映画『フルスロットル』は、ポール・ウォーカーとパルクールの第一人者ダヴィッド・ベルが共演した、2014年公開のアクション映画です。原題は『Brick Mansions』。リュック・ベッソンが製作・脚本を担当し、フランス映画『アルティメット』を英語作品としてリメイクしました。日本では2014年9月6日に劇場公開され、上映時間は91分です。
ポール・ウォーカーの死去前に完成した最後の主演作としても知られる本作。犯罪に支配されたデトロイトの隔離地区を舞台に、潜入捜査官ダミアンと驚異的な身体能力を持つリノが危険なミッションに挑みます。キャストやあらすじ、原作との違い、パルクールの見どころ、2026年の配信情報、そして同年公開の『MOVIE大戦フルスロットル』との違いまで整理します。
【フルスロットル映画とは?】あらすじ・基本情報・日本公開日を解説

『フルスロットル』は、犯罪組織が支配する隔離地区に潜入した刑事と、地区の事情に詳しい元犯罪者が協力し、巨大な陰謀に立ち向かうサスペンスアクションです。
作品の基本プロフィール日本での配給はアスミック・エース。2013年製作のアメリカ映画で、英語タイトルは『Brick Mansions』です。
- 作品名:フルスロットル
- 原題:Brick Mansions
- 製作年:2013年
- 日本公開日:2014年9月6日
- 上映時間:91分
- 製作国:アメリカ
- ジャンル:アクション・サスペンス
- 監督:カミーユ・ドゥラマーレ
- 製作・脚本:リュック・ベッソン
- 配給:アスミック・エース
物語の舞台は、犯罪と暴力が蔓延する近未来のデトロイト。都市の一角には、犯罪者たちが集まる危険な居住区域「ブリックマンション」が存在します。
治安維持が困難になった行政は、この地域を巨大な壁で囲み、事実上隔離していました。外部から切り離された地区では、犯罪組織のボスであるトレメインが強大な影響力を持っています。
そんな地区に潜入するのが、ポール・ウォーカー演じる潜入捜査官ダミアンです。彼は捜査を進めるなかで、トレメインが大量破壊兵器である中性子爆弾を入手し、起動させたことを知ります。
爆発までの残り時間はわずか10時間。標的となるのは、300万人の市民が暮らすデトロイトです。
ダミアンは、恋人ローラを犯罪組織に連れ去られたリノと手を組みます。地区の構造や犯罪者たちの行動を熟知したリノと、潜入捜査の能力を持つダミアン。立場も目的も異なる2人が、爆弾の解除と人質の救出に挑みます。
しかし、事件の背後には犯罪組織だけでは説明できない政治的な陰謀が隠されていました。
本作の面白さは、単純な犯罪組織との対決にとどまらず、隔離された街そのものが抱える問題をアクションの背景に置いている点です。
【フルスロットルのキャスト一覧】ポール・ウォーカーとRZAの役柄
本作の大きな魅力は、ハリウッドの人気俳優と、実際のパルクール文化を代表するアクション俳優が共演していることです。
特にポール・ウォーカーとダヴィッド・ベルの組み合わせは、カーアクションと身体能力を生かしたアクションという異なる魅力を作品に持ち込んでいます。
主要キャストと登場人物| 登場人物 | 出演者 | 役柄・特徴 |
|---|---|---|
| ダミアン・コリアー | ポール・ウォーカー | 犯罪地区に潜入する捜査官 |
| リノ・デュプリー | ダヴィッド・ベル | パルクールを駆使する元犯罪者 |
| トレメイン・アレクサンダー | RZA | ブリックマンションを支配する犯罪組織のボス |
| ローラ | カタリーナ・ドゥニ | リノの恋人 |
| レイザー | アイーシャ・イッサ | 犯罪地区に関わる人物 |
| K2 | Gouchy Boy | 地区の犯罪者 |
| ジョージ・ザ・グリーク | カルロ・ロタ | 物語に登場する関係者 |
| イエティ | ロバート・メイエ | 犯罪地区の人物 |
ポール・ウォーカーは、映画『ワイルド・スピード』シリーズのブライアン・オコナー役で世界的な人気を獲得した俳優です。
本作では、犯罪地区に潜入する刑事ダミアンを演じています。持ち味であるスピード感のあるアクションに加え、肉体を使った格闘や追跡シーンにも挑戦しています。
車を使ったアクションだけでなく、身体を張った演技にも取り組んでいることが、本作を観るうえでの注目ポイントです。
ダヴィッド・ベル:リノ役ダヴィッド・ベルは、パルクールの創始者として知られるフランスの俳優・スタントパフォーマーです。
パルクールとは、街中の壁や障害物、階段などを利用し、走る・跳ぶ・登るといった動作を連続させて移動する身体運動です。1990年代のフランスで発展し、映画や映像作品を通じて世界的に知られるようになりました。
ベルは2004年の『アルティメット』にも出演しており、本作ではリノ役として再びパルクールを披露します。代役や編集だけでは再現しにくい、本人の身体能力を生かした動きが作品の大きな見どころです。
RZA:トレメイン役RZAは、ヒップホップグループWu-Tang Clanの中心人物として知られる音楽家であり、俳優・映画監督としても活動しています。
代表的な出演作品には『ゴースト・ドッグ』『アメリカン・ギャングスター』『アイアン・フィスト』『G.I.ジョー バック2リベンジ』『Mr.ノーバディ』などがあります。
『アイアン・フィスト』では主演だけでなく監督・脚本にも携わりました。『フルスロットル』では、それまでの音楽・映画活動とは異なる、冷酷な犯罪組織のボスという役柄を担当しています。
カミーユ・ドゥラマーレ監督とリュック・ベッソン監督を担当したカミーユ・ドゥラマーレは、編集者としても経験を積んだ映画スタッフです。アクション作品の編集経験を持ち、本作では監督として作品全体をまとめています。
一方、製作・脚本を担当したリュック・ベッソンは、『レオン』『ニキータ』『フィフス・エレメント』などで知られるフランス映画界の重要人物です。
本作の企画の根幹には、ベッソンが関わった『アルティメット』のアクション演出と世界観があります。オリジナルの魅力を英語圏の観客に向けて再構成した作品といえます。
【ポール・ウォーカー最後の主演作】遺作としての位置づけと制作背景
『フルスロットル』が現在も検索され続ける理由の一つが、ポール・ウォーカーの出演作として特別な意味を持っていることです。
2013年の突然の訃報と映画の公開ポール・ウォーカーは2013年11月30日、アメリカ・カリフォルニア州で発生した自動車事故により40歳で亡くなりました。
当時、彼は『ワイルド・スピード』シリーズ第7作の撮影を進めていました。また、公開を控えていた作品として『フルスロットル』と『ハリケーンアワー』がありました。
『フルスロットル』は、ウォーカーが亡くなる前に完成していた主演作として紹介されています。日本公開時にも「最後の主演作」という位置づけが大きく取り上げられました。
ただし、「最後の主演作」と「最後に公開された出演映画」は同じ意味ではありません。『ハリケーンアワー』も死去後の2013年12月に公開されており、『ワイルド・スピード SKY MISSION』は撮影途中だった作品を2015年に完成させて公開したものです。
作品を観ることで感じられるウォーカーの存在感本作では、ダミアンという役を通じて、ウォーカーのアクション俳優としての魅力を改めて確認できます。
『ワイルド・スピード』シリーズで培われたスピード感のある演技に加え、ダヴィッド・ベルとの共演によって、身体を使ったアクションにも新しい一面が見られます。
物語自体は娯楽性を重視した作品ですが、ウォーカーの出演作を追いかけてきたファンにとっては、彼が完成させたアクション映画の一つとして記憶に残る作品です。
【アルティメットとの違いを比較】パルクール映画としての魅力
『フルスロットル』は完全なオリジナル脚本ではありません。2004年製作のフランス映画『アルティメット』をベースにした英語リメイクです。
原作『アルティメット』とは?原題は『Banlieue 13』。日本では2006年7月15日に『アルティメット』のタイトルで劇場公開されました。
監督はピエール・モレル。リュック・ベッソンとビビ・ナセリが脚本を担当しています。出演者はシリル・ラファエリ、ダヴィッド・ベルらです。
舞台は近未来のパリ郊外にある危険地区バンリュー13。地区で暮らす青年レイトと、潜入捜査官ダミアンが協力し、犯罪組織に奪われた時限爆弾をめぐる事件に挑みます。
アルティメットとフルスロットルの比較| 比較項目 | アルティメット | フルスロットル |
|---|---|---|
| 製作年 | 2004年 | 2013年 |
| 日本公開日 | 2006年7月15日 | 2014年9月6日 |
| 製作国 | フランス | アメリカ |
| 原題 | Banlieue 13 | Brick Mansions |
| 舞台 | 近未来のパリ | 近未来のデトロイト |
| ダミアン役 | シリル・ラファエリ | ポール・ウォーカー |
| 相棒役 | ダヴィッド・ベル | ダヴィッド・ベル |
| 犯罪組織のボス | ビビ・ナセリ演じるタハ | RZA演じるトレメイン |
| 上映時間 | 85分 | 91分 |
| 脚本・製作 | リュック・ベッソン、ビビ・ナセリ | リュック・ベッソン、ビビ・ナセリほか |
最も大きな変更は、物語の舞台です。パリ郊外のバンリュー13から、アメリカのデトロイトにあるブリックマンションへと置き換えられています。
これに伴い、作品の雰囲気もフランス発のストリートアクションから、アメリカの犯罪映画に近い方向へ変化しました。
また、ダミアン役はシリル・ラファエリからポール・ウォーカーへ変更。一方、リノに相当する人物は、オリジナルに出演していたダヴィッド・ベルが続投しています。
つまり、単に出演者を入れ替えただけのリメイクではありません。オリジナルのアクションの核を残しながら、舞台設定や人物の見せ方をアメリカ市場向けに再構成した作品です。
最大の見どころはダヴィッド・ベルのパルクール本作のアクションで特に注目したいのが、ダヴィッド・ベルによるパルクールです。
パルクールは、障害物を避けるだけではなく、壁を越え、段差を利用し、建物や街の構造を移動のための空間として活用する身体表現です。
映画では、屋上や建物の間を移動するシーン、壁や手すりを利用したジャンプ、連続した身のこなしなどが登場します。
一般的なアクション映画では、格闘技や銃撃戦が見せ場になることが多いですが、本作では移動そのものがアクションとして成立しています。
この点こそ、ダヴィッド・ベルが出演する意味です。パルクールを知識として説明するのではなく、実際の身体表現によって観客に伝えています。
【フルスロットルの評判・レビュー】面白い?つまらない?評価を検証
『フルスロットル』の評価は、アクションを重視する観客と、ストーリーの完成度を重視する批評家とで、比較的はっきり分かれています。
国内レビューサイトの評価Filmarksでは、2026年に確認できる掲載情報で平均評価3.5点、レビュー数は約8,700件です。映画.comでは3.4点、レビューは80件台となっています。
国内の感想では、ポール・ウォーカーの存在感、パルクールの爽快感、テンポのよさ、アクションシーンの多さなどが評価されています。
一方、ストーリーについては、展開が比較的単純であることや、オリジナル版と比較すると物足りないという見方もあります。
海外の批評家評価は厳しめ海外の評価を見ると、Rotten Tomatoesでは批評家スコア24%、観客スコア47%という結果が掲載されています。また、Metacriticのメタスコアは40点です。
批評家からは、編集の細かさや物語の弱さ、オリジナル版との差別化が十分ではない点などが指摘されています。
ただし、アクションそのものを評価する意見もあります。特にダヴィッド・ベルの身体能力やパルクールの場面については、作品の見どころとして取り上げられています。
フルスロットルをおすすめできる人- ポール・ウォーカーの出演作品をもっと観たい人
- ダヴィッド・ベルのパルクールを楽しみたい人
- テンポの速い海外アクション映画が好きな人
- 『アルティメット』との違いを比較したい人
- 複雑な設定よりも、身体を使ったアクションを重視する人
反対に、緻密な犯罪ドラマや複雑な心理描写、オリジナル作品を超える脚本の完成度を求める人には、やや物足りなく感じられる可能性があります。
作品を選ぶ際には、ストーリー重視なのか、アクション重視なのかを判断基準にするとよいでしょう。
【2026年最新】フルスロットルの配信情報とMOVIE大戦との違い
フルスロットルはどこで観られる?2026年8月時点のFilmarks掲載情報では、複数の動画配信サービスで視聴方法が案内されています。
| サービス | 掲載されている視聴方法 |
|---|---|
| U-NEXT | 見放題 |
| Amazon Prime Video | レンタル・購入 |
| DMM TV | レンタル |
| Lemino | レンタル |
| J:COM STREAM | レンタル |
| TSUTAYA DISCAS | 宅配レンタル |
| music.jp | レンタル |
特に、見放題で視聴したい場合はU-NEXT、購入やレンタルを希望する場合はPrime Videoなどが候補になります。
ただし、上記は2026年8月時点の掲載情報です。2026年11月現在の実際の配信状況や料金は、各サービスの作品ページで確認する必要があります。配信契約や作品の入れ替えによって、視聴方法は変更されることがあります。
MOVIE大戦フルスロットルとは別の映画検索時に注意したいのが、『フルスロットル』と『MOVIE大戦フルスロットル』の混同です。
両作品はタイトルに「フルスロットル」という言葉が含まれていますが、内容も制作スタッフもまったく異なります。
『MOVIE大戦フルスロットル』の正式名称は『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』。2014年12月13日に公開された、日本の特撮映画です。
こちらは『仮面ライダードライブ』と『仮面ライダー鎧武』が共演するクロスオーバー作品。謎の機械生命体メガヘクスによる地球の危機を中心に、仮面ライダーたちの共闘を描いています。
| 比較項目 | フルスロットル | MOVIE大戦フルスロットル |
|---|---|---|
