DVを受けた女性には、性格や見た目に共通する特徴があるのでしょうか。実際には、DV被害者だからといって特定の容姿や性格になるわけではありません。ただし、パートナーからの暴言、監視、行動制限、経済的な支配などが続くと、相手の顔色をうかがう、自分の意見を言えなくなる、友人との交流が減る、自分を責めるといった心理・行動の変化が表れることがあります。
警察庁が2026年3月に公表した2025年の統計では、配偶者からの暴力事案等に関する相談は98,289件に達し、DV防止法の施行後で最多となりました。内閣府男女共同参画局の2026年版男女共同参画白書でも、精神的DVを含む相談が約7割を占める実態が示されています。被害者の心理、加害者の支配行動、逃げられない理由、周囲が気づくべきサイン、具体的な相談先まで解説します。
【最初に知りたい】DVを受けた女性に性格や見た目の共通点はある?

DVを受けた女性の特徴を調べると、「おとなしい」「気が弱い」「自己主張が苦手」「依存心が強い」といった性格的な傾向が紹介されることがあります。しかし、これらは被害者を一律に分類できる医学的・統計的な特徴ではありません。
仕事で責任ある立場にいる女性、社交的で友人が多い女性、経済的に自立している女性、普段は自分の意見をはっきり伝える女性もDV被害に遭う可能性があります。学歴、職業、年齢、収入、容姿によって被害の有無が決まるわけではありません。
DV被害女性に見られることがある心理的特徴DV被害が長期化すると、相手から繰り返し否定されたり、行動を制限されたりすることで、少しずつ自分自身への評価が変化することがあります。
- 自分に自信が持てなくなる:何をするにも自分の判断が間違っているように感じる。
- 相手の機嫌を最優先する:怒らせないために、言葉や行動を過剰に慎重に選ぶ。
- 自分を責める:暴言や暴力を受けても、自分の言動が原因だったと思い込む。
- 嫌なことを断れなくなる:拒否すると怒られる、無視されるなどの経験から、自分の希望を伝えられなくなる。
- 助けを求めることに抵抗を感じる:相手をかばったり、周囲に心配をかけたくないと思ったりする。
- 判断力が低下したように感じる:日常的な選択でも相手の許可や確認が必要だと思うようになる。
こうした変化の背景にあるのが、継続的な心理的圧力です。相手から「お前は何もできない」「誰もお前の味方をしない」などと否定され続けると、その言葉を自分自身の評価として受け入れてしまうことがあります。
ただし、こうした反応は全員に当てはまるものではありません。表面上は明るく振る舞い、仕事や家庭生活を問題なく送っているように見える人もいます。
見た目に現れる変化はある?DV被害によるストレスや生活環境の変化が、外見や身だしなみに影響することはあります。
- 以前より表情が乏しくなり、笑顔が減る。
- 疲労や睡眠不足によって顔色が悪く見える。
- 服装や髪型に気を配らなくなる。
- 肌荒れや体重の変化が生じる。
- けがやあざがあるにもかかわらず、説明を避ける。
- 人前で緊張した様子を見せたり、突然の物音に過敏に反応したりする。
一方で、メイクや服装が以前と変わらず、外見上は何の問題もない場合もあります。あざがないからDVではない、身だしなみが整っているから被害者ではない、という判断はできません。
外見よりも注目すべきなのは、本人の意思や自由が奪われていないかという点です。相手の許可がなければ外出できない、友人と会えない、自由にお金を使えないといった状況は、重要な注意サインです。
【見逃さないで】DVを受けている女性の行動の変化と危険なサイン
DVは、身体的な暴力だけで判断できません。日常生活の中で少しずつ行動が変化し、本人も周囲も異常に気づきにくいケースがあります。
1.友人や家族との交流が減る以前は頻繁に友人と会っていた女性が、突然誘いを断るようになったり、実家への帰省を避けたりする場合があります。
背景には、パートナーによる交友関係の制限や、外出先・連絡相手を確認する行為が隠れている可能性があります。
加害者が周囲との接触を制限する目的は、被害者を孤立させ、自分以外の人に相談できない環境をつくることです。
2.相手の顔色を常にうかがう友人との会話中でもスマートフォンの通知を気にしたり、パートナーから連絡が来ると急に帰宅したりすることがあります。
また、何かを決める際に「相手に聞いてみないと分からない」「怒られるかもしれない」と繰り返す場合も注意が必要です。
恋人や夫婦がお互いに相談すること自体は自然ですが、日常の些細な行動まで相手の許可が必要になっている場合は、対等な関係が崩れている可能性があります。
3.過剰に謝罪するようになる少しの失敗でも何度も謝る、相手の機嫌が悪いと自分の責任だと考える、人前で自分を過度に卑下するといった変化も見られます。
