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【食べ合わせの真相】納豆とヨーグルトは一緒に食べても大丈夫?

黒木 穂乃花 黒木 穂乃花 • 更新: • 公開: • 読了約 21 分
目次

結論からいえば、健康な成人が納豆とヨーグルトを一緒に食べることに、一般的な食品の組み合わせとして特別な問題はありません。両方を同じ食事で摂取してはいけないという医学的な理由も確認されていません。

ただし、「一緒に食べても問題ない」ことと「一緒に食べることで健康効果が倍増する」ことは別の話です。納豆菌とビフィズス菌が互いの働きを高め、腸内で相乗効果を発揮するという説には、まだ十分なヒトでの検証がありません。

なぜ食べ合わせが悪いという説が広まったのか

疑問の背景にあるのは、納豆菌とビフィズス菌の生育環境の違いです。

納豆菌は酸素を利用して増殖する性質があり、ビフィズス菌は酸素に弱く、酸素の少ない環境を好みます。この違いから、両者を一緒に摂取すると菌同士が競合するのではないか、という疑問が生まれました。

しかし、食品を口の中で混ぜることと、消化管内で微生物が増殖することは同じではありません。胃や小腸、大腸では酸素濃度、酸性度、栄養源などが異なります。培養皿の上で見られた現象を、そのまま人体に当てはめることはできません。

むしろ、2025年の研究で示されたのは、両者には異なる生育条件があるという事実です。これだけで食べ合わせを避ける必要があるとは判断できません。

同時に食べるメリットはある?

納豆とヨーグルトには、それぞれ異なる栄養的な特徴があります。

  • 納豆:植物性たんぱく質、食物繊維、大豆由来の栄養成分、ビタミンKなどを含む。
  • ヨーグルト:乳由来のたんぱく質、カルシウム、乳酸菌などを摂取できる。

つまり、同時に食べることで異なる食品の栄養素を一度に取り入れられるという利点があります。ただし、これは栄養バランスの観点からのメリットであり、菌同士の相乗的な健康効果が証明されたという意味ではありません。

食べ合わせを心配して別々の時間に食べる必要はありません。味や消化の具合に問題がなければ、同じ食事に取り入れてもよいでしょう。

【2025年の研究を検証】東北大学「科学者の卵養成講座」で分かった菌同士の関係

納豆ヨーグルト食べ合わせ

納豆とヨーグルトの食べ合わせを考えるうえで、重要な資料となるのが『Journal of Science EGGS』第8巻に掲載された研究です。

研究タイトルは「菌の能力を引き出す―納豆とヨーグルトの食べ合わせ―」。東北大学の「科学者の卵養成講座」に参加した木田佐映さん、小林悠さん、三岡茉央さんの3人が取り組みました。

研究には宮城県仙台第一高等学校、宮城県仙台第二高等学校、仙台白百合学園高等学校の生徒が参加しています。論文の受付日は2024年6月16日、受理日は2025年3月24日、公開日は2025年10月29日です。

研究の目的は、納豆とヨーグルトを同時に食べた場合、納豆菌とビフィズス菌がどのように影響し合うのかを培養実験で調べることでした。

実験で使用された菌は何か

実験では、市販納豆から採取した納豆菌と、市販のビヒダスヨーグルトに含まれるビフィズス菌BB536が使用されました。

具体的には、納豆菌の生育に酸素が必要かどうか、ビフィズス菌がどのような培地で増殖するのか、さらにオリゴ糖や納豆由来の成分がビフィズス菌の生育に影響するのかを調べています。

実験条件は37℃を基本とし、酸素を供給する好気的培養と、酸素を取り除いた嫌気的培養を比較する方法でした。

研究結果を一覧で比較
検証項目 納豆菌 ビフィズス菌 実験で分かったこと
使用した菌 Bacillus subtilis natto Bifidobacterium longum BB536 異なる種類の細菌
酸素への性質 酸素を利用して生育 酸素のない環境を好む 生育条件が大きく異なる
培地での生育 スキムミルク培地、TSG培地など 嫌気条件のTOS培地など 培地の成分と酸素条件が影響
オリゴ糖への反応 今回の研究では主に糸の形成を検証 ガラクトオリゴ糖などを利用 糖の種類によって生育に差がある
納豆の糸との関係 γ-PGAやレバンを形成 納豆の糸を加えても生育しなかった 納豆の糸が有効な餌になる結果は得られなかった
同時培養 嫌気条件では生育しなかった オリゴ糖なしでは生育しなかった この条件では明確な相互促進は確認されなかった