| 公開日 | 2014年9月6日 | 2014年12月13日 |
| ジャンル | 海外アクション映画 | 日本の特撮映画 |
| 主な出演者 | ポール・ウォーカー、ダヴィッド・ベル、RZA | 竹内涼真、佐野岳、内田理央ほか |
| 監督 | カミーユ・ドゥラマーレ | 柴崎貴行 |
| 物語の中心 | 犯罪地区と爆弾をめぐる潜入捜査 | ドライブと鎧武による地球の危機との戦い |
| 上映時間 | 91分 | 93分 |
| 制作・配給 | アメリカ映画・アスミック・エース配給 | 日本映画・東映 |
『MOVIE大戦フルスロットル』は、仮面ライダーシリーズの作品であり、ポール・ウォーカーやダヴィッド・ベルは出演していません。
また、リュック・ベッソンが製作・脚本を担当した『Brick Mansions』とも関係ありません。タイトルの一部が同じというだけで、別々の映画です。
検索するときは、海外アクション映画なら「フルスロットル Brick Mansions」、仮面ライダー映画なら「MOVIE大戦フルスロットル」と入力すると、目的の作品を見つけやすくなります。
【フルスロットル映画に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:映画『フルスロットル』の日本公開日はいつですか?
A1:2014年9月6日です。2013年製作のアメリカ映画で、上映時間は91分です。
Q2:フルスロットルの原題は何ですか?
A2:原題は『Brick Mansions』です。2004年製作のフランス映画『アルティメット』(原題:Banlieue 13)を英語リメイクした作品です。
Q3:ポール・ウォーカーは主演していますか?
A3:はい。潜入捜査官ダミアンを演じています。死去前に完成した最後の主演作として知られていますが、死去後に公開された出演映画には『ハリケーンアワー』や『ワイルド・スピード SKY MISSION』もあります。
Q4:ダヴィッド・ベルはどんな俳優ですか?
A4:フランス出身の俳優・スタントパフォーマーで、パルクールの創始者として知られています。オリジナル版『アルティメット』にも出演し、本作ではリノ役を演じています。
Q5:RZAはどんな映画に出演していますか?
A5:『ゴースト・ドッグ』『アメリカン・ギャングスター』『アイアン・フィスト』『G.I.ジョー バック2リベンジ』『Mr.ノーバディ』などに出演しています。音楽家としてもWu-Tang Clanの中心人物として知られています。
Q6:フルスロットルは2026年にどこで配信されていますか?
A6:2026年8月時点のFilmarks掲載情報では、U-NEXTの見放題、Prime Videoのレンタル・購入、DMM TVやLeminoなどのレンタルが案内されています。最新状況は各サービスで確認してください。
Q7:MOVIE大戦フルスロットルと同じ映画ですか?
A7:違います。『フルスロットル』はポール・ウォーカー主演の海外アクション映画、『MOVIE大戦フルスロットル』は仮面ライダードライブと鎧武が共演する2014年公開の特撮映画です。
『フルスロットル』は、2014年9月6日に日本公開された91分のアクション映画です。原題は『Brick Mansions』で、リュック・ベッソンが製作・脚本を担当した『アルティメット』の英語リメイクにあたります。
ポール・ウォーカーのダミアン役、パルクールの第一人者ダヴィッド・ベルによるリノ役、そしてRZAが演じる犯罪組織のボス・トレメインというキャスティングが作品の柱です。
本作の評価を分けるのは、アクションの魅力とストーリーの完成度です。脚本やリメイクとしての独自性には厳しい意見がある一方、パルクールの迫力やポール・ウォーカーの存在感を評価する観客も少なくありません。
特に『アルティメット』を観たことがある人なら、舞台がパリからデトロイトへ変わったことで、物語やアクションの印象がどう変化したのかを比較する楽しみがあります。
また、ポール・ウォーカーの出演作を振り返りたい人にとっても、本作は見逃せない一本です。91分という比較的コンパクトな上映時間のなかに、潜入捜査、肉体派アクション、パルクール、そして彼の最後の主演作としての意味が凝縮されています。
なお、仮面ライダーの『MOVIE大戦フルスロットル』とは別作品です。視聴する際は原題の『Brick Mansions』も目印にすると、作品を間違えずに探せます。
主な事実確認資料: 映画.com、Filmarks、アスミック・エース、Rotten Tomatoes、Metacritic、ダヴィッド・ベル公式サイト、東映公式、The Academy of Television Arts & Sciences、CBS News、RogerEbert.com。