法上の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。それでは、成人式も18歳で参加するのでしょうか。2026年現在も、成人式や「二十歳のつどい」は20歳を対象に開催する自治体が多く、法律上の成人年齢と式典の対象年齢は必ずしも一致していません。
実際、横浜市や大阪市、西宮市などは成年年齢の引き下げ後も20歳を対象とする方針を継続しています。一方、開催時期や名称、対象となる生年月日は自治体によって異なります。2026年11月時点の最新情報をもとに、18歳成人の制度、20歳で式典を行う理由、飲酒・喫煙の年齢制限、2027年の対象者と確認方法まで詳しく解説します。
【2026年最新】成人式は18歳から?現在も20歳で参加する自治体が多い

最初に答えを整理すると、2026年現在、成人式は18歳になったからといって自動的に18歳で参加する制度には変わっていません。
民法上の成年年齢は18歳ですが、成人式の対象年齢は別の問題です。成人式の実施や対象年齢について国が全国一律の基準を設けているわけではなく、それぞれの自治体が地域の事情を考慮して決定しています。
成年年齢と成人式の対象年齢は別の制度2022年4月1日施行の改正民法によって、18歳以上が法律上の成年となりました。18歳・19歳でも、親の同意を得ずに契約を結ぶことができ、自分の意思で住む場所や進学・就職などの進路を決められます。
しかし、成人式は法律上の成年到達を証明するための手続きではありません。地域社会が若者の成長を祝い、社会への参加や新しい門出を応援するための行事です。
そのため、自治体が20歳を対象に式典を開催しても、民法に違反するわけではありません。
2026年も「二十歳のつどい」という名称が定着成年年齢の引き下げに伴い、従来の「成人式」という名称を変更する自治体も増えました。
代表的なのが「二十歳のつどい」「二十歳を祝う会」「はたちの集い」といった名称です。法律上の成人が18歳になったことで、20歳を祝う行事であることを明確にする狙いがあります。
つまり、2026年に成人式の案内を探す場合は、「成人式」という言葉だけでなく、「二十歳のつどい」という名称でも検索する必要があります。
【なぜ20歳で開催する?】成人式の対象年齢を18歳にしない4つの理由
成年年齢が18歳になったにもかかわらず、なぜ成人式は20歳のままなのでしょうか。自治体が公表している開催方針を見ると、主に4つの事情が浮かび上がります。
理由1:18歳は大学受験や就職活動と重なる最も大きな理由の一つが、開催時期の問題です。
成人式は1月の成人の日付近に開催されることが多く、18歳を対象にすると高校3年生の大学入学共通テストや大学入試の時期と重なる可能性があります。
進学先の選択や受験勉強に集中したい本人にとって、振袖やスーツの準備、着付け、美容室の予約、式典への移動は決して小さな負担ではありません。保護者にとっても、経済的・時間的な準備が必要になります。
20歳であれば、多くの人が高校卒業後の進路を決め、新しい生活を経験した後に参加できます。旧友との再会や近況報告を楽しむ機会としても適しています。
実際、京田辺市や豊中市なども、受験や就職活動への影響を20歳開催の理由として説明しています。
理由2:2022年度は18歳・19歳・20歳の3学年が対象になる問題があった成年年齢が引き下げられた2022年度には、特有の問題もありました。
18歳への変更によって、従来の20歳だけでなく、18歳と19歳も新たに成年となります。そのため、成人式を18歳に変更した場合、初年度に複数の学年を同時に対象とするのかという問題が生じました。
対象人数が大幅に増えれば、会場の確保、式典の運営、案内状の発送、参加者の振り分けなどにも影響します。
一宮市は公式の開催方針で、初年度に3学年が同時に対象となることによる混乱や運営上の問題を、20歳開催を継続する理由の一つに挙げています。
理由3:20歳は社会的な節目として認識されている20歳には、法律上の成年年齢とは別に、社会生活や文化の中で形成されてきた節目としての意味があります。
長年、日本では20歳を成人として祝う慣習が続いてきました。成人式は単に法律上の権利が変わることを祝うだけではなく、子どもから大人への成長を地域全体で確認する行事でもあります。
また、20歳になると飲酒や喫煙に関する年齢制限も解除されます。この点を一つの人生の区切りとして重視する自治体もあります。
理由4:住民アンケートでも20歳開催が支持された横浜市は、成年年齢引き下げ後の成人式について、市民アンケートや関係団体への意見聴取を実施しました。
横浜市が公表した調査では、15歳から69歳までの市民・在学者約6,200人を対象とし、約3,500人から回答を得ています。そのうち、約67%が従来どおり20歳を対象に実施することを支持しました。
一宮市も、市民アンケートで7割以上が20歳開催を希望したことを、継続方針の理由として挙げています。
ただし、これらは各自治体が実施した調査結果であり、全国民を対象とした統一調査の数字ではありません。地域によって考え方が異なる点には注意が必要です。
【自治体の対応を比較】2026年の成人式は何歳が対象?