出典:『Journal of Science EGGS』Vol.8、2530002(2025)「菌の能力を引き出す―納豆とヨーグルトの食べ合わせ―」。

注目された3つの実験結果

1.納豆菌は酸素のある環境で増殖した

納豆菌は酸素を供給した液体培地で増殖し、静置培養では主に液面付近で生育しました。納豆菌が酸素を利用する性質を持つことが確認されています。

2.ビフィズス菌は酸素のない環境で増殖した

一方、ビフィズス菌は酸素を取り除いた培養環境で生育しました。特にプロピオン酸を含むTOS培地では大きなコロニーが形成されました。同じ条件では納豆菌は生育できませんでした。

3.納豆の糸がビフィズス菌の餌になる結果は得られなかった

研究チームは、納豆の糸に含まれる多糖類のレバンに着目しました。レバンはフルクトオリゴ糖と同じくフルクトースを構成成分とするため、ビフィズス菌の栄養源になる可能性が考えられたためです。

しかし、納豆の糸を含む抽出液を培地に加えた実験では、ビフィズス菌の生育は確認されませんでした。レバンとフルクトオリゴ糖では糖のつながり方が異なるため、ビフィズス菌が利用できなかった可能性が示されています。

また、オリゴ糖を含まない培地で納豆菌とビフィズス菌を同時に培養しても、菌の増殖を示す濁りは確認されませんでした。

ただし、ここで見落としてはいけない点があります。研究では、ガラクトオリゴ糖を含む条件での両菌の共存による影響など、今後検証すべき課題も残されています。したがって、すべての条件で両菌が互いに影響しないと証明されたわけではありません。

この研究の価値は、納豆とヨーグルトの組み合わせに対する疑問を、菌の性質や培養条件から具体的に検証した点にあります。一方、ヒトの消化管内での相互作用や便通改善を直接調べた臨床試験ではありません。

【菌の違いを比較】納豆菌とビフィズス菌は何が違う?

納豆菌とビフィズス菌は、どちらも健康に関係する細菌として紹介されることがありますが、生物学的な性質は大きく異なります。

納豆菌の特徴

納豆菌は枯草菌の仲間で、学名はBacillus subtilis nattoです。大豆を発酵させて納豆を作る際に働き、納豆特有の粘りや香りを生み出します。

特徴的なのが、γ-ポリグルタミン酸(γ-PGA)とレバンを主成分とする粘り成分です。また、たんぱく質を分解する酵素を分泌する性質もあります。

納豆菌は耐熱性の芽胞を形成することでも知られています。これは、ビフィズス菌とは異なる生存戦略です。

ビフィズス菌の特徴

ビフィズス菌は、ヒトや動物の腸内に存在する細菌です。特に大腸に多く存在し、腸内環境を構成する重要な微生物の一つです。

糖を利用して乳酸や酢酸などを産生する特徴があり、腸内の微生物間のバランスにも関係しています。

ただし、ヨーグルトなら何でもビフィズス菌が入っているわけではありません。農林水産省が解説するように、一般的なヨーグルトにはブルガリア菌やサーモフィラス菌などが使われ、ビフィズス菌は商品によって追加されます。

ビフィズス菌を目的にヨーグルトを選ぶ場合は、パッケージの菌種表示を確認することが大切です。

乳酸菌とビフィズス菌も同じではない

ここで混同しやすいのが、乳酸菌とビフィズス菌の違いです。

乳酸菌は、糖を分解して主に乳酸を作る細菌の総称です。伝統的なヨーグルトではブルガリア菌とサーモフィラス菌が使われます。

ビフィズス菌は分類上、乳酸菌とは異なる細菌です。ビフィズス菌入りヨーグルトには、一般的にヨーグルトを発酵させる乳酸菌と、追加されたビフィズス菌の両方が含まれています。

したがって、「納豆菌対乳酸菌」という単純な比較では、2025年の研究が調べた菌同士の関係を正確に理解できません。研究対象は納豆菌とビフィズス菌です。

【腸活・便通への影響】納豆ヨーグルトの効果は本当にある?