これは、繰り返される叱責や人格否定によって、衝突を避けることが最優先になっている可能性があります。
4.スマートフォンやSNSの使い方が変わるパートナーにメッセージを確認される、位置情報を共有するよう強制される、SNSの友人を整理させられるといった行為も、支配のサインです。
スマートフォンを自由に使えなくなったり、誰かと連絡を取るたびに説明を求められたりする場合は、単なる嫉妬や心配とは区別して考える必要があります。
5.仕事や生活に変化が現れる急に仕事を辞める、遅刻や欠勤が増える、自由に使えるお金がなくなる、職場の付き合いを避けるといった変化もあります。
特に、本人は働き続けたいと思っているのに、パートナーから退職を迫られたり、給与や預金を管理されたりしている場合は、経済的DVの可能性があります。
周囲が気づきたいのは、一つひとつの行動ではなく、以前と比べて本人の自由や人間関係が狭まっていないかという変化です。
【精神的DVとモラハラ】加害者の支配行動と被害者の変化を比較
DVには身体的暴力以外にも、精神的暴力、経済的暴力、性的暴力があります。特に精神的DVは外傷が残らないため、被害が周囲に伝わりにくい特徴があります。
精神的DVとモラハラの違い精神的DVとは、暴言、侮辱、無視、監視、交友関係の制限などによって、相手の心に有害な影響を与える行為です。
一方、モラハラは「モラルハラスメント」の略称で、人格否定や精神的な嫌がらせを表す一般的な言葉です。DVとは別の独立した法律上の罪名というわけではありません。
つまり、配偶者やパートナーからのモラハラ行為が、精神的DVに該当する場合があります。内閣府男女共同参画局の配偶者暴力防止法に関するQ&Aでも、身体的暴力に準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動として、精神的暴力や性的暴力などが説明されています。
DVの種類・加害者の行動・被害者の変化| 種類 | 加害者に見られる行動 | 被害者に現れやすい変化 |
|---|---|---|
| 精神的DV | 暴言、人格否定、無視、行動監視 | 自信の喪失、過剰な謝罪、萎縮 |
| 経済的DV | 生活費を渡さない、就労制限、預金の取り上げ | 経済的不安、自由な買い物の制限 |
| 身体的DV | 殴る、蹴る、物を投げる、腕を強くつかむ | けが、恐怖心、身体的な緊張 |
| 性的DV | 性行為の強要、避妊への非協力 | 性的な恐怖、嫌悪感、精神的苦痛 |
| 社会的な支配 | 友人や家族との交流を制限する | 孤立、相談相手の減少 |
これらは別々に起きるとは限りません。身体的暴力と精神的DVが同時に発生する場合もあれば、経済的な制限やスマートフォンの監視を通じて支配が強まる場合もあります。
DV加害者に見られる支配行動とは?加害者の特徴を考える際には、性格や職業、社会的地位よりも、相手に対してどのような行動を取っているかに注目する必要があります。
代表的な行動には、次のようなものがあります。
- 自分の考えを絶対的な正解として押し付ける。
- 相手の交友関係や外出先を制限する。
- 自分の暴言や暴力を相手のせいにする。
- 嫉妬を理由にスマートフォンやSNSを監視する。
- 怒った後に優しく接し、相手に関係改善への期待を持たせる。
- 経済力や社会的立場を利用して相手の選択肢を狭める。
重要なのは、普段は優しい人であっても、支配的な行動が正当化されるわけではないということです。外では親切で評判がよくても、家庭内ではパートナーを威圧する人もいます。
また、DV加害者を特定の精神疾患や人格のタイプだけで説明することもできません。診断名や第一印象ではなく、相手の自由や尊厳を侵害する具体的な行動で判断することが大切です。
【なぜ逃げられない?】DV被害女性の心理とトラウマ反応の実態
DV被害を知った周囲の人が疑問に感じやすいのが、「どうして別れないのか」「なぜ家を出ないのか」という問題です。
しかし、DVから離れられない理由は、本人の意志の弱さではありません。恐怖、経済的な問題、子どもの安全、心理的な支配など、複数の事情が重なっていることがあります。
恐怖心によって行動できなくなる暴力や脅迫を受け続けると、別れを切り出したときに何をされるか分からないという恐怖が生まれます。
特に、過去に暴力が激しくなった経験がある場合、家を出ることや警察に相談すること自体が危険だと感じることがあります。
実際に内閣府男女共同参画局は、DV被害者が逃げられない理由として、恐怖感や無力感、複雑な心理、経済的問題、子どもの問題などを挙げています。
自己肯定感が低下し、自分を責めてしまう精神的DVが続くと、「自分が悪いから怒られる」「もっと努力すれば相手は変わる」と考えるようになる場合があります。