成人式の対象年齢を具体的に理解するには、自治体の公式方針を比較するのが確実です。
2026年11月時点で公表されている情報を見ると、横浜市、西宮市、一宮市などでは20歳を対象とする方針が継続されています。
成人式をめぐる制度と自治体の対応一覧| 主体・項目 | 対象・制度 | 主な内容・関係性 |
|---|---|---|
| 民法・法務省 | 18歳 | 2022年4月1日から成年年齢を20歳から18歳に引き下げ。 |
| 成人式・自治体 | 自治体が決定 | 式典の実施方法、名称、対象年齢、開催時期を地域ごとに決める。 |
| 横浜市 | 20歳 | 2027年1月11日に開催予定。2006年4月2日~2007年4月1日生まれが対象。 |
| 西宮市 | 20歳 | 2027年1月11日に開催予定。2006年4月2日~2007年4月1日生まれが対象。 |
| 一宮市 | 20歳 | 受験・就職への配慮や市民アンケートなどを踏まえて継続。 |
| 飲酒・喫煙 | 20歳 | 成年年齢引き下げ後も法律上の年齢制限は変更されていない。 |
横浜市では「二十歳の市民を祝うつどい」という名称で式典を開催しています。
2027年1月11日(月・祝)の開催についても、対象者は2006年4月2日から2007年4月1日までに生まれ、横浜市に住民登録のある人と公表されています。
会場は横浜アリーナです。参加には専用ウェブサイトからの事前申込が必要とされており、対象年齢だけでなく、参加方法も確認しておく必要があります。
西宮市も20歳を対象に実施西宮市も、成人式から「二十歳のつどい」へ名称を変更し、20歳を対象に開催しています。
2027年1月11日の式典について、対象となる生年月日は2006年4月2日から2007年4月1日までです。
特徴的なのは、市外に転出した人への対応です。過去に西宮市に居住した経験や在学歴などがある人は、現在別の自治体に住んでいても参加できると案内されています。
一宮市は市民の意見も重視愛知県一宮市も20歳開催を継続しています。
市の公式発表では、18歳開催では進学や就職の準備と重なること、初年度に3学年分が対象になること、飲酒・喫煙の年齢制限が20歳に維持されていることなどが理由として説明されています。
このように、20歳開催には単なる慣習だけではなく、参加者の負担、地域住民の意見、式典運営の現実的な事情が関係しています。
【18歳成人でできること・できないこと】飲酒や喫煙は20歳まで禁止
成人式の対象年齢と混同しやすいのが、18歳になったときに認められる権利と、20歳まで制限される行為です。
民法改正によって18歳からできることは増えましたが、すべての年齢制限が18歳に統一されたわけではありません。
18歳からできるようになったこと法務省の成年年齢に関するQ&Aでは、成年年齢の引き下げによって18歳・19歳が親の同意なしに契約できるようになったことが説明されています。
- 携帯電話の契約
- 一人暮らしのためのアパートの賃貸契約
- クレジットカードの申込み
- 自動車購入などのローン契約
- 10年間有効なパスポートの取得
- 公認会計士や司法書士などの国家資格に関する手続き
- 自分の住む場所や進学・就職などの進路の決定
ただし、クレジットカードやローンは、18歳であれば必ず審査に通るという意味ではありません。各事業者の審査や契約条件を満たす必要があります。
18歳になっても20歳まで禁止されていること一方、健康面への影響や青少年保護などを考慮し、従来の年齢制限が維持されたものもあります。
- 飲酒:20歳未満は禁止。
- 喫煙:20歳未満は禁止。
- 競馬の馬券購入:20歳未満は禁止。
- 競輪・オートレース・競艇の投票券購入:20歳未満は禁止。
特に注意したいのは、成人式に参加したからといって飲酒できるようになるわけではないことです。仮に18歳で成人式に参加する自治体があっても、20歳未満の飲酒・喫煙は禁止されています。