納豆とヨーグルトを組み合わせることで期待されるのは、腸内環境を意識した食生活の充実です。しかし、納豆ヨーグルトを食べれば腸内細菌が劇的に変化する、便秘が必ず改善するという確かな証拠はありません。

腸内環境への期待はどこから来る?

納豆には大豆由来の食物繊維が含まれています。食物繊維は消化されにくく、大腸に届いて便のかさや腸内細菌の栄養源に関係します。

一方、ヨーグルトには乳酸菌などの微生物が含まれ、商品によってはビフィズス菌も配合されています。加えて、たんぱく質やカルシウムを摂取できる食品でもあります。

両者を組み合わせることは、食物繊維を含む大豆食品と発酵乳製品を同時に取り入れる食生活につながります。

ただし、納豆の食物繊維とヨーグルトの菌が必ず相互に作用し、腸内環境を改善するという直接的な証拠はありません。

納豆とヨーグルトのオリゴ糖はどう関係する?

2025年の研究で重要なキーワードになったのが、オリゴ糖です。

オリゴ糖は、複数の糖が結合した糖質の総称です。種類によって構造が異なり、腸内細菌が利用できるかどうかも変わります。

研究では、ビフィズス菌BB536の生育に対して、ガラクトオリゴ糖を含む培地が利用されました。また、フルクトオリゴ糖、ラフィノース、キシロオリゴ糖など、異なる種類の糖も比較されました。

結果として、ビフィズス菌は複数の糖やオリゴ糖を利用できたものの、ラフィノースやキシロオリゴ糖では生育が良くありませんでした。

この結果から分かるのは、オリゴ糖なら何でもビフィズス菌を増やすわけではないということです。

また、納豆の糸に含まれるレバンも、フルクトースを構成成分とするというだけで、フルクトオリゴ糖と同じ働きをするとは限りません。糖の種類だけでなく、分子の構造や結合の仕方が関係するためです。

便通改善への影響は?

便通については、納豆に含まれる食物繊維に注目する価値があります。

厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」では、食物繊維の摂取量を増やすことと、排便量や排便回数の増加、消化管通過時間との関連が紹介されています。食物繊維の摂取を増やす場合には、まず1日当たりプラス3〜4gを無理のない範囲で目指す考え方も示されています。

ただし、これは納豆ヨーグルトの組み合わせに対する効果ではありません。食物繊維を含む食品全般についての知見です。

便通を整えるには、食物繊維だけでなく、水分摂取、適度な運動、規則正しい食事なども関係します。納豆ヨーグルトだけに頼るのではなく、食事全体を見直すことが大切です。

研究で分かっていること・まだ分からないこと

  • 分かっていること:納豆菌とビフィズス菌には異なる生育条件があり、特定のオリゴ糖はビフィズス菌の生育に利用される。
  • まだ分からないこと:納豆とヨーグルトを一緒に食べた場合のヒトの腸内細菌叢の変化。
  • 証明されていないこと:同時摂取による便秘改善の相乗効果や、腸内のビフィズス菌が必ず増えるという効果。

厚生労働省のeJIMが紹介するプロバイオティクスの情報でも、健康効果は菌株や対象となる症状によって異なり、多くの症状・疾患に対して強固な科学的根拠が不足しているとされています。食品の健康効果を考える際には、こうした研究の限界も理解しておきたいところです。

【食べるタイミング・順番・量】納豆ヨーグルトを上手に取り入れる方法

納豆ヨーグルトを食べる際に、朝と夜のどちらがよいのか、納豆を先に食べるべきなのかといった疑問もあります。

現状、納豆とヨーグルトを組み合わせた場合に、特定の時間や順番が腸活に最も効果的だと示す十分な臨床データはありません。

朝食・昼食・夕食のどれがよい?