相手の言葉を信じ、自分の判断に自信を持てなくなると、第三者から見れば明らかに不健全な関係でも、本人は被害を被害として認識しにくくなります。
加えて、加害者が暴力の後に謝罪したり、急に優しくなったりすると、「本当は優しい人なのだから、いつか変わってくれる」と期待してしまうこともあります。
トラウマ反応として現れる症状繰り返されるDVは、被害者の心身に長期的な影響を与える可能性があります。
代表的な反応として、次のようなものがあります。
- 過覚醒:物音や相手の声に敏感になり、常に緊張している。
- 回避:暴力を思い出す場所や状況、人との接触を避ける。
- 侵入的な記憶:過去の恐怖体験が突然よみがえる。
- 睡眠障害:眠れない、悪夢を見る、夜中に目が覚める。
- 感情の麻痺:悲しい、怖いといった感情をうまく感じられなくなる。
- 無力感:何をしても状況は変わらないと感じる。
こうした症状は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などのトラウマ関連の問題として現れる場合があります。ただし、症状があるだけでPTSDと診断できるわけではありません。
経済的DVと共依存の関係経済的DVは、被害者が加害者から離れられなくなる大きな要因の一つです。
具体的には、仕事を辞めさせる、生活費を渡さない、給与を取り上げる、預金やクレジットカードを管理する、借金を強制するといった行為があります。
自分名義の収入や貯金がなければ、住居の確保や転居、子どもの生活費を準備することも難しくなります。暴力から離れたいと思っていても、生活基盤がなければ具体的な行動に移せないのです。
また、DV被害と共依存が関連づけて語られることがあります。相手の機嫌や感情に過度に左右され、自分の希望よりも相手を優先してしまう関係です。
ただし、共依存という言葉だけで被害者の心理を説明することは適切ではありません。相手に依存しているから暴力を受けるのではなく、恐怖や孤立、経済的制約、繰り返される心理的支配によって関係から離れにくくなる場合があるのです。
DVから逃げられないことは、被害者の責任ではありません。必要なのは本人を責めることではなく、安全に離れるための支援です。
【2025年警察庁統計】DV相談件数98,289件から見る被害の実態
DV被害の実態を把握するうえで重要なのが、警察庁と内閣府男女共同参画局が公表する公的統計です。
警察庁の2025年DV相談等は過去最多警察庁が2026年3月19日に公表した「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」によると、2025年の配偶者からの暴力事案等に関する相談等件数は98,289件でした。
前年の94,937件から3,352件増加し、増加率は3.5%です。DV防止法の施行後で最多となりました。
被害者の性別では女性が68,209件で69.4%、男性が30,080件で30.6%です。女性が多数を占めていますが、男性もDV被害に遭っていることが分かります。
2025年の被害者の年齢構成警察庁の統計では、30代が25,216件で最も多く、20代、40代が続いています。
- 30代:25,216件(25.7%)
- 20代:22,695件(23.1%)
- 40代:21,227件(21.6%)
- 50代:13,643件(13.9%)
- 70歳以上:8,289件(8.4%)
- 60代:5,753件(5.9%)
- 19歳以下:1,437件(1.5%)
この数字からも、DV被害が特定の年齢層だけの問題ではないことが分かります。若い交際相手との関係から、高齢者の婚姻関係まで幅広い年代に相談が存在しています。
加害者との関係にも注目2025年の相談等件数を加害者との関係別に見ると、婚姻関係(元配偶者を含む)が71,608件で72.9%を占めています。
内縁関係(元内縁関係を含む)は6,598件で6.7%、生活の本拠を共にする交際関係(元交際関係を含む)は20,083件で20.4%でした。
つまり、DVは法律上の結婚をしている夫婦だけに起こるものではありません。同居するパートナーとの関係でも、深刻な問題が発生しています。
内閣府の男女間における暴力に関する調査内閣府男女共同参画局の2026年版男女共同参画白書では、令和5(2023)年度の調査結果として、結婚経験のある人の25.1%が配偶者から暴力を受けた経験があると報告されています。
女性では27.5%、男性では22.0%でした。また、女性の13.2%は何度も被害を受けたと回答しています。
加えて、令和6(2024)年度の相談状況については、30~40代が相談者全体の53.9%を占め、相談内容の約7割に精神的DVが含まれていました。