18歳で成人になると未成年者取消権が使えなくなるもう一つ、見落とされやすいのが契約上の責任です。
18歳未満の場合、法定代理人の同意を得ずに行った契約は、原則として未成年者取消権によって取り消すことができます。
しかし、18歳・19歳は法律上の成年であるため、未成年者取消権を利用できません。
例えば、SNS広告をきっかけに高額な美容サービスやエステの契約を結んだ場合でも、単に親の同意を得ていなかったという理由だけでは取り消せません。
もちろん、契約内容によってはクーリングオフや消費者契約法など、別の制度による取消し・解除が認められる場合があります。契約書や支払い条件を確認し、困ったときは消費者ホットライン188などに相談することが大切です。
【成人式はいつ開催?】1月が中心でも春・夏に行う地域がある
成人式といえば、1月の成人の日に振袖やスーツで参加する姿を思い浮かべる人が多いでしょう。
実際、法務省のQ&Aでも、多くの自治体が1月の成人の日の前後に20歳を対象とした式典を開催していると説明されています。
しかし、開催時期は全国一律ではありません。
2026年度は5月・8月開催の自治体もある新潟県教育庁が2026年5月20日時点で公表した「令和8年度 市町村別成人式等実施予定」を見ると、県内では地域によって開催時期に大きな違いがあります。
例えば、新潟市の秋葉区や長岡市の一部地域などは2026年5月に開催予定とされ、村上市、佐渡市、胎内市などは同年8月の開催予定です。一方、新潟市全域や五泉市は2027年1月の開催予定となっています。
地域によっては、雪や気候、帰省のしやすさ、地元の行事との兼ね合いなどを考慮して、春や夏に開催することもあります。
2026年11月時点で確認できる2027年1月の開催予定2026年11月現在、次の大きな式典シーズンは2027年1月です。
横浜市や西宮市では2027年1月11日、流山市では2027年1月10日の開催が予定されています。
また、20歳対象とされる自治体では、一般的に「式典を実施する年度内に20歳になる人」を対象とする方式が採用されています。
ここで重要なのが、式典当日に必ず20歳になっている必要があるとは限らないことです。
例えば、2007年1月生まれの人は2027年1月の式典当日に20歳ですが、2007年3月生まれの人は式典当日時点では19歳です。それでも、2026年度中に20歳になるため、同じ年度の対象者として扱われます。
この違いを理解しておくと、自分の生年月日と対象年度を照らし合わせやすくなります。
【自分の成人式の対象年齢を確認する方法】案内状が届かない場合も解説
成人式への参加を考えている人が最も気になるのは、自分が何年の式典に参加できるのかという点でしょう。
確認するときは、年齢だけで判断せず、自治体が公表している対象生年月日と参加条件を調べることが大切です。
2027年の式典対象者は2006年4月2日~2007年4月1日生まれが一つの目安20歳を対象にする自治体では、2026年度中に20歳を迎える人を対象とする例が多く見られます。
その場合、対象となる生年月日の目安は次のとおりです。
- 2006年4月2日~2007年4月1日生まれ:2027年1月の式典対象となる自治体がある。
- 2007年4月2日~2008年4月1日生まれ:2028年1月の式典対象となる自治体がある。
ただし、この生年月日は全国共通の参加資格ではありません。対象年齢や年度の区切りが異なる自治体もあるため、必ず居住地や参加希望先の公式情報を確認してください。
確認すべき公式情報は5つ自治体の公式ホームページで、次の項目を順番に確認すると確実です。
- 式典の名称:成人式、二十歳のつどい、二十歳を祝う会など。
- 対象年齢:18歳、20歳、21歳など、何歳を対象としているか。
- 対象生年月日:何年何月何日から何年何月何日までに生まれた人か。
- 開催日時:成人の日、前日の日曜日、春・夏などの開催日。