基本的には、自分の生活リズムに合わせて食べやすい時間を選べば問題ありません。

  • 朝食:納豆をご飯に合わせ、ヨーグルトをデザートとして加えやすい。
  • 昼食:納豆を副菜として取り入れ、ヨーグルトを食後に食べられる。
  • 夕食:納豆を食卓に加え、ヨーグルトを別皿で食べることもできる。

ヨーグルトの摂取時間について、一般社団法人日本乳業協会は一日のうちいつ食べてもよいと説明しています。食後は胃の中に食べ物があるため、胃酸の影響が和らぐ可能性もあります。

しかし、朝食や就寝前に食べることが納豆菌とビフィズス菌の相互作用を高めるという証拠はありません。続けやすさを優先して構いません。

食べる順番は納豆が先?ヨーグルトが先?

納豆とヨーグルトには、医学的に確立された食べる順番はありません。

「先にヨーグルトを食べれば胃酸が弱まり、納豆菌が生き残りやすくなる」「納豆を先に食べるとビフィズス菌の働きが強くなる」といった説明も、納豆ヨーグルトの組み合わせについて証明されたものではありません。

一緒に混ぜて食べても、別々に食べても構いません。味や食感が気になる場合は、別皿にするのもよい方法です。

どれくらいの量を食べればよい?

納豆ヨーグルトには、健康効果を得るための科学的に確立された専用摂取量はありません。

日常の食事に取り入れる場合は、例えば納豆1パックと無糖ヨーグルト100g程度を一つの食事例として考えられます。ただし、これは食べ方の目安であり、便秘改善や腸内細菌の増加を保証する量ではありません。

大切なのは、納豆とヨーグルトだけを大量に食べることではなく、野菜、豆類、海藻、果物、穀類なども組み合わせて食事全体のバランスを整えることです。

【おすすめレシピと注意点】毎日無理なく続ける食べ方

納豆とヨーグルトは、味の組み合わせに少し工夫が必要です。甘いヨーグルトと納豆を無理に混ぜるよりも、無糖タイプを使って料理の一部として取り入れる方法がおすすめです。

おすすめレシピ1:納豆ヨーグルトの和風ソース

調理時間:約3分

材料

  • 納豆:1パック
  • 無糖プレーンヨーグルト:大さじ1〜2
  • しょうゆ:少量
  • からし:少量
  • 刻みねぎ:適量

作り方

  1. 納豆を通常どおり混ぜる。
  2. 無糖ヨーグルトを加える。
  3. しょうゆとからしを少量加えて味を調える。
  4. 刻みねぎを散らして完成。

納豆の粘りとヨーグルトの酸味が合わさり、クリーミーな和風ソースになります。蒸し野菜や豆腐にかけてもおいしく食べられます。

おすすめレシピ2:納豆とヨーグルトの腸活ボウル

材料

  • 納豆:1パック
  • 無糖ヨーグルト:適量
  • きゅうり:適量
  • 刻みねぎ:適量
  • すりごま:適量

作り方

  1. きゅうりを食べやすい大きさに切る。
  2. 納豆を混ぜ、きゅうりと合わせる。
  3. 無糖ヨーグルトを添える。
  4. すりごまと刻みねぎを加える。

納豆とヨーグルトを別々に盛り付けるため、味の好みに合わせて量を調整できます。きゅうりなどの野菜も一緒に摂取できるのが利点です。

食べる際に注意したい人

一般的な食品としての納豆とヨーグルトは、健康な成人であれば通常の食事量で取り入れられます。ただし、次のような場合には注意が必要です。

1.ワルファリンを服用している人

納豆にはビタミンKが豊富に含まれ、納豆菌もビタミンKの産生に関係します。ビタミンKは、血液凝固を抑える薬であるワルファリンの作用を弱める可能性があります。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、ワルファリン服用中の人に対して納豆を控える必要があると説明しています。ヨーグルトと一緒に食べたり、時間をずらしたりしても、この注意点は変わりません。必ず主治医や薬剤師の指示に従ってください。

2.乳糖不耐症の人

ヨーグルトは発酵によって乳糖の一部が分解されていますが、乳糖が完全になくなるわけではありません。食べると腹部膨満や下痢などが起こる人は、少量から様子を見るか、乳糖を低減した商品を検討してください。

3.大豆・乳製品のアレルギーがある人

納豆は大豆製品であり、ヨーグルトは乳製品です。それぞれにアレルギーがある人は摂取を避け、医療機関の指示に従う必要があります。

また、重い基礎疾患がある人や免疫機能が低下している人は、プロバイオティクス製品や菌を濃縮したサプリメントを利用する前に医師へ相談すると安心です。

【納豆ヨーグルト食べ合わせ】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:納豆とヨーグルトを一緒に食べると納豆菌とビフィズス菌が死ぬ?
A1:一緒に食べることで両方の菌が必ず死滅するという根拠はありません。2025年の培養研究では生育条件の違いが確認されましたが、実際に同時摂取した人の体内での生存率を調べた研究ではありません。

Q2:納豆とヨーグルトは朝と夜のどちらに食べるべき?
A2:特定の時間が優れているという確かな証拠はありません。朝食でも夕食でも、自分が無理なく続けられる時間に食べて問題ありません。

Q3:納豆とヨーグルトはどちらを先に食べるべき?
A3:医学的に決まった順番はありません。同時に混ぜても、別々に食べても構いません。

Q4:納豆の糸はビフィズス菌の餌になる?
A4:2025年の『Journal of Science EGGS』の実験では、納豆の糸を含む抽出液によってビフィズス菌の生育が促進される結果は得られませんでした。レバンとフルクトオリゴ糖は構造が異なるため、同じように利用できるとは限りません。

Q5:普通のヨーグルトにもビフィズス菌は入っている?
A5:すべての商品に入っているわけではありません。一般的なヨーグルトにはブルガリア菌やサーモフィラス菌などが使われています。ビフィズス菌を摂りたい場合は、商品パッケージの菌種表示を確認してください。

Q6:納豆ヨーグルトを毎日食べれば便秘は改善する?
A6:便秘が必ず改善するとはいえません。納豆の食物繊維は排便に役立つ可能性がありますが、組み合わせによる特別な相乗効果はまだ十分に検証されていません。水分、運動、食物繊維を含む食品を組み合わせることも大切です。

Q7:納豆ヨーグルトに砂糖やオリゴ糖を加えてもよい?
A7:食品として加えること自体に一般的な問題はありません。オリゴ糖は種類によって腸内細菌による利用のされ方が異なるため、加えれば必ずビフィズス菌が増えるわけではありません。甘味料の量にも気を配りましょう。

納豆とヨーグルトは、一緒に食べても基本的に問題のない食品です。納豆菌とビフィズス菌の生育条件が異なることは事実ですが、それだけを理由に同時摂取を避ける必要はありません。

東北大学の「科学者の卵養成講座」に参加した高校生らによる2025年の研究は、納豆菌とビフィズス菌の違いや、オリゴ糖による生育への影響を具体的に示しました。一方、納豆の糸がビフィズス菌の餌になることや、両食品の同時摂取によって便通が改善することを裏付ける結果は得られていません。

2026年現在、納豆ヨーグルトを腸活の特効食品として扱うのは早計です。むしろ、それぞれの食品が持つ栄養的な特徴を理解し、日々の食事に無理なく取り入れることに価値があります。

判断の要点は3つです。第一に、同時に食べることを過度に心配しないこと。第二に、ビフィズス菌を目的とするならヨーグルトの菌種表示を確認すること。第三に、腸内環境を整えたいなら食物繊維、水分、運動などを含めた生活習慣全体を見直すことです。

納豆とヨーグルトの組み合わせは、これからの研究によって新しい可能性が明らかになる余地を残しています。2025年の培養実験で得られた知見を出発点に、ヒトの腸内環境でどのような変化が起きるのか、今後の研究にも注目したいところです。

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トレンドリサーチャー 黒木 穂乃花
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