見落とせないのが、被害を受けた人の44.2%が誰にも相談していなかったという調査結果です。女性に限っても36.3%が相談していませんでした。
これは、警察に寄せられた相談件数だけでは、DV被害の全体像を把握できないことを示しています。
なお、警察庁の98,289件は警察が受理した相談等の件数であり、被害者の実人数や、あらゆる精神的DV・経済的DVを含む全国の総被害者数と同じではありません。一方、内閣府の調査は被害経験に関するアンケートであり、統計の性質が異なります。両者を区別して読む必要があります。
【安全に相談するには】DV相談プラス・相談支援センター・保護命令制度
DV被害に気づいたとき、最初から別居や離婚を決断する必要はありません。まずは安全を確保しながら、専門の相談機関に状況を伝えることができます。
DV相談プラス(DV相談+)内閣府が実施するDV相談プラスは、配偶者やパートナーからの暴力について、専門の相談員に相談できる窓口です。
電話番号:0120-279-889
- 電話相談:24時間対応
- チャット相談:原則12時~22時
- 外国語相談:10言語に対応し、チャットは24時間受付
- 相談料:無料(電話の通話料も無料)
2025年度からメール相談は終了し、チャットを利用した相談に移行しています。電話で話すことが難しい場合にも、チャットを利用して相談できます。
DV相談ナビ(#8008)相談先が分からない場合は、全国共通番号のDV相談ナビを利用できます。
電話番号:#8008(はれれば)
電話をかけると、最寄りの配偶者暴力相談支援センターなどにつながります。相談先の受付時間内での対応となり、通話料が必要です。
配偶者暴力相談支援センター配偶者暴力相談支援センターでは、相談だけでなく、被害者の状況に応じた保護や自立支援を行っています。
具体的な支援には、次のようなものがあります。
- DV被害に関する相談と助言
- 安全確保のための情報提供
- 必要に応じた一時保護
- 民間シェルターなどへの案内
- 生活再建や自立に向けた支援
- 関係機関との連携
内閣府男女共同参画局の2026年版白書によると、2026年3月現在、全国の配偶者暴力相談支援センターは325か所です。各地域に相談できる体制が整備されています。
DV防止法と保護命令制度DV防止法は、正式には「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」です。配偶者や一定の同居交際相手からの暴力について、被害者の保護や相談体制を定めています。
2024年4月1日には改正法が施行され、保護命令制度が拡充されました。従来の身体的暴力だけでなく、自由、名誉、財産への脅迫なども一定の要件のもとで対象に加わり、心身に重大な危害を受けるおそれがある場合に保護命令を申し立てられる範囲が広がっています。
保護命令には、主に次の6種類があります。
- 被害者への接近禁止命令
- 被害者への電話等禁止命令
- 被害者の同居の子への接近禁止命令
- 被害者の同居の子への電話等禁止命令
- 被害者の親族等への接近禁止命令
- 退去等命令
被害者への接近禁止命令の期間は1年間です。退去等命令は原則2か月間で、住居の所有者または賃借人が被害者のみである場合には、申立てによって6か月間となる制度があります。
ただし、保護命令は単に相手との関係が悪いという理由だけで発令されるものではありません。法律上の対象関係や暴力・脅迫の内容、重大な危害を受けるおそれなどの要件があり、裁判所が個別に判断します。
内閣府男女共同参画局によると、2025年に終局した配偶者暴力等に関する保護命令事件は1,411件で、そのうち1,059件に保護命令が発令されました。
周囲の人がDV被害に気づいたときの対応友人や家族、職場の同僚がDV被害を疑った場合、本人を問い詰めたり、無理に別れさせようとしたりすることは避けるべきです。
本人の意思を尊重しながら、次のような対応を心がけましょう。
- 否定せず、本人の話を落ち着いて聞く。
- 「あなたが悪いわけではない」と伝える。
- 相談するかどうかを本人に選んでもらう。
- 必要に応じて専門窓口への相談に付き添う。
- 本人の許可なく加害者に接触しない。
- 本人の居場所や相談内容を加害者に漏らさない。
相手に監視されている可能性がある場合は、本人の安全を優先し、安全に使える端末や連絡手段を検討してください。相談履歴や設定を不用意に変更することが、かえって危険につながる場合もあります。
差し迫った危険がある場合は、ためらわず110番で警察に通報してください。相談することと、すぐに別居や離婚を決めることは別の問題です。
【DVを受けた女性の特徴】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:DVを受けた女性には共通する性格がありますか?
A1:決まった性格はありません。おとなしい女性だけでなく、社交的で自立した女性もDV被害に遭います。被害が続くことで、自信の喪失や過剰な謝罪、相手の顔色をうかがう行動などが現れる場合があります。
Q2:DVを受けている女性は見た目で分かりますか?
A2:必ずしも分かりません。疲労や表情の変化、けがなどが現れることはありますが、外見上は普段と変わらない人もいます。見た目だけで被害の有無を判断することはできません。
Q3:暴言や無視だけでもDVになりますか?
A3:なります。人格否定、行動監視、交友関係の制限、継続的な威圧などは精神的DVに該当する可能性があります。身体的な暴力がなくても相談できます。
Q4:DVを受けている女性が別れられないのはなぜですか?
A4:加害者への恐怖、経済的な依存、子どもの安全、孤立、自己肯定感の低下などが複雑に関係するためです。別れる意思がないのではなく、安全に離れるための条件が整っていない場合もあります。
Q5:DVを受けているか分からない場合でも相談できますか?
A5:相談できます。「これがDVなのか分からない」「自分が我慢すればよいのか迷っている」という段階でも、DV相談プラスやDV相談ナビを利用できます。
Q6:2025年のDV相談件数は何件でしたか?
A6:警察庁の公表資料によると、2025年の配偶者からの暴力事案等の相談等件数は98,289件でした。前年より3,352件増加し、DV防止法施行後で最多となっています。
Q7:DV相談プラスは無料で利用できますか?
A7:はい。電話相談は0120-279-889で24時間対応しており、通話料も無料です。チャット相談も利用でき、外国語による相談にも対応しています。
DVを受けた女性には、決まった容姿や性格があるわけではありません。おとなしい人、自信がない人、依存心が強い人だけが被害に遭うという考え方は誤りです。
注目すべきなのは、暴言や監視、経済的な制限などによって、本人の心理や生活にどのような変化が起きているかという点です。
相手の顔色をうかがう、友人との交流が減る、自分を責める、自由にお金を使えなくなる、外出や仕事を制限されるといった変化は、DVを疑う重要なサインです。
2025年の警察庁統計では、DV相談等が98,289件と過去最多になりました。また、内閣府の調査では、被害経験があっても誰にも相談していない人が少なくないことが分かっています。
DV被害から離れるためには、本人の努力だけでなく、専門機関による心理的・経済的・生活面での支援が欠かせません。本人や身近な人が被害を疑ったときは、まず安全を確保し、DV相談プラス(0120-279-889)やDV相談ナビ(#8008)などを活用することが大切です。
DVを受けていることは、被害者の性格や行動に原因があるという意味ではありません。誰もが暴力や支配を受けず、自分の意思で安心して生活する権利を持っています。
主な公的根拠資料
- 警察庁「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等への対応状況」
- 内閣府男女共同参画局「令和8年版男女共同参画白書」
- 内閣府男女共同参画局「令和5年度男女間における暴力に関する調査」
- 内閣府男女共同参画局「配偶者暴力防止法に関するQ&A」
- 裁判所「保護命令(DV事件)」
- 内閣府男女共同参画局「DV相談について」