- 参加条件:住民票の所在地、過去の居住歴、出身校、事前申込の有無など。
特に注意したいのが、住民票と出身地の違いです。
自治体によっては、現在の住民登録がある人だけを対象にしている場合があります。一方、過去にその地域に住んでいた人や、地元の学校に通っていた人の参加を認める自治体もあります。
案内状が届かない場合はどうする?案内状が届かないからといって、必ずしも参加できないわけではありません。
例えば、西宮市では市外に転出していても、過去の居住歴や在学歴などの条件を満たす人は参加できると案内されています。また、案内状がなくても参加できる場合があります。
一方、横浜市では原則として住民登録のある対象者を参加対象としており、市外在住者については一定の例外条件を設けています。
したがって、案内状が届かない場合は、次の手順で確認してください。
- 自治体の公式ホームページで最新の開催情報を確認する。
- 対象生年月日と住民登録の条件を確認する。
- 市外在住の場合は、出身地での参加が可能か確認する。
- 教育委員会や生涯学習課、青少年課などの担当窓口に問い合わせる。
引っ越しや進学で住民票を移した人は、現在の住所だけでなく、以前住んでいた自治体の参加条件も調べておくと選択肢が広がります。
【成人式18歳に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:成人式は18歳から参加できますか?
A1:成人式の対象年齢は自治体が決めています。2026年現在は20歳を対象とする自治体が多く、成年年齢が18歳になったことだけを理由に18歳で参加できるわけではありません。希望する自治体の公式発表を確認してください。
Q2:成人式が18歳から変わったのはいつからですか?
A2:法律上の成年年齢が18歳になったのは2022年4月1日です。ただし、これは民法上の成年年齢の変更であり、成人式の対象年齢を18歳に統一する改正ではありません。
Q3:20歳で成人式を開催するのはなぜですか?
A3:18歳では大学受験や就職活動と重なり、本人や家族の負担が大きくなるためです。また、20歳という人生の節目を重視する考え方や、自治体のアンケート結果、式典運営上の事情も関係しています。
Q4:18歳や19歳でもお酒を飲んだりタバコを吸ったりできますか?
A4:できません。民法上の成年年齢が18歳に変更された後も、飲酒・喫煙の年齢制限は20歳のままです。成人式への参加の有無にも関係ありません。
Q5:2027年1月の成人式は何年生まれが対象ですか?
A5:20歳を対象とする自治体では、2006年4月2日から2007年4月1日までに生まれた人が対象となる例があります。ただし、自治体によって対象生年月日や参加条件は異なります。
2026年現在、法律上の成年年齢は18歳ですが、成人式は20歳を対象に開催する自治体が多い状況です。民法改正によって18歳から契約などができるようになった一方、式典の対象年齢は自治体の判断に委ねられています。
20歳開催が続いている背景には、大学受験や就職活動との重複を避けること、参加者や家族の負担を軽減すること、20歳という人生の節目を大切にすることなどがあります。
また、18歳で成人になっても飲酒・喫煙は20歳まで禁止です。法律上の成人と、社会的な祝いの行事である成人式は、異なる基準で考える必要があります。
これから成人式を迎える人は、2026年11月時点で公表されている2027年の開催情報を確認し、対象生年月日、開催日時、住民登録の条件を調べておきましょう。
【プロの結論】 成人式の年齢を判断するときに最も大切なのは、「法律上の成人年齢」と「自治体が定める式典の対象年齢」を混同しないことです。18歳になった日から法律上の成年として扱われますが、成人式への参加資格は別に確認しなければなりません。自分の生年月日と自治体の開催年度を照合することが、参加機会を逃さない最も確実な方法です。
主な公的確認資料: